ルヴァンカップのアビスパ福岡戦から中3日で迎えた、J1リーグ2戦目となるセレッソ大阪との一戦は、ハイプレス、連動した守備、ショートカウンターが機能して何度となく相手ゴールに迫った。前半に紺野和也選手がチームとして今シーズン初ゴールを決め、後半には退場者を出して押し込まれる時間帯が長く続いたものの、ヤクブ スウォビィク選手の再三にわたるビッグセーブもあって完封。アルベルトーキョーの初勝利を敵地でもぎとった。
<3/6 J1リーグC大阪戦 ハイライト>
この流れで、いよいよ3月12日(土)にはアルベルトーキョーの味の素スタジアム初陣を迎える。新型コロナウイルス感染症の影響で、C大阪戦の前にはメンバーが揃った状態では1日しかトレーニングができなかったが、今回は4日間の準備期間を挟み、万全の準備を整えて本拠地での初戦を迎える。
これまでの3試合で表現してきたサッカーは、アルベル監督の志向する新しい東京のスタイルを存分に感じられる内容だった。特にC大阪戦の前半のチームの戦術は、始動以来もっとも機能したと言っても過言ではない。前線から激しくプレスを仕掛け、ボールを回収したら素早くショートカウンターを繰り出し、相手が整っている状況ではマイボールを焦らずに動かして試合をコントロールする。
また、木本恭生選手が「良いロングボールを使いながらですね。川崎戦で少し裏のボールが少なかったという指摘もあったので、ショートパスとロングパスを上手く使えたかな」と語るように、ショートパスをつなぐだけでなく、センターバックからのロングフィードで一気に試合展開を動かすなど、相手に的を絞らせない試合運びも機能した。
攻守の要となっていた青木拓矢選手を出場停止で欠くが、そのポジションで誰を起用するのか、スタメンの顔ぶれがどうなるのか。アルベル監督の起用方法と、自分たちのスタイルをどのような戦い方で貫くのかに注目したい。
対戦相手のサンフレッチェ広島も今シーズンから新監督を迎えており、東京とは対極にあるサッカーを志向していることはサッカーライターの北條聡氏のコラムでも触れている通り。相手の息もつかせぬハイプレスを慌てずに丁寧にはがしていき、ゴールにつなげたい。
実に3か月ぶりとなるホームゲーム。新しいトーキョーを、アルベルトーキョーのワクワクするようなサッカーを、味の素スタジアムで体感してもらいたい。