東慶悟インタビュー<br />
「若手への期待」

INTERVIEW2022.3.22

東慶悟インタビュー
「若手への期待」

Q、2020シーズンにキャプテンとして東京のルヴァンカップ優勝を経験していますが、タイトルを獲得したことで自身とチームに変化を感じましたか。
A、僕のキャリアで初のタイトルだったので、正直に言うと、実感が湧いていなかった部分もあります。その前のシーズンでJ1リーグ 2位になって、最後に逆転されて悔しい思いをして、その上でのタイトル獲得だったので、タイトルを獲ることの難しさというのはすごく感じました。獲るまでも難しさを感じましたけど、獲ってみてあらためて、タイトルを獲るというのは難しいんだと再認識しました。チームはシーズンごとに選手の顔ぶれも変わりますし、監督が代わることもあります。当然、(タイトル獲得を)継続する難しさも感じますが、タイトル獲得を境にチームが変化するということよりも、目前の1年1年が勝負なんだと思います。

Q、ひとつタイトルを獲ると、やはり次のタイトルに向けた欲は出てきますか。
A、あの雰囲気というのは何回でも味わいたいですし、やはり特別なものがありますね。タイトルを獲った瞬間の喜びというのは、その試合の前の雰囲気もそうですし、終わった後の雰囲気も特別で、ルヴァンカップでしか経験していないので、同じ感覚をリーグタイトルで経験したいですね。リーグは1シーズンを通して戦う中での結果だと思うので、やはりキャリアの中でなんとか獲りたいタイトルですね。

Q、ルヴァンカップでは若手選手もチャンスを得ています。現在の東京の若手選手に対して、プレーやメンタリティの印象はどうですか。
A、ガムシャラにプレーしてほしいですね。試合に出られる喜びを感じながらプレーしてほしいです。それは僕の年齢でも感じます。真剣勝負の場というのは、勝ち取っていかないと立てない場所ですから。アルベル監督は若い選手の起用もする方なので、チャンスはあると思います。その中で1試合1試合を大事にして自分の経験にして成長につなげてほしいです。(3月15日に行われた)ルヴァンカップの磐田との試合でも、若い選手と一緒にプレーさせてもらって、僕にとっても良い刺激になりましたし、僕を見てまた刺激を受けてくれたら嬉しいです。まだサッカー人生は長いと思うので、色々な経験をしてほしいですね。

Q、磐田戦では若手選手とのコミュニケーションで何か意識したことはありますか。
A、戦術的な部分で話をすることもありますけど、若手選手には自由にやらせてあげたいというところもあります。ただ、僕自身だってアピールしないといけないし、今シーズンは、リーグ戦にそこまで出場できていないので、年齢に関係なくみんながライバルです。それでも多少は気を遣ってプレーしたり、多少ミスしても前向きに声を掛けるなどは意識していました。それが若手にどこまで伝わっているかは分からないですけど。

Q、誰かに言われるのではなく、自分で気付いて、自覚を持ってプレーすることが大事でしょうか。
A、それは若い選手だけでなく、どの年齢でも変わらないです。自分で気付いて、自分で行動を起こさないといつまで経っても変わらないです。僕も、いまだに学ぶことはたくさんありますし、そこは年齢に関係なく自分で考え続けることは大事ですね。

Q、チャンスを得たからには、前向きに全力で戦い切れ、ということですね。
A、今シーズンは、特にアルベル監督も若い選手の起用に積極的ですし、そこはチャンスをつかんでほしいですね。僕自身は、若手の頃はルヴァンカップでも公式戦に出場するというのは難しいなと感じていましたけど、チャンスがあるなら思い切ってやるというのは大切だと思います。リーグであってもルヴァンカップであっても、ファン・サポーターの皆さんはお金を払って観に来てくれているわけですし、それがプロというものですから。どんな試合であっても全力を出し切る、ということを経験がある選手が見せていかないといけないと思います。