5/22 鳥栖戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

INTERVIEW2024.5.21

5/22 鳥栖戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

<マッチプレビュー>

「カップに向けて一歩進める機会。自分たちのフットボールをして、勝てる選手たちを選んでいきたいと思っています」

頂点をめざす、もう一つの戦いが再開する。過密日程のなかで開催される試合に向けて、ピーター クラモフスキー監督も勝利への意欲を燃やしている。

アウェイ鳥栖の地に乗り込むJリーグYBCルヴァンカップ 1stラウンド3回戦。今シーズンから開催方式がトーナメント制に変更になった同大会は、ここまでが一発勝負で雌雄を決する1stラウンド。まずはここでしっかりと勝ち上がり、ホームアンドアウェイ形式で行われるプレーオフラウンドへと歩みを進めたい。

2回戦でY.S.C.C.横浜とアウェイで対戦した東京は、前半13分に小柏剛選手の青赤初ゴールで口火を切ると、原川力選手の右足や遠藤渓太選手の正確なシュートで加点。シーズン初出場となったゴールキーパー児玉剛選手が足下の技術を活かしてビルドアップに加わるなど、攻撃的なスタイルを披露していく。途中、何度かカウンターから危ないシーンも迎えながらも、守備陣の奮闘で失点には至らず。後半アディショナルタイムにはジャジャ シルバ選手がピッチ中央を力強いドリブル突破で切り裂いて豪快な右足ミドルを叩き込み、4-0で3回戦進出を決めた。

リーグ戦では3戦未勝利と勝利から遠ざかっているが、試合中の修正や状況を見た崩し方ができるようになっているのも事実。ゴールデンウィークの連勝が止まって勝ちきれない試合が続いているが、個々のパフォーマンスは悪くない。連戦での回復状態を確認しながらの選手起用になることが予想されるものの、誰がピッチに立っても持ち味を組み合わせられるのが今シーズンの東京。出場機会を得た選手たちの躍動が期待される。

対するサガン鳥栖はリーグ戦の前節こそ名古屋グランパスに完封負けを喫したが、第13節でジュビロ磐田に3-0、第14節では川崎フロンターレに5-2と大勝。リーグ戦で17位と低迷しているなかで、ここ数試合で高い得点力を見せている点には警戒が必要となる。また、鳥栖の川井健太監督はモンテディオ山形でクラモフスキー監督の右腕としてコーチを務めた経験がある。かつて共闘し、サッカー観を共有した指揮官の采配にも注目だ。

東京にとって、アウェイ鳥栖は2019シーズン10月から公式戦5連敗中という相性の悪さ。今シーズンは福岡、札幌と従来の“鬼門”を突破してきただけに、ここでも過去の流れを断ち切ってカップ獲得に近付きたいところだ。




[ピーター クラモフスキー監督インタビュー]


Q、連戦になりますが、メンバー構成についてはどのようにお考えですか。
A、回復がどうなるかを見ながら判断します。火曜日の朝、アップデートを受けてからメンバーを確定させて、練習をしてから向かいたいと思います。ただ、重要なことは、リーグカップ戦であり、自分たちがカップに近付ける機会ですから、私は自分たちのパフォーマンスが出せて、そして勝てるチームを選んでいきます。

Q、サガン鳥栖の監督はモンテディオ山形時代にともに働いていた川井健太さんです。
A、彼は良い指導者で、良い仕事をしていますし、鳥栖も良いチームです。最大限の力を出せるようにしたいと思います。タフなアウェイゲームになりますが、良い準備をしながらすべての面で戦えるようにしていきます。

Q、次の週の5月31日(金)にはリーグ戦で、同じ会場で、また鳥栖と対戦します。短期間に同チームと戦うことは何か考慮しますか。
A、私は目前の1試合ずつに焦点を置いています。今ある状況がチームの現状です。その試合があるからといって何かが変わるということはないと思っています。我々のメンタリティは、自分たちのフットボールを継続していきながら成長していけるようにするだけです。そして、改善していくことです。鳥栖との試合を乗り越えて、また次へと進めるように戦っていきます。そして、次にはリーグ戦のガンバ大阪戦が控えていますので、同じように準備をして、その次にはリーグ戦の鳥栖戦に向けて…という形で毎試合ごとに準備していくことが大切です。それが、自分たちが一番大事にしていることです。

Q、直近の3試合で勝利がありませんが、内容の部分での手応えはいかがですか。
A、内容は一番大事だと思っています。「3試合勝利がない」という方もいるかもしれません。3試合のうち1試合は、長い時間を一人少ない状況で戦わなければいけませんでした。私がやるべきことは、何を継続して改善していき、伸ばしていかなければいけないかに焦点を当てることです。自分たちが行くべき場所に向けて、どのようなステップを踏まなければいけないかに集中しているのです。パフォーマンスもそうです。正しい方向に向かっている、成功に向かっていることを証明する大きな素材は出せていると思っています。ただし、自分たちにはまだ改善していかなければならない部分があります。この3試合のことについて言えば、自分たちが正しい方向に進んでいる、成長しているという証は試合の中にあったと思っています。

Q、横浜F・マリノス戦は、東京が次の1点を狙い続ける姿勢が顕著に出た試合でした。
A、多くの物を得た試合でした。相手も非常に良いチームでしたし、そうした相手に対して自分たちがどれだけやれるかを示す場でもありました。時間帯によっては、苦しみながら戦わなければならない部分もありました。ただ前半の終盤からは、相手が止められないフットボールができましたし、そこで勝てたわけではありませんが、勝てるだけの場面は作れたと思っています。それは、両チームがともにアグレッシブに戦ったからこそ、です。結果が出なかったことは非常に残念でしたが、勝利に値するシーンを作ることはできました。この勝点1を持って、自分たちが夢見るチームになるために何が大事かということをさらに突き詰めていきたいと思います。その大きな素材、何ができるかを示せた試合でした。そして、まだ改善しなければいけない部分も出ています。前進できるだけの多くの物を得て、また次の試合に向かいたいと思います。




[選手インタビュー]
<ジャジャ シルバ選手>


Q、前節のルヴァンカップでは加入後初ゴールを決めました。
A、前回のY.S.C.C.横浜戦では、東京での初ゴールを決めることができましたし、ルヴァンカップに臨むにあたって、モチベーションはとても高いです。トーナメント方式で行われる試合ですので、絶対に負けられません。必ず勝って次のステージに進みたいですし、得点に関わるプレーでチームに貢献したいです。

Q、出場するポジションによっては守備の強度を高く求められることも多いと思います。
A、現代のサッカーでは、フォワードの選手であっても守備の強度や戦術理解が求められていると思います。ピーター クラモフスキー監督が求めていること、チームとしてピッチ上で表現しなければいけない守備の部分も、攻撃だけではなくしっかりと貢献したいと思います。

Q、中央やサイドなど、試合によって様々な位置でプレーしていますが、どのように攻撃を活性化していきたいですか。
A、左ウイングの位置でプレーすることが一番得意ですが、チームが必要とするのであれば、中央や右の位置で出場することに大きな問題はありませんし、攻撃的なポジションであれば、得点やアシストで勝利に貢献することが一番だと思っています。



<白井康介選手>


Q、サガン鳥栖戦に向けて、どのようなパフォーマンスを見せたいですか。
A、ルヴァンカップはリーグ戦と異なりトーナメント形式なので、まずは内容よりも勝利という結果にこだわることを一番に意識しています。そのなかで、自分の特長であるスプリント能力を活かして、攻守においてハードワークしたいと思います。

Q、横浜F・マリノス戦では長友佑都選手が活躍しました。どのような刺激を受けましたか。
A、長友選手のゴールと活躍は同じポジションの選手としてとても刺激を受けましたし、僕自身もさらに欲が生まれています。個人として、調子の良さを継続できていると思いますし、長友選手と切磋琢磨して、どちらが出場してもベストパフォーマンスをピッチで表現できるような良い状態を保てていると感じています。今の状況を継続していきたいです。

Q、名古屋グランパス戦、横浜FM戦では後半から右のウイングでプレーしていました。一つ前のポジションでプレーする際に意識していることを教えてください。
A、攻撃的なポジションですので、とにかく相手の背後のスペースを積極的にとること、逆サイドでの組み立てや逆サイドからのクロスに対して、ゴール前に突っ込んでいくぐらいの意識をしています。今シーズンはチームで崩す得点、コンビネーションを活かした攻撃が表現できるようになってきているので、そのような動きに合わせて、得点やアシストを狙っていきたいと思います。