FOCUS ON ~今週の一枚~

旅立ちの季節を迎え、この日の小平グランドではFC東京サッカースクールアドバンスクラスの卒業イベントが行われた。練習終わりに代わる代わる選手たちが顔を出し、この春から中学生になる子どもたちにお祝いの言葉を贈った。その中の一人にこの春に早稲田大学を卒業した安斎颯馬がいた。
「自分もアドバンスでプレーしていたけど、ここでの時間は決して無駄にはならない。アカデミーに進む人もいれば、進路はそれぞれだと思います。自分もアカデミーは東京でプレーしたけど、高校、大学と離れて今は東京に戻ってプレーしています。昇格できなくても、それで未来が決まるわけではないはずです。今を大事にすることが重要で、それは絶対に将来の無駄にはならない。球際だったり、走ったり、いつも一生懸命頑張ってプレーしていってください」
安斎はFC東京U-15深川で10番を背負ったが、高校は青森山田高校に進学。その後は早稲田大学に進み、昨シーズンから1年前倒しでプロの仲間入りを果たした。自らが歩んだ道を語り、その言葉を子どもたちも真剣に聞き入っていた。
みなさま、ご卒業おめでとうございます。
(文中敬称略)
Text by 馬場康平(フリーライター)
「選手に聞いてみた気になる○○」

2025 SOCIO・OFFICIAL MEMBERSHIPのみなさまに募った質問を選手にぶつける企画「選手に聞いてみた気になる○○」。
今回の「気になる○○」は、今シーズンから背番号7を着けてプレーする安斎颯馬選手が登場。ピッチを走り戦う青赤らしさ満点のハードワーカーに気になることを聞いてみた。
※いただいた質問の一部を表記の関係上、加筆修正している場合がございます。あらかじめご了承ください。
Q、推し飯は何ですか。最近はまっている食べ物はありますか。(ハンドルネーム・匿名希望さん)
A、これというものはなく、和食全般ですね。もう和食が美味しすぎる。あの和風な雰囲気のなかで食べるのも好きだし、料理も美味しい。昨日の夕飯も和食をいただきました。土鍋ご飯とか最高でしたね。
Q、この前ふれあいに参加した時とても良い匂いがしました。香水は何を使っていますか。(ハンドルネーム・埼玉住みの東京サポさん)
A、香水はいくつか持っていますが、一番のお気に入りというか、ほとんどそれしか使っていないのがあります。それがOFF-WHITE™のSOLUTION No.7です。これは背番号が7番になったからではなく、昨シーズンから匂いが好きで使っていました。今シーズンから背番号も7番になりましたが、今のお気に入りの香水です。
Q、身体が強い印象ですが、普段から心掛けているトレーニングがあれば教えてください。(ハンドルネーム・キョウコさん)
A、決して強いわけではないです。走れるけど、当たりの強さや純粋なパワーなら(佐藤)恵允の方が強い。跳躍力はある方ですが、全ては気持ちです。走りに関しては低酸素トレーニングを週に一回採り入れています。それは自分にとって欠かせないトレーニングです。これという固定されたメニューではなくて疲労具合に合わせてメニューを変えるようにしています。肺機能を高める心拍系のトレーニングをしたり、試合がない時は強くなるための乳酸系のメニューを採り入れるようにしています。色々なメニューを組み合わせながら自分の走りに磨きを掛けています。
Q、今シーズンから松木玖生選手が着けていた背番号7を着けていますが、松木選手との思い出が残っているのはどの試合ですか。(ハンドルネーム・yasuhito/17さん)
A、思い出の試合か……何だろう。2試合でも良いですか。1試合目は僕が高校3年生の時の全国高校サッカー選手権1回戦、広島皆実高校との試合です。相手がキックオフから6バックを敷いてきて、自分と玖生にもほぼマンマークでついてきた。なかなかうまく得点ができず、前半を終えてしまった。そのハーフタイムに黒田監督(現・FC町田ゼルビア監督)からチームではなくて、自分と玖生に向けて1年で一番ぐらいの喝を入れられた。結構厳しく言われたんですよね。でも、後半始まって5分ぐらいで、玖生が先制点を奪って、そのすぐあとに僕が追加点を奪って2-0で勝ちました。個人的にはその試合が思い出に残っています。もう一つは昨シーズン、国立競技場で行われた浦和レッズ戦ですね。プロ選手として玖生と初めて出場したのが浦和戦でした。自分も90分走り切って、玖生もゴールを奪った。同じピッチで勝利を噛み締められたのは感慨深かったですね。

Q、東京で絶対に負けたくない選手がいますか。(ハンドルネーム・おばサポさん)
A、今の東京で負けたくないと思える選手は、(白井)康介さんかな。でも、本当に仲良しです。まずJFA・Jリーグ特別指定選手の時に参加した沖縄キャンプで同部屋だったんです。そこが始まりで、仲良くさせてもらって今は練習場のロッカーも隣です。昨シーズンは自分がウイング、康介さんがサイドバックで縦関係を組む機会も多く、そこで良い補完関係も作れたと思っています。例えばゴールキックに自分が競って、戻って守備のカバーに走ることも多かったです。代わりに僕には爆発的な突破力がないので、そういうところを康介さんがオーバーラップして助けてくれた。互いにプレーで助け合えたことで良い関係性ができあがったと思います。自然と会話も増えているし、二人で食事に行く機会も多くなりました。今シーズンも2年連続沖縄キャンプで同部屋になって、オフの時は二人で離島にも出掛けました。まぁ、康介さんが2023シーズンの夏に移籍してきて、元々の知り合いや友達が少なくてなじめてなかったのがかわいそうだったので、僕が付き合ってあげているだけですけどね(笑)。
◇安斎颯馬選手 プロフィール

生年月日:2002年9月29日
出身:東京都目黒区
身長/体重:175cm/68kg
休みの日の過ごし方:カフェ、サウナ
試合前に必ずすること:左足からピッチに入る
チームメイトの意外な一面を教えてください:岡哲平選手は寂しがり屋
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