11/11 新潟戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW<br />
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INTERVIEW2023.11.10

11/11 新潟戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW
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<前節・サンフレッチェ広島戦のレビュー>

25周年記念試合で連勝し、良い流れをこのサンフレッチェ広島戦につなぎたかったアウェイゲームの横浜FC戦。チームは攻撃の迫力を欠き、前半にカウンターで奪われた1点を守り切られて敗れた。

二の轍は踏むまいと、ホームに帰ってきた広島戦は序盤からアグレッシブに攻撃姿勢を押し出してゴールに迫る。前がかりになる分、背後を突かれて広島のカウンターにさらされるシーンもあったが、そこで光ったのは野澤大志ブランドン選手の勇気ある飛び出しとビッグセーブだった。

チームが攻撃に専念できるようにとディフェンスラインの背後を預かり、ペナルティエリアを飛び出して広島のカウンターの芽を潰すシーンも作った。

この試合で特筆すべきだったのは至近距離からのシュートの対応だ。ペナルティエリア内に押し込まれてゴール前に詰め寄る広島の選手に何度もシュートを打たれるが、きわどいコースのシュートに身体を投げ出して飛びつき、ボールをゴールからかき出し続けた。

試合結果は残念だったが、勝つために攻撃をファーストチョイスにしたチームにとって、これほど頼りになる最後方の選手はいなかった。勇気ある飛び出し、足元でのボールコントロール、鋭い反応とセービング技術。ヤクブ スウォビィク選手という最高のお手本とともに練習を積んできた成果は、しっかりと試合のピッチで表現されていた。


<試合プレビュー>

前回の対戦時、東京は2-1でアルビレックス新潟に勝利した。当初、J2リーグ時代から培ってきたボールを保持するサッカーで昇格チームとは思えない快進撃を続けていた新潟。東京もアルベル前監督のもと、ボールを大切にするスタイルに取り組んで2シーズン目に突入し、その真価を表現する強い意気込みを見せた。

立ち上がりこそお互いに攻撃姿勢を全面に、スタートからオープンな打ち合いを思わせる試合の入り方だった。幸先良く前半8分に東京が先制すると、早い時間帯に先制点を挙げたことで重心はやや低くなり、新潟に押し込まれる時間が増えていく。すぐさまフリーキックから同点弾を許すと、新潟の勢いに押される場面のほうが増えていった。

前半終盤にディエゴ オリヴェイラ選手の豪快なゴールで東京がリードすると、序盤とは違って東京が試合をコントロールする時間が増えてくる。相手にボールを持たせておきながら自陣に引き込み、フィニッシュに至るスペースを消し、ボール奪取後には素早く攻撃に転じて相手陣内へと押し返す。

ボール保持、カウンター。どちらを選んでも個の質の高さでカバーする試合運びで、J1リーグで戦い続けるチームとしての面目を保った形だ。

あれから半年近くが経ち、東京は11位、新潟が10位と、東京が追う立場に位置する。リーグ戦6試合負けなしの新潟は9位につける川崎フロンターレも射程圏内に収めており、ホームでの一戦に向けて高いモチベーションで臨んでくるはずだ。

連敗中の東京は、ピーター クラモフスキー監督が築こうとしている攻撃的なスタイルを貫き、相手の勢いに飲まれない戦いを見せたいところ。この一戦では仲川輝人選手、エンリケ トレヴィザン選手を出場停止で欠くが、来週に国内で親善試合を行うU-22日本代表に4選手を送り出しており、成長著しい若手選手たちの躍動で攻守のキーマンの離脱をカバーしたいところ。

6シーズンぶりに乗り込むデンカビッグスワンスタジアム。スタジアムを埋め尽くすであろうオレンジの波のなかで、青赤の一団が歓喜の声を響かせる場面を何度も作り出したい。


[ピーター クラモフスキー監督インタビュー]


Q、松橋力蔵監督が2シーズン指揮を執るアルビレックス新潟の印象を教えてください。
A、何か一つに絞り込むのは難しいですが、チームとして継続した成長を遂げているように感じています。すべての要素において発展していると思いますし、松橋監督のことはよく知っている間柄です。さらに前進していくチームだと思っています。

Q、今節は仲川輝人選手、エンリケ トレヴィザン選手が出場停止です。新潟との一戦をどのような試合にしたいですか。
A、どのような状況であれ、選手たちが最高のパフォーマンスを出してくれることを期待しています。決して一人で戦うわけではなく、我々はチームとして戦い、ピッチに立つ選手たちがサポートし合う必要があります。誰が出場したとしても、良いパフォーマンスを示してくれると信じていますし、勝利に貢献してくれると思っています。

Q、中断期間は、攻撃面に重きを置いたトレーニングが多く実施されていた印象です。
A、我々の戦い方、プレーにおいて課題を感じている部分の一つです。選手たちも明確に見えてきた部分が多くあったと思いますし、その気付きをポジティブに捉えています。もちろん守備の決まり事も忘れてはいけません。継続が進化につながると思っています。選手によっては個別で話をした選手もいましたし、映像で細かく確認をした選手もいます。それが良い練習につながる手助けになれば良いと思っています。

Q、クラモフスキー監督が就任してシーズンの半分を迎えようとしていますが、ここまでのチーム作りの手応えを教えてください。
A、シーズン途中で指揮を執ることは非常に難しいことだと思っています。チーム作りは家に例えると、コツコツとレンガを組み立てて、最終的に強く丈夫な家を建てることに似ていると思っています。成長を素早く感じることもあれば、ゆっくりとした成長曲線を描く時もあります。私が東京に就任してから、正しい方向に発展している実感があります。自分たちのプレーに焦点を当てて、このクラブに結果をもたらすこと、継続した高いパフォーマンスを発揮することが、将来、強くなっていくために必要だと思います。今シーズンも残り3試合となりました。我々のパフォーマンスを高めること、ファン・サポーターのみなさんが興奮する試合を見せるために、日々のトレーニングからすべてを出し切る習慣づけが大切ですし、何度も何度もチャレンジすることで特別な瞬間を手にできると思っています。


[選手インタビュー]
<小泉慶選手>


Q、2017シーズン以来となるデンカビッグスワンスタジアムでの試合です。慣れ親しんだ会場で試合を行う今の想いを教えてください。
A、アルビレックス新潟には4シーズン在籍していました。久しぶりに新潟で試合ができますが、相手が新潟だからといって楽しみ、というよりは、東京の選手として目の前の相手に勝つことを意識しています。リーグ戦もラスト3試合ですし、東京に関わるすべてのみなさんと一丸となり、勝って東京に帰ることだけを考えていますし、今は勝つことこそが一番重要だと思っています。

Q、リーグ戦で6戦負けなしの新潟の印象を教えてください。
A、若くて勢いのある選手が多く揃っていますし、良いサッカーをして勝点を積み上げてきている印象です。先ほども言いましたが、僕らとしては相手に関係なく、どのクラブも残り3試合という強い想いと割り切った戦い方をしてくると思うので、勝利に徹した戦いを見せていきたいと思います。

Q、“相手に関係なく”という話もありましたが、どのような点が具体的に重要になりますか。
A、ピッチ内での細かいコミュニケーション、勝利に対してどれだけ一丸になれるかだと思います。勝って新潟から帰ることだけを考えていますし、特に残りの3試合は貪欲に“勝利”だけを強く求めています。

Q、横浜FC戦はボランチ、サンフレッチェ広島戦はサイドバックで出場しました。それぞれのポジションで見えた課題を教えてください。
A、どちらの試合も負けてしまい、多くの課題を感じました。試合の頭から出場して、結果を残せなかったことは大きな反省点です。修正点は多くありますが、どのポジションで出場したとしても、チームのために、勝利のために、味方を助けるような気の遣えるプレーを見せたいです。


<渡邊凌磨選手>


Q、中断期間に攻撃面で修正や改善したところがあれば教えてください。
A、前節のサンフレッチェ広島戦を踏まえて、得点をどのように奪うかの“形”をトレーニングから意識してきました。

Q、今節は2018、19シーズンに在籍していたアルビレックス新潟との対戦です。
A、J1リーグの舞台で、アルビレックス新潟とデンカビッグスワンスタジアムで戦うことが初めてですので、非常に楽しみにしています。リーグ前半戦のホームゲームでは2-1で勝つことができましたが、アウェイでもしっかりと勝てるように、ゴールを決められるように頑張りたいと思います。

Q、リーグ前半戦で新潟と対戦した際の印象を教えてください。
A、ボールを繋いで攻撃を組み立てるチームですので、東京としてしっかりとした守備をしつつ、相手ディフェンスの弱点をうまく突く攻撃を仕掛けたいと思います。リーグ前半戦同様に、ボールを回されているのではなく、連動した守備で“回させている”という戦いをしたいと思います。

Q、出場停止選手もいて、組み合わせや配置変更も予想されます。
A、僕自身がどのポジションで出場したとしても、攻撃面で求められていることは変わらないと思っていますし、大きな意識の変化はありません。ポジションによっては、ボールを受ける回数や動きが変わるのは当然ですが、攻撃の選手として最後の局面にしっかりと顔を出せるプレーを見せたいと思いますし、得点に繋がるプレーを見せられるように頑張りたいと思います。

Q、J1リーグもラスト3試合となりました。どのような形で今シーズンを締めくくりたいですか。
A、自分自身がやりたいこと、チームのためにやらなければいけないプレーを見せられるように、少しでも成長していきたいと思います。そして何よりも応援してくれているファン・サポーターにもう悔しい想いをさせたくありません。勝ちたいです。