11/30 磐田戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW<br />
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INTERVIEW2024.11.29

11/30 磐田戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW
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<前節・FC町田ゼルビア戦のレビュー>

アウェイゲームとして乗り込んだ“俺たちの国立”。5試合で4勝1分という無敗記録が前節湘南ベルマーレ戦で途絶え、終盤戦に向けて気持ちを入れ替えてリスタートとなるゲームだ。対戦相手は同じ東京を本拠とするFC町田ゼルビア。4月の対戦で煮え湯を飲まされており、是が非でも前回の借りを返したいところだったが、序盤から相手の勢いに押されて攻め手を見つけられず、開始15分で先制点を奪われてしまう。

東京はその後もボールを奪う位置が低くなったことで思うようにボールがつながらず、攻撃に転じることができずに難しい時間帯が続く。

そんな状況を打破しようと果敢な姿勢を見せたのが、左ウイングに入っていた背番号22だった。

前半27分、自陣深くからテンポ良くパスをつないで相手のプレスを回避していくと、中央でボールを呼び込みながらパスコースに顔を出した遠藤渓太選手がダイレクトで前方へパス。ここでディエゴ オリヴェイラ選手の柔らかなポストプレーを経由してボールを受け直すと、ファーストタッチでしっかりと持ち出して右足一閃。距離にして40メートルはあろうかというロングレンジからの強烈なシュートが、一直線にゴール左上ギリギリのコースへ鋭い弾道を描いて飛んでいく。だが、これは町田の日本代表ゴールキーパー谷選手がわずかに指先で触ってコースを変え、ボールはクロスバーを直撃。惜しくもゴールネットを揺らすことはできなかったが、意地の一撃でチームに流れを引き寄せようと努めていく。

その後、前半を0-1で折り返した東京だったが、後半立ち上がりに追加点を許し、後半34分にはコーナーキックを直接決められて敗戦。町田に悔しい“シーズンダブル”を食らい、“新国立”でも初めての黒星を喫する結果となった。



<マッチプレビュー>

インターナショナルマッチウィークが明け、約3週間ぶりにリーグ戦が再開。この中断期間にピーター クラモフスキー監督の今シーズン限りでの退任が発表され、アウェイのジュビロ磐田戦を2日後に控えた28日にはディエゴ オリヴェイラ選手の現役引退という衝撃的なニュースが届いた。

2024シーズンのリーグ戦は、今節を含めてあと2試合。“ピータートーキョー”の集大成にすると同時に、7シーズンにわたってエースストライカーとして活躍し、チームの勝利を最優先に考えてきた背番号9に連勝という花道を作るためにも、まずはここでしっかりと白星を手にしたいところだ。

チームは負傷離脱していた仲川輝人選手がこの中断期間で完全合流。クラモフスキー監督も「コンディションは良さそう。(起用は)試合に向けたトレーニングを見ながら判断していく」と話しており、前線で攻守にハードワークできるアタッカーの復帰は心強いものとなりそうだ。

対する磐田は残留争いの渦中にある。残留圏内の柏レイソルとは勝点5差。自力残留の芽はなくなったが、可能性をつなぐためには2連勝が絶対条件となるだけに、今節は最後の最後まで懸命の戦いを見せてくるはず。さらに今週、長年チームを引っ張ってきたキャプテンの山田大記選手が現役引退を発表。レジェンドのホームラストマッチを飾り、夢をつなぐためにも絶対に負けられない一戦となるのは間違いない。

サッカーの原点に立ち返ったような激しい試合になるかもしれない。クラモフスキー監督は「相手はすべてを懸けて戦ってくる。その気持ちを上回る、燃えるような熱量で戦いたい」と話し、気持ちと気持ちの激突に勝負のポイントがあるとした。

また、ディエゴ選手にとっては現役選手としてのカウントダウンがいきなり2となる。周りからのゴールの期待を感じつつ、「まずはチームが勝ってみんなで喜びたい。自分でゴールを決めて勝つのが理想です。自分でもファン・サポーターのみなさんにゴールを見せられることを願っています」とコメント。いつもどおりにチームの勝利を最優先にしながら、お世話になった人たちへの感謝のゴールを胸に誓った。


[ピーター クラモフスキー監督インタビュー]


Q、今節はジュビロ磐田との一戦です。
A、非常に感情のこもった試合になると思います。スタジアムのなかに、両チームの選手、スタッフ、ファン・サポーターの様々な感情が渦巻く環境になると思います。私たちがそのような環境下で勝利するために大切なことは、自分たちの感情をコントロールすることです。そして、相手よりも熱量を高くして試合を進めていきたいと思います。磐田は残留のためにすべてを懸けて戦ってきます。それを上回らなければいけません。チームパフォーマンスに焦点を当てることが、勝利に近づくポイントだと思います。

Q、中断期間を経て、今節の試合メンバーをどのような基準のもと選んでいきますか。
A、戦う準備ができている選手を帯同させたいと思います。そのベースがなければ、我々のフットボールはピッチ上で体現できません。チームとして高いパフォーマンスを発揮して勝点3を奪いにいきます。そのために日々の練習があります。どの選手たちも良い意識で取り組んでいます。選手たちの状態を確認しつつ、試合に臨みたいと思います。

Q、ラスト2試合に向けてどのような働きかけをしてきましたか。
A、中断期間も自分たちのフットボールを築き上げていくこと、そして楽しむこと、誰が出場したとしてもチームとしてのパフォーマンスを落とさないことを選手たちには伝えています。そして、何よりも大切な“勝つ気持ち”をもって磐田戦に向かいたいと思います。


[選手インタビュー]
<高宇洋選手>


Q、J1リーグもあと2試合となりました。
A、優勝や残留などが直接関わってくるわけではありませんが、今シーズン積み上げてきたものをジュビロ磐田戦、セレッソ大阪戦でしっかりと出し切り、それぞれの試合で勝点3を積み重ねたいと思います。良い試合にしたいです。

Q、今節は磐田と対戦です。残留がかかる相手に対して、どのような戦い方が求められますか。
A、パワーを持って試合に臨んでくると思いますが、相手どうこうではなく、いかに自分たちに矢印を向けられるかが重要です。すべての局面において相手を上回るプレーができれば、自ずと結果はついてくると思います。能動的にプレーできるかが勝利に繋がるポイントだと思います。

Q、前節のFC町田ゼルビア戦ではベンチスタート。あらためて見えたものはありましたか。
A、久しぶりのベンチスタートで俯瞰的に試合を見ることができました。守備ではコミュニケーションをとって、誰がボールサイドにプレスに行くのか、ボールを持つことや受ける意識、全員がボールに対してどのように関わるのか。自分たちが良い試合運びができている時は、人もボールも流動的です。運動量やボールの動かし方で相手を上回りたいと思います。個人としては、ボールを受ける意識と的確にさばくことを繰り返したいです。

Q、中断期間を経て、今節で意識したいことを教えてください。
A、ピーター クラモフスキー監督からは相手がどうこうではなく自分たちのサッカーをしっかりと表現しようと話もありました。チームが良くなっていくためにはトレーニングから選手それぞれの成長が求められてくると思います。僕自身もそこに焦点を当てて中断期間中はトレーニングを重ねてきました。対磐田、ということを考えるとサイド攻撃の対応や対策も必要です。全体でコミュニケーションをとって、ケアをしたいと思います。


<安斎颯馬選手>


Q、今節はジュビロ磐田との一戦です。
A、向こうは勝利しなければ降格が決定してしまう状況ですし、この一戦に懸ける想いは非常に強いと思います。相手の勢いに飲まれてしまうと、僕らとしても難しい試合展開になってしまいます。硬い試合になることも想定できますが、試合の入りから相手を上回るプレー、勢いを前面に出したいです。

Q、直近のリーグ戦では、相手の勢いやプレーに対して受けに回る時間も多くありました。どのような改善や意識が必要ですか。
A、湘南ベルマーレ戦やFC町田ゼルビア戦は、うまくいかない時間帯にどのような共通意識をもって試合をコントロールするか、という部分で意識や狙いが統一し切れなかったと思います。ヴィッセル神戸とのアウェイゲームでは相手に押し込まれる時間も多くありましたが、割り切ったプレーも必要だと、ピッチ内で全員が意識を揃えてプレーできていました。試合のなかでは、苦しい時間帯に入ることが必ずあります。その時に、どのように乗り切るか、試合を組み立て直すのか、認識をしっかりと揃えられれば簡単な失点は防ぐことができると思います。

Q、リーグ戦もあと2試合となりました。
A、今シーズン、どのような時も応援し続けてくれたファン・サポーターのため、退任するピーター クラモフスキー監督や引退するディエゴ オリヴェイラ選手のため、支えてくださったみなさんにしっかりと勝利を届けたいと思います。