GAME RESULT試合結果
第13節 2001/7/07(土)
観衆 48,521人
天候 曇、無 気温 25.0度 湿度 72%
主審:砂川 恵一 副審:山口 森久/中込 均 四審:唐木田 徹
J1 1st 第13節
東京
2-0
試合終了
前半1-0
後半1-0
FC東京 | 鹿島アントラーズ | |
---|---|---|
31' ケリー 56' ケリー |
得点者 | |
82' 小林 成光 → 増田 忠俊 87' 下平 隆宏 → 三浦 文丈 89' アマラオ → 呂比須 ワグナー |
選手交代 |
62' 野沢 拓也 → 本山 雅志 70' 平瀬 智行 → 長谷川 祥之 71' 本田 泰人 → 内田 潤 |
15 | シュート | 14 |
5 | CK | 5 |
15 | FK | 22 |
33' 伊藤 哲也 46' ケリー 47' 浅利 悟 49' 小峯 隆幸 |
警告 |
23' ビスマルク 43' 名良橋 晃 |
退場 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 6 | 小峯 隆幸 |
DF | 3 | サンドロ |
DF | 15 | 伊藤 哲也 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 5 | 下平 隆宏 |
MF | 14 | 佐藤 由紀彦 |
MF | 19 | ケリー |
MF | 24 | 小林 成光 |
FW | 11 | アマラオ |
GK | 22 | 小沢 英明 |
DF | 2 | 内藤 就行 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 18 | 増田 忠俊 |
FW | 9 | 呂比須 ワグナー |
GK | 21 | 曽ヶ端 準 |
DF | 2 | 名良橋 晃 |
DF | 3 | 秋田 豊 |
DF | 28 | 池内 友彦 |
DF | 19 | 中村 祥朗 |
MF | 6 | 本田 泰人 |
MF | 5 | 中田 浩二 |
MF | 10 | ビスマルク |
MF | 25 | 野沢 拓也 |
FW | 30 | 鈴木 隆行 |
FW | 9 | 平瀬 智行 |
GK | 29 | 加藤 慎也 |
DF | 15 | 金古 聖司 |
DF | 17 | 内田 潤 |
MF | 16 | 本山 雅志 |
FW | 11 | 長谷川 祥之 |
【選手・監督コメント】
48,521人の「You’ll never walk alone」
日本代表のキリンカップを経て再開されたJ1リーグ。今日13節の鹿島戦は、七夕ナイトを飾るにふさわしい最高の舞台が整った。東京スタジアム史上初の「満員」の中、キックオフ前には、この夜のためにゴスペラーズが「You’ll never walk alone」を熱唱。波を打ったように静まり返るスタジアムの中で、“苦しい時も辛い時もひとりじゃない。共に歩もう”と見事なハーモニーを奏でる。自他共に認めるサッカーフリークである彼らのその“プレー”は我々に勇気を与え、スタジアムは最高の雰囲気に達した。この心強い後押しと大観衆に、選手が燃え上がらないはずはない。ホームでの勝利、そして今季初の3連勝に向けてキックオフとなった。
熱く燃えるホーム「東京スタジアム」
東京は、アマラオの1トップ。中盤は中央にケリー、左に小林成光、右に佐藤、下平と浅利がダブルボランチを組む。DFラインは、右サイドに小峯、左には藤山、センターにサンドロと伊藤哲也という、前節と同じスターティングメンバ-で臨む。対する鹿島は、故障者を多く抱え、また日本代表で絶好調をアピールしたFW柳沢を警告累積で欠く苦しい状況。しかしピッチの上では、両チーム共に気迫のこもったプレーが展開された。
開始2分、東京は佐藤が右サイドを突破。続く3分にも左サイドの小林から速く長いグラウンダーのパスが、鹿島DFの裏、佐藤の前のスペースに出される。いずれもフィニッシュには持ち込めなかったが、今日の東京は“前へ速く”という意識が強く、立ちあがりから果敢に攻める。9分には、ドルブルで上がるアマラオに鹿島DFが体を寄せたが、その甘いクリアを見逃さず、アマラオはルーズボールをかっさらって勢いに乗ってシュート! しかしボールはバーを叩き、ビッグチャンスを逃してしまった。
鹿島は13分、フリーキックから平瀬がヘディングシュート。これが初めてのシュートとなったが、激しいプレスと当たりでボールを奪うと徐々にリズムを掴み始め、22分には、再び左からのフリーキックにMF中田がヘディングシュート。しかしこれはGK土肥が体を張ってセーブした。鹿島はその後、左サイドの中村が駆けあがって再三チャンスをつくり、またビスマルクからの展開、ロングパス、ミドルシュートと多彩な攻めを見せるも東京は集中を切らすことなく対応、決定的なチャンスはつくらせない。28分には、鹿島の右のスペースへロングボールが出され、走り上がったMF野沢があわやGKと1対1というシーンになるが、伊藤が素早く戻りピンチを防いだ。
ケリー爆発 2得点!
しかし東京は31分、小林が左サイドのアマラオに預けると、アマラオは余裕のあるドリブルでピッチを見渡し鹿島の浅いDFラインの裏へ長いパス。これがゴール前に走り込んだケリーにピンポイントでわたり、ダイレクトシュートを放つとゴールイン! 鹿島がピッチを広く使ってボールを支配する時間が続く時間の中で、確実にワンチャンスをゲット。アマラオ、ケリーの意思の通じ合ったプレーで先制点を奪った。
勢いづく東京は、33分にも中盤のアマラオから右サイドのスペースへ駆け上がるケリーへパス。ケリーはひとりでゴール前まで持ち込んでシュートを放ったが、これはGKがセーブ。試合はその後、お互いにますます厳しい当たりが繰り広げられ、35分過ぎには鹿島DF池内が、38分には小峯が負傷して流血。この試合の激しさを物語っていたが、濃い内容であっという間に45分を終え後半へと突入した。
後半も互いに闘志をむき出しに攻防を繰り広げる両チームだが、東京はケリー、アマラオが前線でよくキープし、サイドから攻めようとする。51分には、ケリーが右のエンドライン際で粘って体を反転させてゴール前にクロスを上げると、フリーで待ち構えていたアマラオがインサイドキックで合わせてシュート。しかしボールはバーを越えた。ビハインドを跳ね返そうとする鹿島は、前半同様徐々にボールを支配。けれども攻めにかかる隙をついて、東京はカウンター攻撃を繰り出す。54分には、鹿島CKのこぼれ球をケリーがつなぎ、アマラオ、佐藤が攻めあがって3対3となるが佐藤のシュートはゴールの上へ。だが続く56分、土肥からのゴールキックをアマラオがヘッドで前線に落とすと、ケリーがDFと競りながらも、素晴らしいテクニックでキープしてゴール前にドリブルしてシュート!! ボールはGK曽ヶ端の手をかすめてゴールネットを揺らし、たった数秒の攻撃で追加点を奪った。アマラオの判断の良さ、ケリーの反応の速さとテクニックが光る貴重な2点目であった。
闘う気持ちを失わず……好ゲームに快勝
しかし試合後、セレーゾ監督も話したように「最後まで闘う気持ちを失わなかった」のは、鹿島も同じだった。62分にはMF本山を投入、70分にはFW長谷川、続く71分には、本田に替えてDF内田を投入。名良橋を1列前に上げて3トップ3ボランチ気味の攻撃的な布陣でゴール前に迫る。しかし東京は小峯を筆頭に、それぞれが体を張った激しいプレーで鹿島の攻撃の芽を摘み、ペナルティエリアでのシュートは打たせない。「中の長谷川選手に合わせる、サイドからのボールはあげさせなかった(大熊監督)」ことで、チャンスらしいチャンスはつくらせず、90分の闘いに快勝。激しいプレーでケリー、小峯が警告を受け次節は累積で出場停止となるが、1stステージ最後のホームゲーム、それから最終節に向けて大きなはずみとしたい。磐田の優勝戦線の裏側で行われた今日の試合だが、大観衆に感謝すると共に、好ゲームを勝利で飾れたことは大きな誇りとなる。
【セレーゾ監督のコメント】
「東京が勝つべく内容で、その力を見せつけられた試合だった。アマラオとケリーを良く活かし、特に2点目は完璧なケリーの個人技で突破されて、その辺りで差がついてしまう形となった。鹿島も内容的には悪くはなかったが、なかなかボールがゴールネットにおさまらない、こういう日もあるんだなということ。しかし選手は最後まで闘う気持ちを見せてくれたので、次につながる試合だったと思う」
【大熊監督コメント】
「今日は、自分たちのやりたいことが90分途切れずにピッチの上で表現できたと思う。こういう試合を続けるということが大切なことで、今日のようなサッカーをコンスタントに、同じメンバーでも怪我人が出ても続けてやれるように、気持ちの面でもコンディション面も整えて次も頑張りたいと思う。」