GAME RESULT試合結果
第1節 2001/8/11(土)
観衆 24,539人
天候 雨、無 気温 26.3度 湿度 85%
主審:辺見 康裕 副審:石沢 知/穴沢 努 四審:高山 啓義
J1 2nd 第1節
東京
2-2
試合終了
前半1-0
後半1-2
延長前半0-0
延長後半0-
FC東京 | 柏レイソル | |
---|---|---|
34' 佐藤 由紀彦 75' ケリー |
得点者 |
55' 大野 敏隆 89' 柳 想鐵 |
45' 小林 成光 → 増田 忠俊 71' 浅利 悟 → 喜名 哲裕 103' 伊藤 哲也 → 梅山 修 112' 佐藤 由紀彦 → 加賀見 健介 |
選手交代 |
45' 根引 謙介 → 北嶋 秀朗 78' 渡辺 光輝 → 砂川 誠 78' 平山 智規 → 加藤 望 97' 大野 敏隆 → 入江 徹 |
12 | シュート | 19 |
3 | CK | 7 |
40 | FK | 26 |
32' 藤山 竜仁 88' アマラオ |
警告 |
40' 渡辺 光輝 57' 渡辺 毅 58' 萩村 滋則 78' 黄 善洪 108' 柳 想鐵 |
退場 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 6 | 小峯 隆幸 |
DF | 15 | 伊藤 哲也 |
DF | 3 | サンドロ |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 14 | 佐藤 由紀彦 |
MF | 19 | ケリー |
MF | 24 | 小林 成光 |
FW | 11 | アマラオ |
GK | 22 | 小沢 英明 |
DF | 12 | 梅山 修 |
MF | 23 | 喜名 哲裕 |
MF | 18 | 増田 忠俊 |
MF | 13 | 加賀見 健介 |
GK | 1 | 南 雄太 |
DF | 4 | 渡辺 毅 |
DF | 2 | 萩村 滋則 |
DF | 23 | 根引 謙介 |
MF | 13 | 渡辺 光輝 |
MF | 20 | 洪 明甫 |
MF | 7 | 明神 智和 |
MF | 6 | 平山 智規 |
MF | 10 | 大野 敏隆 |
FW | 8 | 柳 想鐵 |
FW | 18 | 黄 善洪 |
GK | 16 | 佐藤 大 |
DF | 19 | 入江 徹 |
MF | 15 | 砂川 誠 |
MF | 11 | 加藤 望 |
FW | 9 | 北嶋 秀朗 |
【選手・監督コメント】
2ndステージ開幕! サンバと花火で真夏の夜の熱狂宴なるか!?
2ndステージの開幕戦は、ホームで柏レイソルを迎え撃つ。今後を占う開幕戦であり、また1stステージでは、うまい試合運びで快勝した相手だ。インターバルを経て東京がどんな戦いをみせてくれるのか注目したい。また対する柏もペリマン新監督の元、この試合に望む意気込みは相当なものだろう。折りしも『ファイヤーワークス・サンバナイト(別名:ブラジルデー)』のこの夜、好勝負の予感に期待は高まった。東京は従来通りの4‐5‐1のフォーメーション。柏は3-5-2だが、柳と黄が2トップに入り、洪と明神がダブルボランチを組むという布陣。キックオフ前には今月5日に日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会で見事優勝を飾ったFC東京U-18の優勝報告会が行われた他、浅草サンバカーニバルで活躍するダンサー約30名(楽器隊を含むと総勢60名!)による華やかなサンバパレードでスタジアムの熱気はピークに! 試合は降り出した雨の中、午後6時30分にキックオフとなった。
支配されるも、気を吐く由紀彦が待望の先制弾!
開始早々、佐藤が右サイドからクロスを上げれば、1分には柏FW柳が左サイドを突破してシュートを放つ。だがその後、柏は守ってはコンパクトに、攻めては全体の速い押し上げでゲームを支配しようとする。東京は、低い位置でボールを奪ってもなかなか前に進めることができない。何度か、右から佐藤がクロスをあげ、また勝負を仕掛けてDFラインの裏に抜けようとするが、柏の中央のDFが固くシュートにはいたらない。中央からは、三浦が積極的に前へ出て、23分には柏のDFラインの裏に走り込む形も見られたがパスはカットされる。一方柏も、洪と明神にボールを集めて展開→MF大野がパスをさばこうとするが、ウィングバックは無理に攻撃参加をせず、また時折中盤深くから前線にロングボールを上げるが、FW黄は東京DFがきっちりマークしているため、なかなかチャンスがつくれない。
27分には、アマラオのポストからケリーがペナルティエリア右に走り込んだ三浦にパス。三浦はDFをかわし中央に切り込んでシュートするもゴールの上へ。しかし柏が支配する中でも、浅いDFラインの裏を狙いカウンターを繰り出す。その中で34分、自陣でパスカットしたケリーはアマラオにボールを預けると前線へ。アマラオを追い越したケリーが再びボールを受けると右サイドへパス。タイミング良く走りこんだ佐藤は、ワントラップするとゴールに蹴り込みゴール! アマラオ→ケリー→佐藤の素晴らしいコンビネーションで東京は先制する。
その後、反撃する柏に対して、東京はゴール前でFKを与えることが多くなるが、要所の守りは固く得点は許さない。逆に42分には、左の角度のないところからのケリーのFKにサンドロがヘディングシュートを放つがポストに阻まれる。支配されるも確実にサイドでチャンスをつくり、試合運びという点では優位に立って後半へと折り返した。
冴える由紀彦、ケリーが突き放す……しかし
先制した余裕を持って、ハーフタイムにスタンドの外で打ち上げられた花火に酔いしれた東京サポーターも多かったことだろう。しかし後半になると柏は、DF根引に替えFW北嶋を投入。洪をDFに下げ、明神の1ボランチ、柳と大野をダブル司令塔に据えたより攻撃的な布陣んできた。東京も今ひとつ左サイドでチャンスに絡めなかった小林成光に替えて増田を投入する。52分には、ゴール前の密集地帯でケリーがキープ、左サイドに飛び出した三浦が再びケリーに折り返すが、DFをかわして打ったシュートは力なくGK南がキャッチ。お互いに闘志を見せ攻守がスピーディに入れ替わる中、迎えた55分、前半はあまり攻撃が見られなかった柏の左ウィングバック平山に鋭いクロスを上げられる。GK土肥が一旦パンチングで逃れるものの、こぼれ球をMF渡辺光輝に拾われ、そこに走り込んだ大野が豪快なミドルシュート。これが決まり、大野の判断と思いきりの良いワンプレーで一瞬の内に同点にされてしまった。
その後は攻守目まぐるしく、62分には柏のカウンターから黄がフリーで抜け出てループシュートを放つが枠外。64分には、逆に東京三浦がDFの裏に抜け出してGKと1対1になるが、南にセーブされてしまう。徐々にお互いファールプレーが多くなり、スペースが広がる中でチャンスを許してしまうという展開に。71分、東京は浅利に替えて喜名を投入。喜名がキープして攻撃に絡むことでリズムが生まれた東京は75分、その喜名が中盤でパスカット。受けたケリーが素早く右サイドへパスすると、今度は佐藤がオープンスペースをドリブルで駆け上がり、向かってきたDFをフェイントでかわすと中へ折り返した。これに合わせたケリーが難なくゴール! 流れるような攻撃で柏を突き放した。
しかし諦めない柏はその直後、カウンターから洪が攻めあがり、MF渡辺の鋭いクロスに北嶋がヘディングシュート。これはあわやのところであったがゴール左にはずれた。79分には、今度はDFの裏に抜けたケリーのシュートが決まったかに見えたが、これはオフサイドに。そのまま両者互いに譲らずロスタイムに突入。東京の勝利は目前だった…。
3分のロスタイムの中で小峯のクリアがCKに持ち込まれてしまう。これは土肥が余裕を持ってセーブしたものの、このプレーで柏選手はほとんどがゴール前に上がっていた。そして大きく蹴り出した土肥のキックが相手GKにわたると、明神→大野がつないで前線にロングボールを。この精度の良いボールにペナルティエリアに走り込んだCBの渡辺毅が、渾身の力で足を伸ばして触ると、合わせた柳がゴール。東京の選手がボールを見送る中、柏のラストのワンプレーで試合は振り出しに戻ってしまった。
無念のドローに終わるが…
一時上がっていた雨が、延長戦に入ると再び降り出し、湿度85パーセントを越えるピッチの上で消耗戦となった。しかしここで諦める訳にはいかない。94分には、佐藤のクロスにケリーがヘディングシュートを放つが、無情にもポストを叩く……。柏は97分には大野に替えてDF入江を投入、4バック近い形で左サイドに位置し佐藤をマーク。東京の右サイドからの攻撃を徹底的にケアしてきた。延長前半終了直前には、北嶋のヘディングを土肥がナイスセーブ! お互いにビッグチャンスを逃すと、延長後半は「どちらがラッキーか?」という慌ただしい流れになった。115分には、北嶋の左からのクロスに黄がヘッドで合わせ、あわやVゴールか?と思われたがわずかにゴール左にはずれ、タイムアップ。120分間、サンバのリズムの心強い後押しを受けた東京だが、2対2のドローでゲームを終了した。
試合終了後、「2ndステージの良いスタートが切れた」と話したのはペリマン監督。やはり東京にとっては、勝点3を目前に、勝利をもぎとられた悔しいゲームとなった。だが逆に、延長戦に入っても気落ちすることなく攻め、勢いづく柏の反撃を持ちこたえたことは次にもつながる。この戦いをダメージとして引きずることなく、悪いイメージは払拭して、自信をもって次節からの戦いに臨みたい。
【大熊監督コメント】
「後半途中から喜名の投入で、彼の頑張りもあり、イメージした通りにゲームが進んだ。だが最後にラインが下がりすぎたこと、集中力が欠けて体を張ることができなくて、残念なことになった。ただ、延長ではお互いに速攻でカウンター勝負になると予想されたが、バランスを崩さずにチャンスもつくった。引き分けに終わったが、気持ちを切り替えて次節集中して戦っていきたい」