GAME RESULT試合結果
第5節 2001/9/15(土)
観衆 14,268人
天候 曇、弱 気温 26.0度 湿度 75%
主審:モットラム 副審:河野 暁/手塚 洋 四審:抱山 公彦
J1 2nd 第5節
東京
3-2
試合終了
前半0-1
後半3-1
FC東京 | サンフレッチェ広島 | |
---|---|---|
58' 福田 健二 86' アマラオ 89' 加賀見 健介 |
得点者 |
04' 藤本 主税 78' コリカ |
79' 福田 健二 → 加賀見 健介 79' 浅利 悟 → 喜名 哲裕 85' 小峯 隆幸 → 山尾 光則 |
選手交代 |
75' 服部 公太 → 桑原 裕義 81' 大木 勉 → 梅田 直哉 89' 藤本 主税 → 高橋 泰 |
13 | シュート | 10 |
6 | CK | 6 |
24 | FK | 14 |
50' 三浦 文丈 |
警告 |
22' 上村 健一 |
退場 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 6 | 小峯 隆幸 |
DF | 15 | 伊藤 哲也 |
DF | 3 | サンドロ |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 14 | 佐藤 由紀彦 |
MF | 19 | ケリー |
MF | 9 | 福田 健二 |
FW | 11 | アマラオ |
GK | 22 | 小沢 英明 |
DF | 4 | 山尾 光則 |
MF | 23 | 喜名 哲裕 |
MF | 29 | 戸田 光洋 |
MF | 13 | 加賀見 健介 |
GK | 1 | 下田 崇 |
DF | 5 | 駒野 友一 |
DF | 2 | オレグ |
DF | 19 | 上村 健一 |
DF | 17 | 服部 公太 |
MF | 3 | 沢田 謙太郎 |
MF | 8 | 森﨑 和幸 |
MF | 9 | コリカ |
FW | 11 | 藤本 主税 |
FW | 10 | 久保 竜彦 |
FW | 20 | 大木 勉 |
GK | 13 | 加藤 竜二 |
DF | 6 | 奥野 僚右 |
MF | 4 | 桑原 裕義 |
FW | 14 | 高橋 泰 |
FW | 16 | 梅田 直哉 |
【選手・監督コメント】
ホームで勝利を!
2ndステージは、第3節こそ清水エスパルスに敗れたものの、ここまで2勝1分1敗と好調な東京。前節は難敵・ガンバ大阪を初めて破り、ここで連勝して一気に勢いに乗りたいところだ。
対する広島はここ2試合こそ逆転負けを喫しているが、いずれも無得点試合はなく、4‐3‐3の攻撃的なフォーメーションでその得点力を誇る。東京は今季広島に1stステージで0対3で敗れ、ナビスコカップでも1分1敗と、ここまでの対戦では白星が無い。決して分の良い相手ではないが、何とかホームゲームで勝利をもぎとりたい! ホーム・東京スタジアムでの勝利はここまでで2つ。ホームでの勝利がどれほど重要かは誰もがわかっている。現場もフロントもこの日の試合に様々な工夫と決意をもって試合を迎えた。ホームでの勝利に飢えたチームは、前節に続き、移籍間もない秘密兵器・福田を左MFで投入。試合は今月11日、アメリカで起きた悲惨な同時多発テロの犠牲者を悼み、約1分間の黙祷を捧げた後、キックオフとなった。
早い時間に先制点を許すも、反撃に出る
東京は今日もサイド攻撃を重視し、立ちあがりから大きなサイドチェンジを交えて広島DFを揺さぶろうとする。2分には、佐藤が右から立て続けにクロスを上げるが、シュートには至らなかった。広島も前への意識が強く、厳しいプレッシャーの中でも簡単に奪われることなくボールへの執着心を見せる。 そして4分、広島はカウンターからFW藤本→久保と速い展開でゴール前にボールを進めると、FW大木をおとりに、後ろから攻めあがった藤本がペナルティエリアの外側からゴール右隅を狙った技ありのシュート。東京DFも人数は揃っていたのだがプレスをかけることができず、ボールはゴールに突き刺さり、東京は早くも先制点を許してしまった。
反撃に出る東京は、アマラオが時には引いて、時にはサイドに流れチャンスを作り出そうとする。13分には、ケリーが倒されペナルティアークのそばでFKを得るが、佐藤のシュートはバーの上に。17分にはスローインから、攻めあがった藤山のパスを受けてケリーが強烈なシュートを放つがGK下田がキャッチ。広島も、中盤できっちり組み立てて前線にパスを送るが、決定的なチャンスは作れず。20分の大木のミドルシュートもゴールマウスを大きくはずれた。
その後東京は、26分にはアマラオを起点に、左サイドを上がった藤山がペナルティエリアにラストパスを送り、MF福田がシュート。しかし強烈なボールもGKの好セーブに阻まれる。29分には、中盤のルーズボールを拾ってカウンターを仕掛ける。得意のパターンで、最後は右から佐藤がグラウンダーのクロスをゴール前に送ったが、アマラオのシュートは再びGKがセーブ。37分には、アマラオが後方からの長いFKをヘッドで豪快に合わせるが、これもGKが辛うじてはじき出しCKに逃れられてしまう。試合を攻勢に進めながもゴールは割れず、ビハインドを背負ったまま前半を終了した。
福田、移籍後初ゴールで同点に! しかし……
後半、中盤でしっかりつないでボランチの森崎から展開しようとする広島。一方、前半同様佐藤からチャンスを作ろうとする東京。後半10分過ぎまでは一進一退の攻防が続いたが、試合が動いたのはそのあとだった。迎えた13分、ケリーがひとりで中盤からペナルティエリアの中までドリブルで攻めあがると、ワンフェイクから鋭くシュート! 一旦GKがはじいたものの、ゴール前に詰めていた福田の前にボールが転がると、福田はDF1人を冷静にかわして強シュート。ボールは豪快にネットに突き刺さりゴール!! これまでチャンスに絡む数こそ少なかった福田だが、ここぞという時の決定力を見せつけた形となった。
同点に追いつき、勢いに乗りたい東京だが、広島も64分には、中盤の左からMF森崎が前線のスペースへパス。FW大木が追いつき、折り返したボールをコリカがシュート。東京も66分、速い展開から佐藤が右サイドを突破、クロスを上げたがゴール前の福田には合わず。69分には、カウンターからアマラオが右サイドを駆け上がりシュートを放つも、ゴールを横切る。74分には広島CKのこぼれ球を速攻に持ち込み、最後はオフサイドにかかってしまうが、徐々に広島を押し込んでいく。
けれども速い展開と蒸し暑さの中でか、お互いに中盤でのプレッシャーがなくなり、DFラインでの攻防が多くなる。そして77分、ゴール前ペナルティアークの側でDF小峯がファールを犯すと、広島はそこで得たFKからMFコリカがミドルシュート。ボールはゴールポストの左隅に当たると跳ね返ってゴールイン。東京はまたたく間に、再びビハインドを背負うこととなった。
アマラオが、加賀見が! 残り5分の大逆転劇
しかし79分、福田に替えて加賀見を、浅利に替えて喜名を投入。さらに85分には、小峯に替えて山尾を投入。最終ラインで体を張ってボールを奪い、なんとか前線につないで反撃しようとする東京。迎えた86分、左サイドを駆け上がったMF三浦がフォローに上がった加賀見にパス。加賀見はゴール前に狙い澄ましたクロスを送ると、フリーになって待ち構えていたアマラオがヘディングシュート! ボールはネットを揺らし、前節に引き続きアマラオと加賀見のコンビでワンチャンスをものにして、再び同点に追いついた!
残り5分を切っても粘りを見せる東京。89分に広島は延長戦を見越してか、藤本に替えてフレッシュなFW高橋を投入する。その瞬間だった。ペナルティエリアの前で加賀見が右サイドの佐藤にパスを振ると、佐藤は冷静にDFラインの裏へダイレクトでスルーパス。走り込んだケリーは、広島DFが追ってくると見るや素早く絶妙なパスをゴール前に折り返すと、飛び込んだ加賀見が右足ボレーで難なく合わせてゴール!! 流れるようなダイレクトパスと、加賀見の2試合連続ゴールで、この時間=終了間際に初めてリードを奪う形となった。
広島は2度先行しながら、しかしこの失点で気落ちしたか反撃もここまで。東京は5分にも及ぶ長いロスタイムを凌ぎきり、終わってみれば勝利を手中に。この日、東京スタジアムでの勝利に並々ならぬ決意と工夫、準備をもって臨んだ東京は、最後の最後まで諦めずに全員が一丸となって戦った。東京は勝利を信じ、粘り強く最後まで諦めない粘りと、加賀見の2試合連続決勝ゴールに現される決定力の差を見せて、ホーム・東京スタジアムで勝利を飾り4位へと浮上した。
【大熊監督コメント】
加賀見、喜名ら控えの選手が確実に流れを変え、活躍していることがチームに良い影響を与えている。前節から結果が出ており、チーム的にも個人的にも自信をつけているので、これからもっといい方向に向かうと思う。この流れで、残りのリーグ戦を頑張りたい。