GAME RESULT試合結果

第4節 2003/4/23(水)
観衆 6,756人 
天候 曇、中 気温 17.0度 湿度 63% 
主審:吉田 寿光 副審:石沢 知/山崎 裕彦 四審:唐木田 徹

YNC 予選Bグループ 第4節

国立

HOME

FC東京

4-0

試合終了

前半1-0

後半3-0

AWAY

柏レイソル

FC東京 柏レイソル
17' 石川 直宏
56' 宮沢 正史
71' 石川 直宏
79' 阿部 吉朗
得点者
64' アマラオ → 戸田 光洋
73' ケリー → 馬場 憂太
76' 宮沢 正史 → 三浦 文丈
選手交代 61' 増田 忠俊 → 宇野沢 祐次
73' 下平 隆宏 → 大谷 秀和
73' 矢野 貴章 → 永井 俊太
21 シュート 7
4 CK 3
17 FK 20
75' 宮沢 正史
警告 02' 田ノ上 信也
26' 薩川 了洋
58' 谷澤 達也
63' 田ノ上 信也
退場 63' 田ノ上 信也
FC東京先発
GK 1 土肥 洋一
DF 20 加地 亮
DF 3 ジャーン
DF 2 茂庭 照幸
DF 17 金沢 浄
MF 7 浅利 悟
MF 16 宮沢 正史
MF 18 石川 直宏
MF 19 ケリー
FW 14 阿部 吉朗
FW 11 アマラオ
FC東京控え
GK 22 小沢 英明
DF 8 藤山 竜仁
MF 10 三浦 文丈
MF 30 馬場 憂太
FW 13 戸田 光洋
柏レイソル先発
GK 1 南 雄太
DF 13 渡辺 光輝
DF 20 永田 充
DF 3 薩川 了洋
DF 27 田ノ上 信也
MF 7 明神 智和
MF 25 下平 隆宏
MF 12 増田 忠俊
MF 15 谷澤 達也
FW 28 玉田 圭司
FW 18 矢野 貴章
柏レイソル控え
GK 21 清水 健太
DF 26 近藤 直也
MF 23 大谷 秀和
MF 17 永井 俊太
FW 19 宇野沢 祐次

【選手・監督コメント】

ナビスコカップ 今後につながる重要な一戦


 ナビスコカップ予選リーグは4節を迎えた。今日の勝敗によって決勝トーナメント進出の可能性は大きく変わり、今後につながる大事な一戦となる。柏レイソルとはリーグ開幕以来の対戦となるが、現在柏はリーグ戦2連勝と好調。開幕時とはメンバーも替わっており、今日はMFリカルジーニョ、FWマルシオを警告累積で欠くが、油断はできない。

 東京は、アマラオと阿部が今シーズン初の2人揃っての先発。左アウトサイドに阿部が入る4-5-1の布陣を敷く。国立競技場で午後7時、雨も一休みかという空模様の下、東京のキックオフから始まった。

石川の2試合連続、ファインゴールで先制!


 キックオフのボールをつないで、ケリーが右サイドのスペースへパスを送ると石川がスピードに乗ってファーサイドにクロスを上げる。そこに走りこんだ阿部がダイビングヘッド。シュートは左にはずれたが、開始15秒でいきなりチャンスを作った東京。2分には、ペナルティエリア手前でアマラオが倒され、FKを得る。

 だが、その後リズムをつかんだのは柏だった。セカンドボールを拾い、東京陣内で試合は進む。しかし東京は最終ラインでの厳しい守備でシュートを打たせず、12分には浅利のロングパスを加地がつなぎ、宮沢が前線へスルーパス。石川がスルーし、ペナルティエリアの外で受けたケリーが前に振り向き右のアウトサイドキックで右に曲がるシュートを放ったが、ゴール右上隅の枠をとらえたボールは柏GK南のファインセーブに阻まれた。

 柏の攻め上がりに押されていた東京だが、焦ることなくチャンスをうかがい、迎えた17分、ケリーが左サイドの金沢にパスを預けるとゴール前にダッシュ。金沢はドリブルで上がるとペナルティエリアへスルーパス。このボールに対しケリーがおとりになると、ゴールエリア左角で待ち構えていたのは石川。ゴールを背にグラウンダーのボールをワントラップして浮かすと、DFに囲まれながら反転してボレーシュート! 目の覚めるような鮮やかなシュートにはGKも触れることができず、ゴールイン!! 石川のすばらしいテクニックとシュートの意識の高さを表すようなスーパーゴールで、東京は先制した。

宮沢が今季初ゴールとなる貴重な追加点!


 柏は22分、左CKからDF永田がヘディングシュート。土肥の伸ばした手の横をすり抜ける決定的なシュートであったが、ゴールイン直前で茂庭がクリア。先制を機に、攻守ともにリズムをつかんだ東京。24分には中盤右サイドでケリーが粘ってマイボールにすると、前線にスルーパス。石川が抜け出しペナルティエリアでGKと1対1になるが、シュートはわずかに左にそれた。33分には、ケリーが中盤からドリブルで攻め上がると、右サイドに流れた阿部にパス。阿部は右ペナルティエリア手前から芸術的なヒールパスで中央へ。リターンを受けたケリーのフィニッシュは、惜しくもGK正面を突いた。

 37分にはピッチを広く使ったパス回しからゴール前に攻め込み、クリアを拾ってはつないで、最後は金沢のクロスにアマラオがヘッドで合わせたが、GKのナイスセーブに阻まれた。前半ロスタイム、ペナルティエリア右で得たFKもゴールはならず。決定的なシーンをつくりながら追加点を奪えないまま、前半は1対0で終了した。

 後半に向けて「立ち上がりから引かないで、前からプレスをかけていこう。ボールを奪ったら素早く開いて、広くサイドを使って攻撃しよう」(原監督)と臨んだ東京。その指示どおりアグレッシブな姿勢を見せた。47分にCKを奪うと、55分には加地が開いた前線に駆け上がり、ケリーにパス。アマラオとワンツーをかわすと、再びケリーがペナルティエリアからシュート。枠を外れたが、いい攻めの形をみせた。そして56分、柏陣内右サイドで相手DFが持ったボールをアマラオが厳しくチェック。マイボールにすると中央のケリーへ。そこからケリーを追い越す形で駆け上がった宮沢にジャストのタイミングでパスがわたると、宮沢は強烈なシュートでゴール! 明日24日に25歳の誕生日を迎える男が、バースデイ・イブに今季初ゴールとなる祝砲を放ち、東京にとっても長らくほしかった追加点が遂に決まった。

石川の2点目のゴール! 阿部も続き、攻撃サッカー爆発


 柏も決して諦めず、61分にはMF増田に替えてFW宇野沢を投入。お互いがDFラインで奪っては速攻に持ち込む展開になりつつあった。だが柏は63分、左サイドバックのDF田ノ上が遅延行為で、今日2枚目のイエローカードを受け、退場することになった。これを受けて東京は64分にアマラオに替えて戸田を投入。阿部をワントップに、左に戸田を置く布陣で1人少ない柏をかき回す策をとった。

 67分には宮沢の長いパスを受けて、戸田がシュート。69分には石川が右サイドからペナルティエリアに侵入、粘ってケリーにつなぐと、後方から走りこんだ宮沢がシュート。チャンスの直後にはピンチも訪れ、柏のカウンターから前線左のFW宇野沢にボールがわたり、中央から走りこんだFW矢野が合わせたが、わずかにゴール右にはずれて事無きを得た。

 そして71分、右サイドのスペースに出たボールに石川が追いつくと、ドリブルで中に切り込み、プレッシャーがないとみるやペナルティアークの直前から思いきりよくシュート! 左足で放ったボールはゴール右下隅に吸い込まれ、柏を突き放した。

 73分にはケリーに替えて馬場を、76分には宮沢に替えて三浦を投入。そして79分には、柏陣内で相手DFのクリアボールを拾った阿部が前進。目の前に立ちはだかる3人の柏DFを超高速ステップで一瞬にして突破すると、ペナルティエリアに入ったところでシュートを放ち、ゴールイン! ダメ押しの追加点で柏の息の根を止め、4対0と快勝。得失点差でナビスコカップ予選リーグの1位に立った。

【選手コメント】《石川》「自分の調子はいいと思うが、集中力に欠ける部分があった。これからもチームの勝利に貢献できるように、ゴールを決めていきたい。ちょうど1年前の今日、4月23日に初めてFC東京の練習に参加した。今後ももっと成長していきたい」 《浅利》「ゲームへの入り方が悪く、立ち上がりは相手に押し込まれてしまった。前線でキープしてサイドへと展開、ピッチを広く使うことでリズムを作りたかったが。ただその時間に失点しなかったことがよかった」 《宮沢》「これまでは後半に入ると押されることが多かったが、ボールを動かしてパスを回すことができ、2点目を取れたことが大きかったと思う。ゴールは本当にうれしかった」

【原監督の会見要旨】「リーグ戦と並行してのナビスコカップだが、今日勝つことによって決勝トーナメントへの可能性も高くなるし、弾みをつけて鹿島戦に乗り込もうとメンバーを変えないで臨んだ。ただ、阿部のコンディションがよくなってきたので、アマラオと組ませてみた。そのトライは、まだまだ完璧とは言えないが、2人のリズムがかなり違うので相手はやりにくいと思う。ケリーや宮沢が絡めばもっとおもしろくなるし、コンビネーションはこれから試合の中でできていくだろう。石川の先制点でいいリズムになったが、そのあと次々とチャンスをはずして、リーグ戦前節の名古屋戦のような展開が頭をよぎった。だが2点目が取れて、相手が退場したこともあり、いい展開で戦えた。アマラオ、ケリー以外の選手で4点取れたことがよかったと思う。今季は日本人選手のゴールを課題にあげてきたが、阿部も石川も戸田も宮沢も、毎日居残ってシュート練習をしている。その成果が少しずつ出てきたかなと思う。すぐにリーグ戦を迎えるが、鹿島にはアウェーで勝ったことがないので、カシマスタジアムで破りたい」

【柏・アウレリオ監督の会見要旨】「今日のFC東京はすばらしい展開をして、90分間通して付け入るスキを与えてくれなかった。0対1までは守備に問題はなかったと思うが、コンパクトに保てなかった。後半10人になり、東京はスピードのある選手を入れてきて、チャンスを活かした。柏も数回チャンスを作り出したが、残念ながらゴールには至らなかった。しかしがっかりしている時間はない。チームを立て直し、勝てるようにしていきたい」