GAME RESULT試合結果
第4節 2007/3/31(土)
観衆 10,793人
天候 曇、中 気温 15.0度 湿度 84%
主審:前田 拓哉 副審:青木 隆/間島 宗一 四審:恩氏 孝夫
J1 第4節
柏
2-0
試合終了
前半1-0
後半1-0
柏レイソル | FC東京 | |
---|---|---|
34' 菅沼 実 49' 古賀 正紘 |
得点者 | |
80' 李 忠成 → 阿部 吉朗 |
選手交代 |
45' 石川 直宏 → 梶山 陽平 66' 平山 相太 → ワンチョペ 66' 栗澤 僚一 → 川口 信男 |
11 | シュート | 6 |
6 | CK | 3 |
23 | FK | 19 |
19' アルセウ |
警告 |
44' 平山 相太 89' 川口 信男 |
退場 |
GK | 21 | 南 雄太 |
DF | 23 | 蔵川 洋平 |
DF | 5 | 古賀 正紘 |
DF | 3 | 近藤 直也 |
DF | 7 | 大谷 秀和 |
MF | 15 | 菅沼 実 |
MF | 18 | 山根 巌 |
MF | 4 | アルセウ |
MF | 22 | 鈴木 達也 |
FW | 10 | フランサ |
FW | 20 | 李 忠成 |
GK | 1 | 水谷 雄一 |
DF | 32 | 岡山 一成 |
DF | 2 | 小林 亮 |
DF | 13 | 小林 祐三 |
MF | 28 | 谷澤 達也 |
FW | 11 | 阿部 吉朗 |
FW | 35 | ドゥンビア |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 19 | 伊野波 雅彦 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
DF | 15 | 鈴木 規郎 |
MF | 37 | 福西 崇史 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
FW | 18 | 石川 直宏 |
FW | 9 | ルーカス |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 23 | 梶山 陽平 |
MF | 20 | 川口 信男 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
FW | 10 | ワンチョペ |
【選手・監督コメント】
チャレンジャー精神で、好調の柏に挑む
リーグ第4節は、アウェイで柏レイソルに挑む。現在、リーグ戦は1勝2敗。ナビスコ杯でも勝利を果たしておらず、なんとしてでも結果を出したい一戦だ。ただし今週の前半にはワンチョペが風邪のため練習を休んだ。エバウドは家庭の事情で一時離脱。また平山、伊野波、梶山は、28日(水)に五輪代表予選を戦った後、チームに合流した。
選手が揃って練習した期間は短かったが、原監督は五輪代表の3選手について「チームを離れていた時間は以前より短かった。国内での試合でもあったし、何より2次予選で3勝を挙げ、自信もつけただろう。『次はチームで!』という意気込みが感じられる」と話す。平山自身も、五輪代表戦では3試合連続ゴールを挙げて好調を維持。伊野波とともに先発に名を連ねた。梶山はベンチスタート。また土肥がリーグ第3節以来、栗澤は2試合ぶりにスタメンに復帰。平山とルーカスを2トップに、右MFに石川、左を栗澤が務める4-4-2の布陣で臨むこととなった。
柏は現在2勝1分で4位につけ、好調だ。前線からプレスをかけ、トップのFWフランサにボールが入ると、周囲の選手が一気に飛び出してくる。同時に最終ラインも粘り強く、リーグ戦では1失点のみ。ナビスコ杯ではメンバーを代えていろいろなトライをしていたが、チームとしての「形」が出来ており、その勢いは警戒したいところ。特にFWフランサを抑えることは、もっとも重要なポイントになる。
原監督は「我々はチャレンジャー。原点であるいい守備=コンパクトにしてプレスをかけ、どちらが走ってたくさんボールを拾えるか」と話すとおり、柏の勢いに負けることなく、攻守の切り替えを早くして自から仕掛け、勝利をめざす。試合はリーグ戦では2003年以来となる日立柏サッカー場、19時4分に東京のキックオフでスタートした。
柏の勢いに対抗したが、先制点を奪われ…
試合前から急激に雨が降り出し、スリッピィとなったピッチで序盤からスピーディな展開に。開始直後に中盤で奪われ、柏FWフランサが右に展開。MF鈴木達がつなぎ、攻め上がった右サイドバックの蔵川にシュートを打たれる。5分、今野→石川がスペースを駆け上がりクロス。中央に平山、ファーに栗澤が飛び込むが、わずかに合わせることはできなかった。12分には、ルーカスのミドルが相手DFに当たり、カウンターをくらう。柏左MF菅沼からスルーパスを出され、右からエリアに回り込んだMF鈴木達にシュートを打たれるが、土肥が果敢な飛び出しでセーブ! ともに攻撃的な姿勢を打ち出し、一進一退の攻防が続いた。
だが徐々に柏が、球際の強さと出足の早さで上回り、FWフランサを起点とした攻撃に東京は苦しめられる。17分、柏の早いパスワークからゴール前に迫られ、FWフランサがシュート体勢に。こぼれを拾われて、再びFWフランサがヘディングシュート。東京も25分には、平山がエリア手前左で倒され、FKを得る。ルーカスが直接狙う。29分には、伊野波→平山のポストから、ルーカスがシュートするが、いずれも枠をはずれた。30分、中盤で競り負け、柏FWフランサからスペースに展開される。MF菅沼の速いクロスは、土肥が片手でセーブ。ここまでは柏に主導権を握られても、粘り強く守り、反撃に出ていた。
しかし34分、隙を突かれ、柏MF鈴木達にボールを持たれ、フリーで攻め上がりを許した。これに東京DFはつられ、ファーに長いクロスを上げられてしまう。ここに走り込んだMF菅沼には、ダッシュで戻った石川も追いつかず。クロスにきっちり合わされ、蹴りこまれてゴールを許した。36分には、平山→攻め上がった今野が鋭いシュートを放つが、相手GKがキャッチ。攻撃は単発に終わり、チャンスらしいチャンスをつくれず。1点のビハインドのまま後半へと折り返した。
総力戦での反撃も届かず、無得点で敗れる
雨はすっかり上がったが、強い風が吹く後半。流れを変えたい東京は、石川に代えて梶山をボランチに投入。福西をトップ下に上げて同点弾を狙った。だが48分、ゴール前でダイレクトでつながれ、柏MF菅沼のシュートから左CKを与える。このCKの競り合いから、こぼれをDF古賀に蹴りこまれ、2点目を失った。
それでも1点を返そうと、52分、梶山が福西とワンツーをかわし、エリア内に進入するが、柏DFに阻まれる。53分には、鈴木規から、エリア内に抜け出した福西にパスが通るが、放ったシュートはバーの上に。このチャンスを逃すと、出足の速い柏の前にボールを失うことが多く、チャンスがつくれなくなった。66分には平山、栗澤に代えて、ワンチョペ、川口を投入。総力戦で反撃に出る。直後の67分には、エリア内のワンチョペからボールがこぼれるが、左エリア内の鈴木規はシュートが打てず、中央にパス。ここから再びこぼれたボールに梶山が詰めるが、タイミングが合わず、シュートできなかった。
75分には、藤山の左前線へのパスに鈴木規が追いつき、速いクロス。DFのこぼれがワンチョペの前に転がるが、シュートは打てず。それでも粘ってつないだところに福西が走り込み、シュートするがバーの上に。終盤には徳永と伊野波のポジションを入れ替え、右から徳永が攻め上がる。89分には、左スローインからつなぎ、徳永のシュートから右CKを奪う。しかし梶山の右CKはDFがクリア。反撃に挑むもゴールは遠く。結局、終始出足の速い柏に主導権を握られる形のまま、無失点で敗れた。
【選手コメント】《栗澤》「一番取られてはいけない形で失点した。そこで焦りが出て、浮き球のパスが多くなり、ミスから相手に渡してしまうことが多かった。ピッチがスリッピーだったので、もっと足元でつないでいけばリズムも出せたと思う。ただ、奪っても、周りの動き出しが少なかった。運動量も足りないし、つないでいく冷静さもなかった。練習でもやっているし、走れない訳ではない。次に自分がとるべき行動を考えて、サポートにいくのか、裏に抜けるのかを全員が考えていかなければ。雨の中、必死に応援してくれたファンのためにも、このままズルズルいくわけにはいかない」《徳永》「崩された感じはしないが、セットプレーの失点が続いている。ミスは多いし、攻撃ではシュートが少なかった。形もつくれていない。そういう悪い流れでゲームが進んでしまうと、相手も勢いづく。自分たちの形を出せるように練習するしかない。そのためには、もっと意思の疎通が必要。チームとしてやりたいことは分かっているけれど、個人の良い部分が出せていない。どうすればそれを出せるのか、チームとして考えなければいけない」
【原監督の会見要旨】「柏は開幕から調子がよく、勢いがあるチーム。コンパクトに守って、スピードに乗って前に出てくることは予想していた。我々は、ナビスコ杯大分戦で間延びした試合をしてしまっていたので、今日は自分たちから仕掛け、勢いで柏に負けないようにと話して試合に臨んだ。だが、球際の競り合いで負けてボールを奪われることが多かった。前半、平山のところでボールは収まるものの、そのあとが歯切れの悪い動きだった。なんとなくボールは回すものの、相手の嫌なところを突けなかった。そして、前に行こうとすると、奪われてカウンターを受けてしまうという展開だった。後半、石川は腰を痛めていることもあり、交代させた。梶山を入れてシンプルにボールを動かそうとしたが、すぐにCKから失点し、自信を失ってしまった。そこで川口を入れてスペースに飛び出させ、ワンチョペにはゴール前での仕事に期待をして投入した。最後は負けていた状況でもあり、前掛かりになってボールは動き出したが、フィニッシュでの場面でシュートを打たなかったこともあり、点に届かなかった。これだけ多くのサポーターに応援して頂いているにも関わらず、チームとしてフィットしていない感じのまま試合をしている。しっかり立て直さないといけない。平山も悪いという訳ではないが、噛み合っていない。彼の活かし方も考えていかなければいけない」
【柏・石崎監督の会見要旨】「今日をもって小野寺社長と広報担当が代わるということで、2人を送り出す意味でも大事な試合だと話し、臨んだ。2対0で勝って、結果的に良い形で送り出すことができてよかった。前半はボールをシンプルに動かし、中盤でのサイドチェンジもうまくいった。しかし、まだまだイージーなミスが多いことと、決定的に崩し切れないというところがある。後半、東京がメンバーやシステムを変え、少し押し込まれる場面はあったが、ディフェンスラインとボランチの選手がよく頑張ってくれた。良い形でボールを奪えたが、攻撃にかかった時に、もう少し前のFWフランサやMF菅沼、鈴木達のところからスムーズに展開できれば、フィニッシュまでいける場面もあったはず。そこを改善すれば、もっとシュートの打てるおもしろいサッカーができたと思う。今日の試合内容であれば、20本くらいシュートがあってもよいだろう。守備のバランスは崩されなかったが、後半ディフェンスラインが下がってしまい、ボールを奪う位置が低くなった。それでは奪っても攻撃にかかれない。これらを改善して、次の試合に臨みたい」