GAME RESULT試合結果
第23節 2007/8/29(水)
観衆 7,122人
天候 曇、弱 気温 24.3度 湿度 90%
主審:小川 直仁 副審:岡野 尚士/原田 昌彦 四審:名木 利幸
J1 第23節
広島ビ
0-5
試合終了
前半0-1
後半0-4
サンフレッチェ広島 | FC東京 | |
---|---|---|
得点者 |
18' 梶山 陽平 54' 赤嶺 真吾 87' 平山 相太 88' 福西 崇史 89' 平山 相太 |
|
58' 槙野 智章 → ストヤノフ 67' 髙柳 一誠 → 平繁 龍一 81' 青山 敏弘 → 髙萩 洋次郎 |
選手交代 |
67' 石川 直宏 → 浅利 悟 80' 栗澤 僚一 → 鈴木 規郎 83' 赤嶺 真吾 → 平山 相太 |
9 | シュート | 16 |
2 | CK | 7 |
28 | FK | 20 |
34' 服部 公太 78' 戸田 和幸 |
警告 |
61' 赤嶺 真吾 |
退場 |
GK | 21 | 木寺 浩一 |
DF | 8 | 森﨑 和幸 |
DF | 14 | 戸田 和幸 |
DF | 28 | 槙野 智章 |
MF | 5 | 駒野 友一 |
MF | 6 | 青山 敏弘 |
MF | 25 | 髙柳 一誠 |
MF | 17 | 服部 公太 |
MF | 7 | 森﨑 浩司 |
MF | 27 | 柏木 陽介 |
FW | 11 | 佐藤 寿人 |
GK | 36 | 河野 直人 |
DF | 2 | ストヤノフ |
DF | 19 | 盛田 剛平 |
MF | 15 | 髙萩 洋次郎 |
MF | 16 | 李 漢宰 |
MF | 20 | 桒田 慎一朗 |
FW | 18 | 平繁 龍一 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 23 | 梶山 陽平 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 37 | 福西 崇史 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 3 | エバウド |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 15 | 鈴木 規郎 |
MF | 20 | 川口 信男 |
MF | 35 | リチェーリ |
FW | 13 | 平山 相太 |
【選手・監督コメント】
強い気持ちをもって戦い抜く!
リーグ第23節はアウェイでサンフレッチェ広島との対戦。前節浦和戦は先制点を奪い、試合の主導権を握りながら、相手の決定力の高さと勝負強さに敗戦を喫し、これでリーグ再開後、4連敗となってしまった。ただ、その前の柏戦も含めて、選手は気迫のこもった戦いをみせ、チーム状況は上向きであることも確か。今節はなんとしてでも結果を出し、勝ち点に結び付けることが必要だ。
対する広島は現在、勝ち点26で12位につける。今節もFWウェズレイが出場停止となるが、3-6-1のシステムをとり、DFラインからつないで両サイドや前線の選手が次々に飛び出していくサッカーが機能している。攻撃陣はFW佐藤を最前線に、その下に2シャドーとしてMF柏木と森崎浩の布陣。この3人を自由にすると怖いだけに、まずはスピードのある彼らの攻撃を抑えることがポイント。出足の早いプレスをかけ、できるだけ前を向かせないようにしたい。また攻撃では、広島の3バックのサイドのスペースを突けるかどうかがカギとなりそうだ。セカンドボールに競り勝ち、前線に送ったあとのこぼれを拾って、厚みのある攻撃を仕掛けていきたいところ。
東京は、出場停止のルーカスをはじめ、馬場、伊野波が足を痛めており、金沢も万全の状態でないため、前節よりメンバーが変更。赤嶺を最前線に、トップ下に福西、今野と梶山がダブルボランチを組み、左右に栗澤と石川、センターバックには茂庭と藤山が入る布陣に。原監督は「出場停止などの状況も考慮して、これまで準備してきた。代わった選手の新しいエネルギーをうまく使いたい」と不安視はしていない。
また「連敗をしているが、ここで自信を失ってしまうことが一番怖い。上位のチームとは、ほんの少しの差。ここを乗り切るためには、自信をもつこと。そして誰かがミスをしてもカバーすることが必要。怖れずに挑み、全員が助け合えるような一体感をもって戦いたい」と意気込みを話す。ともに下位から抜け出すために守備を重視し、手堅い試合になることも考えられるが、アグレッシブな守備から攻撃につなげて勝ち点をもぎとりたい。試合は19時4分に広島のキックオフで開始された。
梶山が豪快に決め先制、リードして前半を折り返す
東京は、立ち上がりから高い位置でプレスをかけ、奪っては攻撃に転じた。1分、赤嶺が落とし、今野がドリブルで左サイドを攻め上がりシュート。続いて相手陣内で広島GKのパスを梶山がカットし、エリア内でシュート体勢に入るが、DFがブロック。こぼれから再度シュートするが、GKに阻まれた。3分と8分には、相手にカウンターを仕掛けれらるも、金沢と藤山が途中で阻止してチャンスを作らせない。13分には、左クロスから広島・FW佐藤の落しをMF高柳にシュートを打たれるも塩田がしっかりとキャッチする。
15分、左スローインから福西→今野に渡り、果敢にシュートを狙うが、バーの上に。16分 には、右CKの石川のキックから、今野がヘッドを叩きつけるが、右に切れた。東京は徐々にリズムをつかみ、主導権をにぎり始める。すると18分、徳永のロングフィードを一度はクリアされるも、これを拾いに行った梶山が倒され、FKを得る。約30mの距離があったが、梶山が直接狙い、無回転のシュートはゴール左上に豪快に突き刺さり、先制点を奪った。
東京はその後も果敢に攻撃を仕掛け、特に右サイドの石川と徳永からチャンスを作った。22分、徳永が右クロスを上げ、クリアのこぼれを石川が狙うもヒットせず。24分には、徳永→赤嶺のポストから、福西が右前線に持ち込んでシュートを放つが、バーの上。28分は、徳永→石川のスルーパスがカットされ、右CKに。石川のCKから、ファーの赤嶺がヘディングを放つがタイミングが合わず。
30分を過ぎると、東京がDFラインが下がりはじめ、広島の反撃を許すことに。36分、エリア手前でFW佐藤にスルーパスがとおり、茂庭がファールで倒し、FKを与える。MF森崎浩が直接狙うが、東京DFの壁が阻止。38分には、MF高柳が右に展開。MF駒野がライン際まで駆け上がりクロス。これにゴール前でMF森崎浩がフリーでダイビングヘッドで狙うも、ボールを叩きつけすぎてバー上にはずれる。前半終了間際には、左CKから、広島・DF戸田のヘッドがポストをヒット。こぼれを拾われ、右エリアのDF森崎和にシュートを打たれるも、バーの上に外れてピンチを免れた。
終盤は広島に決定的なチャンスを与えるも、最後のところで身体を張り、なんとか1点リードして前半を折り返した。
最後まで集中を切らさず、大量5得点で快勝!
後半開始から広島が積極的に攻撃を仕掛けてくるも、東京は落ち着いた粘り強い守りで対抗、チャンスを作らせない。すると54分、欲しかった追加点が入る。右サイドの石川が鋭いクロスを送るも相手DFがクリア。そのこぼれを金沢が頭で前線へ送り栗澤に。そのままドリブルで持ち込み左クロス。これに赤嶺が身体ごと飛び込み、相手GKと交錯しながらもヘディング。ボールはゴールに吸い込また。
反撃に出る広島は、58分にはDF槙野に代えてDFストヤノフを投入。DFストヤノフ自身が積極的に攻撃に参加してチャンスを作っていく。63分、DFストヤノフ→FW佐藤はワンタッチで前線に飛び出したMF柏木にパス。決定的な形をつくられるが、塩田の好セーブでゴールは許さず。さらに広島は67分にMF高柳に代えてFW平繁を投入して2トップの布陣に。東京も同じタイミングで石川に代えて浅利を投入。右サイドを梶山にして中盤の守備を強化。
広島に押し込まれる時間帯が続くも、69分には、左FKからこぼれを拾った栗澤が鋭いミドルを放ち相手GKの好セーブに阻まれる。76分は、今野が相手DFと競り合いながらドリブルで前進し、果敢にシュート。気迫のこもったプレーでチームを牽引する。こう着した状況が続く中、東京は80分に栗澤→鈴木規、83分には赤嶺→平山を投入。するとこの交代が東京に勢いをもたらした。
87分、左CKの鈴木規のキックのこぼれから梶山がシュート。ボールに当たった今野がそのまま右に流れてシュートするも、GKにセーブされ再びCKに。この右CKも鈴木規が蹴り、ファーの梶山の折り返しを平山が胸に当て、浮かしたボールをボレーでネットに突き刺し3点目。88分には、鈴木規の左クロスを相手DFがクリア。そのこぼれに詰めた福西のミドルシュートがきれいに決まり4点目。89分は、平山がDFストヤノフのボールを奪い、前線の福西にスルーパス。飛び出したGKをかわして余裕をもってゴール前に抜け、最後は平山のこの日2点目となるゴールで5-0となり、試合はそのまま終了。安定した守備をベースに、気迫のこもったプレーで5試合ぶりの勝利を挙げた。
【選手コメント】《今野》「久しぶりのボランチで試合前に不安はあった。緊張もしていたが、とにかく思い切って、攻守に積極的にプレーしようとした。攻撃にも絡んで、チャンスの時には点を取ろうと思っていた。点差ほど、内容に差があったわけではないので、調子に乗らず、今後もいい試合をして勝ちたい。サポーターには心配をかけてしまっているが、今日のような試合をして期待にこたえていきたい」《福西》「先制して、その後、ピンチもあったがしっかり守り、いいところで追加点を決めて、ダメ押し点も取れた。いい展開だったと思う。この内容を続けられれば、結果はおのずと出せると思う。(平山選手の2点目のゴールは、自ら決められたのでは?)あそこで相太が『くれ』と言ったので。五輪もあるし、盛り上げておこうと思って。これで相太が、チームでも五輪でも活躍してくれれば、僕はそれでいい(笑)。次はホーム戦。みんなが応援してくれるところで勝てていないので、ホームで勝ち続けたい。右手は踏まれてすごく痛い。グーが握れない…」
【原監督の会見要旨】「広島のゲームは、先日の日産スタジアムでの試合を生で観た。非常にいいチーム状態だったし、マリノスに勝ってもおかしくない内容だった。広島は連敗の時もあったが、非常にいいサッカーをやる。前の試合も、FWウェズレイがいなくてもワントップの佐藤寿人とツーシャドーという布陣で、狙いが徹底している。我々は柏戦や前節の浦和戦で非常にいい試合をしたが結果に結びつかなかった。ただ、自分たちの力を信じて、広島には開幕戦でカウンターでやられたが、それに気をつけて、今日こそいい試合をやって勝ち点をとろうと話して臨んだ。一番のポイントは今野を中盤に戻したこと。今野をどこかのタイミングで中盤に戻さないと、チームとして勢いが出ないということもあり、茂庭に賭けて、今野を前にもっていき梶山とコンビを組ませた。また、栗澤は一時期コンディションを崩してメンバーからはずれていたが、今日は彼が左サイドで駒野の上がりを防いだり、あるいはそこでボールをキープして福西や赤嶺を活かしたりと、非常にいいバランスをとってくれた。また、嬉しかったのは、チームが2点をとった後、それで守るのではなく、その後も点を取りに行き続けたこと。我々は今年、得点を多くとられていたが、今日は逆の結果になった。それは、決して広島が悪かったのではなく、平山や規郎など途中から入った選手が点を取りにいった結果だと思う。なんとか赤嶺と平山の日本人ストライカーに目処が立ってきた。今日はルーカスがいなかったが、彼らや今野、栗澤、福西といった選手がルーカスのいない分活躍をしてくれた。本当に嬉しかった。ただ、またすぐに試合がある。今シーズンはいい試合をした後すぐにダメになっていたが、今度の神戸戦もいい準備をして、今日のような試合を続けていくことが大事だと思う。(今日はどこが良かったか?)大分戦や浦和戦では、1点取ると守ろうとしたり、引き過ぎたりしていた。しかし今日は、先制をしたあとに何度かあったピンチでも、最後の最後まであきらめずに身体を張ったり集中を切らさなかったこと。点を取った後すぐに追いつかれるのではなく、みんなで声をかけあい協力し合って踏ん張った。そこが今までわれわれに足らなかった部分だと思う。一人ひとりが頑張るようになった。前半追いつかれていたらバタバタとなっていたかも知れないが、危ない場面で塩田が防いでくれたし、守り切れたことが非常に大きかった」
【広島・ペトロヴィッチ監督の会見要旨】「0-5という結果では、私が何を言っても言い訳と聞こえるだろう。しかし、点差ほどのゲームの内容ではなかったと思う。1点目は、年に何回かある事故のようなもの。相手に2点目が入るまでは、何度かいいチャンスをつくることができていたと思う。しかし2点目を失い、試合をコントロールするのが難しくなった。最後の3失点は、疲れていたこともあったが、集中力を欠いた結果。自分たちのミスから奪われ失点してしまったが、本来あってはならない内容。今日は少なくとも同点で終わることができる内容だったが、サッカーだしこんなこともあるだろう。ストヤノフを入れ、多少リスクを負って攻撃をしかけようとしたが、それができなかった。こういった敗戦は確かに痛いが、また2日後には試合がある。すぐに切り替えていい準備をし、勝てるように努力したい」