GAME RESULT試合結果
第14節 2008/6/29(日)
観衆 27,976人
天候 雨、無 気温 20.9度 湿度 89%
主審:高山 啓義 副審:前島 和彦/中原 美智雄 四審:佐藤 隆治
J1 第14節
味スタ
1-1
試合終了
前半1-0
後半0-1
FC東京 | ジェフユナイテッド千葉 | |
---|---|---|
39' 佐原 秀樹 |
得点者 |
68' レイナウド |
74' 羽生 直剛 → 大竹 洋平 79' カボレ → 近藤 祐介 82' 平山 相太 → 赤嶺 真吾 |
選手交代 |
57' 戸田 和幸 → 巻 誠一郎 67' 斎藤 大輔 → 谷澤 達也 89' レイナウド → 苔口 卓也 |
12 | シュート | 14 |
3 | CK | 3 |
20 | FK | 15 |
警告 |
23' 池田 昇平 44' 新居 辰基 |
|
07' 今野 泰幸 |
退場 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 佐原 秀樹 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 15 | エメルソン |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 13 | 平山 相太 |
FW | 9 | カボレ |
GK | 31 | 荻 晃太 |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 30 | 大竹 洋平 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
FW | 32 | 近藤 祐介 |
GK | 1 | 立石 智紀 |
DF | 2 | 坂本 將貴 |
DF | 14 | 池田 昇平 |
DF | 41 | 戸田 和幸 |
DF | 4 | ボスナー |
DF | 31 | 青木 良太 |
MF | 7 | 工藤 浩平 |
MF | 3 | 斎藤 大輔 |
MF | 6 | 下村 東美 |
FW | 10 | レイナウド |
FW | 11 | 新居 辰基 |
GK | 30 | 岡本 昌弘 |
DF | 39 | 松本 憲 |
MF | 15 | 中島 浩司 |
MF | 16 | 谷澤 達也 |
MF | 22 | 米倉 恒貴 |
FW | 18 | 巻 誠一郎 |
FW | 20 | 苔口 卓也 |
【選手・監督コメント】
中断明けの重要な初戦、一丸となってホームで勝利を!
約3週間のインターバルを経てJリーグが再開。リーグ第14節はホームでジェフユナイテッド千葉を迎え撃つ。中断期間には、主に「苦しい状況の時にどうプレーしていくか」をテーマに、ハードな練習に取り組んできた。それを踏まえた上で、この1週間は千葉戦に照準を定め、集中して守備から攻撃への素早い切り替えや、劣勢の状況でどうプレーするかなど、さまざまな状況を想定して集中したトレーニング行っていた。
今野が日本代表から戻る一方、長友、茂庭らが相次いで負傷。今節はセンターバックは佐原と藤山、左サイドバックは金沢が務める布陣で臨むこととなった。城福監督は「メンバー入りをする、しないに関わらず、選手たちが一丸となって千葉に立ち向かう雰囲気が出ている。いい緊迫感の中、アクシデントをプラスに代えられるように」と意気込みを話した。
対する千葉は現在、リーグ戦は最下位。しかしアレックス ミラー監督を迎え、ここ5試合は4勝1分け(リーグ2試合・ナビスコ3試合)と負けなしだ。4バックと、中盤の選手でラインを崩さずに守り、堅守をベースに鋭いカウンターを仕掛けて勝ち点を積んでいる。また、この5試合ではすべて先制点を挙げ、相手の反撃を抑え切る粘り強さも発揮している。
城福監督が「千葉はこの中断期間に、守備体系や奪ってからの逆襲をブラッシュアップしているはず。そこを破らなければ、我々が勝ち点3を得ることはできない。厳しい試合になると思うが、相手を上回るものを出したい」ともくろむように、もし先制を許すと、引いて守りを固められることも予想される。素早いパスワークと相手を上回る動き出しでチャンスをつくり、先取点を奪いたい。苦しい時にもバランスを崩さず、落ち着いて「Moving Football」を仕掛け、チャンスに結び付けたいところだ。
千葉はメンバー表の上では5-3-2だが、DF登録の戸田が中盤に、FWレイナウドが最前線に入る4-1-4-1に近い布陣で臨んできた。あいにくの雨空の味スタ、試合は16時4分に東京のキックオフでスタート。
開始7分で10人となるも、数的不利を感じさせずに先制!
開始から攻めに出て、3分、エメルソンがミドルを狙う。5分には、エメルソンが今度は右サイドの高い位置まで上がり、クロス。ゴール前の平山が胸トラップからシュート体勢に入るが、DFに寄せられて打ち切れなかった。だが、迎えた7分、千葉DFボスナーの縦パスが佐原の頭上を越えて千葉FWレイナウドのもとに。FWレイナウドはスピードを活かして一気に前線に抜け出し、カバーに入った今野が、エリアの中でひっかけてしまいPKを与える…。FWレイナウドが蹴ったPKは塩田が好セーブでストップし、絶体絶命のピンチを免れたものの、今野にはレッドカードが出され、早い時間から10人で戦うことを余儀なくされた。
直後の9分には、再び東京の右サイドの裏に千葉FWレイナウドに抜け出され、エリアからシュートを打たれる。こぼれをMF工藤に詰められるが、いずれも塩田が立て続けにセーブ。塩田の好守でゴールを死守すると落ち着きを取り戻した東京。アグレッシブに攻めるプランから、中盤では梶山、エメルソン、羽生が守備の意識を高め、逆襲を狙う形に変更せざるを得なかったが、冷静にパスをつないで、自分たちのサッカーをすることで反撃のチャンスを伺った。
23分には平山がエリア内で倒され、今度は東京がPKをゲット。しかしカボレが蹴ったPKは千葉GKに阻止され、こちらも絶好の先制機会を逃した。それでも空いたスペースを突いた攻撃を仕掛け、28分、金沢が中央寄りに攻め上がり、相手DFに囲まれながらも果敢にゴールを狙う。33分には、エリア手前・右寄りでボールを受けたカボレが中に切り込み、ミドルを狙う。抑えたシュートだったが、枠の上に外れた。38分は、右クロスから、ゴール前の平山がDFを背負いながらも、すり抜けるような動きで反転してシュート。巧みなプレーでビッグチャンスをつくったが、シュートはGKの正面を突く。
数的不利を感じさせない戦いぶりで千葉ゴールに迫り、39分には千葉のクリアを平山が追いかけ、左CKを得る。これを羽生が蹴ると、ファーの佐原がどフリーに。角度はなかったものの、落ち着いてヘディングを突き刺してゴール! 佐原のJ1リーグ初得点で先制し、1点をリードして後半へ折り返した。
佐原が負傷、アクシデントの隙を突かれてドローに終わる…
後半も堅守から機を見た攻撃を仕掛け、白熱した攻防が続いた。46分、左FKの流れから、梶山が羽生とワンツーを交わして中にドリブルで攻め込み、シュート。49分にも速攻から、左の羽生→中央を上がったカボレがシュート。だが勢いがなく、GKの正面に。53分には、千葉の右クロスをエリア内で落とされ、エリアすぐ手前のFW新居にシュート体勢に入られるが、梶山が身体を当ててブロック。56分は羽生が左に展開し、金沢が左クロス。右エリアの平山のもとに届くが、ピッチに足を取られてシュートには持ち込めず。羽生が諦めず、こぼれに詰めて右CKを得るが、CKからチャンスはつくれなかった。
だが、時間の経過とともに疲れも見え始め、徐々にプレスをかけ切れない時間を迎えることに。千葉も57分にはDF戸田に代えて、前線にFW巻を投入し、長いボールを入れて東京を押し込み始める。59分には中盤でのパスを奪われ、東京の右エリアすぐ外で千葉FW巻をファールで倒し、FKを与える。千葉MF工藤のFKは一度はクリアしたが、これで与えたスローインから、ゴール手前の空いたスペースを使われる。62分には、千葉・左からのロングボールをファーのFW巻が落とし、ニアのFWレイナウドに決定的なシーンをつくられる。至近距離からのシュートだったが、塩田のセーブでゴールは割らせなかった。
アクシデントが起きたのは66分のことだった。千葉の前線へのボールに対し、佐原と金沢が交錯。奪い切れず、千葉FWレイナウドに右エリアからフリーでシュートを打たれる。左に切れてピンチを免れたが、佐原は顔面を負傷して流血し、治療のためにピッチをアウト。その状況で迎えた68分、千葉のDF池田の縦パスから、右サイドのFW新居がアーリークロスを送る。これに合わせてゴール前のFWレイナウドが頭から飛び込み、ついにゴールを割られてしまった…。
それでも74分には羽生に代えて大竹を、79分にはカボレに代えて近藤、続いて平山に代えて赤嶺と、攻撃陣を投入して追加点を狙った。だが千葉も途中出場のMF谷澤や、FW新居、巻を起点に攻め込み、85分には千葉MF谷澤の左アーリークロスからFW巻にヘディングを放たれるが、塩田がキャッチ。86分には、左エリアすぐ手前で近藤が倒され、FKを得る。近藤が直接狙ったグラウンダーは、千葉DFの壁に阻まれた。一進一退の展開が続く中、87分には速攻を仕掛け、エメルソンが中央をドリブルで駆け上がり、左から右に走った近藤にパス。近藤は中に回り込み、空いたコースを狙ってシュートを放つが、枠は捉えられず。白熱した攻防が続いたが、ともに追加点を決めることはできず。再開後の初戦は、1ー1の引き分けに終わった。
【選手コメント】《塩田》「ホームなので勝ちたかった。ドローは残念。それでも80分以上を10人で戦い、最少失点でしのげたことはよかった。全員の気持ちがバラバラにならず、一つになれたかと思う。戦い方は10人になった時点でパスを回しながらの速攻に切り替えたが、絶対に走り負けず、しっかりファイトしようとした。相手と遜色のないつなぎはできていたし、チャンスもつくれていたが…。9人になった時に失点したことは、以前にもあった課題。時間を稼ぐか、細かい判断の修正が必要。だが、ここで負けずに取れた勝ち点1は、今後も上のステージで戦い続けるために必要なもの。みんなが苦しい時にも同じ方向を見て戦えたことを、次につなげたい」《羽生》「10人でも勝ち点1を取れたことをプラスに考えたい。中盤が3枚になったが、4枚のDFとともにブロックをつくって守るようにした。ただ、自然にカバーの範囲が広がって疲労感はあった。その中でセットプレーから点が取れて、勝てるチャンスもあった。佐原選手がピッチをアウトするアクシデントで、その時に失点したことは反省点。自分がサイドバックに下がって守ろうとしたことで、結果的に前からプレスにいけず、簡単にクロスを上げさせた。11人でやろうとしていたことは出せなかったが、10人でできたこともある。それらを今後のプラスにしていきたい」
【城福監督の会見要旨】「Jリーグが再開し、悪天候にも関わらず、多くの皆さんに来場していただき、我々もいい結果を出したかった。勝ち点1しか取れなかったのは残念。いつも、さまざまなゲームシミュレーションをし、いろいろな状況を想定して試合に臨んでいるが、今日は開始早々に今野が退場になった。こんなに早く10人になるとは考えていなかったが、その後、1トップにして、中盤をダイヤモンドにした。その試合の運びは悪くなかったと思う。前半は相手の陣形が変わらなかったので、我々もブロックを作りながら、0対0でもいいという状況で戦った。点が取れていい形で前半を終われたが、後半は千葉が3トップで来たり、ワイドに構えたり、FW巻選手が入ったりと、いろんな状況を想定していた。だが、ここでも途中で負傷者が出て、フィールドプレイヤーが8人しかいない時間があれだけ長くなることは考えていなかった。その時間帯に失点したことは反省しなければならない。ただ、悪天候でピッチコンディションが悪い中、80分間以上を10人で戦うことは相当厳しい。ゲームの運び方として、選手は非常によく戦ったと思う」
【千葉・アレックス ミラー監督の会見要旨】「出足はよかったと思う。早い時間帯から仕掛けることができ、PKを獲得したが、敵のGKがよく止めた。その後はポゼッションができず、苦しい展開になった。突破もできず、CKから1点を取られてしまい、難しい状況で前半を終えることになった。だが後半はよくなった。GK立石が何本も防いでくれた。我々が後半から機能し始めたのは、サイド攻撃が使えるようになったことが大きい。サイドチェンジを多く使って仕掛け、何度かいいチャンスを作ることができた。ショートパスからワイドエリアをしっかり使って、そこからいろいろな動きが出てきた。結果として、勝ち点1を得られるだけのことはしたと思う。選手は非常によく戦ってくれたし、後半のような戦いを、これからどんどんしていきたい」