GAME RESULT試合結果
第24節 2008/9/13(土)
観衆 20,398人
天候 曇、無 気温 27.8度 湿度 64%
主審:東城 穣 副審:手塚 洋/山口 博司 四審:岡野 宇広
J1 第24節
味スタ
3-1
試合終了
前半0-1
後半3-0
FC東京 | 大宮アルディージャ | |
---|---|---|
64' 赤嶺 真吾 72' 大竹 洋平 89' 赤嶺 真吾 |
得点者 |
13' ラフリッチ |
45' エメルソン → 石川 直宏 54' 羽生 直剛 → 大竹 洋平 74' カボレ → 鈴木 達也 |
選手交代 |
75' 金澤 慎 → 桜井 直人 80' 佐伯 直哉 → 斉藤 雅人 |
14 | シュート | 15 |
7 | CK | 3 |
12 | FK | 16 |
39' 羽生 直剛 |
警告 |
24' 佐伯 直哉 52' 片岡 洋介 69' 冨田 大介 70' レアンドロ |
退場 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 5 | 長友 佑都 |
DF | 6 | 今野 泰幸 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
MF | 15 | エメルソン |
FW | 9 | カボレ |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
GK | 31 | 荻 晃太 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 30 | 大竹 洋平 |
MF | 40 | 鈴木 達也 |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 21 | 江角 浩司 |
DF | 19 | 村山 祐介 |
DF | 3 | レアンドロ |
DF | 5 | 冨田 大介 |
DF | 4 | 波戸 康広 |
MF | 23 | 金澤 慎 |
MF | 7 | 佐伯 直哉 |
MF | 6 | 片岡 洋介 |
MF | 8 | 小林 大悟 |
FW | 10 | デニス マルケス |
FW | 16 | ラフリッチ |
GK | 1 | 荒谷 弘樹 |
DF | 22 | 田中 輝和 |
MF | 25 | 内田 智也 |
MF | 15 | 斉藤 雅人 |
MF | 28 | 土岐田 洸平 |
FW | 14 | 森田 浩史 |
FW | 30 | 桜井 直人 |
【選手・監督コメント】
なんとしてでも味スタで勝利を!
リーグ第24節は大宮アルディージャと対戦、ホームで迎え撃つ。前節から2週間以上のインターバルがあったが、柏戦に続く連勝をめざす一戦。特にリーグ戦は、ホーム味スタでは4月29日大分戦以来、未勝利のため、なんとしてでも勝ち点3を手に入れなければならない。今リーグも3分の2を終了し、ここから終盤戦に向けて、上位にくらい付いていく意味でも重要な試合となる。
中断期間には日本代表のワールドカップ予選が開催。長友、今野が参加していたが、ともにコンディションを整え、今日は先発に。一方で佐原が警告累積による出場停止のため、センターバックは今野、ボランチに浅利、そして右サイドバックに長友、左はケガから復帰した徳永が務める布陣で臨むことに。また、中断期間に移籍加入した鈴木達も初のメンバー入りを果たす。
対する大宮は現在、東京とは勝ち点差1で9位につける。7月には4連敗を喫したが、ここ5試合は3勝1分け1敗と、堅守からセットプレーなどで試合を決め、手堅く競り勝つ力強さを見せている。前半戦のアウェイでは、大宮の支配を許しながらも巧みなカウンターで3点を奪い、快勝したが、本来の大宮の守備力は高く“難敵”ともいえるだろう。その堅守をどう崩していくかが大きなポイントとなる。また、大宮はMF藤本が出場停止だが、得点力のあるFWデニス マルケスは警告累積が明け、先発に復帰。高さのあるFWラフリッチとともに2トップを組む布陣で臨んできた。セットプレーを含めて気の抜けない戦いになりそうだが、コンパクトな布陣でスペースを与えないことが勝利のカギ。できれば先制して、大宮の手堅いゲームプランを打ち砕き、試合を優位に進めたいところだ。
なお、東京は現在J1リーグ戦でチーム通算399得点(失点は398)をマークしている。2000年開幕戦のトゥット選手のゴールから始まった記録だが、あと1得点で400ゴールを達成する。記念すべき得点にも注目が集まる試合は、曇りながら蒸し暑い味スタ、年に一度のブラジルフェスタも開催される中、18時ちょうどに東京のキックオフでスタートした。
大宮の得意の形からリードを許す…
立ち上がりは東京が押し気味に進めた。だが13分、大宮の左スローインから左サイドバックの波戸→MF佐伯が波戸に戻し、DF波戸は長友をかわして強引にライン際まで突破。そこからクロスを上げられ、ファーでフリーになったFWラフリッチにヘッドを叩き込まれる。警戒していたはずの、大宮の得意の形に持ち込まれ、先制を許した。
しかし慌てることなく、カボレを活かす早い攻撃で反撃に臨み、21分には、カボレが左サイドからエリア内まで切り込み、角度のないところから果敢にゴールを狙ってCKを奪う。徳永が蹴った左CKは一度はクリアされるが、こぼれを浅利がエリア内につなぎ、今野のもとに渡ったが、シュートはヒットし切れず。24分は、大宮にFKのチャンスを与え、前線で落としたこぼれから、左エリアのDF冨田にシュートを打たれる。危ないシーンだったが、右に外れてピンチを免れた。
28分、左サイドで梶山がつなぎ、徳永がクロスを上げる。ボールは、ゴールエリア直前のカボレにピタリと渡り、ヘディングシュート! 決定的だったが、大宮GKの片手のファインセーブでCKに逃れられる。34分には、全体が素早く攻め上がり、羽生→エメルソンがエリア内に浮き球のパス。そこにカボレがスルスルと走りこみ、決定的なシュートを放ったが、バーをヒット……。
チャンスに決めることができず、一進一退の攻防が続いたが、36分の大宮の速攻からFWデニス マルケスが右エリアから放ったシュートは、塩田のセーブしてCKに。このCKから右のMF小林大→左のDF冨田とワイドに振られたが、なんとか中央の茂庭がCKに逃れ、追加点は許さず。1点のビハインドで後半へと折り返した。
赤嶺の2得点、大竹のFKで後半3点を挙げ、逆転勝利!
後半はエメルソンに代えて石川を投入。その石川が運動量とスピードを活かしてよく起点となり、リズムをつかんだ。50分、石川が右サイドを突破して、シュート性のクロス。相手GKがセーブし、そのこぼれから赤嶺、梶山が立て続けに至近距離から決定的なシュートを放ったが、いずれもGKの好プレーに阻まれてしまった…。54分には足を傷めた羽生に代えて大竹を投入。59分には、大竹のドリブルから、左エリアに走った赤嶺につなぎ、中央に浮き球のラストパス。ここに右から石川が飛び込むが、一歩早くGKにキャッチされた。
迎えた64分、石川のクロスから、セットプレーで攻め残っていた今野がヘディングを放ち、カボレが追いかけてCKを得る。この右CKを石川が蹴り、赤嶺がヘディングでゴール! 同点に追いつくとともに、東京のJ1通算400ゴールをゲットした。70分過ぎには相手DFにプレスをかけた石川が、攻めに転じようとしてファールを受け、FKを得る。梶山のキックは一度はDFの壁に阻まれたが、ハンドの反則で再びFKに。72分、今度はペナルティーアークすぐ左から途中出場の大竹が直接狙うと、ボールは弧を描いて右ネットに吸い込まれてイン! 鮮やかなフリーキックを決めて、逆転に成功!!
直後の74分にはカボレに代わり、移籍後初出場となる鈴木達がイン。80分には鈴木達がスピードを活かして左サイドを突破。強くて速いクロスを送り、中央に飛び込んだ石川がスルー。ファーに赤嶺がスライディングで詰め、決定的な場面を作ったが、赤嶺は打ち切れず、ボールは大きく枠外に。大宮も75分にはMF金澤に代えてFW桜井を投入し、前線に人数をかけて反撃を狙ったが、83分、大宮・右SB村山のアーリークロスから左エリアに走り込んだMF片岡のシュートは塩田がセーブ! 86分には大宮・左MF小林大→ゴール前のFWラフリッチに素早く反転してシュートを打たれたが、バーの上に。
その後も大宮のFWラフリッチをターゲットにした攻撃に苦しめられる場面もあったが、粘り強くしのいで反撃に転じ、両サイドからスピーディな攻撃を仕掛けていった。89分にはゴールキックから速攻を、長友の前線へのパスに石川が追いつき、中央へラストパス。これを赤嶺が押し込み、3点目をゲット! 赤嶺の2ゴール、大竹のFKで後半3点をもぎとり、追いすがる大宮を突き放して連勝を果たすとともに、リーグ戦では第9節大分戦以来となる味スタでの勝ち点3を得ることになった。
【選手コメント】《赤嶺》「1点目は石川選手からいいボールがきた。タイミングよく入って、決めることができた。3点目も石川選手がうまく抜けて、自分はゴールに押し込むだけだった。今日は前半にリードを許したが、焦らずにいこうとみんなで話していた。ハーフタイムには、前からしっかり追い込んで…という確認をして、自分たちのサッカーを続けていこうとした。今日はセットプレーから2点取ったが、自分たちのサッカーを積み上げた結果の得点。そういう意味では自信にもつながる。ホームでなかなか勝てていなかったので、勝利は素直にうれしいし、今後もホームで勝って、勝ち点を積み重ねて上位にいけるようにしたい。チャンスを活かしてもっと決められるように頑張りたい」《石川》「試合への入り方はよかったが、先制された後、少し消極的な部分が見えた。自分に出来ることは、思い切った飛び出しなどアクションを起こすこと。そういう意味では、いい形でチームにリズムを与えられたのではないか。流れの悪い時や、チームの状態がよくても、いいリズムにならない時など、身体を張って頑張ってみるなど、そういうワンプレーで流れは変わると思う。その辺は意識していた。結果としてゴールやチャンスにつながったので、自分としても勉強になった」
【城福監督の会見要旨】「味スタで勝てず、ファンの方々にずっと悔しい思いをさせて申し訳なかったが、今日はそれを晴らことができた。選手は、プレッシャーがかかる中で自分たちの役割、自分たちのサッカーを貫き、それで勝てたことはよかった。序盤はボールを落ち着いて動かし、自分たちの時間を作りながらチャンスにつなげたが、大宮のクロスへの対応がよくなかった。長友が対応しており、クロスが上がってこないだろう…と、中の選手が油断していた。いいクロスから1点を取られ、少し慌てた。カボレの位置取りやエメルソンなども、自分たちの狙うサッカーの過程で少し焦っていた。前半終盤の15~20分は、試合の序盤よりは、よくなかったと思う。ただ、後半に向けて、もう一度自分たちのやろうとすることを見失わず、蹴るのではなく繋ごうとした。それを信じて続ければ、いつか点は入ると確認し合って、ピッチに送り出した。結果としてそれで逆転できたことは、非常によかった。(サイドを抑えられていたのではないか?)今日はカボレがかなり外に張っていたせいか、予想以上に大宮はワイドに構えてきた。大宮はゾーンディフェンスのため、ボールサイドに寄って、反対に逆サイドが空く。そこで我々がしっかりキープすれば、サイドバックが追い越して…ということができると考えていたが、そこを抑えにかかられた。ただ、サイドを抑えられれば、中のスペースを使って繋ごうとた。選手には、どこにスペースがあるかを見極めて試合に入ろうと話していたが、よく見極め、中で繋ごうとしてくれた。ただ、もっと繋げたし、1~2タッチでアタッキングサードまで運べたのではないかという反省は残る。それでも、しんどい時にもDFがGKからのボールを積極的に受けたり、ルーズボールをなるべく少なくしようという努力は見られたのではないか」
【大宮・樋口監督の会見要旨】「前回の対戦では0対3と、自滅をしたような悔しい負け方をして、何とかリベンジを果たしたかった。だが、結果的に敗れてしまい、非常に残念。セカンドボールがなかなか拾えず、守備をする時間が長かった。それが一つの問題。同時に、我々があまりいい形でボールを持てなかったことも、上手く戦えなかった要因だと思っている。今日は結局、最後まで自分たちの良さを出し切ることができず、悔しい思い。それとともに、残りの10試合でチームとしてやらなければいけないことが山ほどあると感じた。一試合ずつ、大事に戦いながらチームが成長するように頑張っていきたい」