GAME RESULT試合結果
第6節 2009/4/18(土)
観衆 27,486人
天候 晴、弱 気温 15.8度 湿度 69%
主審:山西 博文 副審:長谷 忠志/中野 卓 四審:下村 昌昭
J1 第6節
国立
1-2
試合終了
前半1-0
後半0-2
FC東京 | ジェフユナイテッド千葉 | |
---|---|---|
18' 石川 直宏 |
得点者 |
86' 巻 誠一郎 89' 深井 正樹 |
64' 石川 直宏 → 鈴木 達也 69' 米本 拓司 → 浅利 悟 78' カボレ → 赤嶺 真吾 |
選手交代 |
45' 池田 昇平 → 和田 拓三 63' 米倉 恒貴 → 谷澤 達也 69' 斎藤 大輔 → 下村 東美 |
10 | シュート | 9 |
6 | CK | 8 |
13 | FK | 22 |
20' 長友 佑都 |
警告 |
35' 工藤 浩平 44' 池田 昇平 75' 和田 拓三 |
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 佐原 秀樹 |
DF | 6 | 今野 泰幸 |
DF | 5 | 長友 佑都 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
MF | 28 | 米本 拓司 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
FW | 9 | カボレ |
FW | 32 | 近藤 祐介 |
GK | 31 | 廣永 遼太郎 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 19 | 大竹 洋平 |
MF | 40 | 鈴木 達也 |
FW | 13 | 平山 相太 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
GK | 1 | 岡本 昌弘 |
DF | 2 | 坂本 將貴 |
DF | 14 | 池田 昇平 |
DF | 4 | ボスナー |
DF | 31 | 青木 良太 |
MF | 10 | 工藤 浩平 |
MF | 22 | 米倉 恒貴 |
MF | 3 | 斎藤 大輔 |
MF | 5 | アレックス |
FW | 9 | 深井 正樹 |
FW | 18 | 巻 誠一郎 |
GK | 17 | 櫛野 亮 |
DF | 13 | 和田 拓三 |
MF | 6 | 下村 東美 |
MF | 16 | 谷澤 達也 |
MF | 19 | ミシェウ |
MF | 20 | 佐伯 直哉 |
FW | 11 | 新居 辰基 |
【選手・監督コメント】
危機感を持ち、ホーム国立で千葉を迎え撃つ
リーグ第6節は国立競技場をホームに、ジェフユナイテッド千葉を迎え撃つ。前節鹿島戦は、手応えの感じられる戦いを見せるも勝利には及ばなかった。城福監督は「チームとしてずっと取り組んできた課題は、序盤の15分に顕著にあらわれていた。そこは解消されていない」と危機感を持つ。
そしてこの状況を打破していくために、「いま一度メンバーの組み合わせを変えることも、激しい競争のもとで個々に責任感と危機感を持つことも必要」と続け、今節は前節からメンバーを変え、今野をセンターバックに配し、ボランチにはプロ初先発となる米本を起用。近藤が最前線を務める布陣で臨むことになった。
対する千葉は、リーグ戦は3分け2敗とまだ勝利がない。しかし城福監督は「ミラー監督のもと、相手のストロングポイントをきっちりと抑える対策をしてくる」と警戒を緩めることはない。なにより、ここぞという1試合に賭ける気持ちの強さ、勝利へのどん欲さは、昨季の最終節でも証明済みだ。この千葉の強い気持ちに対して受けに回らず、試合の立ち上がりから集中して入ることが勝利の絶対条件になる。
また千葉はカウンターが鋭く、FW巻に当てた後、FW深井らが思い切りよく飛び出してくる。MF工藤の動きも巧みで、彼らを簡単にプレーさせないように徹底したい。攻撃では、鹿島戦でみせたワイドな形をベースに、千葉のコンパクトなDFを突いていくことが必要になる。めざすはもちろん勝ち点3の獲得だが、チャンスを活かしきり、一歩ずつ積み上げることで、できれば2得点以上を奪いたいところだ。春めいた気候のもと、夕闇に包まれた国立。試合は19時4分に千葉のキックオフでスタートした。
右サイドで主導権を握り、石川の今季初ゴールで先制!
序盤からともに激しい闘志を前面に押し出して、ボールに向かっていった。お互いに蹴り合う展開が続いたが、石川が攻守に健闘し、右サイドを起点にチャンスをつくった。6分、攻め上がった徳永が右前線で倒され、FKを得る。石川が浮き球を蹴ると見せかけ、エリア手前の近藤にグラウンダーで送ったが、キックが弱く、タイミングを合わせることはできなかった。9分には、ルーズボールを奪い、カボレがドリブルで上がり、右前線へ展開。石川が追いつき、フォローに上がった徳永へ。そこからのクロスにファーの梶山がハーフボレーで合わせたが、相手GKのもとに。
15分には、千葉のロングパスをFW巻が確実に落とし、MF工藤がボランチの位置から攻め上がってシュートと、得意の形を作られたが、権田がキャッチ。迎えた18分、千葉の前線へのパスを米本がヘッドでクリア。これを梶山が受け、カボレ→再び梶山から、左に流れていた石川へ。石川はドリブルで中へ持ち込み、巧みな動きでDFをかわして右足を一閃! シュートはGKの手をかすめて右上にイン。石川の力強い今季初ゴールで先制する!
20分には千葉の速攻を受け、FW深井に前線へ抜け出されるが、長友が阻止。これで与えたFKからゴール前に攻め込まれるが、守備陣が身体を張ってクリア。権田のセーブもあり、その後のCKも守り切る。26分には前線に抜け出した近藤がパワフルなシュートを放ったが、枠を捉えることはできず。38分には、長いサイドチェンジのパスに石川が追いつき、外側を上がった羽生につなぐ。いい連係を見せたが、羽生が中に送ったボールが相手DFに当たる。チャンスには結びつけられなかったが、守備では落ち着いて、千葉の迫力ある反撃を抑え、1点のリードで後半へと折り返した。
残り5分で2点を失い、逆転負け……
後半、開始早々にリズムをつかんだのは千葉。しかし最終ラインできっちり対応し、冷静にしのぎきると、徐々に東京がスピーディな攻撃からペースを握った。53分には、近藤の確実なポストプレーから、前線に上がった羽生がDFを引き付け、テンポよく左に展開。カボレが中央のエリアすぐ手前からフリーで右足を振り抜いたが、千葉GKの好セーブに阻まれ、CKに。続いてこの左CKのクリアをカボレがつなぎ、最後は徳永が左エリアから放ったシュートがネットを突き刺したが、その前にオフサイドがあったとの判定でノーゴールに…。56分には縦パスを受けた近藤が、角度のないところからシュートを狙ったが、これもGKのセーブに阻まれる。
チャンスに追加点を決めきれないまま時間は経過。ここで千葉は63分にMF米倉に代えてMF谷澤を投入。東京も64分、石川に代えて鈴木を投入する。67分には千葉FW深井が左サイドから中に疾走。東京陣内で米本が切り返されシュートを打たれる。これが東京DFに当たってコースが変わり、ヒヤリとさせられる。わずかに枠を外れてピンチを免れたが、激しい試合にその後はラインが間延びし、カウンターの応酬に。69分には米本に代えて浅利を投入し、試合を落ち着かせようとした。
だが、千葉の気迫の前に、どちらにも“一発”のチャンスがある展開に。78分にはカボレに代えて赤嶺を投入。前線からのプレスを徹底しようとしたが、82分には千葉に中盤のボールを奪われ、カウンターを仕掛けられる。東京ゴール前で浮き球でつながれ、最後はFW巻がヘディング。浮いたボールは権田の伸ばした手を越えてバーをヒット……。息を飲む瞬間だったが、ミスにも助けられた。
しかし迎えた86分、千葉・MF谷澤のスローインから、左前線の深い位置に上がったMFアレックスが中央にグラウンダーのパス。これが東京DFの隙を突き、ゴール前でフリーになったFW巻のもとに。これをスライディングで蹴り込まれ、失点…。リスタートの隙に足が止まり、同点弾を許した。
ホームでどうしても勝利がほしい東京は、残り少ないロスタイムにも勝ち越しを狙って攻めにいったが、逆に千葉に長いボールを放り込まれ、ラストは千葉GKからのロングキックを千葉FW巻のヘッドで前線につながれる。このボールを奪うことができず、FW深井に粘られ→MF谷澤→FW深井に右エリアに飛び出される。これを確実に決められ、万事休す…。決してあきらめない千葉に、足の止まった隙を突かれる形で終了間際に2点を奪われ、ショッキングな逆転負け。ホームで2連敗を喫した…。
【選手コメント】《石川》「悔しいし、反省しなくてはいけないことはたくさんある。その反面、やれている部分もあった。そこは見失わずに、試行錯誤しながら結果につなげていく作業が必要。昨年も苦しい時期があったし、今日や前節の鹿島戦でも相当悔しい思いをした。この悔しさが、チームや個人を強くすると思う。得点に関しては、前節も惜しいところを外してしまっていたので、落ち着いて蹴れたことはよかった。ただ自分も含めて、2点目を取れない状況が続いている。守備陣も頑張ってくれている中、得点が1点だけだとやはり厳しい。(サポーターからは厳しい声が飛んでいたが?)それだけ熱く応援してくれているということ。実際にピッチで戦うのは僕らなので、その声は真摯に受け止め、次に拍手で迎えてもらえるように続けていく。悔しい思いでいっぱいだが、やり続けるしかない」《米本》「個人的にはいいプレーができたところもあったと思うし、身体がよく動いた。全力を出し切って足が攣るまで戦おうと思っていたので、その面ではよかったが…チームが負けてしまい、残念だし悔しい。自分に求められていることは中盤の守備だと考えて試合に臨んだ。守備面では通用する部分もあったと思うが、攻撃につながるパスは1本しか出せなかった。今後は、プラスアルファとしてもっと積極的にボールに絡んでいきたい。そして、もっとチームにリズムを加えられるようになりたい。今日は体力面より、技術の足りなさを痛感した。この敗戦の悔しさを糧にして次に向けて頑張りたい」
【城福監督の会見要旨】「非常に残念。ファンのみなさんに悔しい思いをさせて申し訳ない。(選手交代の意図は?)疲れ、コンディション的なものや足に少しアクシデントがあった選手もいた。そういう交代もあれば戦術的なメッセージを伝える意図もあった。(DFの裏を狙われてパニック状態になったのでは?)こちらがリードしていた状況だったので、相手が攻めてくるのはわかっていた。そこで落ち着いてしっかり守備から入ることができればよかったが…。2点目を取れそうな状況で、3枚目の交代カードを切って、スイッチが入ったときに少し行き過ぎたと思う。人数的にも意識的にも、前に前にと行き過ぎてしまった。結果的にメッセージが伝わっていなかったと言われても仕方がない」
【千葉・アレックス ミラー監督の会見要旨】「前半はイーブンなゲームだったと思うが、我々がポゼッションキープできなかったり、簡単にボールを失ってしまったことにより、相手にたやすく攻撃されてしまった。ボールを持っても1~2本のパスを通しただけで、また相手に取られ、繰り返し攻撃された。後半に入って、選手が相手にもっと寄せるようになり、そこからボールを奪えたこと、攻撃陣のいい動きもあり、サイドを使えるようになった。最後の15分間は我々が完全に主導権を握っていた。後半については、注意すべき東京のカウンターに対して、我々が前に出たことで守備陣も健闘した。特にDF坂本に関しては、右サイドからセンターバックにポジションを変えてプレーしたが、素晴らしい仕事をしてくれた。坂本は経験のある選手。東京の18番の選手がDF青木の裏を狙っていたが、それに対して青木はよく対応していた。そのため、そこは変えずにDF和田を右サイドに入れ、CBに坂本を持っていった。これまでの何試合か、いい状態でプレーできていたので、選手たちはどういうプレーが求められているのかはわかっていたはず。その意味でうまく東京に対応できた」