GAME RESULT試合結果
第4節 2009/9/06(日)
観衆 22,181人
天候 晴、弱 気温 25.1度 湿度 60%
主審:吉田 寿光 副審:大塚 晴弘/岡野 尚士 四審:松尾 一
YNC 決勝トーナメント 第4節
味スタ
1-0
試合終了
前半1-0
後半0-0
FC東京 | 清水エスパルス | |
---|---|---|
16' 平山 相太 |
得点者 | |
72' 羽生 直剛 → 鈴木 達也 80' 平山 相太 → 佐原 秀樹 86' 石川 直宏 → 平松 大志 |
選手交代 |
42' 永井 雄一郎 → 藤本 淳吾 56' 青山 直晃 → 平岡 康裕 70' 伊東 輝悦 → 長沢 駿 |
13 | シュート | 6 |
4 | CK | 7 |
10 | FK | 16 |
警告 | ||
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
DF | 4 | ブルーノ クアドロス |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 28 | 米本 拓司 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 9 | カボレ |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 3 | 佐原 秀樹 |
DF | 15 | 平松 大志 |
MF | 19 | 大竹 洋平 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
MF | 40 | 鈴木 達也 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
GK | 29 | 山本 海人 |
DF | 25 | 市川 大祐 |
DF | 3 | 青山 直晃 |
DF | 2 | 児玉 新 |
DF | 4 | 太田 宏介 |
MF | 8 | 枝村 匠馬 |
MF | 16 | 本田 拓也 |
MF | 7 | 伊東 輝悦 |
MF | 13 | 兵働 昭弘 |
FW | 18 | ヨンセン |
FW | 9 | 永井 雄一郎 |
GK | 21 | 西部 洋平 |
DF | 26 | 平岡 康裕 |
DF | 14 | 高木 純平 |
MF | 17 | 山本 真希 |
MF | 10 | 藤本 淳吾 |
FW | 22 | 大前 元紀 |
FW | 20 | 長沢 駿 |
【選手・監督コメント】
ナビスコカップ決勝進出をかけ、最後の大一番に臨む!
ナビスコカップ準決勝第2戦が開催、味スタにて清水エスパルスを迎え撃つ。第1戦は米本、カボレのゴールで常に先行する展開に持ち込んだが、後半、清水の数的不利を感じさせない勢いをくい止めることができず。2対2のドローに終わった。ただしアウェイで2点を取っているため、第2戦は1対1の引き分けでも90分での勝ち上がりが決まる。有利な状況でホーム戦を迎えるといえるだろう。
しかし、リスクを負っても攻めに出なくてはいけないと、はっきりしているは清水のほう。東京ももちろん勝利を狙うが、0対0のまま終われば決勝に進めるという事実もある。その状況で「立ちはだかる現実とうまくバランスを取っていくのは簡単なことではない」と城福監督は第2戦の戦い方の難しさについて話した。そのため最大のポイントは、どれだけ共通意識を徹底できるかにかかってくる。第1戦は、清水が退場者を出してからの戦いに課題を残したが、その共通意識をピッチの上で表現することが必要になるはずだ。
同時に第1戦では、自分たちのサッカーができれば、清水の堅守を破っていけるという自信もつかんだ。第2戦も、焦らずにパスをつないで、サイドから仕掛け、先取点をもぎ取りたい。ゴールへの意識を高くもち、一戦必勝の姿勢で勝利をめざす大一番。清水は、DF岩下が第1戦の退場処分により欠場。一方、DF青山、そしてFWには永井がスタメンに。東京は第1戦と同様のメンバーで臨むことに。
試合はよく晴れた味スタ、18時ちょうどに清水のキックオフでスタートした。
東京らしいサッカーを仕掛け、平山の豪快なヘッドで先制!
立ち上がりからともに闘志を前面に出してプレーし、激しい攻防の応酬となった。6分、自陣でのカットからカウンターを仕掛け、石川がドリブルで持ち上がり、中央を上がったブルーノ クアドロスがシュートするが、勢いがなくGKにキャッチされる。13分には清水・左MF枝村にドリブルで持ち込まれ、中央エリアに入ったところからシュートを打たれるが、枠外に。
一進一退ながらも白熱した展開が続く中で迎えた16分、米本→左前線に上がった羽生が、相手DFを外から中に切り返して右足に持ちかえて、鋭い左クロスをゴール前に送る。このボールに合わせて平山が相手DFを振り切ってニアに飛びこみ、頭を振り抜くと、ボールは一直線にゴールに吸い込まれ、ゴール! サイドを起点にチャンスをきっちり活かし、待望の先制点を奪った。
これを機に東京がリズムをつかみ、パスをつないで東京らしいサッカーを仕掛けた。19分、カボレが左サイドから切り込み→中央の平山が右に展開。石川が中に持ち出し、左足で狙ったが、GKの正面を突いた。21分には椋原が右サイドをドリブルで駆け上がり、クロス。中央のカボレが落として、後ろの平山がシュートしたが、ブロックされる…。25分は、相手CKをクリアしてカウンターを仕掛け、石川の突破から羽生が右エリアにスルーパスを送る。ここで平山がフリーになるが、決定機は作れず。
その後も徳永、椋原も果敢に攻め上がり、石川や平山がスイッチを入れてチャンスをつくったが、37分に徳永が猛然とドリブルで左前線の深い位置まで持ち込み、ラインと平行にクロスを送り、中央の平山が足に当てたが、枠は捉え切れなかった。40分の米本のミドルはDFに当たってCKに。結局追加点は決めることはできず。1点をリードして後半へと折り返した。
粘り強い守備でピンチの芽を摘んで勝利し、決勝の舞台へ!
清水は前半の42分にFW永井に代えてMF藤本をFWに投入し、流れを変えようとした。しかし後半も立ち上がりにリズムをつかんだのは東京。46分には左のカボレ→中央に上がった石川が左エリアにスルーパスを送る。ここに羽生が飛び出したが、ボールがわたる直前にDFに阻止され、GKにキャッチされた。50分には右クロスをゴール前でカボレと清水DFが競り合い、左エリアにこぼれたところ、待ち構えていた石川が右足を一閃。ボレーで狙うがGKのセーブに阻まれ…。前にこぼれたところにカボレも詰めきれず、チャンスを活かすことができなかった。
53分には後方からのパスに合わせて、石川が右前線に抜け出すが、シュートは打ち切れなかった。このプレーで石川と交錯した清水DF青山が負傷し、ピッチをアウト。56分にはDF平岡との交代を余儀なくされることに。それでも1点を追って、清水は激しく攻めに出てきた。しかし東京も集中を保って粘り強く守り、反撃に出る。59分には清水・左クロスを上げられるが、ゴール前のFWヨンセンには触れせなかった。右SB市川→MF兵働が右エリア手前から前線にボールを送ろうとするが、東京DF身体に当ててブロック。
62分には清水・右クロスを、左エリアのFWヨンセンが落とし、中央のMF伊東がシュートするが、米本が身体を張ってブロックする。65分は、カボレがエリアに抜け出し、対面する相手DFをフェイントで中に切り返し、フリーで決定的なシュートを放ったが…セーブに阻まれた。清水は70分には長身のFW長沢を投入、パワープレーに出てくる。だが東京も72分に羽生に代えて鈴木を、80分には平山に代えて佐原を投入。ブルーノ クアドロスがDFの中央に、右に佐原、左に茂庭と、5バック気味の守備的な陣形をとったが、決してラインを下げず、激しく競り合い、要所で身体を張ってピンチの芽を摘んだ。
続く86分には石川に代えて平松を右MFに投入。89分には狙いどおりに清水の放り込みをクリアして、平松がタイミングよく前線に抜け出そうとするカボレにスルーパスをとおす。相手GKも飛び出し、ゴールが空いたが、カボレのシュートはわずかに枠外に…。追加点こそ奪えなかったが、選手交代を効果的に使い、清水の反撃はシャットアウト。無失点で平山の挙げた1点を守り抜き、決勝進出が決定!11月3日、2004年以来となる国立のピッチで、川崎フロンターレと対戦する。
【選手コメント】《平山》「プロになって初めての決勝に進出できてうれしい。今日は引き分けではなく、勝って決勝にいこうと話していた。自分のゴールもうれしいが、守備陣も失点ゼロに抑えてくれ、みんなで勝ち取った決勝だと思う。ゴールは練習していた形。ニアサイドを狙っていこうとしていた。羽生選手からいいボールがきたので、最初の動き出しを早くできれば、相手より先に入れると考えた。サッカー人生をとおして決勝戦の舞台には、何回も立てるわけではない。絶対に優勝したい」《羽生》「クロスは練習の時からスピード、位置、タイミング、パターンを考え、特にスピードは強く意識していた。1人は必ずニアで潰れようという約束もあった。練習のときからコミュニケーションをとっていたので、その成果がでた。清水については、特にFWヨンセン選手の高さを一番警戒していた。1点とった後も、ただ引いて守るのではなく、アグレッシブさを出して進められたのでよかったと思う。最後、少しバタついたところもあったが、カウンターもポゼッションも意識してできていたのでトータルで見ればいい内容だったと思う。決勝ではリーグ戦の借りを返したい。まずは決勝のピッチに立てることを幸せに思って、自信をもって戦いたい」
【城福監督の会見要旨】「ファン・サポーター、クラブスタッフ一同の念願であったファイナリストに向けて悔いのない準備をして、チーム全員が役割をこなして決勝に進出することができた。これは非常に喜ばしく、ファンのみなさんと一緒に喜べたことは本当によかった。今日は試合の終わり方=最後の10~15分はさまざまなシチュエーションになることが考えられた。リーグ戦では見られないような極端な展開になることも予想していた。しかし、それありきでスタートすると、自分たちの最大の共通項は出せなくなる。まずはチームとしての共通理解を最大限に出すこと。いつもの戦い、いつもの力を100%出すことに集中してゲームに入った。0対0のままでもよかったし、もし先に1点取られても、我々のサッカーをやれば、絶対に1点は取れると思っていたので、腰を引かずにアグレッシブな戦いをした。結果として1対0は、今日に限れば喜ばしいが、冷静に見れば、2点目3点目を決められたと思う。ただ今日それを口にするのは酷だし、決勝に行けたことで、その課題にも時間をかけて取り組める。選手のがんばりに、私も感動した。あらためて選手全員がこのチームに必要だということを感じさせてくれるゲームだった。決勝戦は選手自身が勝ちとった舞台。またファンのみなさんが、東京で開催する決勝の舞台を待ち望んだ結果でもある。そこで臆することなく、自分たちの全てを出し、悔いの残らない試合にしたい。ナビスコで強豪の清水を相手に2試合続けてしっかりと戦えたことは自信にもなる。またリーグ戦もすぐに始まるが、もっと積み上げて、一試合ずつ勝利にこだわり、秋にはさらに上位争いができるように準備していきたい」
【清水・長谷川監督の会見要旨】「3,000人もの大勢のサポーターが来てくれたが、その応援にも関わらず、いい結果をプレゼントできなくて申し訳なく思う。しかし選手も非常によく頑張ってくれた。またFC東京には、心からおめでとうという言葉を捧げたいし、ぜひ決勝戦でいい結果を残してほしい。今日の第2戦は、FC東京にとって1対1、あるいは0対0の引き分けでもいい状況だった。後半もそのスコアのままだと、我々にとっては難しい状況になると感じていた。だから前半から仕掛けたいという狙いのもと、FW永井も先発にした。ただ、前半はミスが多く、思うような攻撃の形がつくれなかったこともあるし、この2試合を通しても、先制されたことが痛かった。先に取られて自分たちのリズムや形を作れなかった。後半はボールが回り出して、形は作れたが、結局ゴールを割ることはできず、非常に残念。しかしナビスコはもう終わった。リーグ戦がすぐ再開されるし、現在のポジションを考えればACLにも手が届く位置にいる。気持ちを切り替え、リーグや天皇杯に向けて頑張っていきたい」