GAME RESULT試合結果
第12節 2010/5/15(土)
観衆 28,114人
天候 晴、弱 気温 19.0度 湿度 31%
主審:東城 穣 副審:高橋 佳久/村井 良輔 四審:宮島 一代
J1 第12節
味スタ
2-2
試合終了
前半0-1
後半2-1
FC東京 | 清水エスパルス | |
---|---|---|
85' 長友 佑都 87' 松下 年宏 |
得点者 |
26' 平岡 康裕 68' 藤本 淳吾 |
52' 重松 健太郎 → リカルジーニョ 59' 羽生 直剛 → 赤嶺 真吾 72' 石川 直宏 → 松下 年宏 |
選手交代 |
57' 小野 伸二 → 山本 真希 84' 藤本 淳吾 → 太田 宏介 90'+1 ヨンセン → 永井 雄一郎 |
14 | シュート | 10 |
9 | CK | 3 |
14 | FK | 18 |
67' 梶山 陽平 86' 赤嶺 真吾 |
警告 | |
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 5 | 長友 佑都 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 6 | 今野 泰幸 |
DF | 17 | キム ヨングン |
MF | 2 | 徳永 悠平 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 13 | 平山 相太 |
FW | 24 | 重松 健太郎 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
MF | 8 | 松下 年宏 |
MF | 14 | 中村 北斗 |
FW | 9 | 赤嶺 真吾 |
FW | 11 | 鈴木 達也 |
FW | 16 | リカルジーニョ |
GK | 21 | 西部 洋平 |
DF | 15 | 辻尾 真二 |
DF | 26 | 平岡 康裕 |
DF | 33 | ボスナー |
DF | 2 | 児玉 新 |
MF | 13 | 兵働 昭弘 |
MF | 16 | 本田 拓也 |
MF | 30 | 小野 伸二 |
FW | 23 | 岡崎 慎司 |
FW | 18 | ヨンセン |
FW | 10 | 藤本 淳吾 |
GK | 31 | 武田 洋平 |
DF | 5 | 岩下 敬輔 |
DF | 4 | 太田 宏介 |
MF | 7 | 伊東 輝悦 |
MF | 17 | 山本 真希 |
FW | 9 | 永井 雄一郎 |
FW | 11 | 原 一樹 |
【選手・監督コメント】
中断前の最後のリーグ戦、首位清水を迎え撃つ!
リーグ第12節は、ホームで清水エスパルスと対戦する。リーグ戦はここでシーズンの3分の1を迎えるだけでなく、ワールドカップによる中断期間前の最後の試合となる。前節に続く連勝、そして何より味スタで勝利を果たして戦績を五分に戻し、ナビスコカップにも勢いをつなげていきたい一戦だ。今節は清水の高さとスピード対策という意味合いもあり、DFラインは前節同様に長友が右サイドバック、キム ヨングンが左に。そして梶山が先発に復帰、徳永とボランチを組み、羽生が左サイドを務める布陣で臨むことになった。 対する清水は現在、7勝3分1敗で首位につける。前節新潟戦ではDF太田、ボスナー、MF小野の3選手が出場停止となり、0対2で敗れたが、これが今季初の黒星に。長谷川監督が率いて6シーズン目、城福監督は「熟成されたサッカーの上に、ものすごく経験豊かなMF小野選手、DFボスナー選手が加入し、チームとして絶頂期にあるといえるかもしれない」と率直な印象を話す。今季は4-3-3の布陣を敷き、ここまでの総得点21はリーグ最多(川崎とタイ)。総失点も10と、攻守に質が高く、バランスのとれた戦いでトップを走っている。 特にFWヨンセンをターゲットに、FW岡崎の裏を狙う動きに対しては慎重に、集中を切らさずケアしていきたい。同時に清水はサイド攻撃や、リスタートからも得点を重ねている。多彩な攻撃パターンをもつだけに、いかに粘り強く我慢できるかがカギに。厳しいプレスをかけて奪い、切り替えの早さで負けず、攻撃に転じていきたい。清水に勢いを出させないためにも試合の入り方に注意し、良い守備から状況に合わせた良い攻撃につなげ、ゴールと勝利をめざす。 さわやかに晴れた味スタ、気温も19度と徐々に上昇する中、試合は14時4分に清水のキックオフでスタートした。
アグレッシブにボールを奪って攻撃に転じ、リズムをつかんだが…
立ち上がりこそ、清水に勢いある攻撃を仕掛けられたが、落ち着いて守り反撃に。3分には相手のクリアを奪った梶山が左前線へ送り、サイドに流れた重松が果敢にエリア内に突破。相手DFを一度は切り返すが、2度目で阻止される。チャンスはつくれなかったが、その後も梶山が起点となり、羽生、石川がよく絡み、清水ゴールに迫った。13分には羽生→左エリア手前で受けた平山がゴールに向き直り、強烈なシュートを放つ。14分には石川の右クロスのこぼれを、エリアすぐ手前の羽生が奪って巧みにつなぎ、フォローした梶山がシュート。しかしいずれも枠外に。 清水もカウンターを仕掛け、見応えある攻防が続いたが、東京はアグレッシブにボールを奪いにいき、躍動感のあるプレーでリズムをつかんだ。24分には相手陣内・右前線で梶山と石川が猛然とプレスをかけてボールを奪い、石川がすぐさま攻撃に転じ、右エリアから中央にラストパスを送るが、清水GKに阻まれる。だが25分、東京陣内の左サイドで清水FW岡崎をファールで阻止、FKを与えると26分、清水MF小野がゴール前に鋭いボールを蹴る。ここにDF平岡にフリーで飛び込まれ、豪快なヘッドを突き刺されて先制を許してしまった。 32分には清水FW藤本が左前線まで仕掛けてクロス。エリア中央のFWヨンセンにシュートを打たれるが、今野がブロック。こぼれが再びFWヨンセンのもとに渡り、ループで狙われるが、枠を外れてピンチを免れる。それでも下を向くことなく、清水DFの裏を突く大きな展開や、短くパスをつないで連動した攻撃を仕掛けた。36分に重松の右クロスから、平山が左エリアから放ったシュートはGKのセーブに阻まれ…。前半ロスタイムには石川、長友がサイドから作ったチャンスも決めきることができず。1点のビハインドを背負って後半へと折り返した。
長友、松下が初ゴールをマーク! 終盤の2得点でビハインドを跳ね返す
後半に入り、52分には重松に代えてリカルジーニョを投入。55分には徳永が前線に攻め上がり、左エリア内の平山に縦パスを送り、平山は巧みなキープから中央にラストパスを送ったが、清水DFがカット。58分には長友がオーバーラップして、リカルジーニョからのパスを右エリア角で受け、相手DF2人を切り返してシュートを放つが枠外に。59分には羽生に代えて赤嶺を投入。赤嶺が最前線に、徳永と平山がトップ下に位置し、梶山がワンボランチを務める4-1-4-1の布陣で同点を狙った。 66分にはリカルジーニョが左サイドで相手DFのマークをかわしながら後ろに下がり、クロスを送る。これを中央の赤嶺が合わせ、ヘッドを振り抜いたが……枠を捉えることができなかった。同点の絶好機を逃した直後の67分、清水FW岡崎が東京陣内に突進。これを梶山がファールで阻止し、FKを与える。ゴールまでの距離は26~7mあったが、清水MF藤本が左足で直接狙うと、鋭いシュートが右上にイン…。警戒していたリスタートから2点目を失った…。 72分には松下を左サイドバックに投入し、キム ヨングンがセンターに、徳永が右サイドバックに。今野と長友がそれぞれ前に上がり、布陣を再び変更して反撃を狙った。82分にはリカルジーニョのチャンスメイクから平山がエリア内から決定的なシュートを放ったが、GKのセーブに阻まれる…。しかし残り時間が少なくなる中でもあきらめず、83分にはキム ヨングンの強烈なミドルでCKを奪う。松下の蹴った左CKは、清水GKにパンチングで逃れられたが、ここに長友が走り込み、エリア外から右足のボレーで狙うと、ボールは一直線にゴール右上にイン!! 長友の今季初ゴールで1点差に追い上げ、87分には長友が今度は中盤でプレスをかけてボールを奪い、カウンターを仕掛ける。ここから赤嶺のクロスはDFにクリアされたが、サイドバックの松下がゴール前まで走り、きっちりとこぼれに詰めて狙い澄ましたシュートを決めてゴール! 松下も初得点をマークし、同点に追いついた。その後は4分のロスタイムを含め、ともに勝ち越しを狙って緊迫した攻防が続いた。ラストは、松下の右CKから赤嶺がヘッドを叩きつけたが……わずかに左に切れてタイムアップ。勝利こそ果たせなかったが、2点のビハインドを跳ね返し、ドローに持ち込んだ。 【選手コメント】《長友》「前半からアグレッシブにプレーできた。清水に点を取られても、あきらめない気持ちはあったし、みんなの気持ちが同点につながった。2失点したことは悔しいし、かなり反省しなければいけないが、2点のビハインドから追いついたことは、次につながるはず。日本代表に行く前に、青赤のユニフォームでゴールを取りたかったし、このチームのみんなで、味スタで勝ちたいと思っていた。(日本代表について)選出されない選手の思いも背負っているし、ファンのみなさんの期待に応えられるように貪欲にチャレンジしていきたい。消極的なプレーだけはしたくない。躍動して、戦っていると言われるように。今日のゴールをはずみにして代表でも波に乗っていけるように頑張りたい」 《松下》「失点の反省はしなければいけないが、絶対に勝ち点3を取りたいと思ってピッチに立った。(左サイドバックで出場し、得点に絡んだが)ずっと東京で結果が出せていないと思っていたので、今日こそは『やってやろう』という気持ちだった。前半からシュートが1本決まれば……という状態だったと思う。それでもリードを許したので、自分が入ったときは思い切ったプレーで流れを変えようとした。そこから同点に追いつけたことは、最低限の結果としてよかったと思う。ゴールは、こぼれてきたボールをしっかりミートして、浮かさないように気をつけ、地面に叩きつけようとした。今日は勝ち点3にはつながらなかったが、これからも結果が出せるようにチャレンジやトライを続けていきたい」 【城福監督の会見要旨】「味スタで久しく勝てていないこと、また我々の秋の目標を考えた時、これ以上首位の清水に離されたくない。いまの時期に順位を考える必要はないと思うが、今の勝ち点を考えると、今日はどうしても勝ち点3が欲しかった。結果として、0対2から追い付いたことは、第三者的には勝ち点1を取れてよかったと言えるかもしれないが、私の心境は残念な思いでいっぱい。清水は絶頂期に近いチーム状況だが、最後の20分間、足を止めさせ、一方的に攻め込めむことができたのは、前半から我々がボールを回した賜物だと思っている。我々はまさにそこを狙い、前半から辛抱して、主導権を握りながらボールを動かし、ゲームを決めたかった。最初のFKで点を取られ、後半もFKで点を取られという意味では、我々が攻めていながら点を取られる悪い循環の中でゲームが推移した。その中で同点にできたのは、我々のサッカーが確信できた部分でもあるし、自信を持てた部分でもある。ただやはり勝ち点3を取れなかった悔しさでいっぱい。 (石川に代えて松下を投入した意図は?)長友を上げて、サイドも攻撃的にしたかった。数秒でも早くマイボールにするための交代。スピードという点では長友と石川は同じカテゴリーに入るかもしれないが、ボールを奪って我々の攻撃をスタートさせるという意味で、この交代を選択した。(12節を終えての手応えは?)手応えもあるが、明確な課題もある。そこをどう突き破っていくか、このチームがブレイクスルーできるか。中断期には出来うる限りのことにアプローチし、アタッキングサードの手前までは継続しながら、そこから先のところをクリアするように取り組みたい。ナビスコ杯では、選手の配置も含め、そういうトライの一つになる可能性がある」 【清水・長谷川監督の会見要旨】「たくさんのサポーターの応援に本当に感謝している。本来なら勝ち点3をプレゼントできれば一番よかったのですが、勝ち点1になってしまい残念。前半からずっとFC東京のペースだったので、なかなかテンポよくとはいかなかった。セットプレーで効率よく点が取れて、逃げ切ることができればればよかったが。最後にバタバタと点を取られ、負けなくてよかったという展開でもあった。ただ、FC東京も優勝を狙うと言っているチーム。昨シーズンは、ホームでもアウェイでも勝てなかった事を考えれば、今日ポイントを分かち合い、勝ち点1を持って帰れると冷静に考えれば、悪い結果ではないと思う。再開後に、またきっちりと勝ち点3を取れるように戦っていきたい」