GAME RESULT試合結果
第6節 2010/6/06(日)
観衆 17,014人
天候 晴、弱 気温 24.4度 湿度 45%
主審:岡田 正義 副審:相葉 忠臣/穴井 千雅 四審:五十嵐 泰之
YNC 予選Aグループ 第6節
味スタ
1-0
試合終了
前半0-0
後半1-0
FC東京 | 京都サンガF.C. | |
---|---|---|
53' キム ヨングン |
得点者 | |
58' 鈴木 達也 → 大竹 洋平 66' 石川 直宏 → 重松 健太郎 77' 羽生 直剛 → 椋原 健太 |
選手交代 |
63' 柳沢 敦 → 加藤 弘堅 63' 渡邉 大剛 → 宮吉 拓実 75' ドゥトラ → 鈴木 慎吾 |
11 | シュート | 10 |
8 | CK | 2 |
19 | FK | 14 |
65' 松下 年宏 |
警告 |
42' 角田 誠 75' 増嶋 竜也 |
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 8 | 松下 年宏 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 17 | キム ヨングン |
DF | 14 | 中村 北斗 |
MF | 2 | 徳永 悠平 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 9 | 赤嶺 真吾 |
FW | 11 | 鈴木 達也 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 4 | 高橋 秀人 |
DF | 26 | 阿部 巧 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
MF | 19 | 大竹 洋平 |
FW | 13 | 平山 相太 |
FW | 24 | 重松 健太郎 |
GK | 1 | 平井 直人 |
DF | 24 | 増嶋 竜也 |
DF | 4 | 水本 裕貴 |
DF | 19 | 森下 俊 |
DF | 17 | 中村 太亮 |
MF | 22 | 渡邉 大剛 |
MF | 15 | 中山 博貴 |
MF | 26 | 角田 誠 |
MF | 9 | ドゥトラ |
FW | 10 | ディエゴ |
FW | 13 | 柳沢 敦 |
GK | 21 | 水谷 雄一 |
DF | 7 | 片岡 洋介 |
MF | 3 | チエゴ |
MF | 11 | 鈴木 慎吾 |
MF | 18 | 加藤 弘堅 |
FW | 2 | 西野 泰正 |
FW | 31 | 宮吉 拓実 |
【選手・監督コメント】
京都の堅守を崩してナビスコ予選リーグ突破ために勝利を!
6日、日曜開催としてナビスコ予選第6節が行われ、味スタで京都サンガF.C.と対戦する。第5節仙台戦は無得点で敗戦を喫し、順位もグループ2位に後退した。今節の他カードの結果を踏まえても、決勝トーナメント進出のためにはどうしても勝ち点3がほしい一戦。城福監督以下、選手たちも「引き分けであってもすべてが終わるわけではないが、ここからはトーナメントの状況だと捉えている。勝ち点3にこだわりって戦う」と話し、勝利に対する強い意欲をもって臨む。 前節から10日間のインターバルでは、現在チームが抱える得点力不足という課題に焦点を当て、さまざまなトライを行った。この間、石川が偏頭痛のため、そしてリカルジーニョは足の状態を考慮し、別メニューで調整する日も。リカルジーニョは「セレッソ戦に合わせて調整したい(城福監督)」と今節は欠場。石川については「100%ではないがコンディションは悪くない」とスタメンに。布陣は2トップに赤嶺と鈴木、センターバックを森重とキム ヨングンが組み、左サイドバックには中村、右は松下が務める攻撃的な形でスタートを迎えることになった。 京都はすでに5試合を消化し、現在勝ち点11でグループ首位に立つ。韓国代表のDFカク テヒが不在となるが、DFラインは増嶋を中央に、左右に森下、水本の3バック。ボランチを2枚に、最前線にFW柳沢、2列目にFWディエゴとMFドゥトラを配する3-4-3の布陣。これに対して、攻守の切り替えを早くし、できれば相手の陣形が整う前にサイドのスペースを突いていきたいところだ。だが京都は今節、引き分け以上で2位以内が確定するため、引いて守備を固めてくる可能性がある。そのため、京都DFを揺さぶるような攻撃を仕掛けられるかがカギになる。 とはいえ、現在の得点力不足という課題を踏まえても、先に失点をすることは避けたい。城福監督は「京都のカウンターを許すということは、我々の攻撃の質がよくないということ。守備を固められるのは予想しているが、攻撃の終わり方にメリハリをつけ、そこを崩していくチャレンジをしたい」と話し、守備からリズムをつくって支配する時間を長くし、課題を打ち破るきっかけのゲームとなることも期待したい。晴れて汗ばむ気候の味スタ、試合は15時ちょうどに東京のキックオフでスタートした。
ボールを支配しチャンスをつくるが、京都もカウンターで対抗
序盤からパスをつないで攻めに出た。羽生や梶山がワンタッチでゴール前にパスを入れ、中村、松下の両サイドバックもタイミングよくオーバーラップを仕掛ける。そこに鈴木、石川、赤嶺が絡む形でチャンスをつくろうとした。7分には徳永→梶山からのパスを石川が受け、相手DFをかわして中央に持ち込み、ミドルを放つ。一方の京都も中盤での激しいボール奪取から、鋭いカウンターを仕掛ける。11分には京都・中盤からのロングパスから、前線のFW柳沢がダイレクトボレーで合わせてシュート。 12分には今度は東京が好機をつくり、左の羽生が前の赤嶺に当ててリターンを受け、エリア中央でマークをはがした鈴木にパス。ゴールを背に受けた鈴木は反転してシュートを放ったが、勢いがなく、GK正面に。13分には松下のアーリークロスに対して、中央に赤嶺、鈴木が飛び込んだが、わずかに合わず。22分には京都MFドゥトラがドリブルで立て続けに東京DFをかわして攻め上がり、シュートまで持ち込まれるが、権田がキャッチ。24分過ぎには分厚い攻めから鈴木が京都ゴールに迫ったが、京都DFも身体を張り、守りきられる。 33分には石川が中に切り込み、豪快なミドルを放ったが、DFをかすめてCKを得るに留まった。35分には鈴木から、右の外側をオーバーラップした松下にパスが出され、走りこんだ松下が高い位置からクロスを上げたが、GKにキャッチされる。37分には京都・右前線のスペースに長いボールを送られ、そこに右MF渡邉に飛び出されたが、東京DFがしっかり対応してCKに逃れる。東京は守備の意識も高く、京都の鋭い攻撃を集中してしのいだ。一方でボールを支配し、試合を優位に進めながらもゴールを割ることはできず、スコアレスで前半を終了した。
キム ヨングンが左足を一閃!強烈な初ゴールをマークし、勝利をもぎ取る!
後半もボールを支配する東京、それに対して京都は厳しい守備からカウンターを仕掛けるという展開は変わらなかった。52分には石川が右サイドをドリブルで上がり、アーリークロスを送る。逆サイドを走った羽生がエリアの中で倒されたかに見えたが、京都のファールはなく、ボールはラインをアウトした。しかしその直後、再び攻めに出ると、相手陣内中央で赤嶺がファールで倒され、FKを得る。約26~7mの距離があったが、53分、このFKをキム ヨングンが直接狙い、左足を一閃! 強烈なシュートは左下ポストをかすめ、GKに当たって跳ね返り、ゴールイン! セットプレーのチャンスを活かしてキム ヨングが初ゴールをマークし、待望の先制を果たした。 しかし決して守りに入ることなく、58分には鈴木に代えて大竹を投入。京都のカウンターをケアしながらも、追加点を狙いにいく。その直後中村が左サイドを駆け上がり、高い位置からクロス。これに合わせて右エリアの大竹がヘッドを放ったが、GKの正面を突いてしまった。63分、大竹の左CKからこぼれに詰めた梶山がミドルを狙う。これはDFのブロックに阻まれたが、再びセカンドを拾って羽生がつなぎ、大竹、赤嶺が波状攻撃を仕掛けたが、最後は守りきられた。 66分には石川に代えて重松を、77分には羽生に代わって椋原をサイドバックに入れ、松下を前に上げる布陣に。しかし京都もあきらめずに選手交代を使って1点を追いかけ、激しい攻防に。互いに厳しい守備で相手を自由にさせない時間が続いた。86分には重松のサイドチェンジから、赤嶺がエリア内にラストパスを送る。ここに大竹が走りこみ、絶好のチャンスをつくったが、京都GKの素早い飛び出しの前に体勢が崩れ、シュートを打ち切ることができなかった。 京都も途中出場のMF鈴木を中心に攻め込む。しかしロスタイムに京都MF鈴木が放った精度の高いFKは、権田のナイスセーブで抑えきる。続いてカウンターの応酬から、最後は京都FW宮吉に決定的なシュートを打たれたが、これはミスに助けられてタイムアップ。流れの中では得点することはできなかったが、セットプレーのチャンスを確実に活かして勝ち点3をもぎ取り、決勝トーナメント進出に大きな望みをつなげた。 【選手コメント】《キム ヨングン》「フリーキックは、ゴールして試合に勝ちたいという思いで蹴った。初ゴールだし、嬉しかった。蹴る時は、壁の位置を見てほかの選手と話して自分が蹴った。壁が寄っていたので、無回転という意識ではなく、まっすぐコースを狙った。自信を持って蹴ったが、練習の成果を出せてよかった。初ゴールは言葉にできないぐらいうれしい。前半、少し集中できてないところもあり、パスミスもあった。後半は気合いを入れ直した。DFとしては無失点で終われて勝てたこともよかったと思う」《鈴木》「流れの中から得点することはできなかったが、手応えもあった試合。今日は攻守のバランスだけでなく、個人が特長を出してチームに貢献することと、チームとして個を活かすというバランスも取れていたと思う。あともう少しみんなのベクトルが合えば、ゴールに近づく場面はもっと増えると思う。前線だけでなく、3人~4人の間で意思統一を図っていきたい。チームのために貢献しながら、個人的には力ずくで結果を残したいという気持ちもある。もっともっと動いて、裏を狙うだけでなく、ボールを引き出したり、常に上を見てトライしていきたい」 【城福監督の会見要旨】「今日勝たなければ、自力で予選リーグを突破することができないので、どうしても勝たなければいけない試合。京都が引き分けでも突破が確定することを考えても、非常に難しい試合になると思っていた。前半に何本かいい形が作れたが、そこで決めきれない中で、うしろの守備陣はよく失点ゼロで抑えてくれた。前半はかなり自分たちのプラン通りにやれたと思っているが、そこで点が取れなかったは課題として残ったまま。ただ、もちろん課題はありつつも、最終的に1対0で勝てたことは、途中交替の選手も含めて自分の役割をまっとうしようとしてくれたこと、お互いをカバーし合い、お互いを引き出し合った。それに尽きる。勝利に対する欲求は常に全員にあるが、今日は特にチームとして、お互いがお互いを意識するプレーが多く見られた。前回の仙台戦のよくなかった部分が改善されたと思っている。味スタで久々にファンの方たちと喜び合えたことは本当によかった」 【京都・加藤監督の会見要旨】「今日は引き分けでも決勝トーナメント進出が決まる試合。ただゲームに入る前に、引き分けでもいいと言ってしまえば、当然選手は守りに入ってしまう。そういう気持ちが起きるとアグレッシブさが失われるので、『勝ち点を14まで伸ばして予選リーグを終えよう』と話していた。相手との戦い方に関して言えば、FC東京は攻めに出てこざるを得ない状況。、だが意外と慎重にゲームを進めてきたと思う。もっと前からプレッシャーがくるだろうと予想していたが、意外とリトリートして、こちらのカウンターアタックや攻撃に対して慎重に守備を固めていたと思う。我々はボールを持たれててもいいので、最後のところでエリア内に簡単にボールを入れさせないこと、シュートを簡単に打たせないことを意識し、前半はある程度できていた。 多少引き過ぎた部分はあったが、それ以外はしっかりスペースを潰し、チーム全体でボールを動かすことを含めて悪い出来ではなかった。だが今日は、FC東京の守備に入ったときの集中力の高さが素晴らしかった。失点したフリーキックの場面は、ボールの出所がブラインドになっていたと思うが、シュート自体は素晴らしかった。GKの背中に当たって入ってしまったのはアンラッキーだったが。今日は点を取るための気持ちを選手は表現してくれた。勝ち点を取れなかったことは残念だが、ゲーム全体としては悪い印象はない。我々は予選リーグを戦い終えたが、他があと一試合残っているので待つしかない状況。しっかり準備して結果を待ちたい」