GAME RESULT試合結果
第7節 2010/6/09(水)
観衆 6,296人
天候 晴、弱 気温 25.4度 湿度 44%
主審:村上 伸次 副審:中井 恒/金田 大吉 四審:岡 宏道
YNC 予選Aグループ 第7節
長居
1-2
試合終了
前半1-0
後半0-2
セレッソ大阪 | FC東京 | |
---|---|---|
44' 小松 塁 |
得点者 |
61' 赤嶺 真吾 90'+3 梶山 陽平 |
81' 小松 塁 → 播戸 竜二 81' 羽田 憲司 → 藤本 康太 86' 上本 大海 → 前田 和哉 |
選手交代 |
46' 鈴木 達也 → 平山 相太 58' 羽生 直剛 → 大竹 洋平 67' 赤嶺 真吾 → 重松 健太郎 |
11 | シュート | 25 |
10 | CK | 7 |
16 | FK | 23 |
67' キム ジンヒョン 78' アマラウ 81' 藤本 康太 90' 乾 貴士 |
警告 |
42' キム ヨングン |
退場 |
GK | 21 | キム ジンヒョン |
DF | 17 | 酒本 憲幸 |
DF | 3 | 茂庭 照幸 |
DF | 22 | 上本 大海 |
DF | 19 | 石神 直哉 |
MF | 2 | 羽田 憲司 |
MF | 6 | アマラウ |
MF | 7 | 乾 貴士 |
MF | 28 | 丸橋 祐介 |
FW | 14 | 家長 昭博 |
FW | 15 | 小松 塁 |
GK | 1 | 松井 謙弥 |
DF | 4 | 藤本 康太 |
DF | 5 | 前田 和哉 |
MF | 20 | 高橋 大輔 |
MF | 25 | 黒木 聖仁 |
MF | 26 | 山口 螢 |
FW | 11 | 播戸 竜二 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 17 | キム ヨングン |
DF | 14 | 中村 北斗 |
MF | 2 | 徳永 悠平 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 9 | 赤嶺 真吾 |
FW | 11 | 鈴木 達也 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 19 | 大竹 洋平 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
FW | 13 | 平山 相太 |
FW | 16 | リカルジーニョ |
FW | 24 | 重松 健太郎 |
【選手・監督コメント】
アウェイで勝ち点3を奪い、予選突破を!
ナビスコカップ予選最終節は、アウェイでセレッソ大阪と対戦。前節京都戦は、キム ヨングンの初ゴールで勝利をもぎ取り、順位もグループ2位に浮上。グループ1位の京都(勝ち点11)はすでに予選全6試合を消化しているが、試合を残して3位につける仙台とは勝ち点1差しか離れておらず、今節引き分けに終わると、自力での可能性を失う。また万一敗れた場合は、得失点差により予選突破はできない。そのため前節に続き、勝ち点3を取ることを最大の目標に、必勝体勢で臨む一戦だ。 対するC大阪は、ナビスコ予選では未勝利で7位に。すでに決勝トーナメント進出の可能性を失い、またFWアドリアーノ、MFマルチネスは負傷のため離脱。ドルトムントへの移籍が決まったMF香川も、現在は日本代表の活動で不在。それでも最前線のFW小松、2シャドーのFW家長、MF乾らは個々の能力が高く、彼らが柔軟にポジションを変えながら仕掛ける攻撃は、迫力と相手の隙を突く巧みさがある。そのため東京としては、まず集中した守備からリズムをつくり、中盤を支配して攻撃につないでいきたい。 東京は、松下が警告累積のため出場停止。右サイドバックに椋原が入り、それ以外は京都戦と同じメンバーで臨むことに。石川は「選手同士の距離感が近くなり、中と外を使い分けるバランスもよくなってきているので、さらに連動した動きからチャンスは作れるという自信もある。僕たちみんなが同じ方向に向かって、『絶対に勝つ』という強い気持ちを出せるように。一丸となって頑張りたい」と話す。選手間の共通意識とコミュニケーションからチャンスを作り、流れの中からゴールを奪いたい。 ただしC大阪は「チームとして一矢報いようとする気持ちは強いはず」と城福監督。椋原も「僕たちは、いつもどおりに自分たちのサッカーを仕掛けて勝利をめざすが、反対にC大阪には失うものがない。それが一番怖い」と警戒を強める。難しいゲームになることは間違いないが、受けに回らず、勝利に対する強い気持ちとアグレッシブな姿勢で勝ち点3をもぎ取り、自力で決勝トーナメント進出を! 試合は大阪長居スタジアムにて東京のキックオフで19時ちょうどに開始された。
先制を許す苦しい展開に...1点ビハインドで折り返す
前半はC大阪の勢いのある攻撃に押し込まれた。C大阪MF乾を起点に仕掛けられ、DFの裏を狙われてラインが下がってしまう。また相手ゴールキックが自陣の深いところまで蹴られ、コンパクトな布陣が保てず。また奪っても前線まで運ぶ間に相手の厳しいプレスを受け、連動した攻撃を仕掛けることができない。ただし守備では最終ラインを中心に集中し、決定的なチャンスは作らせず。 一方でリスタートからC大阪ゴールに迫った。4分には中村が放った直接FKはバーを直撃して下に跳ね返り、ゴールはならず…。こぼれに鈴木が詰めたが、相手GK・DFと交錯し、押し込むことはできなかった。17分には石川の右CKから、キム ヨングンのボレーがネットを揺らしたが、これは鈴木が関与したという事でオフサイドに。25分には右FKから、ゴール前で森重がドンピシャで頭に合わせるも、相手GKの好セーブでゴールを割ることはできなかった。 30分を過ぎると流れはC大阪に。中盤でボールを奪い両サイドに展開。そこから早めのタイミングで権田とDFラインの間にクロスを入れて何度も危ない場面を作られる。そして前半終了間際の44分、DFラインからつないで攻めに出ようとしたが、低い位置でC大阪・DF酒本にプレスをかけられ、ボールを奪われる。ここからFW小松にドリブルで中に持ち込まれシュートを決められ、先制を許してしまった…。前半を1点ビハインドで折り返すことに。
赤嶺、梶山の今季初ゴールで逆転勝ち!準々決勝進出を決める
1点のビハインドを背負い、苦しい状況になったが、後半開始から鈴木に代えて平山を、58分には羽生に代えて大竹を投入、自分たちのリズムを掴もうとした。60分には大竹がドリブルで持ち上がり、前線でのパス交換から椋原→梶山のシュートがDFに当たり、左CKを得る。このキックを大竹が蹴り、相手GKのこぼれを平山がシュート。DFに阻まれ、再びこぼれたところに赤嶺が反応。左足でネットに突き刺し、同点に追いつく! 勢いを取り戻すと62分には、梶山のサイドチェンジから左サイドの石川がドリブルで駆け上がり、中に切り込みエリア角から狙い澄ましたシュートを放つも、相手GKの好セーブで得点ならず。67分には赤嶺に代えて重松がイン。次々に攻撃的な選手を投入して、勝ち越しを狙う。しかしC大阪もスピーディなカウンターを仕掛け、緊迫した攻防が続いた。だが一進一退の展開のまま時間は経過。 それでもあきらめることなく、85分頃には森重を前に上げ、徳永が右サイドバック、キム ヨングンと椋原がセンターバックを務める布陣で総力戦で「あと1点」をめざした。そして4分のロスタイムも終盤に差し掛かったときだった。梶山が左サイドで相手ボールをカットし、猛然とドリブルで中に持ち込み、エリア直前で相手DFの間を狙い、逆サイドのゴールに向かってシュートを放つ。渾身のグラウンダーがゴール左下に決まり、劇的な勝ち越し! 赤嶺と梶山が今季初ゴールをマークし、勝ち点3をもぎ取った。 この結果、Aグループ1位で決勝トーナメント進出が決定。準々決勝は清水エスパルスと対戦、第1戦は9月1日、ホームゲームとして行われる。 【選手コメント】《梶山》「ハーフタイムに『勝たなくてはいけない』と言われていたし、絶対に勝ちたかった。みんなに勝つ、いけるという雰囲気があり、最後にいい形で取れたかなと思う。(ゴールシーンについて)相手DFの足が止まっていたので、いいところまで持ち込んで、打てるかな…と考えた。ただ、ゴール前に選手がたくさんいたので、逆サイドを狙って蹴った。ニアに蹴って枠をはずすより、ファーでGKがはじいて、そのこぼれに詰めてくれればいいなと思った。みんなあきらめてなかったので、それが結果につながったと思っている。(守備でも健闘していた)終盤は、モリゲがボランチで、前に上がっていった。モリゲはゴール前まで運べるし、高い位置で奪いにいってくれていた。だから自分は後ろでバランスを取ろうとした。後ろが相手と同数になる場面もあったので、しっかり守備に戻らなければいけないと思っていた。後ろでは簡単に、一つ前のポジションで受けて、そこからゴール前に入っていくことを意識している。それが結果につながったことはうれしい」 《赤嶺》「前半からCKやFKのチャンスはたくさんあった。先制されて苦しい状況になったが、ハーフタイムに監督からは『焦らずにやろう』と指示があった。選手同士も話し合って、あと45分で逆転しようという雰囲気が生まれていた。みんな逆転のチャンスはあると信じてしたし、交代でも攻撃の選手が次々に入って、絶対に点を取ろう!というメッセージが伝わってきた。あきらめず強い気持ちが勝利につながったと思う。(ゴールシーンについて)CKからこぼれてきた。ゴールに近い距離だったので迷わずに打った。(ここまでを振り返って)チームとして、シーズン当初よりはチャンスの数も増えているし、みんなのシュートの意識も高まってきた。全員が目指すサッカーを理解してきて、段々形になってきていると思う。 (中断前に初ゴールを決められて精神的にもラクに?)結果的によかったと思うが、毎試合取りたい気持ちは変わらないし、取れないときでも切り替えてやってきた。先発と途中出場では、多少役割や気持ちも違うが、その中で自分の特長を出していくことを考えている。それを続けることが大事だし、またリーグ戦にも出場して得点できるように頑張っていきたい」 【城福監督の会見要旨】「C大阪は可能性が無いにも関わらず、素晴らしいファイティングスピリットと質の高いサッカーをしたと思います。そのC大阪に最後あのような形で勝てたことは本当に嬉しく思います。選手もサポーターも誰も最後まで諦めない姿勢を見せられたこと。改めて今日、このメンバーで、このサポーターとともに今年絶対に何かを勝ち取りたいと思いました。内容については、ボール回しのところでもう少し反省しなければいけない。スピードアップしてからもう一度スピードダウンをして、やり直さなければいけないところ。それとご覧になっていて分かる様に、エリア内のシュートが幾つも枠にいかなかったところ。そこは我々の中でずっと続く課題だと思っています。ただ、あのような展開になると後ろがリスクを犯し過ぎて追加点を取られたり、全部(ボールを)放り込むだけの一辺倒になるところを、攻撃も守備も最後まで自分たちを切らさずにやれたところを神様が見てくれたのかなと思います。 (一番の勝因は?)選手にも言いましたが、やはりリスクを犯して点を獲りにいっているので、何度か危ないシーンがあったと思います。あそこで追加点を取られていたらゲームオーバーだった。そこを最後の50cmの体の寄せを誰もサボらなかった、最後のこぼれのところでスライディングできる距離まで戻れたこと。そこを我慢しきれたことが逆転劇につながったと思います。(ナビスコカップでの収穫と中断期間にどんなことに取り組むか)リーグ戦も含めて、まず我々は何も諦めていない姿勢をここ数試合でチーム全体として見せられたことは、本当に良かったと思います。ただ、後半リーグ戦で巻き返しをするために、そしてナビスコでまたあの国立の舞台に立つためには、アタッキングサードのところは解決したとは言い切れない。我々の今の技術であれば、もっともっとシュートシーンは作れるはずだし、シュートそのものもやはり頭を抱えるような場面があるので、彼らとともにしっかりと鍛錬を重ねて、レベルアップして再開を迎えたいと思います」 【C大阪・レヴィー クルピ監督の会見要旨】「試合としては互角であり、勝てた試合でもあったかと思います。ただ非常に悔しい思いをすることも本当に辛いですが、ここ2試合続けてロスタイムに失点をして負けている。今回が初めてではないことを考えると、どうしても経験のあるチームと対戦した時に、チームとしての若さや甘さや未熟な部分が出ている。特にメンタルの部分でまだまだ未熟だと思います。(中断期間のテーマは?)結果としては最悪の結果しか残せなかったと思いますが、その中で若い選手を含めて多くの選手を使いながら、パフォーマンスを見極めることができたのは収穫だった。特に今日のMF丸橋は非常にいいパフォーマンスを見せてくれた。リーグが再開する時には今日のメンバーにFWアドリアーノ、FWマルチネス、MF清武の3人が入るので、今日見せたプレーをベースにさらに3人が戻ることでクオリティが高くなると思います。勝利につながる可能性は高くなります」