GAME RESULT試合結果

第13節 2010/7/17(土)
観衆 25,781人 
天候 曇、弱 気温 27.1度 湿度 78% 
主審:家本 政明 副審:岡野 尚士/中野 卓 四審:野田 祐樹

J1 第13節

味スタ

HOME

FC東京

2-2

試合終了

前半2-0

後半0-2

AWAY

ヴィッセル神戸

FC東京 ヴィッセル神戸
10' 梶山 陽平
18' 大竹 洋平
得点者 84' ボッティ
90'+6 大久保 嘉人
63' 羽生 直剛 → 鈴木 達也
69' リカルジーニョ → 石川 直宏
76' 大竹 洋平 → 平山 相太
選手交代 46' エジミウソン → 近藤 岳登
46' 宮本 恒靖 → 石櫃 洋祐
75' 朴 康造 → 我那覇 和樹
11 シュート 11
4 CK 3
18 FK 23
20' 梶山 陽平
79' 鈴木 達也
90'+5 森重 真人
警告
退場
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 14 中村 北斗
DF 3 森重 真人
DF 6 今野 泰幸
DF 8 松下 年宏
MF 2 徳永 悠平
MF 10 梶山 陽平
MF 19 大竹 洋平
MF 22 羽生 直剛
FW 16 リカルジーニョ
FW 39 大黒 将志
FC東京控え
GK 21 阿部 伸行
DF 17 キム ヨングン
DF 33 椋原 健太
MF 11 鈴木 達也
MF 18 石川 直宏
FW 9 赤嶺 真吾
FW 13 平山 相太
ヴィッセル神戸先発
GK 1 榎本 達也
DF 4 北本 久仁衛
DF 14 宮本 恒靖
DF 5 河本 裕之
DF 21 茂木 弘人
MF 8 松岡 亮輔
MF 6 エジミウソン
MF 7 朴 康造
MF 10 ボッティ
FW 27 都倉 賢
FW 13 大久保 嘉人
ヴィッセル神戸控え
GK 29 紀氏 隆秀
DF 23 近藤 岳登
DF 25 石櫃 洋祐
DF 33 冨田 大介
MF 17 吉田 孝行
MF 24 三原 雅俊
FW 9 我那覇 和樹

【選手・監督コメント】

Jリーグ再開! 新しいものを生み出し、後半戦の巻き返しをめざす


 1か月あまりの中断期間を経てJリーグが再開。17日(土)リーグ第13節を迎え、ホームでヴィッセル神戸と対戦する。この中断期間に大黒、ソ ヨンドクが新加入。阿部巧が横浜FCへ、長友もイタリア・チェゼーナへの期限付き移籍が決まり、選手の入れ替わりがあった。一方で権田が負傷し、チーム状態は万全とはいえないながらも、再開に向けて「攻撃的なサッカーを志向しながら最少失点をめざすこと」「誰が点を取るのか」をテーマに集中して取り組んできた。後半戦への勢いにつなぐためにも、今節はどうしても勝利がほしい一戦だ。  対する神戸は現在、勝ち点11で15位につける。今季序盤戦では、いまひとつ勝ちきれない状況が続いたが、FW都倉が前線での起点となり、FW大久保を中心に仕掛ける攻撃はパワフルで迫力がある。またMFボッティほか、キックの精度の高い選手も揃うため、ミドルシュートやセットプレーにも警戒したい。これに対して、東京はいかにボールを失わずに前線にボールを運び、スイッチを入れられるかがポイントに。守備の意識を高めつつも、サイドの攻防で競り勝ち、ゴールをこじ開けたい。  今後をうらなう意味でも大事な再開後の初戦。スタメンは、リカルジーニョと大黒の2トップ、両サイドに羽生と大竹、サイドバックは松下と中村が組み、GKは塩田が努める布陣で臨むことになった。城福監督は「それぞれの特長と課題を踏まえ、現在のチームの課題を解消するためにもっとも近い選択をした」と説明。そして「長友には誰も真似できないものがあるが、ほかの選手も、誰にも真似のできないものがある。チームとして、新たなものを生み出せるチャンス」と捉え、チーム一丸となって勝利をめざす。  7月を迎えて昼間は蒸し暑さが続いているが、夕刻になり、ようやく和らぎ出した味スタ。試合は18時34分に神戸のキックオフでスタートした。

狙いどおりの形から梶山、大竹がゴール! 2点のリードを奪う


 開始10分、神戸のボールを自陣右サイドで大竹と梶山が挟んで奪い、梶山から中央の大黒へ。大黒は受けてすぐさま身体の向きを変えると、左サイドのスペースを上がったリカルジーニョに鋭いパスをとおす。ここからリカルジーニョが中に持ち込み、放ったシュートはGKに阻まれたが、ゴール前までダッシュした梶山がこぼれを落ち着いて押し込み、ゴール! 切れ味の鋭いカウンターから先制を果たした。  18分には、梶山→松下→リカルジーニョが左サイドから相手DFをドリブルで抜き去り、左エリアに進入。マイナスのパスに大竹がダイレクトで合わせて追加点をゲット!! 堅守からスムーズに攻撃に移り、要所でスイッチを入れて得点につなげ、早い時間に2点をリードした。  その後も落ち着いた試合運びで、神戸を自由にさせず。23分には神戸のDFラインでのパス回しから、GKが送ったボールをリカルジーニョがカット。すぐさまシュートしたが、枠外に。30分には神戸・MFエジミウソンから、東京DFの裏に抜け出そうとするFW都倉にパスを出されたが、今野がきっちりとマークし、シュートは枠外に。35分には神戸FW大久保に起点をつくられ、右エリアに走ったMFエジミウソンが右クロス。ファーにオーバーラップした左サイドバックの茂木にシュートを打たれたが、羽生が身体を張ってブロックした。  40分すぎにはリカルジーニョのスピードを活かして、梶山、松下がカウンターを仕掛ける。43分にもリカルジーニョが左サイドから中に切り込み、シュートから左CKを奪ったが、松下の蹴ったキックは神戸GKにパンチングで逃れられ、3点目を奪うことはできなかった。前半ロスタイムには、神戸のCKの際に、ゴール前で塩田が相手と交錯。頭を打って一時試合がストップするアクシデントがあったが、ゴールは割らせず。2点のリードを保ち、後半へと折り返した。

悪夢のロスタイム、PKを与え、痛いドローに…


 神戸は前半終盤から4-1-4-1の布陣に変更。後半からはDF近藤とDF石櫃をサイドバックに投入し、DF北本がセンターに。DF茂木を前に上げ、MF松岡がワンボランチを務める形で反撃。前線からプレスをかけ、アグレッシブに攻めに出てきた。46分には東京のDFラインがプレスをかけられて奪われ、神戸FW大久保→右エリアでフリーになったMF朴にパスがわたり、ピンチを迎えるが、塩田が素早い飛び出しでセーブした。  55分には神戸MFボッティがミドル。58分には神戸・右MF朴→中央のMF石櫃にパワフルなミドルを放たれるが、塩田のセーブでCKに逃れる。神戸にボール支配される時間が長くなったが、それでも危険なエリアには進入させず。ミドルレンジからのシュートを許すにとどまった。62分には羽生の左アーリークロスが、右エリアの大黒にピタリとわたり、大黒はボレーを叩きつけたが、枠を外れる。63分、今度は羽生の左クロスを大黒がおとし、内側を走った大竹がループ気味にシュート。きっちり枠に飛ばしたが、神戸GKの好セーブに阻まれてしまった。  チャンスを逃し、63分には羽生に代えて鈴木を、69分にはリカルジーニョに代えて石川を投入。76分には大竹に代わって平山が入り、東京も攻撃的な選手交代を使い、追加点を狙おうとした。だが、終盤は神戸の勢いに押し込まれることになった。迎えた84分、神戸のカウンターから、MFボッティが右エリア内に進入。これを食い止められず、ループをゴール左上に決められ、失点を喫する…。  諦めない神戸は、4分のロスタイムに入ってもセットプレーを中心に東京ゴールに迫る。90分+4の神戸MFボッティの精度の高いFKは、身体を張ってCKに逃れ、この右CKも一度はクリアした。しかし再びゴール前に放り込まれたボールに対して森重がハンドの反則を犯してPKを与えてしまう。これを神戸FW大久保に決められ、直後にタイムアップ。終了間際に同点に追いつかれ、痛いドローに終わった……。  【選手コメント】《大竹》「試合前から点を取ることにこだわっていた。リカルジーニョからいいボールが来て、決めることができてよかった。リカルジーニョとは一緒に練習をしていて、あのタイミングでパスが出てくるというのがわかっていた。いい形をつくれて取ることができたが。2点を取ったあと、ルーズボールやこぼれを拾えず、マイボールにすることができなくなり、相手の時間が長くなった。そこは大きな反省点」《大黒》「終盤アンラッキーな形で失点してしまったが、3点目を取れなかったのが勝負に影響したと思う。自分も決定的なチャンスはあったし、そういうところで決めなければいけない。特に後半、相手に押し込まれたときに、カウンターで取れるような形をつくりたかった。(先制につながった場面は)梶山からのパスを受けてターンして前に持ち出そうとしたら、左サイドでリカルジーニョが動き出すのが見えた。そこにいいパスを出せたと思うし、梶山もよく詰めていたと思う。前線同士やボランチとの連係は悪くないし、もっともっとよくなると思う。今日は負けたわけではないので、反省を活かして次に備えることが大事。切り替えていきたい」  【城福監督の会見要旨】「再開を待ちわび、多くのファンの方々に味スタに足を運んでいただいた事に感謝している。その方たちと一緒に喜びを分かち合えなかったことが非常に残念。勝ち点1に終わったことはなかなか受け止め難い。そういう試合だった。(大黒選手の評価は?)彼も含めてチームで勝ち点3を取れるよう、お互いの長所をより強く出せるようなサッカーをしていきたい。そこにさらに貢献して欲しいと思う」  【神戸・三浦監督の会見要旨】「アウェイまで来ていただいたサポーターに感謝している。前半と後半でガラッと変わった内容になったが、東京はJ1でベスト3に入るくらい守備が強固なチーム。それに対して2点を先取されたのち、同点に追い付けたことは、選手が最後までよくプレーしたということ。一方、前半は東京のいいところばかりを出させて、私のミスから劣勢になったことは反省している。そういう二面性があるゲームだったと思う。(布陣を4-1-4-1に変えたのは?)前半、2点目を取られた後、FW都倉をワントップに、FW大久保を内側に、MFボッティをサイドにした。ボランチやサイドハーフでフタをされてしまっていたので、攻撃的な形に変更した。それによって流れがこちらに来たのかなと思う。(反省点について、読み違いがあったか?)東京のビルドアップをどれだけ阻止できるか、が一つのポイントだった。森重、今野、梶山にもう少しプレッシャーをかけ、バックパスや横パスを出させ、前への進入を許さないというプランだった。それがまったくできず、彼らに気持ちよくプレーさせていた。4-4-2の布陣では、ボールを追いかけているばかりで疲労していくような感じを受けた。そこが読み違いというか、東京のクオリティが高かったと思う」