GAME RESULT試合結果
第17節 2012/7/07(土)
観衆 24,633人
天候 曇、弱 気温 20.8度 湿度 94%
主審:飯田 淳平 副審:宮島 一代/川崎 秋仁 四審:岡部 拓人
J1 第17節
味スタ
3-2
試合終了
前半3-1
後半0-1
FC東京 | ガンバ大阪 | |
---|---|---|
03' 中村 北斗 17' ルーカス 44' ルーカス |
得点者 |
31' 遠藤 保仁 62' 佐藤 晃大 |
66' 田邉 草民 → 渡邉 千真 90'+3 谷澤 達也 → 椋原 健太 90'+4 中村 北斗 → 幸野 志有人 |
選手交代 |
65' 二川 孝広 → 星原 健太 74' 倉田 秋 → 丹羽 大輝 82' 阿部 浩之 → 佐々木 勇人 |
9 | シュート | 10 |
6 | CK | 11 |
22 | FK | 13 |
30' 権田 修一 |
警告 |
35' 武井 択也 59' 金 正也 67' 阿部 浩之 77' 佐藤 晃大 |
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 14 | 中村 北斗 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 39 | 谷澤 達也 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 27 | 田邉 草民 |
FW | 49 | ルーカス |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
MF | 17 | 河野 広貴 |
MF | 28 | 幸野 志有人 |
FW | 11 | 渡邉 千真 |
FW | 24 | 重松 健太郎 |
GK | 1 | 藤ヶ谷 陽介 |
DF | 23 | 武井 択也 |
DF | 3 | 金 正也 |
DF | 15 | 今野 泰幸 |
DF | 4 | 藤春 廣輝 |
MF | 17 | 明神 智和 |
MF | 7 | 遠藤 保仁 |
MF | 10 | 二川 孝広 |
MF | 14 | 倉田 秋 |
FW | 20 | 佐藤 晃大 |
FW | 25 | 阿部 浩之 |
GK | 22 | 武田 洋平 |
DF | 5 | 丹羽 大輝 |
DF | 27 | 内田 達也 |
MF | 8 | 佐々木 勇人 |
MF | 13 | 寺田 紳一 |
FW | 24 | 星原 健太 |
FW | 37 | イ スンヨル |
【選手・監督コメント】
ホームで連敗をストップし、リーグ一巡目の最終を勝利で
リーグ一巡目の対戦の締めくくりとして第17節が開催、ガンバ大阪をホームにて迎え撃つ。前節は磐田に攻守にわたって先手を取られ、2連敗を喫した。結果が出せずに苦しい状況にあるが、チームとしてのスタイルや方向性はぶらすことなく、自分たちのサッカーで連敗をストップしたい一戦。ホームで必ずや勝ち点3を手にしたい。
対するG大阪は、現在勝ち点13で16位に。シーズン序盤に松波監督に交替して立て直しを図り、浮上のきっかけを掴みつつあったが、前節柏戦は6失点を喫して敗戦。同時にDF中澤、FWパウリーニョが負傷離脱し、苦境は続いているといえるだろう。
ただし、G大阪の選手個々の能力の高さは誰しもが認めるところ。だからこそMF遠藤の展開力や、DF今野の守備範囲の広さや前への素早い寄せなど、彼らの力を存分に発揮させると、東京は苦しむことになる。今節はどうしてもG大阪DF今野とのマッチアップや、ルーカスの古巣対決に注目が集まる一戦だが、試されるのはチーム力だ。全体で連動し、攻守にわたって主導権を握ることで勝利をめざしたい。
東京はチャン ヒョンスがロンドンオリンピック韓国代表の活動のため、また橋本がU-19日本代表の活動のためチームを離れ不在となる中、左サイドバックには今季初先発の中村を起用。長谷川が左サイドに回り、田邉がトップ下を務める布陣で臨む。ゲーム開始時には一時的に雨の勢いは弱まったが、時折強く降るなど、不安定な天候のもと、試合は18時35分にG大阪のキックオフでスタートした。
初先発の中村が開始直後に先制! ルーカスが見事な2ゴールをマーク!!
立ち上がりからアグレッシブな姿勢で、前への勢いをみせた東京。開始3分、中盤でのパス交換から左サイドの中村がドリブルで仕掛け、左エリアからフィニッシュに持ち込もうとした。これは一度はG大阪に阻まれたが、粘り強く相手DFにプレスをかけてボールを奪い返して前に抜け出し、右足で相手GKの股下を抜くシュート! 中村が今季初先発のチャンスをきっちりと活かす形で、早い時間帯に先制を果たした!
だがG大阪も下を向くことなく、9分にはFW阿部がシュート。10分にはFW佐藤に左前線に飛び出され、フリーでエリアまで持ち込まれる。12分にも左クロスがファーのFW佐藤に渡りそうになるが、集中を切らさずに抑えきると、17分にはDFラインからつないで中盤の高橋のパスをルーカスがいったん下がって受け、左サイドの中村とパス交換。そしてプレスがないとみるや、相手陣内やや左寄りから果敢にミドルを狙う! 無回転のシュートはゴール直前で落ち、ネットにイン! よい時間帯に追加点を奪った。
これで試合の流れをつかんだ東京。24分には高橋から、右サイドを上がろうとする長谷川にサイドチェンジ。そのまま右エリアまで持ち込んだが、シュート直前でCKに逃れられる。30分にもFKの流れから長谷川がシュート。しかしチャンスを逃すとその直後、G大阪MF二川が前線に送ったパスから、FW阿部にエリアに飛び出される。これに対して権田がファールで抑えたとの判定で、PKを与えることに。31分、このPKをG大阪MF遠藤に冷静に決められ、追い上げを許すことになった。
しかしここで相手にリズムを掴ませることなく、東京も自分たちのサッカーを仕掛ける。37分には相手ボールをカットして逆襲。長谷川→右サイドのルーカスがゴールに向かい、その内側を上がった谷澤にボールが渡り決定的なシュートを放つ。これは枠を外れてしまったが、前半終了間際の44分に追加点を挙げる。
自陣の加賀→高橋のパスを谷澤がつなぎ、センターサークル付近の田邉が、前線で相手DFの間を抜け出そうしたルーカスに浮き球のパスを送る。息の合った連係を見せ、G大阪DFをトラップで抜くようにかわし、GKをよく見極めて、やわらかなシュートを流し込むようにGOAL!! ルーカスが巧みな2ゴールで自身の今日2得点目を決め、G大阪を突き離しにかかって後半へと折り返すことになった。
2失点目を喫し、G大阪の追い上げを許すも、3得点で勝利
後半も序盤は東京が勢いのある攻撃を仕掛けた。49分には豪快なカウンターを仕掛け、長谷川が前線へドリブル。エリア手前で相手DFを引き付け、右エリアでフリーの谷澤にラストパスを送る。谷澤はここからループ気味にゴールを狙ったが、GKにセーブされ…。57分には長谷川が左エリアの高い位置まで持ち込み、ニアに詰めた田邉にラストパスを送ったが、G大阪DF今野に寄せられ、シュートは打ち切れなかった。
チャンスを活かしきれず、反対に62分にはG大阪・左サイドバックの藤春が攻め上がり、前線で粘られて左CKを与える。このCKをショートでつなぎ、MF遠藤とのパス交換からDF藤春のドリブルで間合いを計られ、簡単にクロスを上げられる。東京はこれをクリアできず、森重の足元に落ちたボールを、後ろのG大阪FW佐藤に足元で合わされ……。集中を切らす形で2失点目を喫した。
再び1点差とされた後はG大阪にボールを支配され、猛反撃を受けることに。79分にはG大阪のロングボールから東京のサイドの裏を突から、エリアの高い位置にMF遠藤に飛び出される。これを捕まえきれず、決定的な形を作られたが……最後はようやく徳永がスライディングでCKに逃れた。88分にもG大阪のパスワークをカットしようとしたが、奪いきれず、ボールがG大阪MF明神に渡り、右エリア直前からシュートを狙われたが、バーを越える。
ロスタイムにもG大阪にFKを与え、左サイドからMF遠藤が前線に送ったキックは、権田がパンチング。こぼれが左エリアのG大阪FW佐藤のもとにわたるが、空振りに終わり……。終盤はリズムを失ってパスをつなげなくなり、押し込まれることになったが、最後のところで失点は許さず。5月20日鳥栖戦以来の3得点を挙げ、3試合ぶりの勝利。ホームで勝ち点3をもぎとった。
【選手コメント】《ルーカス》「(自身の)1得点目は、あの距離は自分のシュートレンジでもあり、良いインパクトができた。2得点目は田邉選手から本当に良いパスが送られてきた。大事なファーストトラップがうまくいき、その後は落ち着いて決めることができた。2得点目のほうが気に入っている。それはみんなの崩しがあったから。パス回しにみんなが関わった上での得点なのでうれしい。私たちは上をめざしている。今日は対戦相手に関係なく、ここから上位にくらいついていくために絶対に負けてはいけないという気持ちがあった」
《中村》「今季初先発だったが精神的にはいつもと変わらず、まずチームが勝つために…という気持ちでピッチに立った。先制点はラッキーな面もあったが、あそこまで上がってシュートまで持ち込めたことがよかったと思う。ただ、自分が結果を出すということは、失点ゼロで守ることだと思っている。特に後半、もう少しつなぎたかったが、G大阪の中盤には巧さがあり、サイドバックも高い位置取りをしてきてビルドアップが難しくなった。反省点はたくさん残る」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「現在のチーム事情も考え合わせて、今日勝ち点3を取れたことに満足をしなければいけない。試合の大部分で私たちがコントロールできていたと思うが、リードした後に気を抜いて隙を見せ、自分たちで苦しむ状況を作ってしまった。もちろんG大阪に対するリスペクトはあるが、自分たち自身が一番危ない存在になってしまった。後半はそれまでやってきた繋ぐことを怖がってしまった部分もあったし、ボールを簡単に蹴り出してしまう場面もあった。
もちろんG大阪にも素晴らしい選手がたくさんいてクオリティの高いチームだが、私たちはこれまで取り組んできたことがやれていなかったし、やっていなかった。G大阪を助けてしまった。ある選手に関しては、チームプレーを理解せずに個人プレーに走ってしまった。怠慢なプレーで隙を見せると、2点のリードが逆に自分たちを苦しめてしまうことを理解しなければならない。リードしているからこそ気を引き締め、チームの為にやり切ることを学んで欲しいし、それができなければ、いつまでたっても上にいくことは難しい。PKに関してはもう一度確認したいと思うが、どうだったのかな…という気持ちではある」
【G大阪・松波監督の会見要旨】「前節は失点が多く、今週は守備に時間を割いてトレーニングをしてきた。立ち上がりは全体的にその意識があったのだが、ワンプレーで先制されて追いかける展開になった。後半については、点を取ればなんとかゲームをひっくり返せるという気持ちは伝わった試合だったのではないか。ただ、1失点目や3失点目のように簡単に失点をしてしまうと、ひっくり返すためにパワーがいる。守備の寄せなど、個人とグループの質はもっと上げなければいけない。攻撃力は武器としてあるが、守備のバランスを取った中で得点を奪わなければ結果を出せないと感じた。よい守備をしなければよい攻撃のリズムが生まれない。試合の入りと最後でコントロールできなければ、厳しい戦いが続いていくのかと思う」