GAME RESULT試合結果

第1節 2014/3/01(土)
観衆 14,623人 
天候 曇、弱 気温 8.1度 湿度 79% 
主審:佐藤 隆治 副審:大塚 晴弘/田尻 智計 四審:篠藤 巧

J1 第1節

HOME

柏レイソル

1-1

試合終了

前半0-0

後半1-1

AWAY

FC東京

柏レイソル FC東京
63' 工藤 壮人
得点者 46' 三田 啓貴
60' 鈴木 大輔 → 狩野 健太
選手交代 71' 武藤 嘉紀 → 石川 直宏
90'+2 三田 啓貴 → 野澤 英之
90'+3 渡邉 千真 → 河野 広貴
12 シュート 14
3 CK 6
17 FK 16
77' ハン グギョン
警告 14' 加賀 健一
39' 高橋 秀人
82' 森重 真人
90'+5 エドゥー
退場
柏レイソル先発
GK 21 菅野 孝憲
DF 5 増嶋 竜也
DF 3 近藤 直也
DF 4 鈴木 大輔
MF 13 高山 薫
MF 8 ハン グギョン
MF 7 大谷 秀和
MF 22 橋本 和
FW 10 レアンドロ ドミンゲス
FW 11 レアンドロ
FW 9 工藤 壮人
柏レイソル控え
GK 1 桐畑 和繁
DF 23 渡部 博文
DF 33 輪湖 直樹
MF 28 栗澤 僚一
MF 20 茨田 陽生
MF 14 狩野 健太
FW 18 田中 順也
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 加賀 健一
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 38 東 慶悟
MF 8 三田 啓貴
FW 9 渡邉 千真
FW 11 エドゥー
FW 14 武藤 嘉紀
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 29 吉本 一謙
DF 50 松田 陸
MF 17 河野 広貴
MF 18 石川 直宏
MF 34 野澤 英之
FW 13 平山 相太

【選手・監督コメント】

2014シーズン開幕! マッシモ監督のもと、新しい東京の姿を


待ちわびたJリーグ・2014シーズンが開幕。第1節はアウェイに乗り込み、柏レイソルと対戦する。新指揮官にマッシモ フィッカデンティ監督を迎えた今季は1月18日に始動。美しく攻撃的なサッカーを標ぼうし、約40日間にわたって準備を積み重ねきた。そして今日、いよいよ新しい姿を現す。

マッシモ監督は「ここまで取り組んできたこと、チームとしてやるべきことをどれだけやれるか。今日はそのトライでもある90分間をとおして、試合の状況・状態を見極め、注意力を保ち続けて戦うことが必要になる」と話し、培ってきた組織力もチームの強みとして臨む。

対する柏は昨季、リーグ戦は10位に終わったもののナビスコ杯で優勝。2011年のJ1優勝から常に毎シーズンタイトルを獲得し続けてきた“常勝”チームだといえるだろう。また、就任6年目となるネルシーニョ監督のもと、さらに成熟度を高めつつある。特に攻撃陣はMFレアンドロ ドミンゲスを中心に、今季新加入のFWレアンドロ、日本代表にも選出されたFW工藤らと多彩であり、大きな脅威となる。

しかし森重は「すべてがすぐに上手くいくとは思わないけれど、それでもマッシモ監督のスタイルの完成度を高めれば、間違いなく強くなれるという実感はある」と話すように、自分たちのスタイルの完成度を高めながらも、冷静に状況判断をして、相手対策を実行していくことができるのか。チームの意思統一がなされた勝利に期待したい。

小雨が降りまじり冷え込む天候のもと、試合は15時3分に東京のキックオフでスタートした。

互いにらしさを発揮、緊迫感のある攻防に


開始直後から互いにスピーディに仕掛け合い、攻守の入れ替わりが激しい展開になった。東京は球際の強さ、切り替えの早さを保ち、武藤のキープ力や、三田、エドゥーらの思い切りのよさから柏ゴールに迫った。1分、左サイドの武藤→エリア内のエドゥーとの連係から、三田が左エリア外からファーストシュートを放つ。8分には武藤が前線で相手DFにプレスをかけてボールを奪い、ゴールを狙う。

柏のロングボールを中心にした攻撃にはしっかりと対応していた東京だが、徐々に鋭いカウンターを仕掛けられることに。10分には東京のクロスを跳ね返され、一気に前線に運ばれると、MFレアンドロ ドミンゲスからDFの裏にスルーパスを送られる。しかしここでは加賀が対応。FWレアンドロにつながせなかった。東京はセットプレーのチャンスも活かし、29分には東の左CKに森重がヘッドで合わせたが、GKのセーブに阻まれる。

その後も躍動感のあふれるプレーで攻め込む東京だが、ゴール前の精度や連係がまだ足りず。終盤はシュートに持ち込む場面を作れなくなった。一方柏は落ち着きを取り戻し、緩急を使い分けた攻撃を仕掛け、緊迫感のある攻防が続くことに。37分には柏のスルーパスをFWレアンドロにきれいに落とされ、FW工藤に決定的な場面を作られたがシュートは枠外に。43分にはスピーディなパス回しから、フリーで上がった柏・左サイドバック橋本がクロス。しかし権田が触ってはじき出す。集中を切らさずにしのぎ、スコアレスで前半を終えた。

三田の今季初ゴールで先制! 1失点を喫するも勝ち点1をもぎ取る


後半は、開始直後から東京が前からプレスをかけ、猛攻を仕掛けた。46分、森重→左サイドの太田が、エリア中央のエドゥーにクロス。エドゥーは胸で左エリアに落とし、ここに三田が飛び出す。最初のシュートはGKの伸ばした手に阻まれるが、柏DFがクリアしようとしたボールが再びGKに当たり、こぼれる。これを再び三田が粘り強く押し込み、ゴール!三田が今季の初ゴールを決め、先制点を奪った。

51分には東が右前線で起点を作り、フォローした渡邉と入れ替わるように高橋が右前線に突破。ライン際からマイナスのパスをエリアに送る。フリーの武藤が合わせ、決定的なシュートを放ったが……右に外れる。54分には、左CKから、森重、渡邉が波状攻撃を仕掛けたが、執念をみせる柏のディフェンスの前にどうしてもラインを割ることができず…。

追加点のチャンスを逃すと、柏は60分に選手交代を使って3バックに変更。攻撃に厚みをかけて反撃に臨んできた。迎えた63分、柏MFレアンドロ ドミンゲスの縦パスを、エリアに走り込んだFWレアンドロがワンタッチで落とされ、右サイドのFW工藤が強烈なシュート。ボールは権田のセーブの手をかすめてファーのネットに転がり込み……。柏の素早いパスをまわしと流動的な飛び出しに付ききれず、失点を喫してしまった。

71分には武藤に代えて石川を投入。エドゥーと渡邉の2トップ、石川と三田がサイドを務める4-4-2の布陣に変更。その後も互いに勝ち越しを狙い、早い攻撃を仕掛けあった。どちらもチャンスを作るなか、83分には東がカウンターを仕掛け、右エリアからゴール前での渡邉に決定的なパス。しかしわずかにタイミングが合わなかった……。

終盤はホームで勝利への執念をみせる柏の猛攻にさらされたが、しかし2失点目は許さず。白熱した戦いは、互いに痛み分けともいえるドローに。しかし勝負にこだわる姿勢を貫き、アウェイで貴重な勝ち点1を手にしたといえるだろう。

【選手コメント】
《三田》「攻撃でも守備でも、ここまで取り組んできたことが出せたと思う。ゴールについて、本当は1本目のシュートで決めたかった。自分では入った!と思ったけれど、予想以上にボールが滑らず進まなかった。けれども開幕前からゴールを決めたい、決めると宣言して、どういう形であれ得点できたことは自信につながる。今季プロ2年目で相当な危機感をもって臨んでいる。ゴールと勝利にこだわって戦い続けたい」

《武藤》「決定機に自分が決められなかったことが、引き分けという結果に出てしまった。チームの勝利に貢献できなかったという思いが強い。ただ、内容としては手応えがあった。自分の仕掛けやドリブルが通用した場面もあった。後半、先制したのちに畳み掛けることができれば……試合は簡単になったと思う。(ルーキーとして開幕スタメン。緊張はしなかったか?)3日ぐらい前のほうが緊張していた。そこから段々と落ち着いていった。プロの世界で年齢は関係ない。次の味スタでゴールを決めたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「引き分けに終わったが、ファン・サポーターの方々にとっては見応えのあるよい試合だったと思う。いま思うことは2つ。1つ目は選手たちの成長が見て取れたこと。合宿の時から続けてきたことが伝わり、今日の試合で明確な結果として出ていたこと。2つ目は後半開始からの20分間、あれだけの決定機があったがゴールを奪えなかったことが残念であり、これから改善していかなければいけない部分。柏のような良いチームとの初戦ということで、今日は非常に大事な試合だった。開幕から勢いに乗るためにも、選手たちに自信を与える意味でも大切だと思っていた」

【柏・ネルシーニョ監督の会見要旨】
「互いの技術レベルがとても高いゲームだったと思う。前後半を通して高い質を保ちながら、勝負を競い合った。我々にとっては、前半の立ち上がりの時間にしっかりと繋げなかったという反省点が残る。だが選手たちも次第にペースと落ち着きを取り戻し、そこから攻撃の形を作って質の高いゲームを作れるようになった。東京も同じよ
うに戦術的に整理された厳しい相手だったし、クオリティも高かった。引き分けという結果は正しいと思っている