GAME RESULT試合結果

第20節 2014/8/16(土)
観衆 18,100人 
天候 曇、弱 気温 26.1度 湿度 72% 
主審:山本 雄大 副審:大塚 晴弘/大川 直也 四審:和角 敏之

J1 第20節

ベアスタ

HOME

サガン鳥栖

0-2

試合終了

前半0-1

後半0-1

AWAY

FC東京

サガン鳥栖 FC東京
得点者 05' 米本 拓司
52' 渡邉 千真
55' 水沼 宏太 → 岡本 知剛
66' 金 民友 → 早坂 良太
74' 池田 圭 → 谷口 博之
選手交代 72' 羽生 直剛 → 三田 啓貴
77' 武藤 嘉紀 → 石川 直宏
88' 渡邉 千真 → 河野 広貴
8 シュート 12
7 CK 4
19 FK 8
12' キム ミンヒョク
警告 61' 高橋 秀人
退場
サガン鳥栖先発
GK 33 林 彰洋
DF 15 丹羽 竜平
DF 36 菊地 直哉
DF 2 キム ミンヒョク
DF 13 安田 理大
MF 8 水沼 宏太
MF 28 高橋 義希
MF 14 藤田 直之
MF 10 金 民友
FW 22 池田 圭
FW 11 豊田 陽平
サガン鳥栖控え
GK 1 赤星 拓
DF 3 磯崎 敬太
DF 4 小林 久晃
MF 6 岡本 知剛
MF 29 谷口 博之
MF 35 金井 貢史
FW 25 早坂 良太
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 29 吉本 一謙
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 22 羽生 直剛
MF 13 平山 相太
FW 14 武藤 嘉紀
FW 9 渡邉 千真
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 24 カク ヒジュ
DF 30 カニーニ
DF 50 松田 陸
MF 8 三田 啓貴
MF 18 石川 直宏
FW 17 河野 広貴

【選手・監督コメント】

アグレッシブさと闘争心を持ち、首位撃破をめざす!


リーグ第20節は前節に続きアウェイでの戦いとなり、サガン鳥栖との対戦。セレッソ大阪戦は悪天候にも苦しめられ、勝ち点1を得るに留まった。しかしチーム一体となった冷静な状況判断と要所で粘り強さを発揮し、4試合連続無失点に。第13節からの7試合で喫した失点はわずかに1のみと、抜群の安定感をみせている。

反対に攻撃面では無得点に終わり、武藤は「速攻から遅攻に判断を変えるべき場面での課題が残った」と省みる。しかしマッシモ監督は、「チームとして決して後退したわけではない。選手のゴールに向かう気持ちには満足している」と評し、課題の改善を重ねながら一歩ずつ積み上げていくことの重要性を話した。

東京は前線のメンバーを入れ替え、FWは武藤と、渡邉が第13節徳島戦以来、MF登録で平山が第17節仙台戦以来のスタメンに。前節欠場した羽生も先発に復帰した。一方で負傷を抱えた東、そしてエドゥーがメンバー外に。

新指揮官を迎えた鳥栖も、2試合連続で、監督交替前と同様のスタメンで臨んできた。対する鳥栖は現在、浦和と勝ち点、総得点、総失点が並び、共に1位につけている(12勝はリーグ最多)。前節は広島に敗れたものの、GK林を中心とした堅守をベースに、勢いのある攻撃とFW豊田の得点力を活かし、好調を維持。

なにより突然の監督交替を経て、今節は吉田恵新監督を迎えての2試合目。さらにチームの一体感とモチベーションを高め、ホームで連敗を阻止しようと強い姿勢で臨んでくるはずだ。互いの堅守にも注目が集まる一戦。また東京にとってはアウェイだが、鳥栖を上回るアグレッシブさと闘争心をもって首位撃破をめざす。

雲に覆われた鳥栖・ベアスタ。湿度はあるものの気温は高くない状況の中、19時4分に東京のキックオフでスタート。

一体感のある守備でしのぎ切り、1点リードで後半へ


試合は立ち上がりの5分。左スローインの流れから相手陣内でつなぎ、中盤やや右寄りの羽生が右エリアの渡邊に縦パス。渡邊は前に仕掛けて、マイナスのクロス。中央のスペースを抜けたボールに、エリア手前の米本が詰め、抑えたシュートをきっちりと左下に沈めてGOAL!!幸先よく先制点を奪う。

続く7分、鳥栖・左SB安田が高い位置まで攻め上がりクロス。ゴール前にFW豊田に飛び込まれたが、権田が先にジャンプしてキャッチ。ここで交錯して、権田はピッチに倒れ、座り込む。その後、権田は問題なく立ち上がり、試合再開。
 
一進一退の攻防が続く中、17分の東京の攻撃。武藤が左サイドに抜け出し、エリア内に果敢に仕掛ける。キープ力を活かして、相手DF2人を粘り強く切り返して前に抜け出し、一瞬フリーになったが、そこから少し浮かそうとしたシュートは体勢が崩れて打ちきれず。至近距離のGKに当たってしまった。

22分には鳥栖・左MF金に左エリア・DF裏に抜けだされる。吉本が足を伸ばしてカットしたが、左エリアにこぼれ、鳥栖FW池田が決定的なシュート。だが、権田の見事なセーブでCKに逃れた!

35分が経過したところで、鳥栖にボールを持たれる時間が続いていた。だが東京は決して慌てず、ラインを上げて、中盤では羽生と米本、高橋らが連動。集中し、しっかりと鳥栖の反撃を抑えていた。

早い時間帯に羽生、渡邊の連係から米本が先制!しかしその後は鳥栖の勢いのある攻撃に押し込まれることが多かった。
しかし決して慌てず、集中力と一体感のある守備でしのぎ切り、1点のリードを保って後半へ。後半は効果的なカウンターから追加点を奪いたい。

巧みな試合運びで、勝利を掴む!


後半に入り、序盤の52分。太田が左サイド・距離のあるところから、狙いすましたシュート性のクロス。これがバーぎりぎりに飛び、相手GK林が掻き出すが、ゴール前にこぼれたところに渡邉が素早く反応。冷静に押し込んで追加点。渡邉はリーグ戦では約1年ぶり(13年8月31日以来)のゴールをマークした。

66分には、相手陣内で武藤が鳥栖にプレスをかけて奪い切り、前の平山につなぐ。平山はフリーで持ち上がり、エリアから決定的なシュートを放ったが、素早く戻った鳥栖DFのスライディングに阻まれ、CKに逃れられてしまった…。68分、鳥栖に東京陣内でボールを回され、攻め上がった右SB丹羽に抑えたシュートを枠内に打たれたが、権田がキャッチ!

72分には羽生に代わり、三田を投入。75分、一度は鳥栖につながれたが、自陣で奪い返し逆襲。三田が右エリアまで進入し、エリアすぐ手前中央の武藤にラストパスを送る。武藤は体勢を崩しながらも果敢に狙ったが、相手DFをかすめてボールは枠外に。このプレーで武藤は一瞬傷んだかに見えたが、すぐに起き上がり、大事に至らず。その後の77分には武藤に代わって石川が交代出場。

87分、自陣の太田が、左前線に石川を走らせるパス。石川はライン際で収め、フォローした渡邊に。次の場面では左の渡邊→右の三田にサイドを変え、今度はフォローした徳永に。フィニッシュには持ち込めなかったが、決して攻め急がず、要所で鳥栖の隙を伺う展開に。88分には渡邊に代わって河野が入る。

後半アディショナルタイムには、鳥栖・前線へのフィードを、右エリアの高い位置のFW豊田がヘディングで折り返す。ここからゴール前でフリーになったMF岡本にヘッドを放たれたが、権田がキャッチ。

後半も、序盤の早い時間帯に渡邊の今季リーグ初ゴールで追加点をゲット!リードを広げると、出足の早い守備で鳥栖の攻撃の芽を摘み、クロスは森重を中心に跳ね返し続けた。終盤には石川が4月2日以来のピッチに! 鳥栖の隙を狙いつつ、反撃はシャットアウト。巧みな試合運びも見せて、勝利を掴んだ。

【選手コメント】
《米本》
「そろそろ点を決めなきゃいけない…と思っていた。今日、それが実現できてよかった。中断期間のキャンプで走り込みをしたことや取り組んできたことが、今しっかりと出せていると思う。練習試合ではダメだったけれど、監督や選手同士でも話し合ってきた。それが今、良い方向に出ていると思う」

《渡邉》
「(リーグ戦では約1年ぶりのゴールだが?)
長かったです…。ずっとチームに貢献できていなかったので、今日こういう形で貢献できたことはよかった。でも1ゴールでは足りない。もっともっと取れるように頑張っていきたい。みんなから『千真のゴールが大きかった』と言ってもらえたが、これだけキツイ中で、後ろの選手が頑張ってくれて、もっと早く追加点を奪えるか、あるいは3点目を決められればさらに助けられたはず。今日も他にチャンスはあった。そういうチャンスをモノにしたいし、もっとゴールを取ってチームを助けられるように頑張りたい」

《石川》
「(出場にあたって)
自分の感情とは別に、チームのためにやるべきこと、やらなければいけないことは整理できていた。あの時間帯であれば、スペースがあるはずだが、まず前線からプレスをかけ、そのうえで鳥栖の隙を突いていこうとした。もちろん3点目が取れればグッとラクになるけれど、1点を返されれば苦しくなる。そのため守備から入った。試合に出たい気持ちはあるし、出場することは自分にとって大事だが、チームの中には先発の役割、試合を決める仕事、流れを変えることや試合を締めるなど、個々の役割があることを理解をしている。いまは求められることをきっちりとこなしてチームのために戦いながら、その中で自分の特長を出していきたい。試合後のスタンドからのコールは本当にうれしかった。ここから一つひとつ積み重ねていきます!」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「まず試合開始から非常にアグレッシブに戦うことができた。3人のFWがしっかりと前からプレスをかけることによって、相手に簡単に後ろからボールを回されないように狙っていた。1点目を奪った後、武藤に2回、平山にも2回ほどチャンスがあったし、後半の追加点後も3,4回ほど決定的なチャンスがあった。何回かクロスから危険な場面も作られてしまったが、鳥栖の特長はそこにあると思うので仕方がない部分はあると思う。ただ、選手たちはしっかりと状況を読んで対応してくれたと思っている。首位のチームである鳥栖に対してアウェイで勝ち点3を奪ったことは2倍の重みがあると思う。選手たちは非常に素晴らしいプレーをしてくれたと思う」

【鳥栖・吉田 恵監督の会見要旨】
「まずこれだけ多くのファン・サポーターの方に駆け付けてもらった試合、90分間大声援を送ってもらった試合で結果的に負けてしまったことに対して非常に悔しい思いでいっぱい。サポーターの皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱい。試合に関しては、次につながる敗戦だと考えている。負けてしまったことは残念だが、前節・広島戦からこのFC東京戦に向けて修正できたところがあった。攻撃の部分で多くの良いところが出たので、この敗戦はポジティブに捉えている」