GAME RESULT試合結果

第21節 2014/8/23(土)
観衆 32,759人 
天候 晴、弱 気温 27.0度 湿度 69% 
主審:岡部 拓人 副審:数原 武志/宮部 範久 四審:木川田 博信

J1 第21節

味スタ

HOME

FC東京

4-4

試合終了

前半3-2

後半1-2

AWAY

浦和レッズ

FC東京 浦和レッズ
09' 高橋 秀人
15' 武藤 嘉紀
23' 河野 広貴
64' 武藤 嘉紀
得点者 06' 梅崎 司
43' 興梠 慎三
60' 平川 忠亮
80' 李 忠成
34' 平山 相太 → エドゥー
81' 武藤 嘉紀 → 渡邉 千真
87' 河野 広貴 → 三田 啓貴
選手交代 71' 平川 忠亮 → マルシオ リシャルデス
78' 宇賀神 友弥 → 李 忠成
83' 梅崎 司 → 関根 貴大
11 シュート 16
3 CK 3
14 FK 18
56' エドゥー
78' 徳永 悠平
警告 57' 森脇 良太
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 29 吉本 一謙
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 22 羽生 直剛
FW 17 河野 広貴
FW 13 平山 相太
FW 14 武藤 嘉紀
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 30 カニーニ
DF 50 松田 陸
MF 8 三田 啓貴
MF 18 石川 直宏
FW 9 渡邉 千真
FW 11 エドゥー
浦和レッズ先発
GK 21 西川 周作
DF 46 森脇 良太
DF 4 那須 大亮
DF 5 槙野 智章
MF 14 平川 忠亮
MF 22 阿部 勇樹
MF 13 鈴木 啓太
MF 3 宇賀神 友弥
MF 8 柏木 陽介
MF 7 梅崎 司
FW 30 興梠 慎三
浦和レッズ控え
GK 18 加藤 順大
DF 17 永田 充
MF 16 青木 拓矢
MF 26 関根 貴大
MF 11 関口 訓充
MF 10 マルシオ リシャルデス
FW 20 李 忠成

【選手・監督コメント】

自分たちの力を出し切り、首位浦和に挑む!


リーグ第21節が開催。味スタにて浦和レッズを迎え撃つ。天皇杯松本山雅FC戦では、河野、平山がゴールを挙げて勝利。無失点を続けるとともに中断明け以降の公式戦も“8戦負けなし”とした。しかしこの天皇杯から中2日で迎える今節。そのため、先発メンバーは「コンディションを優先(マッシモ監督)」し、再び攻撃陣の組み合わせを入れ替えることに。FWには河野、平山、武藤が名を連ね、河野がトップ下の布陣に。中盤では羽生が、また松本戦を負傷交代した森重も大事に至らず、スタメンに名を連ねた。

対する浦和は現在、勝ち点40で首位に立つ。天皇杯3回戦では大幅にメンバーを入れかえて敗れ、チーム状況は東京と対照的だといえる。だがリーグ戦での総得点は27。総失点は14と最少で、手堅く、巧みな試合運びで着実に勝利を重ねてきたといえるだろう。

マッシモ監督は「浦和はここ数年ずっと優勝争いに絡み、今季もそのために作り上げられているチーム。守備、攻撃面、選手個々や組織としても完成されている」と、その印象を話す。ただし「手に入れられるのはどの試合も同じ勝ち点3。『浦和だから、首位だから』といってかたくなって、相手にリズムを掴ませてしまえば勝つことは難しくなる」と、
平常心で臨むことを強調。攻守に精度の高さと質を誇る浦和に対して、ホームでアグレッシブな姿勢を見せて勝ち切りたい一戦だ。

昨日までの酷暑は一段落したものの、蒸し暑さの残る味スタ。試合は18時34分に東京のキックオフでスタートした。

ハイペースで進み、アグレッシブに打ち合う展開に


立ち上がりから互いに激しく渡り合った。開始1分 前線で自陣からのフィードを受けようとした武藤が競り合いでファウルを受け、FKを獲得。5分には自陣右サイドで米本がボールを奪いにいくが、奪い切れず、こぼれから浦和DF槙野が左前線に仕掛け、クロスを入れられる。これに合わせてニアにMF梅崎に滑りこまれたがシュートは枠を外れる。

だが6分、右サイドを上がった浦和MF平川から、中央のMF鈴木が左に展開。MF梅崎がエリアに仕掛け、対面した徳永、カバーに入ったDFの間を縫うようなシュートを左下に決められる。先制を許し、東京は6試合ぶりの失点を喫した。
しかし8分には武藤が前線で浦和MF鈴木にプレスをかけてボール奪い、ゴール前に突進。カバーに走った浦和DF森脇のスライディングでCKを得るに留まったが、この太田の右CKに合わせてニアに高橋が飛び込み、豪快なヘッドを決めGOAL!!早い時間帯に同点に追い付いた。

15分には、自陣の低い位置で相手ボールを太田が奪い、左サイドの羽生→前の平山とつなぎ、前線にスルーパス。内側を上がった武藤がスピードを活かしてドリブルで左エリアに持ち込み、冷静にファーに流しこんで追加点をゲット! 21分には徳永のフィードをエリアで受けようとした河野に対して、浦和MF森脇がファウルを犯し、PKを獲得。23分、このPKを河野自身が冷静に決めて2点差とし、リードを広げた。

26分には右前線の河野→中央の平山→左寄りの武藤のダイレクトパスから、再び河野が裏に抜け出し、GKと1対1に。決定的なシュートを放ったが、浦和GK西川の好セーブに阻まれて……。その後、浦和のサイドチェンジを多用する攻撃に押し込まれる場面もあったが、米本、羽生が粘り強くスライドをするなど、よく対応し、効果的なカウンターにつなげていった。しかし33分、平山が相手のファウルを受けて足を負傷。交代を余儀なくされるアクシデントが。

そのため34分にエドゥーがイン。浦和には決定機を作らせていなかったが、迎えた42分、浦和FW興梠のエリアへのドリブルに対して森重がスライディング。ボールに行けず、ファウルでPKを与えてしまう。これをFW興梠自身に決められて、1点差への追い上げを許すことに。失点の少なさを誇る両チームであったが、予想外に打ち合う展開で前半を終了した。

武藤がキレのある動きで2得点! 勝ち越しに成功したが…


後半の戦い方が注目されたが、序盤から押し込まれた。東京は前にボールを運べなくなり、反対に浦和にはサイドで起点を作られ、ワイドに攻めこまれた。60分、浦和の左サイドから攻めこまれ、DF槙野がエリアへ進入。これを食い止めようと東京DFは身体を張ったが、フォローしたMF梅崎にこぼれ球を奪われ、エリアでシュート体勢に。これもブロックしたが、再びこぼれたが右エリアへ流れる。ここにMF平川に走りこまれ、3点目を失う……。

しかしそれでも意気消沈することなく、勝利への強い気持ちを表した。64分、左サイドの太田→内側の河野が一歩前に仕掛け、さらに中央の武藤にパス。武藤はドリブルで横にスライドするように運び、エリア中央で相手DFの間を割るよに左下に突き刺してゴール! 武藤の目の覚めるようなシュートで再び勝ち越しに成功した。

だが浦和は71分、MFマルシオ リシャルデスをシャドーの位置に投入。DFラインにMF阿部が、ボランチにMF柏木、DF森脇が右ワイドに回る形に。東京も後半途中からは高橋がDFラインをケアする形で浦和とのマッチアップを図ることで反撃を抑えようとした。だが浦和はさらに78分にはFW李を投入。その直後、左エリアに飛び込んだ李に対して、徳永が足を上げて阻止したとの判定で痛恨のPKを与える。80分、これをFW李に突き刺されて…試合は再度、振り出しに戻ることになってしまった。

疲労の色も濃くなる中、それでも両者勝ち越しを狙って終盤も激しい攻防に。東京も81分には武藤に代えて渡邉を、87分には河野に代えて三田を投入。89分には浦和に勢いよく攻めこまれ、クリアをエリア内のMF関根に奪われ、ゴール正面からMFマルシオ リシャルデスに決定的なシュートを打たれたが、森重がゴールぎりぎりでカバー!90分には自陣からカウンターを仕掛け、米本→渡邉のダイレクトパスから、三田がドリブルで持ち上がり、中央から狙ってCKを獲得する。しかしCKでの場面ではゴール前で反則があり、フィニッシュには持ち込めず。アディショナルタイムには徳永が縦に仕掛け、ゴール至近距離から短いパスをゴール前に。エドゥーが滑り込むが、浦和GKに抑え切られ、タイムアップ…。

最後まで気力を振り絞って戦い、一瞬も見逃せない緊迫した攻防が続いたが、タフな激闘は4対4のドローに終わることになった。

【選手コメント】
《武藤》
「今日は先に失点をしてしまったが、みんなに『同点に追い付こう、2点目を奪いに行こう』という気持ちがあり、前半のうちに逆転することができた。(自身の1得点目について)左から抜け出すのは得意な形。浦和のDFラインが高かったこともあり、抜くことができた。今まであのような場面でけっこうシュートを外していたので、今日は『落ち着こう』と自分にいい聞かせていた。(2得点目は)河野選手がしっかりとタメを作ってくれて、優しいパスを送ってくれた。自分は相手の動きを見て、決めるだけだった」

《森重》
「前半を3対1で終えることができていれば、後半はまた違った展開になったのかもしれない。自分がPKを与えたことでこういう結果になったと思っている。あの場面ではFW興梠選手をサイドに追い込んでいたので、滑る必要はなかった。そこに大いに反省が残るし、4失点を喫して守備陣としてはふがいない。攻撃陣が頑張ってくれていただけに悔しいし、申し訳ない気持ち。今日の結果、内容を必ず次に活かしていけるように、もう一度全員でよい準備をして鹿島戦に臨みたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「ひとつ残念なのは平山がケガをしてしまったこと。少しひどいファールを受け、MRIなど検査をしないといけないが、予想以上に大きな問題になりそうだ。3か月以上かかるケガになれば残念に思う。試合は、前半は素晴らしいプレーをした。チャンスを多く作り、スペースをうまく埋めていた。先制点をとられた後、すぐに追いつくことができたし、2点目、3点目のゴール後、河野が決定的なチャンスを決めていれば4対1にすることもできただろう。浦和は上位を争っているチームなので、その後、PKで3対2にされてしまったときは難しい試合になると思った。そのとおりに同点に追いつかれてしまったが、さらに突き放すことはできた。だが、結果的には4対4という試合になった。ファン・サポーターの皆さんを含め、この試合に勝ちたいという気持ちが強かったと思うが、選手たちは精神的にもプレー面でも全てを出し切ってくれた。まだまだこのチームは伸びしろがたくさんあるチームだと感じている」

【浦和・ペトロヴィッチ監督の会見要旨】
「4対4というゲームの後でコメントすることは難しい。ただスタジアムのサポーターやテレビで見た方、全ての人たちにとって素晴らしいものであったと言えるのではないか。私が心配なのは4失点してしまったことに対する記事が出てしまうこと。今日まで、我々は14失点、東京が15失点。そういうチーム同士の対戦というのは、堅いゲームになると予想していたのではないだろうか。先制点をとった後に追いつかれ、失点を重ねてしまった。3対1になるまでの選手たちはショック状態だった。何が起こっているかを把握できないような難しい状況に陥った。だがその後、選手たちはやるべきことをやってくれ、3対2にすることができた。後半に関しては、相手を上回って我々の攻撃的なサッカーを見せられた。3対3に追いついた後、2回ほどチャンスもあったが、決めきれない中で相手のワンチャンスで失点をしてしまった。その後も追いつき、MFマルシオ リシャルデスの惜しいチャンスもあったが、不運にも決めきれず引き分けに終わった。4失点ともナイーブな失点だったと思うが、3対1でリードされた中から追いつき、再び離された中でしっかりと同点にして、その後も勝利を目指し、選手たちはよく戦った。逆転できるチャンスも十分にあったと思う。アウェイ戦としては良い出来。観ていた方にとってもダイナミックな良いゲームだったはず」