GAME RESULT試合結果

第29節 2014/10/22(水)
観衆 13,048人 
天候 雨、無 気温 14.1度 湿度 87% 
主審:榎本 一慶 副審:中井 恒/堀越 雅弘 四審:佐藤 貴之

J1 第29節

味スタ

HOME

FC東京

2-1

試合終了

前半1-0

後半1-1

AWAY

サンフレッチェ広島

FC東京 サンフレッチェ広島
25' 渡邉 千真
74' 武藤 嘉紀
得点者 55' 佐藤 寿人
67' エドゥー → 三田 啓貴
74' 羽生 直剛 → 河野 広貴
90'+4 武藤 嘉紀 → 東 慶悟
選手交代 63' 清水 航平 → 山岸 智
71' 佐藤 寿人 → 皆川 佑介
81' 石原 直樹 → 野津田 岳人
10 シュート 14
2 CK 11
15 FK 13
59' 太田 宏介
警告 51' 髙萩 洋次郎
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 30 カニーニ
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 22 羽生 直剛
FW 9 渡邉 千真
FW 11 エドゥー
FW 14 武藤 嘉紀
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 29 吉本 一謙
DF 50 松田 陸
MF 8 三田 啓貴
MF 38 東 慶悟
FW 17 河野 広貴
FW 39 中島 翔哉
サンフレッチェ広島先発
GK 1 林 卓人
DF 33 塩谷 司
DF 5 千葉 和彦
DF 4 水本 裕貴
MF 27 清水 航平
MF 6 青山 敏弘
MF 30 柴﨑 晃誠
MF 18 柏 好文
MF 9 石原 直樹
MF 10 髙萩 洋次郎
FW 11 佐藤 寿人
サンフレッチェ広島控え
GK 13 増田 卓也
DF 2 ファン ソッコ
MF 16 山岸 智
MF 7 森﨑 浩司
MF 24 野津田 岳人
FW 29 浅野 拓磨
FW 22 皆川 佑介

【選手・監督コメント】

J1ホーム通算100勝を賭け、広島を迎え撃つ


リーグ第29節が開催。ホーム味スタにてサンフレッチェ広島を迎え撃つ。前節は大宮に敗戦。仙台戦に続く下位チームとの対戦で2連敗を喫した。2戦の試合内容や“敗れ方”は違うものになったが、そこで出た課題を少しでも修正し、連敗をストップしたい今節だ。

対する広島は現在、東京と同じ勝ち点42で7位に。9月以降、前節までの広島は1勝2分2敗と勝ち切れない状況だったが、10月9日ナビスコカップで決勝進出を決め、前節は名古屋に4対0で大勝。FW佐藤、MF青山らの復調もあり、チーム状況は上向きだといえるだろう。何より彼らは相手の隙を見逃さず、“一発”で仕留める力を持つチームだ。前半のアウェイ戦でもCKからの1失点で敗れているだけに、同じ過ちを繰り返さず、いかに自分たちの戦いに持ち込めるかがカギ。広島の落ち着いたペースに巻き込まれず、バランスを図りつつもアグレッシブに戦いたい。

東京は出場停止が明けたエドゥーがスタメンに復帰。またセンターバックには前節に続いてカニーニを起用。中盤に羽生が入り、前線には渡邉、エドゥー、武藤の3トップで臨む。広島はいつもどおりにFW佐藤を最前線に置く3-6-1。両サイドをMF清水と柏が務め、ボランチをMF青山と柴崎が務める布陣で臨んできた。

今節勝利すれば、J1ホーム通算100勝目を迎え、節目ともなるゲーム。一つの隙が勝負を分けそうな緊迫した戦いが予想されるが、闘う姿勢を前面に押し出しつつ、90分間集中を保って勝利をめざす。あいにくの天候、寒く、冷たい雨が降りしきる中、試合は19時4分に広島のキックオフでスタートした。

渡邉が待望の先制点! 権田の好セーブでピンチをしのいで


開始直後は広島に勢いよく攻めに出られた。だが5分、武藤が相手DFと入れ替わるように左前線を突破。さらに広島DFを抜いてゴール前にラストパスを送る。わずかにエドゥーには合わなかったが、こぼれを米本がつなぎ、最後は中央の渡邉が決定的なシュートを放ったが、ゴールラインぎりぎりでカバーに入った広島DFに阻まれた。7分にも武藤が相手DF2人の間を抜いてゴール前に突進。エリアに抜け出そうとしたが、広島DF3人掛かりのスライディングに潰される。前にこぼれたボールにエドゥーが走り込み、シュートを狙おうとしたが、角度がなくゴールを横切った。

武藤の突破から決定機を作ったが、その後はパスミスもあり、なかなか前線でボールを収められなくなった。互いに主導権を握ろうとして攻め合う中、広島にセカンドボールを拾われて攻め込まれる場面が多くなった。18分、広島右MF清水のクロスは東京DFがブロック。しかし勢いがあり、ファーのエリアに飛んだボールに対して広島FW佐藤が反応。フリーでヘディングを打たれたが、ボールの落ち際でカニーニがクリアし、CKに逃れる。

落ち着いた守備から反撃を狙い、迎えた25分、自陣の森重→太田が左前線の米本に。米本はフリーで前に持ち出して狙い澄ましたクロスをゴール前に。中央のエドゥーを越えたボールに、ファーの渡邉が低い姿勢で飛び込み、至近距離からヘディングで押し込んでGOAL!! 広島にリズムを掴みきらせず、渡邉が9月23日徳島戦以来のゴールをマークし、先制に成功した。

だが29分には広島DF塩谷にエリアまで攻め上がられ、後ろから対応した森重がファウルを犯したとの判定でPKを与える。しかし30分、FW佐藤のPKを権田が右手1本でセーブ! 権田の好プレーでピンチをしのぐ。39分には相手陣内・右サイドライン際からのFKを得て、太田が長いキックをファーに。エドゥーがスライディングで合わせたが、シュートはGKがセーブ。右エリアにこぼれたボールに渡邉が詰めたが、ダイレクトで合わせたシュートは相手DFをかすめて……。追加点こそ奪えなかったが、1点のリードを保って前半を終了した。

同点に追いつかれたが、武藤のゴールで広島を突き放す!


後半も序盤から互いに相手の隙を狙って攻め合う展開に。46分には広島の両サイドからクロスを入れられ、最後は左MF柏に鋭いミドルを狙われたが、権田がセーブするとともに前線のFW佐藤がオフサイドに。49分には自陣・右の渡邉→中央の武藤がダイレクトで右前線のエドゥーに。しかしマークしたDFから抜け出すことはできず、ワンタッチで狙ったシュートは勢いがなくGKに。54分過ぎには広島に立て続けにCKを与える。そこまではよくしのいでいたが、この場面での3本目、広島MF高萩のキックに対してクリアしようとしたエドゥーのヘッドと、キャッチしようとした権田が重なり、こぼれたボールを広島FW佐藤に蹴り込まれて……失点。

またもやCKから失点を喫し、試合は振り出しに。それでも58分には武藤が広島DF塩谷に身体を当てながら反転してかわし、左前線に抜け出す。エリアにグラウンダーのラストパスを送ったが、前のエドゥー、後ろの渡邉の間に流れ、広島にカットされる。63分にも武藤が左サイドを疾走。中央へのパスを、ニアに入った渡邉がスルーしたが、ファーのエドゥーには渡らなかった。

武藤を起点にカウンターを仕掛ける東京だが、徐々に広島にボール支配を許し、攻め込まれることに。65分には広島、途中出場の左MF山岸が、マークに付こうとした東京DFの間をぬうようなクロス。これに左エリア・ニアの広島FW佐藤が合わせようとしたが、打ちきれず。そのこぼれに中央寄りのMF石原が反応。ダイレクトでシュートを打たれたが、権田がセーブ!直後の67分にはエドゥーに代えて三田を左MFに投入。渡邉と武藤の2トップ、右サイドに羽生、高橋と米本がダブルボランチを務める4-4-2としたが、70分には広島MF青山から、中央を上がったFW石原にエリアに抜け出され、決定的なシュートを打たれる。だがわずかに右に外れてピンチを免れた。

広島は71分にFW皆川がイン。東京も74分には羽生に代わって河野がトップ下にイン。再び布陣を変更し、渡邉が最前線に、左に武藤、右に三田の形に。この交代の前に、武藤が左サイドでファウルを受け、FKを獲得。このFKを太田が前線に送り、ニアに飛び込んだ武藤がヘディングで合わせた。ボールは相手DFに当たってネットに吸い込まれゴール!武藤のリーグ12得点目で勝ち越しに成功した。

終盤は猛攻を仕掛ける広島に押し込まれる時間帯が続いたが、守備での集中は切らさず。隙を突いてカウンターを仕掛けていった。3点目こそ奪えなかったが、広島の反撃は抑えきってタイムアップ。3試合ぶりの勝利を掴み、J1ホーム通算100勝目を挙げた。なお勝ち点を45に積み上げ、今節を終えて16位甲府(勝ち点30)との差は15に。ただし、今後下位同士の対戦があるため、東京の勝ち点を上回ることはできず。5試合を残して来季もJ1の舞台で戦うことが確定した。

【選手コメント】
《渡邉》
「今日は3トップで、前からプレッシャーをかけていこうとした。上手くできた部分とできなかった場面があったが、結果が出せてよかった。得点はエドゥーの後ろを狙っていた。狙いどおりのボールが来て上手く合わせることができた。クロスに対して前の3人がシンプルに中に入っていくことを意識していた。攻撃に関して、前線3人で形を作る機会が少なかったが、チームのオプションとして、バリエーションがあることは良いことだと思う。これからも結果を出し続けることでチームに貢献していきたい」

《カニーニ》
「非常に厳しい戦いだったが、すばらしいチャンスもあったし、ピンチを救うプレーもあった。勝利ができて本当によかった。今日は、連敗をしていたこともあり、チームが勝つことだけを考えてピッチに立った。もちろん自分の最大限を出してプレーすること、勝利のためにプレーをすることが自分のモットーでもある。広島の攻撃に対
してはコンビネーションで抑えることを重視し、実際に仲間の助けがあって流れの中では封じることができた」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「互いに勝利を欲していたので、両者にとって難しい試合だった。ただ我々は苦しい時間帯も勝利を信じて戦い、その精神面は素晴らしかった。広島は素晴らしいチーム。それはリーグ2連覇という結果が示している。今季は少し苦労しているかもしれないが、彼らのクオリティに関しては議論の余地はない。そのような相手に対して、勝利にふさわしい試合内容だった。3トップで臨む戦術もしっかりとはまっていたと思うし、ボールをキープできている間は多くのチャンスが生みだした。後半、フォーメーションを変更した後も得点を奪うことができたし、その後の時間帯もしっかりと耐えることができた」

【広島・森保 一監督の会見要旨】
「今日は勝ち点が並ぶ6位と7位の対決だった。アウェイで厳しい戦いになると思っていたが、ここで勝ってまた一つ前進しようという気持ちで臨んだ。内容については、前半から積極的に勇気を持って攻撃を仕掛けた。失点はあったが、粘り強く戦い、最後は身体を張って守り、ハードワークした。攻撃でもチャレンジし、選手たちの頑張りには満足している。ただ、多くのチャンスを作ることができたが、最後の部分を決めきれず、今日は相手の決定力が上回り、負けてしまった。アウェイの地にも広島サポーターがたくさん来てくれていたが、そのみなさんに、内容だけではなく勝ち点3という結果をプレゼントしたかった。それができず残念だが、みなさんには『今日も応援してくれてありがとう』と伝えたい」