GAME RESULT試合結果
第33節 2014/11/29(土)
観衆 15,071人
天候 晴、弱 気温 13.5度 湿度 84%
主審:西村 雄一 副審:岡野 宇広/村井 良輔 四審:森川 浩次
J1 第33節
中銀スタ
0-0
試合終了
前半0-0
後半0-0
ヴァンフォーレ甲府 | FC東京 | |
---|---|---|
得点者 | ||
55' 盛田 剛平 → クリスティアーノ 70' 水野 晃樹 → キリノ |
選手交代 |
61' 中島 翔哉 → 渡邉 千真 66' 東 慶悟 → 羽生 直剛 79' 河野 広貴 → 野澤 英之 |
10 | シュート | 3 |
9 | CK | 1 |
13 | FK | 10 |
75' クリスティアーノ |
警告 |
85' 渡邉 千真 |
退場 |
GK | 1 | 荻 晃太 |
DF | 26 | 青山 直晃 |
DF | 4 | 山本 英臣 |
DF | 6 | 佐々木 翔 |
MF | 29 | 水野 晃樹 |
MF | 5 | マルキーニョス パラナ |
MF | 8 | 新井 涼平 |
MF | 27 | 阿部 翔平 |
FW | 7 | 石原 克哉 |
FW | 9 | 阿部 拓馬 |
FW | 19 | 盛田 剛平 |
GK | 22 | 岡 大生 |
DF | 35 | 畑尾 大翔 |
MF | 23 | 稲垣 祥 |
MF | 28 | 橋爪 勇樹 |
MF | 30 | 保坂 一成 |
FW | 10 | クリスティアーノ |
FW | 20 | キリノ |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 38 | 東 慶悟 |
FW | 17 | 河野 広貴 |
FW | 14 | 武藤 嘉紀 |
FW | 39 | 中島 翔哉 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 30 | カニーニ |
DF | 50 | 松田 陸 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
MF | 34 | 野澤 英之 |
FW | 9 | 渡邉 千真 |
FW | 11 | エドゥー |
【選手・監督コメント】
自分たちのリズムで進めて勝利につなげたい一戦
リーグ第33節を迎え、アウェイに乗り込みヴァンフォーレ甲府と対戦。前節は先制を果たしながらも新潟に押し込まれ、今季初の逆転負けを喫した。マッシモ監督は「モチベーションや精神的な問題を指摘されることが多かったが、それだけのせいにはできない。フィジカル、技術、戦術面、すべてに見直しが必要」と省みる。それでもなお「あれだけたくさんのファン・サポーターのみなさんに来ていただき、我々にはその声援に応える責任がある。私たち自身が何を望み、どこに向かおうとしているのかをピッチの上で示していかなければいけない」と続け、今週のトレーニングに向かっていた。
東京は警告累積で出場停止の高橋に代わってアンカーには梶山が今季初先発。出場は10月5日仙台戦以来となる。また中盤には東、前線には中島を起用。サブには野澤も控え、新たな組み合わせで試合に臨んだ。
対する甲府は現在13位に。勝ち点は39だが、2引き分けの後、3連勝を果たし、来季もJ1の舞台で戦うことが確定した。我慢強い守備でスペースを消し、被シュート率も低い。メンバーはMF水野を先発起用。サイドを務める布陣。またDF畑尾はベンチスタート。FW石原、阿部、盛田や、サイドを起点にした鋭い攻撃を抑えて、自分たちのリズムで進めて勝利につなげたい。
同時に東京はここ6試合にわたって失点が続いているため、甲府FW石原や阿部拓を起点にしたカウンターをケアし、いかに徹底できるかもポイントになる。布陣のコンパクトさを保って、自分たちの時間を長くし、対応したいところだ。
朝方は激しい雨が降っていたが、すっきりとした天気となった山梨中銀スタ。この時期にしては、それほどの厳しい寒さも感じられない。試合は17時4分に甲府のキックオフでスタートした。
効果的な形は一度も作れず…スコアレスで折り返す
立ち上がりの3分。ボールの奪い合いが続いたが、ロングボールを受けようとした甲府FW盛田に対して森重がファウル。右エリア手前からのFKを与える。ここからMF水野が直接狙ったシュートは、東京DFの壁が阻む。この流れから自陣に押し込まれ、東京の左サイドに攻め込まれたが、梶山、続いて河野がきっちりとカバーに入り、甲府のサイド攻撃は狙い通りにさせなかった。
11分にはDFラインで森重→太田の横パスをカットされ、甲府FW石原がエリア内に突破。太田を切り返して右クロスを上げ、ファーのFW阿部拓が落ち着いて中央にダイレクトパス。攻め上がったMFマルキーニョス パラナにシュートを打たれたが、バーを越えてピンチを免れた。
15分が経過したところで…しっかりと試合に入り、序盤はプレスの掛け合いが続いたが、細かなミスやズレが出始め、この時間帯は甲府の支配がやや上回る展開に。同時に、甲府両サイドのMF阿部翔と水野がDFラインをカバーする5バックに対して、効果的な攻めを仕掛けることはできずにいた。
27分、甲府の右MF水野が太田を切り返して中に持ち込み、精度の高いクロス。ファーのポストぎりぎりにFW盛田に飛び込まれ、吉本が対面していたが、その前から粘り強くヘディングシュートを打たれる。しかし、わずかに左に外れ、事なきを得る。直後には中盤でのパスを奪われ、甲府にスピーディに前線に送られる。FW石原にゴール前に抜け出されれば決定的なピンチに至ったが、米本が渾身の戻りでスライディング!スローインに逃れた。
その後、徐々に東京もパスをつないで時間を作り、仕掛ける場面も増え出していたが、反対にミスから逆襲をくらう形や、ワイドな展開、セットプレーを活かされ、決定機まで持ち込まれることに。甲府のシュートミスに助けられているが、チャンスの数は甲府に圧倒されていた。
前半は、甲府の精度不足に助けられたこともあり、失点こそ喫していないが、スピーディなボール運びやクロスから多くのチャンスを作られた。反対に東京はパスをつないで時間を作るものの、タイミングを合わせきれず、ミスに終わる展開に。自陣に引いてスペースを消す甲府の守備に対して、効果的な形は一度も作れず、前半を終了した。
守備での集中は途切れなかったが、無得点で試合終了…
後半に入り49分。甲府FW石原にスピードを活かされ、右前線への突破を許す。中央への折り返しはFW盛田に通さず、梶山がカット。反対に東京もカウンターに持ち込み、最後は右サイドを上った中島にパスが通るが、甲府DFも素早い戻り、囲まれてシュートはブロックされてしまう。
54分には甲府・左エリアのFW石原が吉本を切り返して、前進。内側にFW阿部拓が切り込み、パスを受けてダイレクトでファーのFW盛田へラストパス。甲府の前線の3人の連係で決定的な形を作られたが、最後はわずかにタイミングがずれ、東京はピンチをしのいだ…。55分、甲府はFW盛田に代わってFWクリスティアーノがイン。
後半立ち上がりは勢いを出し、甲府ゴールに迫ろうとしたが攻めきれず。時間の経過とともに甲府に思い切りのよい攻撃を仕掛けられる場面が増え出した。61分には中島に代えて渡邉を。さらに66分には東に代えて羽生をピッチに送り出した。
68分、左スローインの流れから、エリア手前の米本、河野がこぼれを粘り強く拾って細かくつなぎ、最後は太田が左クロス。飛び出した甲府GK荻が触れず、ボールはファーに流れたが渡邉をかすめてラインを割り、甲府ボールに……。
75分には攻め込む途中で奪われ、甲府の逆襲を食い止めることができず。右前線に甲府FWクリスティアーノにフリーで抜け出されたが……追いかけた吉本がエリア内で渾身のスライディング!CKに逃れる!!その後、徐々に東京がボールを保持、甲府にもスペースができ始めて押し込む場面が増え出した。だが、甲府の集中力や切り替えの早さも途切れず。流れとしては一進一退に。
79分には河野に代わって野澤がイン!梶山とボランチを組み、両サイドに米本と羽生という布陣に。84分、甲府・左サイドのFWクリスティアーノが、DFの裏にパス。FW阿部拓に左エリアに抜け出され、中央へ折り返される。ゴール前を横切り、右エリアに流れたボールに甲府FW石原に詰められ、シュートを打たれたが権田がセーブ。甲府のワイドな展開に対してボールを取り切ることができず、揺さぶられ、押し込まれることに。それでも最終ラインで吉本を中心に身体を張り、守り切っていた。
後半は徐々にボールを保持しゴールに向かおうとしたが、甲府の堅守の前に最後までシュートに持ち込むことができず。守備での集中は途切れなかったが、無得点に。今季の甲府戦はホーム&アウェイ共に引き分けで終わることとなった。
【選手コメント】
《梶山》
「甲府はホーム最終戦であり、闘志をもって戦ってくることはわかっていた。それに対して僕たちも、気持ちの入った試合はできたかと思う。ただ、勝利という結果は掴めなかった。
(今季初先発だったが?)
大きなケガから明けた後、何度か肉離れなどをしていた。それでもここ最近はよい練習ができていた。高橋選手の出場停止もあり今日はチャンスがめぐってきたので、いままで取り組んできたことを出しきろうと考えていた。チーム戦術としてはこれまでと変わらないので、そこで出来る限りのプレーをして貢献したいと思っていた。守備では狙いどおりにしっかりと守ることができたと思うが、得点に関してはやはり最後にどこかでリスクを冒さなければ難しいとも感じた。前線でボールを取られてもいいので、もう少し思い切ったプレーができればよかったが。今日もたくさんのファン・サポーターが来てくれて、今年1年の声援に応えるためにも次の試合は絶対に勝利したい。全員で勝ち点3を獲りにいきたい」
《吉本》
「ボールを持てる時間は長くなったし、練習していたことを出せた時間帯もあった。守備では失点をゼロに抑えることができたが、甲府の守備も固く、そこを打破できなかった。みんなで点を取りに行って、勝負強く1点を取って勝つような戦いができればよかったのだが……。得点に関しては、後ろからの組み立ても必要。その意味で力になれなかったという反省が残る。
(甲府FWクリスティアーノ選手へのスライディングは?)
取れるという確信があったので滑った。それが自分の仕事なので、特別なプレーではないと思う。前節からは修正して立て直し、自分たちのサッカーができた時間もあったが、次は周りに認められるような試合をして勝利したい」
【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「甲府がスペースを消してカウンターを狙ってきた。後半は相手に主導権を握られた時間帯はあったが、相手の強みを消して自分たちがポゼッションしてアタッキングゾーンまで運んでいく場面も多く見られた。ワンツーであったりドリブルで切れ込んでいくような、ゴールまでの最後の20mのクオリティが足りなかった。今日は中島が先発だったが、非常に満足しているし、興味深い選手だと思う。また、梶山が戻ってきてくれたことは嬉しいことだし、彼がいることによってボールを回すことができる。簡単な試合は1つとして無いと思っている。今日の他会場の結果を見ても、決して予測できたものではない。」
【甲府・城福 浩監督の会見要旨】
「少し今日の試合からは外れてしまうが、3年前に春のキャンプでC大阪と対戦し、大人と子供のような試合で5-0の敗戦を喫した。2年前、東京と対戦したときには、10回やっても10勝てない、というようなゲームだった。今日はもう一度やりたいと思うような試合ができた。彼らの成長した姿を見て本当に嬉しく思うし、彼らと一緒になって積み上げてきたものがあるからこそ、今日は勝ち点3が欲しかったと強く思う。ただ、勝ち点1で終わってしまったのでそこはもちろん反省もあるが、今日の試合はセレモニーがあるなしに関わらず、彼らの成長の証として結果を出したかったという思いだ」