GAME RESULT試合結果
第11節 2015/5/10(日)
観衆 42,070人
天候 晴、弱 気温 22.8度 湿度 23%
主審:西村 雄一 副審:五十嵐 泰之/武田 光晴 四審:西尾 英朗
J1 1st 第11節
味スタ
0-1
試合終了
前半0-1
後半0-0
FC東京 | 鹿島アントラーズ | |
---|---|---|
得点者 |
34' 土居 聖真 |
|
46' 羽生 直剛 → 高橋 秀人 46' 河野 広貴 → 前田 遼一 74' 梶山 陽平 → 三田 啓貴 |
選手交代 |
59' 赤﨑 秀平 → 高崎 寛之 64' ファン ソッコ → 青木 剛 70' 土居 聖真 → 植田 直通 |
5 | シュート | 13 |
9 | CK | 3 |
10 | FK | 15 |
60' 米本 拓司 79' 東 慶悟 83' 太田 宏介 89' カニーニ |
警告 | |
退場 |
GK | 1 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 30 | カニーニ |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 14 | 武藤 嘉紀 |
FW | 17 | 河野 広貴 |
FW | 38 | 東 慶悟 |
GK | 13 | 榎本 達也 |
DF | 5 | 丸山 祐市 |
DF | 33 | 奈良 竜樹 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 8 | 三田 啓貴 |
FW | 15 | ラサッド |
FW | 20 | 前田 遼一 |
GK | 21 | 曽ヶ端 準 |
DF | 22 | 西 大伍 |
DF | 14 | ファン ソッコ |
DF | 3 | 昌子 源 |
DF | 16 | 山本 脩斗 |
MF | 20 | 柴崎 岳 |
MF | 40 | 小笠原 満男 |
MF | 25 | 遠藤 康 |
MF | 7 | カイオ |
MF | 8 | 土居 聖真 |
FW | 18 | 赤﨑 秀平 |
GK | 1 | 佐藤 昭大 |
DF | 23 | 植田 直通 |
DF | 5 | 青木 剛 |
DF | 24 | 伊東 幸敏 |
MF | 13 | 中村 充孝 |
FW | 19 | 豊川 雄太 |
FW | 15 | 高崎 寛之 |
【選手・監督コメント】
リーグ通算600万人を迎えた味スタ、7連戦の最後に挑む
リーグ第11節を迎え、鹿島アントラーズをホームにて迎え撃つ。前節は今季初の3得点をマーク。仙台の反撃に苦しみながらもユアスタでJ1初勝利をもぎ取り、マッシモ・トーキョー初の4連勝を掴んだ。今節は7連戦の最後として一区切りを迎えるが、自分たちから隙を作らず、クラブ最多タイのJ1・5連勝をめざす一戦でもある。
ただし、吉本が警告累積によって出場停止に。センターバックには、ケガから明けたカニーニが先発に復帰。前線は、武藤と東の2トップ、トップ下に河野という組み合わせに。また新加入のラサッドもベンチに控えることになった。
対する鹿島はリーグ第9節までを消化し、3勝2分4敗で11位。またリーグ戦と並行して臨んでいたACLでは、5日にFCソウルに競り負け、決勝トーナメント進出を逃している。今季はFWダヴィの離脱が響き、いつもの“鹿島らしさ”を発揮しきれていないようだが、それでも豊富な経験と若手の台頭もあり、世代交代を図りながら“常勝”をめざすチームだ。
これまでの対戦成績は東京の8勝8分18敗と大きく負け越し、特にここ10戦は未勝利に終わっている。現在のチーム状況や勢いという点では東京に分があるはずだが、勝負強さを誇る鹿島に対していかに勝ち切ることができるのか、注目を集める一戦でもある。
日中はよく晴れた天候のもと、味スタには今季2番目となる42,070人の観客が集い、リーグ戦ホーム通算600万人を超すことに。開始前からスタンドの後押しを受け、試合は16時4分に東京のキックオフでスタートした。
徐々に鹿島に押し込まれ、先制を許して
立ち上がりから、鹿島が勢いをもって攻め込んできた。4分には今日1本目のミドル。8分にはカウンターからMF土居が中央をドリブル。エリアに進入したMF遠藤につながれ、シュート体勢に入られたが、太田がブロックしてCKに逃れる。このCKの流れからDF山本にニアの至近距離から決定的なヘディングを打たれたが、権田がセーブ。シュートまで持ち込まれる場面もあったが、東京も慌てずに守り、切り替えの早さを意識。攻守の入れ替わりが早い展開が続いた。
だが、鹿島はサイドチェンジを多用し、両サイドバックも攻め上がるなど、徹底した東京対策をとる一方、東京は中盤でボールを失うことが多く、リズムが掴めなかった。26分にはカウンターを仕掛けようとしたが中途半端になり、鹿島の逆襲をくらう。32分、右に流れた河野がサイドチェンジ。タイミングをぴたりと合わせて太田が攻め上がり、グラウンダーのクロスを送ったが、エリアで鹿島DFにカットされる。
鹿島に押し込まれる中で迎えた34分、中央のMF遠藤→左エリア手前に上がったDF山本がエリアに浮き球の柔らかいパスを送る。合わせようとしたFW赤崎に対しては森重が抑え、フィニッシュさせなかったが、こぼれたボールに誰も反応できず。鹿島MF土居に詰められてシュートを許す。ボールは勢いこそなかったが、左下隅に転がるようにイン……。一瞬の隙を突かれて先制を許してしまった。
それでも41分には、東が左前線に抜け出し、鋭いクロスを送る。相手GKがはじいたこぼれにフリーの米本が詰め、エリア手前でワントラップから右足を振り抜いたが、右に外れる。東京の前半のシュートはこの1本に終わり、1点のビハインドを負って後半へ折り返した。
守備を固める鹿島を打ち破れず、無得点で敗れる
徐々に雲に覆われ、風も強まる中、後半の東京は羽生に代えて高橋、河野に代えて前田を投入。布陣を4-4-2に変更し、反撃に臨もうとした。これを機にペースを掴み、攻勢に出たが、ラストプレーの精度を欠く場面が続いた。46分、高橋の縦パスを武藤が左に展開。東がクロスを入れたが、エリアに進入した高橋の頭上を越え、ファーに流れる。48分には左CKから前田がどんぴしゃのヘッドを放つが、GKの正面を突く。54分には東が左サイドからカットインし、エリアすぐ直前から強烈なシュートを放ったが、GK正面に。58分には梶山→武藤のドリブルで速攻を仕掛け、東が左エリアから中央に折り返したが、鹿島DFにカットされる。
鹿島は70分、MF土居に代えてDF植田を投入。この時間帯からゴール前に人数をかけ、引いてブロックを固めてきた。これに対して東京は74分、梶山に代えて三田を投入。直後に右CKから森重が放ったシュートはバーをヒット……。78分には三田が得た右CKから、ニアの前田がヘディングでファーに送り、東がゴールに押し込んだが、ハンドの反則で決定機をモノにすることができなかった。
81分には連動した速攻を仕掛け、左の武藤→右の三田→外側を上がった徳永が縦に抜け、ゴール前にラストパス。だがボールは無人のスペースに流れてしまう。ここから鹿島の逆襲をくらい、右エリアのMF柴崎に決定的なシュートを打たれたが、これはバーをヒット。追加点こそ許さなかったが、鹿島にはフィニッシュまで持ち込まれてしまった。
それでもスタンドの大声援を受けて最後まで諦めず、87分にはCKからニアの前田がヘッドを振り抜いたが、わずかにバーの上に。アディショナルタイムにも立て続けにCKを獲得。最後は権田も攻め上がったが、今日は合計9本のCKを活かすことができず。ビハインドを跳ね返せずにタイムアップ。今季2度目の無得点に終わるとともに、前半の失点が響いてまたしても鹿島に勝つことはできず。リーグ2敗目を喫した。
【選手コメント】
《東》
「前半は“受けに回った”ように思う。川崎戦と似たような展開になってしまった。そうなったのであれば、失点をゼロに抑えなければいけなかった。あるいは、ホームゲームで、立ち上がりから後半のような戦いをしなければいけなかったのでは……とも思う。これだけたくさんのみなさんに来ていただいて、勝てなかったことが悔しい。ただ、5試合で4勝1敗という成績は決して悪くはない。また良いゲームができるように、一度身体を休めつつ、気持ちは切らさないようにしたい」
《米本》
「負けたことが悔しいし、後悔がある。それでも前半に失点しなければ、僕たちの試合になったはず。改めて『守備が生命線』だと感じたし、前半が0対0であれば違う結果になったのではないかと思う。次の試合に向けて、しっかりと修正をして頑張りたい」
【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「前半は少し受身になってしまった。鹿島も格別に良いという訳ではなかったが、戦術的に難しい試合になった。相手はスタートから攻勢に来ることは分かっていたことで、20分頃までは上手く対応できていたが、その後、中盤で簡単にボールを失って失点のきっかけを作ってしまった。後半は、前半とは別の試合内容になった。2回ほどカウンターを受けた場面もあったが、鹿島の選手のクオリティを考えると致し方ない。一つの出来事が我々に味方をしなかったが、物事が良い方向に進まないことはサッカーでは起こり得ること。鹿島はACLで敗れた直後だったが、自分たちのプレーが出来ていた。ただし敗れはしたが、後半の内容には満足している。我々に勝つことは容易でないとは思わせられたのではないかと思う。
(ハーフタイムまで修正しなかったのはなぜか?)
リードされた後も残り時間はあったし、考えを冷静に整理してハーフタイムに意思統一を図った。広島、川崎、G大阪、浦和、鹿島など技術的に強いチームと対戦しているが、我々は自らの特長を発揮して戦っている。しかし、それを90分間フルに続けることは難しい。選手たちはハーフタイムの指示を受け、素晴らしい対応をしてくれた。
(後半は攻勢だったが、攻めが単調だったのでは?)
前半から多様な仕掛けをしていた。最後の30分は相手DFが5枚になり、自陣に引かれたので、深い位置からのクロスが有効だと考えた。我々には個人で打開する能力がまだ足りない。その中で解決策を見つけようとした。引いた相手に対してサイドから攻めるのは、カウンターのリスクを減らすためで賢くプレーできたと思う。
(主導権を握ったプレーを前半から行うプランはなかったのか?)
問題を抱えている選手もいるので、マネジメントが必要だった。積極的に挑む意思はあったが、中盤でボールを奪われ続けて重心が下がる形になった。中盤のポゼッションが足りなかったという印象」
【鹿島・トニーニョ セレーゾ監督の会見要旨】
「大勢の観客がホームチームを後押しする中、リードして折り返した時点で、後半は押し込まれることが予想できた。前半は素晴らしい内容で、選手たちはやるべきことをやっていた。相手のスペースへの走り込みや左サイドからの攻撃への対処法も事前に伝えていたので、しっかりと対応してくれた。ただ、後半はサイドへの注意を怠り、何度かチャンスを作られてしまった。自らのボールロストもあり守備に追われてしまったが、もっと落ち着いて対応できたのではないかと思う。これまでセットプレーからの失点が多いことは分かっていて、守備の方法を変えた。たった2日間でそれが完成するわけではないし、何度か前田選手にニアサイドで危険なシーンを作られた。そこは分析・調整しなければならない。それでも流れの中からはチャンスは作られなかったし、2日間で立て直してくれた選手は称賛に値する」