GAME RESULT試合結果

第12節 2015/5/16(土)
観衆 42,995人 
天候 曇、無 気温 23.6度 湿度 69% 
主審:村上 伸次 副審:手塚 洋/聳城 巧 四審:宮島 一代

J1 1st 第12節

埼玉

HOME

浦和レッズ

4-1

試合終了

前半2-0

後半2-1

AWAY

FC東京

浦和レッズ FC東京
05' 李 忠成
42' 関根 貴大
47' 武藤 雄樹
76' 梅崎 司
得点者 74' 前田 遼一
65' 興梠 慎三 → 梅崎 司
68' 森脇 良太 → 青木 拓矢
80' 宇賀神 友弥 → 橋本 和
選手交代 28' 三田 啓貴 → 高橋 秀人
59' 林 容平 → 前田 遼一
66' 梶山 陽平 → 中島 翔哉
13 シュート 5
4 CK 8
13 FK 20
警告 55' 森重 真人
57' 東 慶悟
64' カニーニ
退場
浦和レッズ先発
GK 1 西川 周作
DF 46 森脇 良太
DF 4 那須 大亮
DF 5 槙野 智章
MF 24 関根 貴大
MF 8 柏木 陽介
MF 22 阿部 勇樹
MF 3 宇賀神 友弥
MF 20 李 忠成
MF 19 武藤 雄樹
FW 30 興梠 慎三
浦和レッズ控え
GK 15 大谷 幸輝
DF 17 永田 充
MF 33 橋本 和
MF 16 青木 拓矢
MF 7 梅崎 司
FW 31 高木 俊幸
FW 21 ズラタン
FC東京先発
GK 1 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 30 カニーニ
DF 6 太田 宏介
MF 7 米本 拓司
MF 8 三田 啓貴
MF 10 梶山 陽平
FW 14 武藤 嘉紀
FW 23 林 容平
FW 38 東 慶悟
FC東京控え
GK 13 榎本 達也
DF 5 丸山 祐市
DF 29 吉本 一謙
MF 4 高橋 秀人
MF 22 羽生 直剛
FW 20 前田 遼一
FW 39 中島 翔哉

【選手・監督コメント】

天王山ともいえる第12節、アウェイ埼スタに乗り込んで


1stステージの3分の2となる第12節、アウェイで浦和レッズとの対戦を迎える。前節は今季2度目の無得点に終わった。隙を突かれる形で先制を許したことも反省点だが、リズムを立て直して最後まで諦めない姿勢を発揮。また、リーグ2敗目を喫したが、首位の浦和、3位のG大阪より1試合分多いものの2位につけ、上位争いを続けている。今節は首位との直接対決となる一戦。マッシモ監督は「今季一番ともいえる重要な試合」と位置付け、高いモチベーションをもってアウェイに乗り込む。

今節は中盤に三田、前線中央に林を先発起用。状態が懸念された武藤もスタメンに名を連ね、前線は武藤、林、東の3トップで臨むことに。また、中島が第5節湘南戦以来のベンチ入りを果たしている。

対する浦和は、1stステージ10試合で一度も負けがなく、勝ち点、得失点差ともにトップを走っている。前節、仙台に4失点を喫し、総失点数は東京と同様の8だが、総得点は18。その相手に勝ちきるためには、状況に応じて前線からのアグレッシブな守備を活かしていきたい。そしてサイドの攻防で競り負けず、『隙があれば点を取りにいく』という姿勢を90分間見せ続けることが必要になるはずだ。

埼スタでは、2004年以降10シーズンにわたって未勝利(2分8敗)に終わっているが、12年・13年はいずれも引き分け。また、今季の東京はアウェイでは一度も負けなし。開幕戦の万博で引き分けた以降、現在5連勝中。過去のマイナスデータを覆し、泥臭くとも、全員でハードワークをし、一丸となって勝利をもぎとりにいく。
 
朝方の雨は上がったが、開始前には少し蒸し暑さも感じられる中、試合は15時34分に浦和のキックオフでスタートした。

前半のうちに2点のビハインドを背負って……


立ち上がりから浦和のスピードとパワーに押し込まれた。5分、浦和のFKの流れからテンポよくつながれ、FW興梠から左MF宇賀神が低く、速い左クロスを入れられる。東京DFの間から裏に飛び出したMF李に足を伸ばされ、ダイレクトで合わされて早くも失点を喫した。その後も、相手は東京のミスを見逃さずにボールを奪い、ワイドに展開、強引にフィニッシュまで持ち込まれる場面が続いた。

東京は24分、左サイドでの連係から太田が高い位置まで上がってクロスを送り、右CKを獲得。25分、このCKから武藤が高いジャンプでヘディングを放ったが、右に外れる。前半の東京のシュートはこの1本のみ。28分には三田に代えて高橋を投入。ダブルボランチとし、両サイドに米本と東。武藤と林の2トップで流れを変えようとした。同時に球際の激しさでは競り負けず、徐々にボールを保持する時間を作りだした。

しかし33分、林、武藤、太田のパス交換から、武藤がファウルを受け、左エリア外側でのFKに。しかしこのFKは跳ね返され、一気に浦和の逆襲をくらうことに。36分にも森重がタイミングよく攻め上がり、前線でパス交換。右サイドの米本がエリアに浮き球のクロスをいれたが、浦和DFにカットされてカウンターをくらう。いずれも最後はカニーニがクリアしたが、浦和の切り替えの早さにも苦しめられた。

42分には浦和FW興梠が前線中央で収められ、ここからの素早いパス回しにプレスをかけることができず。中央から左にサイドを変えられ、MF宇賀神のクロスに合わせ、右エリアにMF関根にフリーで飛び込まれる。ダイレクトシュートを決められて、2点目を失うことに。今季初めて前半のうちに2失点を喫し、後半へと折り返した。

前田が初ゴールをもぎ取るも、失点を重ねて苦い連敗


立て直しに期待のかかった後半だが、47分、中盤でプレスを掛けるもかわされ続け、浦和MF柏木が右サイドで縦パス。MF関根に右前線に抜け出され、グラウンダーのクロスを入れられる。これに合わせて浦和MF武藤が、カニーニの前に入られ、ワンタッチで合わせられて……。前半と同じ形でサイドを突かれて3点目を失った。

それでも諦めることなく、52分に右エリア手前の梶山がエリアに浮き球を送る。武藤が落とし、ゴール正面の林に渡るが足もとに入り過ぎて……コントロールし切れず、シュートは打てなかった。54分には武藤の落としから、左エリア手前の高橋がシュート体勢に入るがブロックされる。59分には林に代えて前田を投入。直後に左CKから森重がヘディングを放ったが、バーを越える。

リードを広げた浦和に対して、東京がボールを保持する場面もあるが、激しい当たりや守備の前に攻め切れない時間が続き、66分には今季初出場となる中島がイン。右サイドに入り、米本がボランチに回った。迎えた74分、東から太田のアーリークロスに、前田が見事なヘディングを合わせ、ネットに突き刺してGOAL!!東京での初ゴールを決め、ここから反撃の狼煙を上げようとした。

しかし76分には自陣・左エリア付近でつなごうとしたところを奪われ、浦和MF梅崎が中央にドリブル。浦和の右エリアすぐから放たれたミドルは、コースを突いて左上隅にイン……。それでも終盤は中島が積極的に仕掛け、前線のコンビネーションプレーが見られるようになった。81分には東とのワンツーから中島がエリアに抜け出すが、シュートには持ち込めず。終盤は立て続けにCKのチャンスを得て、89分には右CKから前田がシュートし、エリアで弾んだボールを押し込もうとしたが、ぎりぎりで浦和DFとGKに阻まれる。アディショナルタイム、東が切り込み、CKを獲得。だが、ヘディングからゴール前に高く上がったボールを押し込むことはできず、直後にタイムアップ。最後まで闘志を保ち続けたが、サイドを突かれて失点を重ね、今季最多の4失点で完敗……。苦い2連敗を喫することになった。

【選手コメント】
《前田》
「初ゴールはうれしいが、流れを変えることができなかった。前半から浦和のペースだったと思う。出場にあたっては前線で起点となり、早い動き出しで相手の背後を突こうとしたが、このような形で敗れ、悔しい気持ちが強い」

《中島》
「敗戦がとても悔しい。個人的には、こういう試合に出場できたことはまず第一歩。浦和は良いサッカーをしていて、難しかった。流れを変えられる自信もあったが、それが結果に繋がらず悔しい。次にチャンスがあれば、もっと良いプレーができるように明日の練習から頑張りたい。信頼される選手になりたいと思うし、違いを見せられるように頑張りたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「序盤から難しい試合となった。中盤のコンパクトさを欠いてしまい失点した。その後、簡単なボールロストからチャンスを作られ、3点のリードを許したが、チームは90分間走り続け、戦った。はっきり言えることは今日は浦和が勝利に値するプレーをし、我々は冴えないプレーをしたということ。失点シーンを見直し、修正する必要がある。ただし、4点を取られた後も戦う気持ちを見せてくれたことは良かった。決定機の数では大差なかったし、もっとハイスコアになることもあり得たと思うが、たくさんの失点が生まれるサッカーは、我々の目指すものではない。ときには目指すサッカーができないこともあるが、今後も自らの進むべき道を進み続ける。今日は浦和の内容が勝利に値したということ。(中盤の構成を早い時間に修正した狙いは?)試合の序盤、スペースがある中でボールを繋げず、奪われたことが苦しい状況を作り出した。その部分を修正する狙いがあった」

【浦和・ペトロヴィッチ監督の会見要旨】
「東京は手強い相手だと思っていたが、選手たちはハードに戦い、ゲームをコントロールした。勝利に値するプレーをしてくれた。点差は開いたが、厳しい試合であったと思う。全体の守備は素晴らしかったが、しかし今日が特別という訳ではなく、我々は前節以外は常に今日のような守備ができている。縦に速い攻撃ができるのは、それができる選手が揃っているから。私は20年間、相手の戦術に合わせるのではなく、自分たちの攻撃をすることだけを重視して臨んでいる」