GAME RESULT試合結果
第14節 2015/10/17(土)
観衆 22,577人
天候 曇、弱 気温 19.9度 湿度 78%
主審:福島 孝一郎 副審:相葉 忠臣/村上 孝治 四審:前之園 晴廣
J1 2nd 第14節
味スタ
1-2
試合終了
前半0-1
後半1-1
FC東京 | 湘南ベルマーレ | |
---|---|---|
50' 東 慶悟 |
得点者 |
45'+1 古林 将太 55' 菊池 大介 |
45'+3 森重 真人 → 吉本 一謙 46' ネイサン バーンズ → 中島 翔哉 70' 橋本 拳人 → 三田 啓貴 |
選手交代 |
10' アンドレ バイア → 島村 毅 60' キリノ → 藤田 祥史 76' 古林 将太 → 大槻 周平 |
8 | シュート | 7 |
11 | CK | 4 |
23 | FK | 14 |
60' 太田 宏介 82' 東 慶悟 |
警告 |
73' 菊地 俊介 85' 高山 薫 |
退場 |
GK | 46 | ブラダ アブラモフ |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 丸山 祐市 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 37 | 橋本 拳人 |
FW | 16 | ネイサン バーンズ |
FW | 20 | 前田 遼一 |
FW | 38 | 東 慶悟 |
GK | 13 | 榎本 達也 |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
DF | 50 | 松田 陸 |
MF | 8 | 三田 啓貴 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 21 | サンダサ |
FW | 39 | 中島 翔哉 |
GK | 1 | 秋元 陽太 |
DF | 3 | 遠藤 航 |
DF | 4 | アンドレ バイア |
DF | 17 | 三竿 雄斗 |
MF | 14 | 藤田 征也 |
MF | 2 | 菊地 俊介 |
MF | 6 | 永木 亮太 |
MF | 10 | 菊池 大介 |
FW | 5 | 古林 将太 |
FW | 9 | キリノ |
FW | 23 | 高山 薫 |
GK | 25 | イ ホスン |
DF | 30 | 島村 毅 |
MF | 16 | 石川 俊輝 |
FW | 8 | 山田 直輝 |
FW | 11 | 藤田 祥史 |
FW | 18 | アリソン |
FW | 19 | 大槻 周平 |
【選手・監督コメント】
総力を挙げて3連勝をめざす
2週間のインターバルを経てJ1リーグが再開。2ndステージ第14節を迎え、湘南ベルマーレをホームにて迎え撃つ。前節は2ndステージ首位の広島に勝利し、年間と共にこのステージでも3位に浮上し、タイトルの可能性を残す順位に付けている。終盤に向けて、マッシモ監督は「大事なことは全員で同じ方向にむかっていくこと」と、チーム一丸となることの大切さを強調。チームとしてのスタンスはブレることなく、常に冷静に一戦ごとに集中して挑み続けていく。
対する湘南は現在、2ndステージ9位。年間勝点は39とし、J1残留まであと「1」としている。リーグ戦は8月22日川崎戦より後、5試合にわたって勝利がなく、10月10日に行われた天皇杯3回戦では松本に競り負けるなど、本来の彼らが持つ『勢い』は、少し影を潜めているようだ。しかし東京と同様に今節に向けた準備期間があり、『失うものはない』という“湘南らしさ”を発揮し、勝利をめざしてくることは想像に難くない。
今節は最前線にFWキリノを配し、シャドーをFW高山とFW古林が務める布陣。東京は河野が欠場。そのためトップ下に東を起用。ネイサン バーンズと前田が2トップを組む4-3-1-2の布陣でスタートに臨む。
湘南の前線からのプレスやアグレッシブさに対して、中盤で主導権を握り、相手の隙を確実に突いて勝利につなげたい一戦。なお、東京のJ1通算700得点まであと1得点に迫り、節目のゴールを誰が取るかにも注目が集まるが、何よりホームでの戦いだ。スタンドとの一体感も高め、総力を挙げて勝利をもぎ取りにいきたい。
肌寒く、時折細かな雨も降っていたが、開始直前には晴れ間も見え出す中、試合は14時4分に東京のキックオフでスタートした。
前半アディショナルタイムに痛恨の失点
開始3分、湘南・右ワイドのMF藤田征がサイドをドリブルで疾走。中への折り返しを中央のFWキリノがスルー。ファーから上がったFW高山に、この試合のファーストシュートを打たれた。だが枠を外れると、その後は東京がボールを保持。5分には森重のフィードを前田が落とし、ネイサン バーンズが左エリアに進入する。湘南DFと1対1になったが、時間をかけるうちにカバーに戻られ、突破はできなかった。続く9分、DFラインでパスを回し、丸山→太田→中央の米本が左前線へ。太田がクロスを入れたが、ニアでカットされる。その直前に湘南DFアンドレ バイアがケガのアクシデント。10分にはDF島村との交代を余儀なくされた。
12分、右前線にネイサン バーンズが抜け出し、中央のスペースにグラウンダーを送る。このパスは前田と米本の間に抜けてしまったが、粘り強くセカンドボールを奪い、再びネイサン バーンズが右クロス。これを東が競り、左ゴールエリア角の前田がヘディングで叩きつけたが、角度がなく相手GK正面に。23分過ぎには湘南のMF菊池のカウンターを橋本が追いかけたが、カバーに入った森重が接触する形で足を負傷。その場に倒れこんだが、すぐに復帰し、ここでは大事に至っていないように見えた。
続く26分には中央のネイサン バーンズがエリア手前でファーに周り込むようにスライドし、左に展開。太田のクロスから左CKを得る。31分にも中央から右にサイドを変え、徳永→右サイドから東が送ったクロスに合わせ、前田が頭から飛び込んだが、わずかに先に湘南DFに当たり、右CKに。しかしCKはことごとく湘南GKにキャッチされ、シュートに持ち込むことができなかった。
攻め切れずにペースを掴みきれない中で、徐々に湘南は激しい守備からリズムを作り始め、試合展開は一進一退に。35分には湘南・右からサイドを変えて、左のMF菊池に飛び出され、エリア内で丸山との1対1になるが、粘り強い守備で抑えきり、東京ボールに。前半終了間際にはセットプレーから押し込まれ、それまではよく凌いでいたものの、45分に右寄りからのFKを与える。ゴールまで約35mほどの距離があったが、湘南MF永木が低い弾道の鋭いシュートを狙う。ブラダ アブラモフが右下でセーブしたが、そのこぼれ球を左サイドの湘南MF高山に詰められ、シュート性のラストパスを中央に。ゴール正面でフリーになった湘南MF古林に難なく押し込まれ……前半アディショナルタイムに痛恨の先制を許してしまった。この直後に森重がプレーを続けられなくなり、ピッチをアウト。すぐに吉本を投入したが、アクシデントが重なる形で前半を終了した。
東が“700ゴール”目をマークし、同点に追い付いたが……
それでも逆転を狙い、後半からネイサン バーンズに代えて中島を前線に投入。東と橋本が両サイド。高橋と米本がダブルボランチの4-4-2で反撃に臨んだ。これがすぐさま奏功し、50分、湘南ゴール前に押し込み、相手のクリアを奪って粘り強く攻めこみ、左サイド→中央の米本→右エリア手前の徳永がエリアに浮き球を送る。中島と競り合った湘南DFのこぼれ球を、左エリアの東がトラップで収め、狙い澄ましたシュートが右上に吸い込まれる!東が東京のJ1通算700得点目をマークし、同点に追い付いた。
54分には太田のクロスはファーに流れたが、中島が追いかけてマイボールにし、右エリアに進入。角度のないところから強烈なシュートを放つが、相手GKにセーブされる。逆転の雰囲気が高まったが、50分には湘南FW高山が中央右寄りをドリブル。そこからエリア内に出されたスルーパスは丸山が抑えようとしたが、クリアボールが湘南FW高山と米本が競り合うところにこぼれ、湘南の右サイドに流れる。MF藤田征のライナー性のクロスに合わせて、ファーからMF菊池に飛び込まれ……。徳永の前に出て身体ごと押し込まれ…湘南に後半最初のシュートを決められて、2点目を失った。
それでも63分には、左前線に東が走りこみ、リターンを受けた太田がコントロールした左クロス。これにエリア内の中島が反応。右足のヒールで枠に飛ばすシュートを放ったが……GKの好セーブに阻まれ、CKを得るに留まる。70分には3枚目の交代カードをきり、橋本に代えて三田を投入。
続く75分、相手のクリアボールを粘り強くつなぎ、東→左の中島が中に持ち込みながら、右から入れ替わるように走った三田に落とす。三田はスピードに乗ってゴールを狙うが、ブロックされ、左CKに。79分にも左エリア手前の東にボールが入り、左前線には前田。ゴール前では中島が相手DFをブロック。そこで出来たスペースにパスが出され、三田が走り込むが、シュートはブロックされてCKに。湘南のゴール前に人数をかける守備を崩し切れず、シュートにこそ持ち込めない時間帯が続いたが、中島とともに三田が攻撃を活性化させ、リズムと勢いを与えた。
終盤には再三、決定機を迎える。89分、中島→三田が左前線に抜け出し、ドリブルで至近距離まで持ち込んで相手のタイミングをずらして、ファーにラストパス。フリーの高橋が右足を伸ばしたが、シュートは枠外に。アディショナルタイムには米本がファウルを受け、左サイドでのFK。続いて左CKを獲得。GKブラダ アブラモフも前線に上がり、太田の低いキックがゴール前のスペースにすり抜けたが……。エリア内の丸山、中島も合わせることはできず、タイムアップ。後半8本のCKのチャンスを含めて、決定的なチャンスを活かすことができず。2ndステージは初のホームでの敗戦を喫した。
【選手コメント】
《東》
「後半の内容はすごくよかったと思う。自分たちのゲームができた。ただ、今季の僕たちは結果にこだわってきて、それが付いてことないと何も意味がない。良い内容でも勝てなければ……。だから本当に悔しい。ゴールは、良い形でボールがこぼれてきたので落ち着いてトラップをして、冷静にシュートを狙った。後半の早い時間帯に同点にして、逆転に持ち込める雰囲気になったが……。ただ、タイトルを獲りたいという想いは、誰もあきらめてはいない。次に向けて最高の準備をして、最高の試合をして勝つために戦う」
《丸山》
「湘南の前からのプレスや勢いに対して、僕たちはしっかりとパスをつないで、相手の出方を逆手にとろうとした。厳しい試合になることは予想していたが、相手にはそれほどチャンスは作らせなかったとも思う。だが、そのチャンスを確実にモノにされてしまった。それに対して僕たちは狙い通りの戦い方で何度か決定機も作ったが、そこで決めきることができず、後ろもしっかりと守りきれなかった。悔しい敗戦になったが、まだまだチャンスはある。ここで敗戦を引きずらず、しっかりと立て直しを図ることが大事」
【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「良い内容だったが、湘南は少ないチャンスを活かしてゴールを決めた。2失点目は、相手にとって後半唯一のチャンスだったと思う。これだけ走ってくる相手に対して難しい試合になることはわかっていたが、終盤は相手陣内でたくさんチャンスを作った。もちろんミスが許されない試合だったが、チャンスを決めきらなければこのような難しい試合になる。しかし我々は最後までアグレッシブに走り続け、間違いなく状態は良い。最後の最後まで諦めずに戦いきった。後半は誰が見ても、我々のペースだったし、相手の警戒すべきカウンターも狙ったとおりに前から寄せて、しっかり対応できていた。ゴール前でのラストパスなどに冷静さが足りなかったが、今日はうまくいかない日だったと思う。サッカーにはこういう日もあるとわかっている。最終的には結果が重要なので受け入れるが、我々は前進するしかない。前を向いていきたいと思う」
【湘南・チョウ キジェ監督の会見要旨】
「味スタは、2年前に悔しく悲しい思いをした場所であり、昨季はJ2チャンピオンになったスタジアム。そしてFC東京とは、関東のライバルチームとして離されないように取り組んできた。東京はクラブ史上、年間最高勝点を獲っているが、そのチームに我々が勝利するためには、こういう戦い方しかないと思い、選手たちに指示した。内容としては、パスを回してサイドから崩してという形をもっと作りたかったし、カウンターのチャンスに横パスを選択してボールを奪われたシーンもあった。ただ、我々の選手は練習でも試合でも100%を出さないと生き残っていけない。常にそういう気持ちでいなければ、J1でプレーすることはできない。それは追い込まれるという感情ではなく、むしろそれを楽しむ、サッカーをする喜びを感じるということ。失敗をしてもいいから全力で取り組むことを、ずっと言い続け、それを表現できた試合だったと思う。こういう試合をしたくて、毎試合積み上げてきた。自分たちの力で来季もJ1でプレーする権利を得たことに対して、選手たちに心からおめでとうと言いたい。サッカーでは大きい選手が良くて、小さければダメだとか、足が速いと良くて遅いと悪いだとか、原理原則はそうかもしれないが、壁を自分たちの力で乗り越えた彼らはたくましいと思う」