NEWSニュース

2025.12.18[クラブからのお知らせ]

2025 FC東京選手会 復興支援活動

FC東京選手会活動の一環として、2025年12月11日(木)~12日(金)に福島県双葉郡を訪問いたしました。

今回はいわきFCにご協力いただき、12月11日(木)に震災遺構(請戸小学校)や大熊町の帰宅困難区域等を視察し、震災当時の様子や復興の現状を学ぶ機会を設けていただきました。
また、12月12日(金)は富岡小学校を訪問。富岡小学校との交流は2019年から実施しており、今回で7回目(2020年、2021年はオンラインでの交流や激励の手紙のやりとりのみ)となります。



□12月11日(木)
いわきFCフロントスタッフに帯同いただき、震災遺構の請戸小学校を訪問し、震災当時の様子を見学しながら当時の状況を伺いました。
その後大熊町での帰宅困難区域の様子や、双葉駅周辺を自分たちの目で見て感じたことで、座学だけでは得られない学びがあり、復興の現状を知ることができました。



□12月12日(金)

富岡町立富岡小学校の1年生から6年生までの児童約80名と交流しました。

参加選手が前日にレクリエーションゲームやミニゲームなど実施内容を考えて、笑顔溢れる時間を作ることができました。




また、今回もこのような復興支援を継続していくこと、震災の記憶を風化させないことという選手会の想いに共感いただき、2019年の復興支援活動時に選手会長として同校を訪問した福島ユナイテッドFC所属の矢島輝一選手も今回一緒に参加いたしました。



□参加選手
常盤亨太選手、後藤亘選手、山口太陽選手
矢島輝一選手(福島ユナイテッドFC所属)も参加



□選手コメント(抜粋)
・常盤亨太選手
今回福島に来て感じたことは、自分は今まで震災のことや被災の状況、そして今どうなっているかを正直あまり知らなくて、「本当に勉強不足だった」と感じました。人間的に成長するためにも、もっと自分から社会に目を向け、課題にたいして行動を起こし、勉強していかなければいけないと強く思いました。
プロサッカー選手として、この現実を「知った」だけで終わらせてしまっては意味がないと思っています。どうやってこの経験を伝えていくかが重要になってくると思います。
請戸小学校のみなさんが、雪が降る暗闇の中で大平山を越えて避難したという話を聞いたのですが、当時小学2年生で東京にいた僕でも、あの地震は「すごい大きな地震だった」と感じていました。家に逃げ帰った時に親の顔を見てホッとしたのを今でも覚えています。福島にいた子どもたちは暗闇の怖さや寒さのなかで一晩家族に会えなかった人もいたと思います。そのような経験をした子どもたちとだとは感じさせない精神的な強さにとても驚きました。
最終的な復興は、そこに住んでいた人たちが戻ってきて、地域に震災前のような笑顔が溢れることだと僕は思っているので、そのような意味ではまだ復興には時間がかかると感じています。この経験を活かし、次はいつ起きるか分からない災害に備え、自分は何をすべきかを考えFC東京の選手という立場を利用し、震災に対する意識をより持てるような取り組みを行っていきたいです。


・後藤亘選手
今回の訪問は二回目でしたが、福島県の状況をより深く知ることができました。請戸小学校での生々しい被災の様子を実際にみて感じることで、被害の大きさを実感し心が重くなりました。特に、10年以上経って今でも家にまだ帰れない地域や人がいるという現実を目の当たりにし、本当に辛かったです。
ただ、地元の方々やサッカーなどで交流した富岡小学校のみなさんは明るく活気があり、いい場所だと感じました。そして何より、子どもたちとの交流はとても楽しかったです! 
この経験を「良かった」で終わらせず、日々の生活で危機感を持ち続け、活動をしていきたいです。


・山口太陽選手
福島県の東日本大震災で被災した場所に来てみて、映像で見ていたものとは全然違った、厳しい現実を肌で感じました。
震災から時間が経っても、今も苦しんでいる方々や立ち入りができない地域があることをこの目で見て、胸が本当に締め付けられました。
今の自分ではサッカー選手として、ピッチの上で喜びを届けることしかできないです。だからこそ、ピッチで最大限の力を発揮してピッチで少しでも人に勇気や笑顔を届けられるようになりたいです。そして、多くの方に自分を知っていただき、影響力を持つようになった時にこの経験を活かして社会に向けた発信を行い、少しでも手助けができるようになりたいです。
この訪問で感じたことや学んだことを、自分だけで終わらせず多くの人に向けての発信をしっかりと行い、多くの人が現状を知るきっかけを作れるように頑張ります。