GAME RESULT試合結果

2015/11/11(水)
観衆 7,294人 
天候 曇、 気温 21.2度 湿度 38% 
主審:村上 伸次 副審:八木 あかね/清水 崇之 四審:

天皇杯 4回戦

味の素スタジアム

FC東京

2-0

試合終了

前半1-0

後半1-0

水戸ホーリーホック

FC東京 水戸ホーリーホック
14分:前田 遼一
57分:橋本 拳人
得点者
53分:三田 啓貴→橋本 拳人
62分:中島 翔哉→河野 広貴
90+1分:前田 遼一→林 容平
選手交代 54分:石川 大徳→鈴木 武蔵
62分:山村 佑樹→馬場 賢治
67分:鈴木 雄斗→池ヶ谷 颯斗
12 シュート 9
13 GK 9
5 CK 2
7 直接FK 12
1 間接FK 2
1 オフサイド 2
0 PK 0
警告
退場
FC東京先発
GK 13 榎本 達也
DF 2 徳永 悠平
DF 29 吉本 一謙
DF 33 奈良 竜樹
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 8 三田 啓貴
FW 20 前田 遼一
FW 38 東 慶悟
FW 39 中島 翔哉
FC東京控え
GK 46 ブラダ アブラモフ
DF 50 松田 陸
MF 22 羽生 直剛
MF 27 田邉 草民
MF 37 橋本 拳人
FW 17 河野 広貴
FW 23 林 容平
水戸ホーリーホック先発
GK 21 笠原 昂史
DF 24 細川 淳矢
DF 17 新里 亮
DF 26 宋 株熏
DF 3 田中 雄大
MF 18 白井 永地
MF 8 岩尾 憲
MF 33 石川 大徳
MF 7 鈴木 雄斗
MF 10 船谷 圭祐
FW 19 山村 佑樹
水戸ホーリーホック控え
GK 32 福留 健吾
DF 2 田向 泰輝
DF 20 今瀬 淳也
MF 22 内田 航平
MF 25 池ヶ谷 颯斗
FW 39 馬場 賢治
FW 40 鈴木 武蔵

【選手・監督コメント】

天皇杯初戦(ラウンド16)を迎え、自分たちのサッカーで!

天皇杯ラウンド16(4回戦)が開催。味スタにて水戸ホーリーホックと対戦する。
東京にとっては初戦となる今大会だが、J2チームとの対戦のため水曜に実施。リーグ前節から中3日で迎えることになったが、マッシモ監督は「何より大事なことは、この試合に集中すること。いつもと違う大会であり、下位のカテゴリーとの対戦で難しさもある。それでも、いつもどおりに目の前の戦いに集中して、全力で勝利をめざす」と、心身共に今大会に切り替え、集中して臨むことを誓う。
 

水戸は現在J2にて19位。J2ではあと2試合を残し、21位との勝点差は5。シーズン途中の監督交代を経て、現在は西ヶ谷監督が指揮を執るが、降格圏を脱し切れたとはいえず、少々苦しい戦いが続いている。ただし、リーグここ5戦は負けなしと好調だ。また天皇杯3回戦では鹿島をPK戦で下して勝ち上がってきたように粘り強さや思いきりの良さは彼らの持ち味。この試合に向けたモチベーションも相当に高いはずだ。


ただし、彼らもまたリーグと並行した連戦のため、メンバーを多少入れ替えると共に布陣も変更。前線にはFW山村(FC東京U-15深川~FC東京U-18~明大)を起用し、MF鈴木雄斗とともに2トップを組む。右ワイドにはMF石川、左にDF田中。中盤をMF岩尾、MF船谷、MF白井が務める3-5-2で臨んできた。


東京は森重、丸山、ネイサン バーンズが代表の活動のため不在に。また水戸対策も考慮し、GKは榎本。センターバックは吉本と奈良。前田を最前線に、サイドに東と三田。トップ下に中島を配する4-2-3-1の布陣。また田邉もスペインから復帰後、初のメンバー入りを果たした。キャプテンは徳永が務める。日中は晴れ間もあったが、冬の到来を感じさせる天候のもと、試合は19時に東京のキックオフでスタートした。

東京の強みを活かし、太田のクロスから前田が先制! 

開始1分、キックオフからつないで前田、中島がエリアに進入。フィニッシュには持ち込めなかったが、さらにパスを回して太田がクロス。エリア中央まで上がった高橋がヘディングを放つ。水戸も3分にはMF鈴木雄がドリブルシュート。4分にはMF船谷がミドルを狙う。互いに積極的な姿勢を打ち出し、攻め合う展開が続いたが、東京は水戸のプレスを落ち着いてかわし、また、セカンドを粘り強く奪って攻撃につなげる。


9分には左サイドを上がった東→内側からゴールライン際まで上がった太田がマイナスに折り返し、三田がヘディングで合わせようとするが、枠外に。迎えた14分、中盤の米本から前田→左の中島がさらに外に展開。太田が攻め上がりながら、エリアに鋭いクロスを送る。これをニアに飛び込んだ前田がヘディングで合わせてGOAL!! スピード感のあるパス回しと、東京の武器ともいえる太田のクロスから、サイドを起点に先制を果たした。


しかし水戸も18分、素早く前線に運び、FW山村の落としから左サイドでフリーのMF田中がエリアに前進。シュートまで持ち込まれるが、徳永が身体を投げ出し、CKに逃れる。25分には水戸MF船谷がエリアに送ったロングボールに合わせ、MF鈴木雄に走りこまれるが、奈良が戻りながらクリア。セカンドボールに対しても吉本がきっちりとカバーする。東京は自陣で相手を自由にさせず。28分には水戸のクロスをカットし、テンポよく前線に運び、太田がクロス。ニアで競った東からこぼれ球に中島が詰め、エリア内すぐ近くからシュートしたがブロックされる。


30分には水戸がカウンターを仕掛け、右MF石川がシュート性のクロス。35分、MF船谷がエリアに進入。切り返しから中央へボールがこぼれたところに水戸MF白井に詰められ、ミドルシュートを放たれた。水戸にボールを保持される時間が続いたが、東京もフォーメーションを4-3-1-2に変更して対応。水戸にミドルレンジから狙われることはあったが、決定的といえる形は作らせなかった。序盤に東京の強みであるサイド攻撃から先制し、その後は安定した試合運びで1点のリードを保ち、前半を終了した。

橋本の豪快な味スタ初ゴール!、無失点に抑えて準々決勝進出

後半も慌てずに戦い、切り替えの早い攻撃からチャンスにつなげた。50分、東の右クロスに、ニアの中島がジャンプして片足で合わせたが……右に外れる。53分に東京は三田に代えて橋本を投入。直後にカウンターから米本が左前線へ疾走。クロスのこぼれ球に高橋が詰め、強烈なミドルシュートを放つが、相手に当たってCKに。ここで水戸はFW鈴木武蔵を投入。直後に東京の右CKを前田が粘り強くヘディングで落とし、ゴール前の混戦の中で吉本がボレーを放ったが左に切れてしまった。


57分、自陣の徳永→中央の米本からのパスを前田が収めて右に展開。前線で東がスルーしたボールを右外の橋本が受け、一歩持ち上がりながらミドル。目の覚めるようなシュートは弧を描くようにゴール左上に吸い込まれ……橋本のスーパーなミドルシュートで追加点を奪うことに成功した!


リードを広げた東京は、危なげない試合運びを見せる。62分には中島に代わって河野がイン。水戸もFW馬場、67分にはMF池ヶ谷を投入。FW鈴木武とMF船谷が2トップを務める4-4-2に布陣を変更。東京も4-4-2とし、水戸にボールを保持されても集中して抑え、ボールを奪うと素早いカウンターを仕掛ける展開に。


90+1分には前田に代わって林がイン。アディショナルタイムには、出場直後の林がフリーで左エリアに突進。カバーに入った相手DFを立て続けに切り返してシュートを放ったが……GKのセーブに阻まれる。その直後には、左前線からつなぎ、東がワンツーをかわして中に回り込み、エリアにスルーパス。受けた橋本は巧みなターンで相手をかわして前にすり抜け、決定的なシュート。しかしこれもGKに阻まれ……タイムアップ。


3点目を奪うことはできなかったが、水戸の攻撃に対しては隙を作ることなくシャットアウト。攻守に一体となって自分たちのスタイルを貫き、準々決勝進出を決めた。

【選手コメント】

《橋本》 「カテゴリーが異なる相手との対戦は難しいとわかっていた。水戸は鹿島にも勝ったチームであり、自分の出場機会があれば持てる力を全部発揮してぶつかっていこうと考えていた。出場は、少しこう着した時間帯だったので積極的なプレーをしようと考え、最初にシュートを打とうとした。(シュートの場面では)とにかくふかさず、抑えて打つことだけを考えていた。味スタでの初ゴールで嬉しさはあるが、これからもミドルはどんどん狙っていきたい。得点をすることでチームの助けになりたいし、次はリーグ戦で決めたい」

《奈良》 「どういう試合、どのような状況、どの相手であっても勝つということはすばらしいと思った。しっかりと次に進めたことは良かった。選手1人ひとりがこの試合の大事さをわかっていたし、その気持ちが結果につながったと思っている。個人的にはミスもあり、ゲームで90分間集中することは課題。それでも12月末まで試合が続くことは、単純にサッカー選手として幸せに思う。一日一日を大切に、さらに成長を続けていけるように頑張りたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】 「水戸は天皇杯3回戦で鹿島に勝ったチームで、勢いのあるチーム。たくさん走り、動いてくるチームなので試合への入り方が重要だと考えていた。実際に良い試合の入り方ができた。ゴールを決め、たくさんのチャンスも作ることができた。前半に関してはほぼリスクはなかった。後半もしっかりと2点目を決め、全体的に試合をコントロールした。スペースがたくさんある中でプレーすることになったが、もう少しだけ試合をコントロールできたかもしれない。ただ、代表選手たちが不在いう点を考慮すれば、大事なことは内容より結果。準々決勝に向けて良い準備を行いたい」  

【水戸・西ヶ谷 隆之監督の会見要旨】 「個人もチームとしても東京が1枚も2枚も上だった。このような経験は天皇杯でしか体感できない。それを残り2試合のリーグ戦に活かしたい。今日に向けてゲームプランは組んでいたが、先に失点してしまうと、ある程度は相手にいなされてしまう。そのため先制を許したことが全てかと思う。格上のチームに対して粘り強く戦い、相手がじれた部分を突いてチャンスを掴み、フィニッシュに持ち込もうと考えていた。先に失点した難しい状況の中、多少前に出なければいけなくなった。ただ、逆に相手が構えた中でどのようなプレーができるか、選手たちはチャレンジしてくれた。そのクオリティをさらにアップしなければ点は取れない。選手たちもそう感じたと思うので、引き続きトレーニングに励みたい」