GAME RESULT試合結果
第4節 2001/4/07(土)
観衆 27,392人
天候 晴、弱 気温 15.6度 湿度 71%
主審:シャムスル・マイディン 副審:森 直之/河合 英治 四審:西村 雄一
J1 1st 第4節
東京
0-1
試合終了
前半0-1
後半0-0
FC東京 | 名古屋グランパス | |
---|---|---|
得点者 |
12' 酒井 友之 |
|
59' 戸田 光洋 → 鏑木 享 66' 浅利 悟 → 喜名 哲裕 75' 増田 忠俊 → 佐藤 由紀彦 |
選手交代 |
62' 滝澤 邦彦 → 岡山 哲也 75' ストイコビッチ → 海本 慶治 |
15 | シュート | 12 |
5 | CK | 3 |
23 | FK | 22 |
21' ケリー 57' 伊藤 哲也 60' サンドロ |
警告 |
03' 酒井 友之 26' 平岡 靖成 89' 楢崎 正剛 |
退場 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 2 | 内藤 就行 |
DF | 15 | 伊藤 哲也 |
DF | 3 | サンドロ |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 18 | 増田 忠俊 |
MF | 29 | 戸田 光洋 |
FW | 19 | ケリー |
FW | 9 | 呂比須 ワグナー |
GK | 22 | 小沢 英明 |
DF | 12 | 梅山 修 |
MF | 23 | 喜名 哲裕 |
MF | 14 | 佐藤 由紀彦 |
FW | 17 | 鏑木 享 |
GK | 1 | 楢崎 正剛 |
DF | 4 | 大森 征之 |
DF | 5 | 古賀 正紘 |
DF | 3 | 平岡 靖成 |
DF | 14 | 平岡 直起 |
MF | 8 | 酒井 友之 |
MF | 6 | 山口 素弘 |
MF | 7 | ウリダ |
MF | 11 | ウェズレイ |
MF | 13 | 滝澤 邦彦 |
FW | 10 | ストイコビッチ |
GK | 16 | 本田 征治 |
DF | 2 | 海本 慶治 |
MF | 21 | 岡山 哲也 |
MF | 25 | 中村 直志 |
FW | 15 | 森山 泰行 |
【選手・監督コメント】
好調名古屋との対戦
第4節は、現在2位につけている名古屋グランパスエイトとの対戦だ。好調の名古屋は3戦負けなしで、14位の東京とは対照的な成績。エース・ストイコビッチを中心に、ブラジル人選手ウェズレイの得点力、オランダ出身のウリダ、移籍加入の酒井、ボランチの山口のバランスのとれたプレーを活かして、多国籍軍の強みを発揮。着実に勝利をものにしている。またCBの古賀もスペイン戦に向けた日本代表候補に選出され、意気上がるところだろう。しかし東京はリーグ戦では開幕以来のホームゲーム。勝って浮上のきっかけをつかみたい一戦だ。
ストイコビッチの華麗なパスから先制を許す
東京は、スピードのある戸田が初先発。左にケリー、右に増田という中盤の布陣で臨んだ。名古屋は開始1分に、ウェズレイがDFからのロングボールをトラップしてミドルシュート。ナビスコカップ1回戦はシードのため、今日の試合にキッチリ照準を合わせてきたと思える名古屋は気迫を見せる。しかし東京もよく粘って互角に渡り合う。9分には増田のパスを前線で受けた戸田がダイレクトでサイドにふる。内藤が上げたクロスは、ゴール前で混戦になりケリーはシュートが打てなかったが、サイドからの攻撃が徹底されたプレーであった。
ところが11分、ストイコビッチが中盤左サイドでボールを受ける。前線でのマークがきついと見るや中盤で自由に動くストイコビッチは、そのまま中央へフィールドを横切るようにフリーでドリブル、そしてゴール前にふわりとしたパスを送った。しかしこのパスが、まさにピンポイント! DFラインの裏に走り込んだ酒井が、三浦と競りながらもゴールに流し込み、開始12分で東京は先制点を奪われてしまう。ストイコビッチのこの“決定的な仕事”の前には黙り込むしかなかった。
その後、東京は反撃する。19分には、呂比須がひとりで攻めあがりミドルシュート。22分には内藤のクロスを、FKの流れから前線に上がっていたサンドロがシュートするも、いずれも枠外。24分、32分には、名古屋のゴール至近距離でのフリーキックをよく防いだ東京だが、しかしカウンターで逆襲してもゴール前で失速。リズムは完全に東京のものであるのだが、ゴールを割ることができない。33分には内藤→戸田の縦パスから、再び内藤がシュート。38分には、左の藤山からゴール前に走り込んだ三浦にスルーパスが出るが、これもGK楢崎の出足が速くキャッチされる。43分には、左サイドからのパスを中央で呂比須がワンタッチではたくと、絶妙のタイミングでDFラインの裏へ抜け出したケリーがシュート! しかしボールは惜しくも左ゴールポストの角に!……ボールは跳ね返り、無残にも詰めていた戸田のそばを通りすぎていった。44分にも、呂比須のポストプレーから増田がシュートを放つがゴールの上へ。幾度となく訪れるチャンスに、ゴールの予感を胸に後半へと折り返した。
ゴールの予感も、ポストに嫌われ……
後半もリズムをつかんだのは東京だった。50分にはケリーのパスから、51分には戸田とが落としたボールをいずれも呂比須がシュート。52分には藤山がドリブルで中央へ切り込んでシュートするが、ゴールははずれる。大きなサイドチェンジを意識して攻めれば、56分には、右の増田→三浦とダイレクトでつないで、再びDFラインの裏に出た増田がゴールを狙うが飛び出したGKがキャッチ。
59分、東京はなんとかこの状況を打開しようと、戸田に替えてFW鏑木享を投入。鏑木は今季初出場となるが、戸田以上にスピードのある選手。名古屋の粘り強いDFの裏をつくという意図であろう。60分すぎには、カウンターの応酬というバタバタとした展開になるが、それを見越してか名古屋も62分にはMF滝澤に替えて岡山を投入。スピードで対抗ししてきた。
東京の右サイドを突破されて、64分、66分と立て続けにウェズレイにシュートを許すが、ゴールは割らせない。ピンチをしのいだ東京は、66分浅利に替えて喜名を投入。名古屋陣内に張りつくような猛攻をみせる。68分、右の内藤からのボールを呂比須がワンタッチでペナルティエリアにはたく。そこへ走り込んだケリーが猛スピードでシュート! ボールはGK楢崎の手をかすめ、またもやポストの左角を叩いて、詰めた鏑木も届かず…。その2分後には、内藤のクロスを、ゴール前で一瞬フリーになった呂比須がシュートするが、DFがかろうじてカット。決定的チャンスを逃してしまう。キッチリ引いて守る名古屋のDFは固く、74分には逆にカウンターを仕掛けられDFを突破されて岡山にフリーでシュートを打たれるが、ゴールの上にはずれピンチを免れた。
攻める東京、守りきる名古屋
75分、東京は増田に替えて佐藤を投入するが、ここで名古屋はストイコビッチに替えてCBの海本を投入。1点を守りきる作戦に出る。ストイコビッチを替えてまでも「1点を守り切れる」という自信が、今の名古屋を支えているのだろう。5バックのDFは一層強固になり、84分にはDFのクリアボールを、ケリーが右ペナルティエリアからフリーでシュートするも、GKがキャッチ。続く85分にも、佐藤の右CKのボールをケリーがドンピシャリのタイミングでヘディングするがゴールの上。その後サンドロも上がり、猛攻を繰り返すが、刻々とタイムアップは近づき………。
決して悪くはない内容、支配し攻めながらも運もなく、早い段階での1失点がのしかかったまま、とても悔しい結果に。これで3試合ノーゴールの連敗となった。
【カルロス監督のコメント】
試合は難しくなると最初から考えていた。FC東京は強いチームだ。だが、彼らのキープレーイヤーに強いマークをつけることで、うまくいった。後半は、私たちのリズムで試合は始まったが、彼らに反撃の隙を与えて最後は追い込まれた。だが、私たちの選手はよく守ってくれた。
【大熊監督のコメント】
前半の立ち上がりに、ディフェンスのバランスを修正しきれない部分があって、失点は自分の責任だと思う。マークはいたが、あの時間帯、バランス的に欠いていたところがあった。そこが反省しなくてはいけない部分である。ただ「点を取るんだ」という、攻撃ゾーンでのチャレンジする気持ち、全体的に前に行く気持ちは、失点のあとに見られた。あとは決める部分……正確性もそうだが、コンビネーションやバリエーションを増やさないと、なかなかゴールに至らないと感じている。