GAME RESULT試合結果
第11節 2001/6/16(土)
観衆 14,600人
天候 曇、弱 気温 22.6度 湿度 70%
主審:吉田 寿光 副審:柳沢 和也/名木 利幸 四審:中原 美智雄
J1 1st 第11節
横浜国
0-2
試合終了
前半0-2
後半0-0
横浜F・マリノス | FC東京 | |
---|---|---|
得点者 |
29' アマラオ 43' アマラオ |
|
52' 外池 大亮 → 坂田 大輔 56' 平間 智和 → 田中 隼磨 78' 木島 良輔 → レアンドロ |
選手交代 |
66' 佐藤 由紀彦 → 加賀見 健介 75' 内藤 就行 → 伊藤 哲也 83' 下平 隆宏 → 喜名 哲裕 |
8 | シュート | 10 |
8 | CK | 2 |
17 | FK | 20 |
65' 數馬 正浩 |
警告 |
17' 小峯 隆幸 |
退場 |
GK | 1 | 川口 能活 |
DF | 26 | 數馬 正浩 |
DF | 3 | 松田 直樹 |
DF | 2 | 丸山 良明 |
MF | 4 | 波戸 康広 |
MF | 13 | 永山 邦夫 |
MF | 6 | 上野 良治 |
MF | 8 | 遠藤 彰弘 |
MF | 15 | 平間 智和 |
FW | 17 | 木島 良輔 |
FW | 19 | 外池 大亮 |
GK | 16 | 榎本 達也 |
DF | 25 | 小原 章吾 |
MF | 20 | 田中 隼磨 |
FW | 29 | 坂田 大輔 |
FW | 9 | レアンドロ |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 2 | 内藤 就行 |
DF | 6 | 小峯 隆幸 |
DF | 3 | サンドロ |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 5 | 下平 隆宏 |
MF | 14 | 佐藤 由紀彦 |
MF | 19 | ケリー |
MF | 24 | 小林 成光 |
FW | 11 | アマラオ |
GK | 31 | 鏑木 豪 |
DF | 15 | 伊藤 哲也 |
MF | 23 | 喜名 哲裕 |
MF | 25 | 宮沢 正史 |
FW | 13 | 加賀見 健介 |
【選手・監督コメント】
さぁ、Jリーグ再開だ!
約1か月を経て再開したJ1リーグ。第11節は横浜F・マリノスとのアウェイゲームとなる。この中断期間に監督が交代、アルディレス氏の後を継いで下條新監督が指揮をとるF・マリノスだが、今日は故障の中村、小村、出場停止の城、ワールドユースで田原を欠く布陣。東京は、3日前のナビスコカップ広島戦では3得点3失点と、点数だけを見れば良くも悪くも“らしくない”引き分けという結果に終わっているだけに、ここで中断期間の成果を見せたいところだ。心ならずも12位の東京と13位F・マリノスという下位対決となってしまったが、共に浮上のきっかけとしたい一戦。激しい展開になることが予想された。
F・マリノスの攻撃に苦しい時間帯が続くが…
東京は、開始早々チャンスをつくる。キックオフ直後、ケリーが中盤でボールを奪うと左にいた小林成とパスをかわす。小林はケリーを追い越してDFラインの裏に抜けると、再びボールを受けDFを切り返してシュート。F・マリノスGK川口にキャッチされたが、思い切りのよい攻撃が見られた。
しかし、そこからペースを握ったのはF・マリノス。厳しいプレッシャーでボールを奪うとタテへと速いパスをつなぎ、MF平間が度々東京の右サイドを突破する。13分には右サイドで波戸→永山のダイレクトパスから、再び波戸がペナルティエリアまで突進してシュートに持ち込もうとする。東京DFは粘り強く体を寄せるが、後ろから上がってきたMF上野がフォローしてクロスを上げ、厚い攻めを見せる。
東京も14分には逆襲を仕掛け、ケリーを起点に佐藤が左サイドを駆け上がると、中へクロス。これをゴール前に走り込んだケリーがシュート。決定的な場面となったが、GK川口のナイスセーブに阻まれ、今日のゲームのゴールの難しさを予感させた。
その後も東京は、度々FW木島のスピードに手こずりファールを重ねる。20分には、小林がオフサイドラインをよく見極め、後方の浅利からのパスに反応してクロスをあげCKに持ち込むが、内藤のヘディングシュートはゴールをはずれた。アマラオが引いて起点となる状態で反撃を試みる東京だが、なかなかチャンスまでには至らず。F・マリノスの、奪っては前に仕掛ける攻撃に押し込まれる時間が続いた。
チャンスは逃さない! アマラオの技で2得点!!
ところがゴールはあっけない形で訪れた。29分、F・マリノスの浅いDFラインからGK川口へ長いバックパスがわたると、アマラオが目ざとく追撃、川口の足下からボールをかっさらった。一旦はアマラオはゴールライン際まで押し出され、川口もポジションに戻ったものの、アマラオを阻む者はなく、角度のないところからシュートはゴールネットを揺らした!
これで勢いづく東京。32分には、内藤からの長目のパスをゴール前でケリーがバックヘッドで流すと、アマラオが胸でトラップして、相手DFが寄せたところ浮かしてかわしてボレーシュート! 芸術的なアマラオのスーパーシュートだったが、これは川口の正面へ。が、シュートが強烈だったため川口が前へ弾き、こぼれたところを再びアマラオがシュート。しかし川口の鋭い反応に追加点のチャンスは阻まれた。40分には、左サイドのスペースに抜け出た佐藤から、中央でフリーになったケリーが強引にシュートを試みるが、ボールはゴールを横切りわずかに左にはずれる。
緊張の続く時間帯であったが、残り時間が少なくなるにつれ互いにペースダウン。このまま終了かと思われた43分、内藤からのロングボールを相手DFがヘッドで後方のGKに戻した。このボールの落下点にまたもやアマラオが予測していたかのように走り込み、簡単に右足で合わせると、川口が一旦は手に触れたもののボールは大きな孤を描いてゴールイン! 1点目に続き、“ワンチャンスを逃さない”アマラオの、読みの鋭さ、ポジショニングの良さが光った追加点となった。
無失点に抑え完封勝利をもぎとる!
後半、反撃に出るF・マリノスは、48分に木島がドライブシュート。しかし東京も佐藤からの大きなサイドチェンジから、左の小林がドリブルで中に突進すると、その後のスペースに浅利が上がってフォローするという攻めの形を見せる。前半から激しい運動量を見せていたF・マリノスは、交代で展開を打開しようとしたが、永山が左に回ることで、前半波戸とのコンビで苦しめられていた東京の左サイドが「ラクになった(小林)」。
それでもF・マリノスは木島が気を吐き、62分にはペナルティエリアで2度3度とDFを切り返しシュート。一度は土肥が後ろにそらしたものの、これはカバーに入った浅利が冷静にクリアした。その後も、木島が再三ペナルティエリアの中へ突破を試みるが、東京の最終ラインのDFは堅く決定的なチャンスは与えない。しかし、ボールを奪っても全体の押し上げが遅く、なかなか前にボールを運ぶことがなかなかできない東京は66分には負傷の佐藤に替えて加賀見を、75分には内藤に替えて伊藤哲也を投入。
F・マリノスも78分には、運動量の落ちて来た木島に替えてFWレアンドロを入れ、トップにボールを集めようとする。
それに対して東京は83分、下平に替えて喜名を投入。するとリズムが良くなり、直後の85分には、大きく左に出されたボールに喜名が追いつきクロスを上げる。ゴール前で加賀見をおとりに、ケリーがつめてシュートしたが、ボールは惜しくもポストを叩いた。
結局最後まで決め手のないまま、お互いにゴールを割ることはできずタイムアップ。しかし決して満足のいく内容ではなかったものの、新生F・マリノスの反撃の出端をくじき、5月12日以来の白星で勝点3をもぎとった。流れの中での得点は奪えなかったが、無失点で抑えたことは大きな成果だ。これで順位も7位にアップ。今後の浮上のために近道はないが、こうして確実にチャンスをものにし、勝ち点を積み重ねていくしかないと実感させてくれたゲームであった。
【下條監督のコメント】「結果は残念だったが、この短時間のトレーニングでやってきたことが、立ち上がりにはイメージ通り出せたと思う。この時間に点が取れていれば…。ミスから失点してしまい、そのあとリズムを失ったということが、まだまだ若いということだろう」
【大熊監督のコメント】「立ち上がり今ひとつチームの集中力が欠けて心配していたが、1点目で勢いづいて、攻守にわたって運動量が出てきた。前線を越えて、長い距離と走るというサッカーができつつあったので、これを最初から交代メンバーも含めて、90分間続けられるチームを目指したい」