GAME RESULT試合結果

第2節 2002/4/30(火)
観衆 5,373人 
天候 雨、弱 気温 18.6度 湿度 74% 
主審:太田 潔 副審:石山 昇/山崎 裕彦 四審:抱山 公彦

YNC 予選Bグループ 第2節

東京

HOME

東京ヴェルディ

0-1

試合終了

前半0-1

後半0-0

AWAY

FC東京

東京ヴェルディ FC東京
得点者 41' 宮沢 正史
45' 高木 成太 → 桜井 直人
62' マルキーニョス → 永井 秀樹
70' 杉山 弘一 → 北澤 豪
選手交代 74' 戸田 光洋 → 馬場 憂太
77' 福田 健二 → アマラオ
2 シュート 8
1 CK 7
16 FK 24
48' 小林 大悟
72' 北澤 豪
警告
退場
東京ヴェルディ先発
GK 1 高桑 大二朗
DF 22 ロペス
DF 23 米山 篤志
DF 14 富澤 清太郎
MF 2 山田 卓也
MF 20 高木 成太
MF 15 杉山 弘一
MF 17 相馬 直樹
MF 28 小林 大悟
FW 7 エジムンド
FW 9 マルキーニョス
東京ヴェルディ控え
GK 12 柴崎 貴広
DF 4 林 健太郎
MF 8 北澤 豪
MF 10 永井 秀樹
FW 16 桜井 直人
FC東京先発
GK 1 土肥 洋一
DF 20 加地 亮
DF 3 ジャーン
DF 15 伊藤 哲也
DF 8 藤山 竜仁
MF 5 下平 隆宏
MF 16 宮沢 正史
MF 36 石川 直宏
MF 19 ケリー
MF 13 戸田 光洋
FW 9 福田 健二
FC東京控え
DF 6 小峯 隆幸
MF 25 星 大輔
MF 26 諏訪園 一吉
MF 30 馬場 憂太
FW 11 アマラオ

【選手・監督コメント】

雨の中、東京スタジアムでの“アウェーゲーム


 ナビスコカップ予選リーグ第2節は、東京スタジアムでのアウェーゲーム、東京ヴェルディ1969との対戦だ。日中から降り出した雨足は少し弱まったものの、降り続く小雨の中でのナイトゲームとなった。

 先発メンバーは前節と同様。今節もベンチにはGKを置かず、DF=小峯、MF=星、馬場、そして諏訪園、FWにはアマラオというメンバーがサブに控えた。

アグレッシブなサッカーで支配する東京だが…


 原監督は「雨の中で、もう少していねいにつないで、自分たちのリズムを作らなければいけなかった」と試合後振り返ったが、開始からペースを握ったのは東京。

 立ち上がりこそFWエジムンドを始め、ヴェルディの攻撃陣がドリブル突破を試みようとしていたが、ジャーンを中心に鋭い読みでカットして前線につなぎ、簡単にはチャンスを作らせない。攻めに転じると、ケリーを起点にサイドからの攻めを展開。7分にCKを奪うと、ショートコーナーから石川がグラウンダーのシュート。9分には、再び右CKから、GKのパンチングしたボールを拾って、宮沢がシュート。思い切りのよいプレーを発揮した。

 逆にヴェルディは、エジムンド、マルキーニョスの2トップ+MF小林が前線に上がる3トップ気味の布陣から、徐々にエジムンドが引いた位置でプレー。11分には、そのエジムンドの中央突破を東京DFがカット。ボールは右サイドでフリーになっていたFWマルキーニョスの前にこぼれた。だがトラップしたボールを土肥がセーブ。その後もコースを切って、シュートは打たせない。

 18分には、宮沢が深い位置から、DFの裏に抜けようとする福田にパスを送るが、わずかにヴェルディGKの出足が速くキャッチされる。23分には、右サイド石川からオーバーラップした加地が、24分には中央のケリーから福田へと、立て続けにペナルティエリアに侵入するが、DFにブロックされフィニッシュには持ち込めなかった。

宮沢のビューティフルゴールで先制!


 26分にはケリーのスルーパスに、石川がDFの裏に抜けるも、相手GKがキャッチ。石川はこのプレーだけでなく、コンスタントに攻撃に絡む。31分には直接FKからゴールを狙うと、32分には右の宮沢→中央ケリー→再び右の石川と、相手DFを振るようなダイレクトパスでゴールに迫る。38分には中盤でのルーズボールをワントラップ、反転して相手DFをかわすと一気にドリブルで攻め上がり、ラストパス。これは受けたケリーがオフサイドにかかったが、ケリーや宮沢とのコンビネーションもよく、早くも東京のサッカーにフィット。石川は豊富なアイディアとキレのあるプレーを見せ続けた。

 その後も押し込みながらも決定機を作れず、嫌な時間帯であったが、迎えた40分。右サイドからのクロスをゴール前で福田が外にはたいたところをDFがカット、右CKを得る。このCKを、キッカー宮沢は「ファーで合わせてくれれば…」と蹴ったが、ボールはきれいな弧を描いて直接ゴールイン! 宮沢の精度の高い左足のプレーで先制点を奪った。

 勢いづく東京はロスタイム、宮沢の左からのアーリークロスに、ドンピシャのタイミングで戸田が飛び込み、ダイビングヘッドでゴールを狙ったが、わずか左上にはずれて前半は終了した。

ヴェルディに付け入る隙を与えず、ナビスコカップ2連勝!


 後半、ボランチの高木に替えて、スピードのあるFW桜井を投入したヴェルディ。開始直後に右FKからマルキーニョスがヘディングシュートを放ったが、わずかに枠をはずれた。このチャンスを逃すと、その後は東京が終始支配。

 50分には、下平のスルーパスに、絶妙のタイミングで福田がDFの裏を取ると、ゴール前に送ったパスにケリーがシュート。だがわずかにタイミングが遅れ、相手DFにカットされた。58分には、石川がケリーとワンタッチでつなぐと、最後は右サイドに抜け出した福田にわたり、ペナルティエリアの中からシュート。角度のないところからのシュートはバーを直撃。

 逆に60分には隙をつかれ、ペナルティエリアの中でフリーになっていたヴェルディFW桜井に、右からのクロスに合わせてシュートを打たれてしまう。一瞬ヒヤリとしたシーンであったが、ゴールは大きくゴールをはずれた。

 だが東京も、「これを決めればラクになるのに……」というシュートが決まらず。62分には、ケリーからのパスを右タッチライン際ギリギリで止めた石川が長いスルーパス。抜群のタイミングで戸田がゴール前に抜け出したが、わずかにトラップが浮いてシュートは打てない。71分にも中央ケリーからのパスを、左のオープンスペースで受けた戸田が、ゴール前にラストパスを送るが、福田のシュートはゴールのわずか左に。

 74分には戸田に替えて馬場を、77分には福田に替えてアマラオを投入したが、逆にリズムに乗り切れず、反撃を受ける場面も見られた。それでも東京は慌てず、バランスを崩さず。終了間際のヴェルディの反撃もきっちり抑えて、1点差の勝利を収めた。

 次節からはU-21代表の招集で石川を、U-19代表で馬場らを欠くことが予想されるが、「なんとかやりくりしていく」と原監督。

 中2日で続くこの予選リーグだが、活き活きとプレーする攻撃陣、2試合連続の無失点とバランスの取れたサッカーで、好調をぜひとも維持していきたい。

【原監督会見要旨】「前半は雨の影響だと思うが、どうしてもボールがスリッピ-になってしまい、普段は通るスルーパスなどが全部外れてしまって、リズムがなかなか作れなかった。あとは、ヴェルディが我々に合わせるシステム=エジムンド、マルキーニョス選手が真ん中に、小林選手が加地の方のサイドに張って3トップ気味にしてきていた。そこに彼らが残ることで、ずいぶんワイドになって、前半途中まではヴェルディの球回しに対してギリギリで対応することが多かった。そこで、もう少しラインを上げてつないでいく、あるいはエジムンドが引いた時には宮沢と下平がしっかり見よう、という指示をした。

 宮沢は、得点したからというだけでなく、1試合ごとに成長しているし、石川も彼の持ち味を出して、いいアクセントになっていた。そして福田も、競り合いやボールの取り合いに負けず、パワーにあふれ、効いていたと思う。チームとして、決して誉められるような、すべてがよかったという試合ではなかった。本当はもっともっと攻撃的に戦いたいのだが、中2日のゲームで雨のコンディションいうことを考えると、勝ち点3を取れたことはよくやったといえる」

【ヴェルディ・ロリ監督会見要旨】「今日はFC東京のほうが、ボール回しが速く、キープや積極的にボールを動かすことができていて、球際も強かった。ただ、マルキーニョスが前半ファールを受けて腰を打ち、90分の最後まで戦うことができず、後半リズムが出てきた時に交代しなければならなかったことが一つの敗因だと思う。また、FC東京のプレッシャーを受けて速いパス回しや、サイド攻撃もできなかった。後半に入って、2回のチャンスがあったが決められず、チームの勢いにつながらなかった。FC東京のポジショニングもよかったが、フィニッシュに持ち込めなかったことも敗因だ」