GAME RESULT試合結果
第5節 2002/5/09(木)
観衆 6,585人
天候 曇、弱 気温 17.6度 湿度 54%
主審:梅本 博之 副審:南 浩二/平野 伸一 四審:栗林 覚
YNC 予選Bグループ 第5節
国立
2-1
試合終了
前半0-0
後半2-1
FC東京 | 東京ヴェルディ | |
---|---|---|
64' アマラオ 87' 宮沢 正史 |
得点者 |
57' エジムンド |
58' 戸田 光洋 → アマラオ 74' 星 大輔 → 佐藤 由紀彦 88' 福田 健二 → 前田 和也 |
選手交代 |
71' 平本 一樹 → 桜井 直人 84' 高木 成太 → 佐野 裕哉 |
16 | シュート | 5 |
6 | CK | 4 |
18 | FK | 26 |
56' 土肥 洋一 60' 藤山 竜仁 69' ジャーン |
警告 |
33' ロペス 55' マルキーニョス |
退場 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 20 | 加地 亮 |
DF | 3 | ジャーン |
DF | 15 | 伊藤 哲也 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 5 | 下平 隆宏 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
MF | 25 | 星 大輔 |
MF | 19 | ケリー |
MF | 13 | 戸田 光洋 |
FW | 9 | 福田 健二 |
DF | 6 | 小峯 隆幸 |
MF | 29 | 前田 和也 |
MF | 26 | 諏訪園 一吉 |
MF | 14 | 佐藤 由紀彦 |
FW | 11 | アマラオ |
GK | 1 | 高桑 大二朗 |
DF | 4 | 林 健太郎 |
DF | 22 | ロペス |
DF | 23 | 米山 篤志 |
MF | 2 | 山田 卓也 |
MF | 17 | 相馬 直樹 |
MF | 20 | 高木 成太 |
MF | 28 | 小林 大悟 |
FW | 7 | エジムンド |
FW | 9 | マルキーニョス |
FW | 25 | 平本 一樹 |
GK | 12 | 柴崎 貴広 |
MF | 8 | 北澤 豪 |
MF | 10 | 永井 秀樹 |
MF | 16 | 桜井 直人 |
FW | 27 | 佐野 裕哉 |
【選手・監督コメント】
ホームゲームだ、勝って決勝トーナメント進出を決めろ!
現在勝ち点10で、Bグループ首位を走る東京。今節勝ち点1を取れば、自力で決勝トーナメント進出を決める。引き分けでも、あるいは2位につける清水エスパルスが敗れても予選リーグ突破となる。だが、ワールドカップ前の最後のホームゲームだ。気持ちよく勝利で飾って1位で勝ち抜き、来る準々決勝をホームに迎えたい。
対する東京ヴェルディ1969も勝ち点4で3位につけ、トーナメント進出の可能性を残している。当然ながら、全力をあげて勝ちにくるだろう。両者負けられない一戦となる。
先発、控えともにメンバーは第3節から変わらぬ構成で、19時、国立競技場でのキックオフとなった。
ヴェルディを圧倒しながらも、フィニッシュを決められず
前半開始から、ヴェルディゴールに襲いかかる東京。2分に、ケリーと福田のワンツーからペナルティエリアに攻め込む。7分、9分には、福田、藤山が鋭いクロスをゴール前に送り、立て続けにCKを奪う。11分には星がペナルティエリア内で、後ろから来たパスを胸でトラップしシュート。13分には、中盤でプレスをかけてボールを奪うと、宮沢がミドルシュート。15分にはケリー、星、宮沢とつないで速攻、16分には下平からのパスに福田がDFの裏に抜け出すなど、ヴェルディを圧倒。しかし、ヴェルディの最終ラインは堅く、簡単にはゴールを割れない。
一方のヴェルディは、FWエジムンドが完全に中盤に引いた状態で、そこを起点にしようとするが、最終ラインでボールを奪っても、東京のプレスの餌食となり、パスをつなぐことができない。
19分には、ヴェルディのFKを土肥がキャッチすると逆襲、星からのパスに戸田が飛び出したが、惜しくもオフサイドに。23分には、福田がゴール前で厳しいチェックから奪い、シュートを放ったが枠外。29分には、伊藤が右サイドの深い位置から上げたクロスを相手DFがクリア、ペナルティエリア内で高く上がったボールに星が詰め、右ゴールエリア直前からボレーシュートを放ったが、惜しくもGK正面をつく。34分には右CKにケリーがヘッドで合わせたが、わずかにゴール左に。ゴール前までの勢いはある東京だが、ヴェルディのゆっくりしたリズムの術中にはまるかのように、フィニッシュを決めることができなかった。
ヴェルディは、39分にFW平本が左サイドを突破。クロスのクリアボールをMF山田が遠めの位置から狙ったが、これが初めてのシュート。43分には、CKからMF相馬がクロスをあげ、こぼれ球を平本がシュートしたが、いずれもゴールははずれる。
東京は44分、宮沢の精度の高いCKにヴェルディGKが飛び出してパンチング。こぼれ球をケリーが押し込むが、ゴールイン寸前で相手DFがブロック。チャンスを活かしきれずに、前半を0対0のまま終了した。
エジムンドのPKで先制を許す
後半も勢いを失わず、攻めに出る東京。46分には、星のクロスからCKを奪い、49分には福田がボールを奪うとカウンターを仕掛ける。だが、ケリーのクロスはヴェルディDFがクリアされ、いずれもフィニッシュには持ち込めなかった。そして、徐々に前がかりになる攻撃陣とDFラインが開き始めスペースが出来ると、ヴェルディの支配を許すことになった。
だが、52分のエジムンドのFKもDFがクリア。2本のCKも集中して守り、53分にはFWマルキーニョスがDFの裏へ抜け出たが、これは伊藤が体を張って阻止したのだが……。直後の55分、スローインのボールをつながれた一瞬の隙に、再びマルキーニョスがDFの裏に抜け出し、ペナルティエリアで土肥と1対1に。ここに飛び込んだ土肥がファールの判定を受け、ヴェルディにPKを与えることに。57分このPKをエジムンドが決めて、東京は先制されるとともに、ナビスコカップ初の失点を許してしまった。
アマラオ、宮沢の気迫のゴールで、堂々の逆転勝利!!
ここまで4試合連続無失点できた東京。記録が途絶えた時には往々にして気落ちしてしまうものだが、今の東京は違っていた。58分、戸田に替えてアマラオを投入すると、反撃ムードは高まった。その直後、右サイドからのFKをゴール前でアマラオと相手DFが競り、流れたボールをジャーンがヘディングシュート。ボールはゴールネットを揺らしたが、惜しくもファールの判定を受けてノーゴールに。
その後、プレスのタイミングが微妙にずれ出し、ヴェルディに攻め込まれるシーンもあったが、これを凌ぐと、迎えた64分、ケリーのパスを右サイドで受けた加地がゴール前にクロスを。このボールをアマラオが渾身のヘッドで叩きつけると、ゴールイン! ここぞという時に頼りになるエースの同点弾で、試合を振り出しに戻した。
ここでFC東京の選手たちに「引き分けでもいい」という考えはなかった。69分には、宮沢の右サイドからのFKに福田がヘディングシュート。73分には、相手GKのハンドで、ペナルティエリアのすぐ外で得たFKを、ジャーンが狙った。
しかしヴェルディも、この時点でエスパルスがリードしており、引き分けでは後がなくなるため、激しいプレーで対抗。71分には平本に替えてスピードのあるMF桜井を投入。試合はめまぐるしく攻防が入れ替わる展開に。
東京も74分には、星に替えて佐藤を投入し、必勝体勢で臨む。77分には、右サイド加地→佐藤のクロスに福田がヘディングシュート。78分には下平からのパスをアマラオが受けてシュートに持ち込んだが、いずれもGKがキャッチ。だが、攻める姿勢を緩めなかった東京は87分、土肥からのキックをつないで、ケリーが右サイドのスペースに持ち込むと、フォローに上がった加地にパス。加地はヴェルディDFがゴール前に張り付いているとみるや、ペナルティアークの付近スペースにパス。走りこんだ宮沢が、迷わず左足を振りぬくと、ボールは強烈な勢いでGK高桑の伸ばした手を越え、ゴール左隅に突き刺さった!!
宮沢の“気持ち”がボールに込められたようなゴールでで勝ち越し点を奪うと、88分には福田に替えてルーキー前田を投入。トリプルボランチに近い形で、ヴェルディの猛反撃もしのぎ切りタイムアップ。
気迫の逆転勝利で勝ち点3を手にし、早々とナビスコカップ予選リーグを1位で勝ち抜いた。また、まだ2日後のアウェー清水での最終節は残すものの、今シーズンのホームゲームは無敗でJリーグの中断期間を迎えることとなった。
【宮沢選手コメント】「今日は勝って1位を決めたかったので、あの時間帯に自分のゴールが決まり、勝てて良かった。勝因は先制されても慌てなかったこと。目標は優勝。可能性を信じて頑張りたい。12日もk勝って、リーグ戦につなげたい」
【原監督の会見要旨】「予選を1位で通過するために、選手には勝ちにいこうと話した。だが、いい形をつくっても最後のところで点が取れなかった。その中でカウンターを仕掛けられ、PKの場面もマルキーニョスをフリーにさせてしまった。ハードな日程では前線からのプレスをかけ続けることができず、必然的に一旦引いてゆっくりプレーするシーンが多くなっているが、バランスはよくなっている。だから課題は点を取ること。大事な時に力がなかったりするので、その精度を上げていきたい。先制されても選手は崩れず、取り返そうという気持ちがあった。アマラオ、由紀彦も途中出場でよくやってくれたし、宮沢もフル出場する中で確実な成長をみせている。だが、もっとお客さんが来て喜んでもらえるような試合、サッカーをしたい。そのためには決定力がまだまだ足りない」
【ヴェルディ・ロリ監督の会見要旨】「非常にスピーディーで、両チームにファイティングスピリットが見られ良い試合だった。前半30分まではFC東京がゲームをリードしたが、 残り15分からはスペースができ、ヴェルディにもリズムが生まれ、決定的なチャンスがあった。後半もそのペースを崩さず、いいリズムで進めたことで得点につながった。FC東京は失点してからベンチワークを使い、そこにいいオプションがあった。アマラオは空中戦が強く、気をつけなければいけなかったが。後がない状態でカウンター狙いになったが、いいパスワークからボールが出てチャンスがあった。だが逆に、相手のカウンターからロングシュートを決められてしまった。決定的なチャンスをものにしたFC東京に、おめでとうと言いたい」