GAME RESULT試合結果

第6節 2002/9/28(土)
観衆 14,554人 
天候 曇、弱 気温 24.0度 湿度 66% 
主審:山西 博文 副審:浜田 章治/西村 典之 四審:石山 昇

J1 2nd 第6節

横浜国

HOME

横浜F・マリノス

2-1

試合終了

前半1-1

後半1-0

AWAY

FC東京

横浜F・マリノス FC東京
29' ウィル
89' 奥 大介
得点者 10' アマラオ
55' 小原 章吾 → 久永 辰徳
69' 永山 邦夫 → 坂田 大輔
選手交代 67' 佐藤 由紀彦 → 小峯 隆幸
76' 戸田 光洋 → 福田 健二
17 シュート 6
5 CK 3
24 FK 18
81' ウィル
警告 05' 宮沢 正史
31' 宮沢 正史
退場 31' 宮沢 正史
横浜F・マリノス先発
GK 1 榎本 達也
DF 3 松田 直樹
DF 25 小原 章吾
DF 7 ナザ
MF 4 波戸 康広
MF 13 永山 邦夫
MF 2 ドゥトラ
MF 6 上野 良治
MF 37 奥 大介
FW 11 清水 範久
FW 9 ウィル
横浜F・マリノス控え
GK 31 下川 健一
MF 22 金子 勇樹
MF 30 久永 辰徳
FW 18 平瀬 智行
FW 29 坂田 大輔
FC東京先発
GK 1 土肥 洋一
DF 20 加地 亮
DF 3 ジャーン
DF 15 伊藤 哲也
DF 8 藤山 竜仁
MF 5 下平 隆宏
MF 16 宮沢 正史
MF 14 佐藤 由紀彦
MF 19 ケリー
MF 13 戸田 光洋
FW 11 アマラオ
FC東京控え
GK 35 小林 弘記
DF 6 小峯 隆幸
MF 23 喜名 哲裕
MF 27 鈴木 規郎
FW 9 福田 健二

【選手・監督コメント】

F・マリノスを叩いて、浮上のきっかけに


 第6節は、前節に続くアウェーゲーム、横浜国際総合競技場でF・マリノスとの対戦に臨む。1stステージは最終節まで優勝を争い、2位につけた強豪F・マリノス。だが2ndステージは開幕から3連敗。その後1勝1分と少しずつ調子を取り戻しているが、今ひとつ力を発揮できずにいるようだ。また東京にとって、過去J1リーグでの対戦成績は3勝2分と、相性のよさを誇る相手。原監督は「相性も要因にはなるが、だからといってそれで勝てるわけではない」と気を引き締めたが、ここできっちり叩いて、浮上のきっかけとしたい一戦だ。

 U-21代表の茂庭、石川がアジア大会のためチームを離れ、左サイドバックには藤山が、右MFには佐藤が先発出場。佐藤は、4月21日以来5か月ぶりのリーグ戦でのスタメン復帰となり、大いに期待も高まり、キックオフを迎えた。


Mangle Marinos! Move Up! 

F.C.TOKYO made the short journey to Yokohama International Stadium for a second consecutive away game, the sixth match of the second stage. Their opponents, the Yokohama F Marinos, had lost out on the first stage title on the final day and, as if stunned by their failure, opened the second stage with three straight losses. A win and a draw in their previous games had seen them slowly regaining their form. F.C.TOKYO boast a W3 D2 L0 record against them in J.League play but, as manager Hara observed, " That doesn't guarantee a win". With Moniwa and Ishikawa playing for the Japan U-21 side in the Asian games Fujiyama moved to left side back and Yukihiko Sato returned to the starting line up for the first time since April 21st. The game kicked off in wet, overcast conditions. 

佐藤、加地が右サイドを切り崩し、アマラオが先制!


 ジュビロ戦の大敗を受けて、原監督は「今日のゲームは気持ちの切り替えが大事。立ち上がりはあまり前から追わず、シンプルにプレーしよう」と話していた。その指示どおり、前半は落ち着いたスタートを切る。その中でも2分には、右サイドから中に上がった加地の大外を回って佐藤がクロスを上げ、DFのクリアからCKを得る。佐藤自身が蹴ったCKは相手GKにキャッチされたが、5分にも再び加地からのパスを受けて佐藤がクロスと、東京は右サイドからチャンスを作っていく。

 対するF・マリノスは極端にプレスをかけず、パスワークから遅攻を組み立てていこうとする。5分、MF上野がフィールド中央から前進しようとする中、宮沢がファールで阻止。宮沢はラフプレーの警告を受けてしまい、F・マリノスはこれで得たFKをDFナザが直接狙ったが、バーの上に。7分には、MF奥から中央のFW清水とつないで、右サイドからMF波戸がフリーでシュートしたが、ゴールの上にはずれた。

 迎えた10分、ボールを支配しつつあった東京は、中央ケリーからのパスを受けた加地が右サイドからアーリークロス。これに抜群のタイミングでニアサイドに飛び込んだアマラオがファーに頭を振りぬくヘディングシュートを放ち、ゴール左下隅にイン! 狙いどおりの展開で先制点を奪った。

 エースの得点でチームの勢いは増した。15分には、中盤でアマラオからケリーへつなぐと、ラストは佐藤のクロスに再び攻め上がったアマラオがヘディングシュート。だが今度はゴールを捉えることはできなかった。18分に宮沢がFKからゴールを狙い、直後にはアマラオの前線のポストプレーから、DFラインの裏に抜けた戸田にスルーパスがわたったが、惜しくもオフサイドに。26分には佐藤の右サイドからのFKにジャーンがヘッドで合わせたが、バーを越える。


Sato, Kaji Set Up Amaral 

Regarding the mauling at Jubilo manager Hara commented " It's important for the team to bounce back today and not get caught out early on. Simple is best ". Following his instructions TOKYO began in a composed manner. In the 2nd. minute Kaji moved infield and found Sato out on the wing. His cross was cleared for a corner which he took himself but the Marinos keeper held the ball cleanly. The pattern repeated itself three minutes later with the same result. The Marinos were looking to run the ball at TOKYO; in the 5th. minute midfielder Ueno surged forward only to be stopped, illegally according to the referee, by Miyazawa. Miyazawa received a yellow card and Naza blazed the free kick over the bar. Some neat interplay between Oku and Shimizu created an opportunity for Hato soon after but he shot high. In the 10th. minute Kelly found Kaji out on the right. Kaji launched an early cross to the near post where Amaral, with exquisite timing, rose to nod the ball inside the far post and give TOKYO a perfect start. 
Emboldened, TOKYO pushed forward. A similar move to the one that produced the goal ended with Amaral heading Sato's cross just over the bar in the 15th. minute. Miyazawa belted a free kick wide in the 18th. minute and Toda was given offside in a marginal decision soon after as a delicate through ball from Amaral split the Marinos defence. Jean lent his weight to the attack from set pieces and went close with a header from another fine Sato centre in the 26th. minute. 

流れ変わった退場劇


 球際の勝負に勝る東京は、守ってもタイトなマークからインターセプトを連発。28分、ナザのミドルシュート、続くFWウィルのシュートもペナルティエリア前でカット、左MFドゥトラの攻め上がりも囲い込んでフィニッシュには至らせない。

 だがここでF・マリノスはCKを奪う。そしてドゥトラの左CKのボールに、ウィルが一際高いジャンプからヘッドで合わせてゴール。それまで集中していた東京DFであったが、セットプレーからの一撃で29分、同点に追いつかれてしまった。

 振り出しに戻っただけ、と焦ることなく、冷静に次に向かおうとした矢先のことだった。31分、F・マリノス、奥のセンターサークルあたりでのドリブルに対し、宮沢が後ろからチャージ。このプレーに対し2枚目のイエローカードが出され、宮沢は退場。東京は10人で戦うことを余儀なくされた。

 それでも32分には、ジャーンのインターセプトからケリー→佐藤と前に速いパスをつなぎ、ラストは佐藤のクロスにジャーンが豪快なヘディングシュートを放つ。ゴールは逸れたが、決して臆することなく前に向かおうとした。しかし、この時間帯からF・マリノスのパスワークが格段によくなり、徐々にチャンスを作っていく。38分には、中央の上野から左ペナルティエリア内にコントロールされた浮き球のパスがわたり、清水がヘディングシュートを放つが、土肥がキャッチ。逆に東京は39分、カウンターから右サイドを佐藤がドリブルで独走、精度の高いクロスをゴール前に入れ、左サイドから戸田が飛び込んだが、間一髪のところでGKと交錯。シュートは枠をはずれ、惜しいビッグチャンスを逃した。

 F・マリノスは42分、ウィルの蹴ったFKのクリアボールを拾って、右サイドからドゥトラがクロスを入れ、ファーサイドにいた波戸がヘディングシュートするも、土肥が片手でセーブしCKに逃れる。ロスタイムにも、奥のシュートの跳ね返りをドゥトラがゴール前へ、ウィルがゴールを狙うも、土肥がナイスセーブ。全員の集中したディフェンスでゴールは許さなかった。


Miyazawa Sees Red 

At the other end the TOKYO defence coped ably with the Marinos attack; some tight marking and sharp interceptions prevented any clear cut attempts on goal. One such blocked attempt earned the Marinos a corner in the 29th. minute and Will leapt prodigiously to head home. A simple set play saw their early good work undone. As if to rub salt into the wound Miyazawa upended Oku shortly after and was sent off. From a promising position TOKYO suddenly found themselves a man down and pegged back. 
In the 32nd. minute TOKYO nearly reclaimed the lead as Jean cut out a Marinos through ball, laid it off to Kelly and hared forward. He met Sato's cross with a powerful downward header but failed to hit the target. From around this time the home side began to exert themselves and their pass work improved as did the number of chances. TOKYO keeper Doi made a fine save from Shimizu's looping header in the 38th. minute. TOKYO were not to be denied and with Sato the instigator once more Toda beat the Marinos keeper to a fine cross but directed it wide of the post. 
As the first half drew to a close the Marinos turned up the pressure on the TOKYO goal: Doi produced a superb one-handed save to deny Hato and in injury time foiled Will to preserve the status quo.

健闘が光るも、ロスタイムに力尽きる


 しかし後半に入るとF・マリノスが試合を優位に進め、10人で戦う東京の劣勢は否めず。開始早々F・マリノスは、上野のサイドチェンジのパスを左サイドで受けたドゥトラがクロス、ゴール前でのウィルのボレーシュートは伊藤がカット。47分には、再び左サイドをドゥトラがドリブルで疾走、ゴールに並行するような鋭いシュートを放つ。左CKからのナザのヘディングシュート、続けてCKからウィルのシュートは、すべて土肥のファインプレーでゴールは割らせず。優勢に立ちながら追加点の奪えないF・マリノスは、55分DFの小原に替えて右MFに久永を投入。57分にはFKからのクリアボールを、その久永が拾ってシュート性のボールをゴール前に。そこにウィルが詰めたが枠ははずれた。 

 60分には東京が反撃、アマラオ→加地のクロスに戸田が走りこみ、CKを得る。だが佐藤の蹴った左CKはファーサイドに流れ、わずかにアマラオに合わず。逆にカウンターを受けてしまう。63分には左サイドをドゥトラが突破、クロスにウィルがフリーでヘディングシュートを放ったが、土肥の神懸ったような片手のセーブでピンチは逃れた。

 左サイドのドゥトラに手を焼く東京は67分、守備に追われる佐藤に替えて小峯を左センターバックに投入。小峯、伊藤、ジャーンの3バックに変え、守備の安定を第一に臨んだ。だがF・マリノスも69分、痛んたボランチ永山に替えてFW坂田を投入。前線にフレッシュな戦力を入れ、勝負をかける。

 押し込むF・マリノス、死守する東京という展開の中、76分にはF・マリノスDFがクリアしたルーズボールに、小峯がセンターラインを越えて猛然と走りこみロングシュート。DFが跳ね返したところをケリーが狙ったが、シュートはバーの上に。78分には疲れの見える戸田に替えて、福田を投入。防戦一方の中でもわずかなチャンスを狙った。

 けれどもF・マリノスは80分、ウィルが中央から左ペナルティエリア内へスルーパス。ドゥトラが抜け出しシュートするも土肥がセーブ、こぼれ球に清水、奥が立て続けに詰めてシュートするが東京DFがブロック。よく体を寄せてゴールこそ割らせない東京の守備陣だったが、少しでも気を抜くとやられそうな緊張感の中でゲームは進んだ。87分、坂田の左サイドからのクロスのクリアボールを奥がミドルシュート。ボールはわずかに左にはずれ、最大のピンチは脱したかに見えた。

 しかし「ロスタイム3分」の表示が出たその直後のことだった。F・マリノスは、左サイドのスローインからドゥトラ→ウィルとつなぐと、ウィルは左ペナルティエリアに浮かしたパス。ここにドゥトラが走りこみ、グラウンダーのクロス。ゴール正面で奥がシュートしたボールは小峯がよくカットしたが、こぼれ球が再び奥の前に転がり、最後は倒れ込みながらも右足でゴールに押し込まれ、万事休す。前節大敗の悪いイメージは払拭する健闘をみせたが、最後の最後に力尽きた。

【原監督の会見要旨】「前節のジュビロ戦で大敗してしまったので、 いいスタートを切ろうと話していた。実際に立ち上がりからいいリズムで、いい時間帯に先取点も奪えて、我々のペースだと感じていた。宮沢の退場は、1回目も厳しすぎる警告だと思ったし、2回目もボールをつついただけに見えたが。結果的に退場となり、それがあまりにも早い時間帯であったことが響いた。いきなり守備的にするのではなく、佐藤や戸田というスピードのある選手を残して、奪ってカウンターという形を狙おうとした。前半も何回かいい形ができていたが、最後の最後でスローインからマークの受け渡しが甘くなり、崩されてしまった。一人少なくても選手たちには闘おうという姿勢が出ていてが、あそこで粘り切って、少なくとも延長戦に持っていきたかった。終了間際にやられてしまうところに、チームがもうワンランク上にいけない一因があると思う」

【F・マリノス・ラザロニ監督の会見要旨】「立ち上がりは東京のスピードを活かした戦いに戸惑い、自分たちのリズムが作れず苦労した。その時間帯に、東京のうまいインターセプトからアマラオが体一つ抜け出して、いいタイミングのヘディングで先制を許した。その後かみ合わない時間帯もあったが、それを過ぎたあとにチームに勢いが出だして、奥の積極的なオフェンスへの姿勢が相手ボランチの警告、退場を引き出したと思う。我々の勢いは止むことなく同点に追いつき、前半の中で逆転するチャンスもあったが。後半も支配し、我々のペースとなったが、多くのチャンスメークはあるものの決められず、イライラした時間が続いた。これはゴール付近での焦りがあるからではないかと思う。決定的なシーン、フィニッシュに至る精度が少し足りなくてゴールが生まれなかった。しかし最後に奥が捨て身でしっかり決めてくれ、逆転することができた。非常によかったと思う」


TOKYO Battle But... 

Aware that an early goal could settle the match the Marinos bombarded the TOKYO goal as the second half began. Dutra, making headway down the left, crossed for Will to smash a first time volley goalward. Ito blocked bravely but TOKYO were on the rack. Two minutes later Dutra again cut inside and fired but Doi was equal to the task, turning the ball around for a corner. 
Doi blocked Naza's header for another corner which reached Will and again the TOKYO No.1 denied the Marinos' striker. Midfielder Hisanaga replaced defender Kobara in the 55th. minute for the Marinos and immediately set up Will whose shot drifted just wide of the post. 
TOKYO launched a counter attack in the 60th. minute with Toda winning a corner. Sato struck the ball to the far post where it evaded Amaral by a whisker. The Marinos countered through Dutra but Doi again pulled off a stunning save to deny the unmarked Will. 
In the 60th. minute Komine replaced Sato and TOKYO switched to a three back formation of Komine, Ito and Jean in an attempt to subdue the rampant Dutra. 
In response the Marinos replaced the injured Nagayama with forward Sakata and renewed their efforts. A long range blast from Komine deflected into the path of Kelly in the 76th. minute but his snap shot flew just over the bar. 
The clearly exhausted Toda then made way for Fukuda. 
A fine through ball from Will released Dutra inside the TOKYO area in the 80th. minute; Doi somehow parried his shot and an almighty scramble ensued as first Shimizu and then Oku were denied by some frenzied defending. TOKYO escaped by the skin of their teeth in the 87th. minute as Oku latched on to a loose clearance and blasted the ball fractionally wide. 
The fourth official had just signaled for three minutes of injury time when TOKYO finally had their concentration broken. A throw in on the left from Dutra to Will saw the latter float a pass toward the by-line for the former to pull back into the centre. Oku fired first time but straight at Komine; he made no mistake from the rebound and the game was up for F.C.TOKYO. 
A brave display from TOKYO had erased the nightmare of the previous week but they were unable to hold out for extra time and finished with nothing to show for their effort. 


F.C.TOKYO manager Hara: 
" After last week's defeat I asked for a good start and the team responded very well. We quickly found our rhythm, took the lead and were on top. Miyazawa's sending off was very harsh but we knew we couldn't go straight into defensive mode so early in the game. With Sato and Toda we felt we had a chance to grab something on the break and had some chances in the first half. I felt we could take the game into extra time but poor marking at the throw in let us down and cost us the match. We really have to improve in such situations ". 

F Marinos manager Lazaroni: 
" We had no answer to TOKYO's speed in the first half and were struggling. They took the lead with a great goal and were on top but our team showed their character and fought back. Oku's attacking instincts resulted in the sending off, I think. We had a host of chances in the second half but just couldn't take them and the players became frustrated. Still, Oku took the goal very well and it was an excellent victory ".