GAME RESULT試合結果

第14節 2002/11/24(日)
観衆 36,151人 
天候 曇、弱 気温 13.0度 湿度 70% 
主審:太田 潔 副審:泉 弘紀/池田 直寛 四審:鈴木 亮哉

J1 2nd 第14節

東京

HOME

FC東京

1-0

試合終了

前半0-0

後半0-0

延長前半0-0

延長後半1-

AWAY

浦和レッズ

FC東京 浦和レッズ
118' 福田 健二
得点者
56' アマラオ → 福田 健二
83' 馬場 憂太 → 鈴木 規郎
95' 加地 亮 → 佐藤 由紀彦
99' 石川 直宏 → 小峯 隆幸
選手交代 76' 室井 市衛 → 石井 俊也
95' 福田 正博 → 永井 雄一郎
114' トゥット → 田中 達也
21 シュート 9
8 CK 6
30 FK 34
10' 加地 亮
78' ジャーン
警告 52' 福田 正博
66' 山田 暢久
116' エメルソン
退場
FC東京先発
GK 1 土肥 洋一
DF 20 加地 亮
DF 2 茂庭 照幸
DF 3 ジャーン
DF 8 藤山 竜仁
MF 7 浅利 悟
MF 16 宮沢 正史
MF 36 石川 直宏
MF 19 ケリー
FW 30 馬場 憂太
FW 11 アマラオ
FC東京控え
DF 6 小峯 隆幸
MF 5 下平 隆宏
MF 14 佐藤 由紀彦
MF 27 鈴木 規郎
FW 9 福田 健二
浦和レッズ先発
GK 21 山岸 範宏
DF 3 井原 正巳
DF 20 坪井 慶介
DF 5 室井 市衛
MF 2 山田 暢久
MF 19 内舘 秀樹
MF 28 平川 忠亮
MF 9 福田 正博
MF 13 鈴木 啓太
FW 10 エメルソン
FW 11 トゥット
浦和レッズ控え
GK 1 西部 洋平
MF 35 路木 龍次
MF 6 石井 俊也
FW 7 永井 雄一郎
FW 18 田中 達也

【選手・監督コメント】

連敗脱出をはかり、ホームで喜びを分かち合いたい!


 第14節は、現在2ndステージ4位の浦和レッズと対戦する。6位につける東京だが、ここ2試合は今ひとつ精彩を欠いて連敗。ホームでの最終試合となる今日は、シーズンを通したスタンドのサポートに感謝を示すためにも、何としてでも勝って喜びを分かち合いたい。めざすはFC東京のサッカーで勝利すること。それだけだ。

 対する浦和は、先に行われたナビスコカップでは準優勝を果たしたものの、リーグ戦では現在4連敗中。ステージ前半の好調ぶりは影を潜めているが、エメルソンとトゥットの両エースが要注意であることはもちろん、ルーキーながら日本代表に選ばれたDF坪井を始め、強固な守備もあなどることはできない。

 東京は前節に続きルーキーの馬場が先発出場。サブにはGKを置かずに臨む。一方の浦和もサブにはディフェンダーを入れず、どちらもこの一戦に対する攻撃的な意気込みがうかがえるラインナップ。3万6千人を越えたスタンドは、両チームのサポーターの熱気に包まれ、高揚感あふれる中でキックオフを迎えた。


Going Out With A Bang 

The 14th.game of the J.League second stage saw Urawa Reds visit Tokyo Stadium. Urawa, fourth in the table, were mired in a four game losing streak entering the match but, with ace strikers Tuto and Emerson, plus Japan defender Tsuboi, would surely prove difficult opponents. 
TOKYO named the same starting eleven as in the previous match, with youngster Baba keeping his position. Interestingly, neither team had a substitute keeper on the bench, a possible indication of the coaches' attacking intent. The raucous crowd of over 36,000 that filled the stadium certainly were hoping for a thrilling game; F.C.TOKYO were aiming for a victory in the last home league game of the year as a " thank you " to their loyal fans for their support over the season. The atmosphere in the stadium reached fever pitch as the home side kicked off on a chilly afternoon in West Tokyo.

厳しいプレスの中でも支配し、チャンスをつくるが…


 キックオフからものすごい勢いでプレスをかけ合う両チーム。そして開始1分たらず、浦和DFのクリアボールを拾って、宮沢が前線に浮き球のパス。馬場がゴール前に抜け出し、ノーマークでシュートを放つがGKがセーブ。こぼれ球を石川がシュートするがバーの上に。東京は開始早々のビッグチャンスを逃してしまう。2分にはFWエメルソンの突破から、浦和は立て続けに3本のCKで東京ゴールに襲いかかり、両者の気迫のぶつかり合う激しいゲームになることが予感された。

 浦和はDF坪井がアマラオを、ボランチに入ったDF室井がケリーを厳しくマーク。その後、東京はボールを支配する時間が多くなるが、中盤でのつぶし合いの中でゴールを割ることはできない。12分にはゴール正面のFKから宮沢がシュートを放つが、相手DFの壁に。17分にも宮沢がFKから前線のアマラオにパスを送ったが、ゴールエリア手前で相手DFに阻まれる。23分には、加地のクロスに石川がDF裏に抜け出すがわずかに合わず。26分には藤山のインターセプトからカウンターを仕掛けると、馬場が前線にパス。攻め上がった石川がワントラップでDFを抜き去り、ゴールエリア手前まで持ち込みシュート。これは決定的なシーンであったが、相手GK山岸のスーパープレーに得点はならなかった。

 浦和は、押されながらも厳しい守備でボールを奪うと前線のエメルソン、トゥットに預けてカウンターという徹底した戦い方。29分にはエメルソンのパスを受けて、左サイドを上がったMF平川がシュートするもゴールの上に。30分にはエメルソンが個人技をみせ、左サイドからゴール前へ突破を図るが、茂庭のマークと藤山のカバーでシュートは打てず。34分にはエメルソンからのパスを受けたトゥットがペナルティエリア左まで持ち込みシュートするも、土肥がセーブ。機会こそ少ないものの、やはり前線の2人にボールが渡ると怖さを見せた。

 東京も36分には加地のロングスローにアマラオがヘディングシュート。GKがセーブし、こぼれたところにケリーが詰め、ゴール至近距離からシュートするが再びGKに。またもや決定機を阻まれてしまう。9本のシュートを放ちながらも得点はできず、無得点のまま前半を終了した。


Bright Start 

The game began at a ferocious pace and, with less than a minute on the clock, TOKYO were presented with a golden chance to take the lead. Miyazawa floated a ball forward to the unmarked Baba who controlled it and shot; the Reds keeper produced a stunning one handed save to deny the youngster his first league goal. Following up, Ishikawa fired the rebound goal ward but saw his first-time effort sail fractionally over the bar. In reply, the Reds then forced three consecutive corners as the opening exchanges lived up to expectations. 
Following this initial flurry the game developed into a midfield battle. 
Tsuboi and Muroi were effectively man-marking Amaral and Kelly respectively and although TOKYO enjoyed the lion's share of possession they lacked penetration. Miyazawa struck a free kick at the wall in the 12th.minute, the same player found Amaral with another free kick in the 17th.minute but the King of Tokyo was crowded off the ball, and Ishikawa was inches away from connecting with a Kaji cross in the 23rd. minute. 
Reds keeper Yamagishi saved his team again in the 26th.minute; Fujiyama intercepted in midfield and fed Baba who found Ishikawa. Ishikawa raced forward to the edge of the area and fired in a low, powerful shot that the keeper somehow turned around the post. 
The Reds seemed content to absorb the midfield pressure and hit at TOKYO on the break. In the 29th.minute Emerson picked out Hirakawa who raced into the area and shot from a tight angle. Soon after the fleet footed Emerson again burst into the area and threatened until crowded out by Moniwa and Fujiyama. Tuto dribbled his way into the TOKYO box in the 34th.minute but failed to find a shot to match his footwork and Doi saved comfortably. The Reds weren't creating many chances but the speed of the twin strikers was a constant threat and TOKYO couldn't afford to relax in defence. 
Another chance presented itself in the 36th.minute as Reds keeper Yamagishi nearly undid his hard work by spilling an innocuous header from Amaral straight at the feet of Kelly; Kelly belted the ball goal ward only for the keeper to stick out a hand and deflect the ball way. TOKYO mustered 9 shots in the first period but it finished 0-0. 

激しく奪い合い、こう着状態に


 後半も浦和の厳しいチェックは続く。52分には、宮沢のFKに走り込んだジャーンがヘディングシュートを叩きつけたが枠外に。54分には左サイドに流れた宮沢のクロスに馬場がゴール正面から飛び込むも、タイミングが合わず。ここでアクシデントが起こった。アマラオが足を痛めて交代を余儀なくされ、56分に福田が入った。

 激しいマークから得るFK、CKからチャンスの糸口をつかみたい東京だが、シュートに持ち込むことができない。63分には、加地のロングクロスをペナルティエリア左でゴールを背に受けた石川が、反転してすぐさまシュートするが、ゴールマウスの上に。ケリー、宮沢が豊富な運動量とキープテクニックで支配の中心となるが、個人の局面打開に頼るのみで、なかなか連係プレーで崩していくことができない。再三DFの裏を突こうとする石川の飛び出しも、ことごとくオフサイドにかかってしまう。

 目まぐるしく入れ替わる攻防の中、逆に82分には浦和・エメルソンのドリブルでの攻め上がりからつながれて、左サイドからのロングボールをトゥットがペナルティエリアでフリーで受けると、決定的なシュートを放つ。だがこれはジャーンの好プレーでカットし、ピンチは免れた。

 どちらもチャンスを活かせず、こう着状態の83分には馬場に替えて鈴木を投入。インターセプトの応酬の中でも、着実にチャンスをつくっていく。85分には、FKにジャーンがヘッドで合わせ、こぼれ球を福田がゴールライン際で粘ってつなぎ、再びジャーンがヘディングシュート。87分には、石川のクロスを相手DFが跳ね返し、こぼれたところに鈴木が詰めて思いきりよくシュート。ロスタイムには中盤でパスを受けた鈴木が、対面する日本代表でもあるDF山田の股を抜き、ドリブルで攻め上がると豪快なクロスを上げる。いずれも得点に結びつけることはできなかったが、ゴールの予感を漂わせながら、延長戦へと突入することとなった。


Same Again 

The Reds began the second half in aggressive fashion but it was TOKYO who came closest to taking the lead when Jean headed Miyazawa's free kick narrowly wide in the 52th.minute. Amaral was injured shortly after and made way for Fukuda. The close marking of the Reds defence denied TOKYO any time on the ball and, apart from free kicks and corners, the chances dried up. 
Ishikawa fired over the bar after a neat trap and turn in the 63rd.minute but the Reds back line held firm and TOKYO were repeatedly caught offside. TOKYO were nearly the victims of another swift counter attack in the 82nd.minute as Emerson raced down the right and picked out the unmarked Tuto in the box; Tuto seemed certain to score but a thunderous block from Jean averted the danger. 
Suzuki replaced Baba as the clock ran down and prompted a late burst that saw TOKYO come close to snatching a late winner. Jean had a pair of headers blocked, Suzuki fired over the bar and saw a good cross evade the TOKYO forwards before the referee blew for the ninety minutes and the game moved into extra time. 

福田のうれしいVゴールで、劇的な勝利!


 だが延長に入ると、テンポよく猛攻を仕掛けてきたのは浦和だった。延長前半91分には、右サイドを駆け上がったトゥットがDFを切り返して、フリーでペナルティエリアの中に。だがそこから放ったボールはエメルソンの手に当たってしまい、東京はピンチを逃れる。4分には、平川がドリブルで猛然とオーバーラップ、エメルソンとワンツーをかわすとゴール前に抜け出し、東京DFを反転してかわしてシュート。わずかにゴール左にそれたが、ヒヤリとさせられる。

 95分には、東京は加地に替えて佐藤を、浦和はMF福田に替えてFW永井を投入。どちらも積極的に攻める姿勢をみせる。東京は98分、その佐藤の鋭いクロスにゴール正面で石川が飛び込むが、わずかに合わなかった。99分には浦和の3トップの攻撃に対し、東京は石川に替えて小峯を投入。103分には茂庭のロングパスを受けた福田が相手DFを右、左と切り返し、ペナルティエリア内からシュートするもボールは枠の外に。浦和は104分には中央のFKから山田が、105分には再びFKからエメルソンがゴールを狙ったが、得点には至らず、延長後半へと突入した。

 攻守切り替えの速い攻防の中、延長後半108分には浦和のビッグチャンス。左サイドから平川が東京DFの間を抜けてペナルティエリアからシュート。ジャーンが体を張ってブロックしたが、こぼれ球を拾ったエメルソンが再びシュート。だが土肥ががっちりキャッチし、東京DFは文字どおり体を張った守備でゴールを許さない。直後の109分には、今度は鈴木が中盤で追いすがる浦和DFを振りきり、ゴール前のスペースに突進、左足のクロスにケリーがヘッドで合わせる。112分には、佐藤が絶妙のタイミングでクロスをあげ、ゴール正面に福田が飛び込んだが、どうしてもゴールは割れず。今日何度目かの決定的なチャンスを逃してしまった。116分にはカウンターから鈴木が空いたスペースを駆け上がりシュート。相手DFにカットされ逆にカウンター返しをくらうが、エメルソンは茂庭が厳しいマークでシュートは打たせず。そしてその直後のことだった。

 迎えた118分、東京はロングボールを競り合おうとした福田が倒されFKを得る。ペナルティアークの外、ゴール正面から宮沢が蹴ったこのボールはポストを直撃。誰もが息を飲んだ瞬間、いち早く反応したのは福田だった。ほかの選手たちの動きが遅れる中、素早くこぼれ球に詰め、押し込んでゴール! ここまでチャンスを活かせず、苦しんでいた福田のうれしいゴールでピリオドを打ち、延長戦をモノに。勝点2をもぎとって順位も4位に浮上、ホーム最終試合を劇的な勝利で飾った。

【原監督の会見要旨】「ここ2試合あまりいい試合ができなかったが、今日はホーム最終ゲームということでみんな気持ちがはいっていた。立ち上がりの馬場を始め、チャンスはよくつくったが、なかなか決められずに厳しい展開になってしまった。最後は福田がよくやってくれた。ただ、あれだけチャンスがあった90分の中で、もう少し緩急をつけた戦い、あるいはアマラオやケリーが厳しいマークにあった時にほかの選手が点を取れるチームにしていきたい。

 チームに刺激を与えるために入れた馬場や鈴木が、また先週のケガから復帰した石川も、まだ100パーセントの力ではないが、よさを発揮してくれていることがうれしい。宮沢も1年を通じて確実に成長をみせ、茂庭や加地ら、今季の初めにはベンチにも入れなかった選手と今までの選手とで、いい形になってきている。本当に可能性があるチームだと思うので、次節の鹿島戦では失うものはないし、今季の開幕戦のようなサッカーをやりたい」

【浦和・オフト監督の会見要旨】「まず、試合が終わるまでファイティングスピリットを見せ、しっかり闘った選手を称えたい。前半はラインが間延びしていたため、1対1の寄せの間合いが遅れ気味で、出来は悪かった。そういう観点から見ると、FC東京は前半で勝ちを決めることができたと思う。だが彼らは決定機を逃してしまい、後半には我々もいい形に戻して戦うことができた。最終的には同等だったと思う。延長戦ではいくつかいいチャンスをつくれた時間帯もあったが、最終的には我々のゴールに決められてしまった」


Fukuda " V Goal " Sparks Celebration 

Surprisingly, the Reds started extra time strongly and only a handball by Emerson inside the TOKYO area, well spotted by the referee, prevented them taking the game in the first minute of extra time. The TOKYO fans hearts were in their mouths three minutes later as Hirakawa played a neat one two with Emerson, burst into the area and fired fractionally wide of the far post. Sato replaced Kaji for TOKYO; forward Nagai replaced midfielder Fukuda for the Reds as both teams made positive moves to break the deadlock. Sato blazed down the wing immediately and launched a cross that evaded Ishikawa by a whisker. Komine replaced Ishikawa as TOKYO sought to counter the Reds three striker system; Fukuda twisted and turned past a defender in the 103rd.minute but shot wide. The Reds threatened from a pair of free kicks TOKYO conceded in dangerous positions but the defensive wall did its job and the first period of extra time finished goalless. 
The Reds had a clear chance to win the game in the 108th.minute as Hirakawa outpaced the TOKYO defence and seemed a certainty to score until Jean again produced a last ditch tackle of vital importance. The loose ball fell to Emerson but keeper Doi held his shot cleanly. 
As the players tired the game became an end-to-end affair with TOKYO looking most likely to score. Sato again sped down the wing in the 112th.minute and curled in a superb centre that Fukuda ballooned over the bar from the edge of the six-yard box. TOKYO seemed fated not to score and were nearly caught out by another counter attack in the 116th.minute but some spectacular defending by Moniwa prevented Emerson getting his shot on target. 
And then, after nearly two hours, the game was settled in the blink of an eye. A hopeful long ball saw Fukuda barged down just outside the penalty area; Miyazawa, TOKYO's resident free kick taker stepped up and curled a low effort around the wall and against the post. As the ball came back Fukuda reacted the fastest, side footing the rebound into the unguarded goal then whipping off his shirt and hurling it into the crowd behind the goal as the home supporters erupted in wild celebration. Nobody deserved a goal more than Fukuda and his 118th.minute effort, which won the final league home game of the 2002 season and propelled TOKYO to 4th. in the standings, will be long remembered. 


F.C.TOKYO Manager Hara: 
" Well, to be honest, the past couple of games we haven't played so well but with this being the last home league game the players were desperate to finish with a win for the fans. If Baba had taken that early chance the game might have been very different. We had to wait a long time for the goal but I was very pleased with Fukuda. We are still not at 100% regarding injuries but the development shown by the players over the past year has been very encouraging: Miyazawa, Kaji, Moniwa and the players who haven't yet made the bench are improving rapidly and this really is a team with possibilities. We are going to Kashima for the last game next weekend and hope to perform as well as we did on the opening day of the season ". 

Urawa Reds Manager Ooft: 
" Firstly I'd like to praise the players for the tremendous fighting spirit they showed today. In the first half we were poor and Tokyo should really have won the game there but didn't and in the second half we improved and had several chances to take the game but couldn't capitalise on the opportunities we created. In extra time we had chances but TOKYO scored and their goal won the game ".