GAME RESULT試合結果
第15節 2002/11/30(土)
観衆 22,834人
天候 晴、弱 気温 13.6度 湿度 62%
主審:松村 和彦 副審:唐木田 徹/鈴木 亮哉 四審:恩氏 孝夫
J1 2nd 第15節
カシマ
2-1
試合終了
前半1-1
後半1-0
鹿島アントラーズ | FC東京 | |
---|---|---|
14' 秋田 豊 88' エウレル |
得点者 |
28' 石川 直宏 |
67' 本田 泰人 → 野沢 拓也 67' 柳沢 敦 → 長谷川 祥之 71' 本山 雅志 → 池内 友彦 |
選手交代 |
79' 馬場 憂太 → 鈴木 規郎 85' 福田 健二 → 佐藤 由紀彦 |
18 | シュート | 9 |
9 | CK | 3 |
19 | FK | 19 |
41' 柳沢 敦 43' 中田 浩二 57' ファビアーノ 70' ファビアーノ 72' 秋田 豊 73' 池内 友彦 89' エウレル |
警告 |
77' 藤山 竜仁 |
70' ファビアーノ |
退場 |
GK | 21 | 曽ヶ端 準 |
DF | 2 | 名良橋 晃 |
DF | 3 | 秋田 豊 |
DF | 4 | ファビアーノ |
DF | 16 | アウグスト |
MF | 6 | 本田 泰人 |
MF | 5 | 中田 浩二 |
MF | 8 | 小笠原 満男 |
MF | 10 | 本山 雅志 |
FW | 13 | 柳沢 敦 |
FW | 31 | エウレル |
GK | 29 | 高嵜 理貴 |
DF | 17 | 内田 潤 |
DF | 20 | 池内 友彦 |
MF | 25 | 野沢 拓也 |
FW | 11 | 長谷川 祥之 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 33 | 呉 章銀 |
DF | 6 | 小峯 隆幸 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
MF | 36 | 石川 直宏 |
MF | 19 | ケリー |
FW | 30 | 馬場 憂太 |
FW | 9 | 福田 健二 |
GK | 22 | 小沢 英明 |
MF | 5 | 下平 隆宏 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 14 | 佐藤 由紀彦 |
FW | 27 | 鈴木 規郎 |
【選手・監督コメント】
シーズンの最終節を勝利で!
現在2ndステージ4位につける東京、第15節は3位の鹿島アントラーズと対戦する。アウェーのカシマサッカースタジアムで迎える最終節、鹿島とは1stステージ開幕戦以来の対戦となるが、互いにこの1年の成長が問われる重要な一戦だ。今シーズンの集大成として、自分たちの攻撃サッカーで勝利し、リーグ戦を締めくくりたい。
東京はジャーン、加地が警告累積で出場停止。またアマラオが負傷のため、リーグ戦初の欠場となる苦しい布陣。だが、1stステージ第6節ガンバ戦以来の出場となる17歳の呉を右サイドバックに起用。1トップは前節Vゴールを決めた福田が務め、また三浦も約9か月ぶりの復帰を果たしてサブに入り、新たな期待も抱かせた。
対する鹿島はほぼベストメンバーの布陣。ステージ3位の座をかけた戦いは、鹿島のキックオフから始まった。
Last Game
The final League game of the 2002 season saw F.C.TOKYO take on Kashima Antlers at Kashima Stadium in a match-up of the third and fourth placed teams. An interesting fixture since the two sides hadn't met since the opening match of the season; the progress made over the course of the year should have been visible.
TOKYO were without Jean and Kaji through suspension and Amaral was injured; 17 year-old Oh made his first appearance since April in an unfamiliar line-up that was boosted by the welcome return of Fumitake Miura after 9 months out injured. Fukuda, scorer of the dramatic winner in the previous game, kept his place as lone striker.
Antlers fielded their strongest starting eleven and kicked off on a clear but cold afternoon on the Pacific Coast.
リズムをつかむもセットプレーから先制を許す
開始1分、リーグ戦では初の先発出場となる呉が、相手陣内でパスを受けると果敢にミドルシュートを放ち、今日の試合に賭ける意気込みを表す。3分には宮沢のロングパスに石川が追いつき、右ペナルティエリアの中まで攻め込んでグラウンダーのクロス、そこに福田が飛び込み、いい攻めの形をみせる。
鹿島は6分、左CKからDFファビアーノがヘディングシュートを放つが、ゴール直前で味方選手に阻まれる格好となり、東京はピンチを逃れる。立ち上がりからアグレッシブにボールを奪い、ワンタッチパスをつないでリズムをつかみ、その後も鹿島ゴール前に迫った東京だが、鹿島も厳しいプレスで対抗し、徐々にボールを支配。12分にはFW柳沢が中盤から絶妙のタイミングでゴール前にスルーパス。FWエウレルがDFの裏に抜け出し、GK土肥と1対1になるが、シュートは土肥がナイスセーブ! クリアボールを拾って放たれたシュートも再び土肥が防ぎ、こぼれ球に今度はエウレルが詰めたがゴールは許さず。東京は鹿島の波状攻撃を何とかしのいだ。
だがその直後のことだった。鹿島のクロスを東京DFがクリア、このプレーで鹿島は右CKを奪う。ここから小笠原の蹴ったボールに、ゴール正面でDF秋田がフリーで合わせてヘディングシュート。これが決まり、早くも東京は1点を失った。
TOKYO Shine But....
In the first minute of his first full game Oh picked up the ball, pushed forward and shot from outside the area. If he was nervous he certainly didn't show it and TOKYO opened brightly, pressurizing the home side across the field. Veteran Akita made an importance clearance to prevent Ishikawa reaching a low cross from Miyazawa in the third minute. At the other end a Fabiano header from a corner was blocked on the line prompting a wild goalmouth melee; somehow the ball stayed out of the net but, perceptibly, the balance of the game was tilting toward the home side.
In the 12th.minute a superbly timed ball from Yanagisawa split the TOKYO defence and put Euller clean through with only goalkeeper Doi to beat. He shot and the TOKYO No.1 pulled off a great save; the ball rebounded to an Antlers player, but again Doi was equal to the task. He pushed Euller's second attempt around the post for a corner and TOKYO breathed a sigh of relief. However, when the corner came in Akita evaded the defence to head the Antlers into the lead.
判断のよいカウンターから、石川が気迫のゴール!!
だが、東京は気落ちすることなく、すぐさま反撃。16分には、ケリーの抜群のキープから、パスを受けた石川が右ペナルティエリアに切り込むと、グラウンダーのクロス。だがファーサイドの福田にはわずかに合わず、オフサイドに。17分には呉のクロスのクリアボールが高く浮いたところを福田がヘディングシュート。23分には馬場がミドルシュートを狙う。しかしその後は、鹿島のタイトなマーク、最終ラインのスキのない守備に対し、苦し紛れのパスが多くなる。
ところが28分のことだった。DFのクリアボールをつないで、馬場がボールを受けると素早いカウンター攻撃を仕掛けた。馬場は自陣の深い位置からプレッシャーがないとみるや、ドリブルで独走。鹿島陣内中央でDFを引きつけると、右サイドから馬場の前を横切って左に走り込んだ福田をおとりに使うように、右サイドへパスを送る。これをフリーで受けた石川は、スピードに乗ってペナルティエリアに入ったところでシュート! ボールはネットの左上に突き刺さった! この馬場の判断のよい攻め上がりとパス、石川の気迫のこもったビューティフルゴールで東京は同点に追いついた。
前半早い時間に先制され、その後鹿島の厳しいプレスの前に苦戦を強いられたが、ワンチャンスを活かしてよく取り返した東京。ロスタイムには、左サイドの柳沢のクロスに本山がドンピシャのタイミングでダイビングヘッドを放ったが、土肥がファインセーブで阻止。1対1の同点で、後半へと折り返した。
Sharp Counter
TOKYO bounced back quickly with Fukuda given offside a minute later in a marginal decision after some great work by Kelly to shield the ball. Fukuda looped a header over the bar from Oh's cross in the 23rd. minute as some tight marking began to restrict chances for TOKYO.
Then, in the 28th.minute, a lightning fast counter attack tied the score.
Baba latched onto a clearance, raced the length of the field, then drew the defence to him before slipping the ball to Ishikawa who fired first time from just inside the area. The Kashima keeper stood no chance and TOKYO were back on level terms despite being under severe pressure for most of the game.
Both sides maintained a high level of concentration for the remainder of the half with chances at a premium; the Antlers nearly snatched the lead in the dying seconds of injury time but a superb reflex save by Doi from Motoyama's diving header preserved the 1-1 score line.
10人の鹿島に対し、決め手なく
後半もお互いに勝利への執念を燃やし、厳しい攻防が繰り広げられた。東京は48分、右サイドのスペースに飛び出した呉がパスを受けると中央へ突進、左側でケリーがパスを受けてペナルティエリア手前からシュートを放つが勢いがなく、相手GKがキャッチ。49分には鹿島DF名良橋が右サイドをオーバーラップ、クロスにエウレルがヘディングでシュートを放ったが土肥の正面。50分、53分には今度は左サイドのDFアウグストが攻め上がりクロス、55分にはまたもや名良橋と、鹿島は再三にわたってサイドからの幅広い攻撃を仕掛けてくる。57分には左サイドでボールを奪ったエウレルがゴールエリア手前まで突破を試みたが、これは土肥の果敢な飛び出しでピンチを逃れる。59分には右サイドに流れた本山がワンタッチで右ペナルティエリアに送ると、柳沢がフリーで受けてシュートを放つが、ゴールを横切り、ビッグチャンスを逃した。
一方の東京も、61分にはケリーが右サイドで粘りをみせDFを抜きにかかる。その直後には鹿島のDFラインのルーズボールに対し、福田が猛然と詰めよってマイボールに奪い返し、気迫あふれるプレーをみせる。68分には、中央のケリーが右サイドに出したパスに石川が追いつき、前半の得点シーンと同じような形でペナルティエリア内からシュートを放つが、惜しくもGKのファインプレーに阻まれてしまった。
互いに切り替えの速い攻防から、カウンターの応酬となりつつあったが、迎えた70分、馬場のドリブル突破に対してファビアーノがファウルで阻止。ファビアーノはこのプレーで2枚目のイエローカードを受けて退場。鹿島は10人で戦いに臨むこととなった。
しかし、ファールの応酬で逆に鹿島にセットプレーのチャンスを与えることになり、東京はリズムがつくれない。73分、ペナルティエリア直前で石川がファールを受け、FKから宮沢が直接ゴールを狙ったが、相手DFの壁に阻まれた。79分には馬場に替えて鈴木を、85分には福田に替えて佐藤を投入。石川、鈴木を前線に上げた布陣にするが、決め手なく、このまま延長戦へ突入かと思われた。
しかし88分、鹿島は東京陣内右サイドでのルーズボールを名良橋が拾うと、右ペナルティエリア内に侵入。グラウンダーのクロスに、ゴール正面でフリーで待ち構えていたエウレルが強烈なシュート。これが決まり、嫌な時間帯に追加点を奪われてしまった。
ロスタイムに入っても決してあきらめることなく、前へ向かう姿勢をみせた東京だが、結局チャンスはつくれずタイムアップ。数的優位を活かせず悔しい敗戦となってしまった。
だが、最終順位は過去最高のステージ5位に。年間総合順位こそ9位に終わったが、今日の呉や馬場、鈴木を始め、若い選手が実戦で経験をつんだことは大きな収穫の一つだといえよう。気持ちを新たに、今シーズンラストの大会、天皇杯に臨む。
【原監督の会見要旨】「アマラオ、ジャーン、加地という普段レギュラーで出ている3選手を欠いても、決して悪い出来ではなかったと思う。福田も呉も小峯もよくやってくれた。ただ、背の大きい選手がいなかったので、セットプレーは厳しいだろうと考えていた。それでやられてしまったが、よくそこから盛り返したと思う。自分たちのいいリズムがつくれていた。
ただ今シーズンを振り返って言えることだが、相手が1人少なくなった時にどうしても慌てすぎてしまっていた。運動量が落ちて、結局最後の最後にやられた。そのあたりが乗り越えなければいけない課題だ。今日の鹿島のように、1人少なくなっても勝ちにいけるようなチーム、粘りのあるチームにしていかなければならない。
開幕と今日を比べてもわかるが、1年間通じて出場していた選手というのは少ない。若い選手とベテランの選手を競争させながらきた。その中で若い選手が力もつけてきているし、ベストメンバーを揃えて、天皇杯に向けていい準備をしていきたい」
【鹿島セレーゾ監督の会見要旨】「立ち上がり、緊張のせいかパスミスが多く、リズムをつくられてしまった。あそこでしっかりつなげていれば、かなり鹿島のペースでやれたと思う。サイドが起点になっているが、中央でミスパスをカットされ、上がった裏を突かれる展開が多かった。また前半はボランチが2枚とも上がってしまい、ケリーの個人技でその裏でボールを受けられてしまった。東京はジャーンとアマラオが欠けており、高さに対しては鹿島の方が強いというメリットがあった。そこを突いて行こうとしたが、外から中央に効果的なボールが入れられなかった。そこの相手の弱いところを突いていくということをすれば、もう少し流れ良く勝てたと思う。また東京は前線に3人の選手を残していたので、特にリスタートからうまくスペースを突くことができれば、高さをもって確実に点が取れたはずだった。
東京のウィングの位置に張っている2選手はものすごく精度が高く、それが失点した場面につながった。ただ後半はポジショニングもよくなったし、前でチャンスがつくれるようになって、チームとしても乗ってきた。絶対に勝たなくてはいけないという気持ちが、ゲームの中であらわれていったと思う。
東京は、9番の選手も非常に運動量も豊富で果敢だったが、老獪なアマラオがいなかったことは助かった。東京は若い選手が多く、これから伸びるチーム。怖い存在になるだろう」
10 Man Antlers Battle Back
The second half mirrored the first; Oh burst down the right and picked out Kelly on the left. Unfortunately his shot lacked power and the keeper easily held it. Following this foray forward TOKYO were forced onto the back foot as first Narahashi, then Augusto, overlapped and sent telling crosses into the danger area. Yanagisawa should have put his side ahead in the 59th.minute as a neat touch from Motoyama set him free inside the area but he shot wide with only Doi to beat.
TOKYO were looking to hit Kashima on the break and fashioned an identical counter attack to the on that brought the goal in the 68th.minute. This time, however, the Antlers keeper was smartly off his line to deny Ishikawa with a fine save.
Tokyo were given a boost in the 70th.minute as Fabiano collected a second yellow card for bringing down Baba in full flight and received his marching orders from the referee. However, as often happens in such situations, the man advantage failed to work for TOKYO, and apart from winning a couple of free kicks were unable to make much impression on the massed ranks of the home defence. Manager Hara reshuffled the team as extra time loomed, replacing Baba with Suzuki and Fukuda with Sato, pushing Ishikawa forward into a striker's role. The game seemed destined for extra time until Narahashi seized on a loose ball down the right in the 88th.minute, sped into the area and a powered in a low cross that Euller lashed into the net from close range.
The few minutes remaining failed to produce an equaliser and the game finished 1-2. The result, combined with results elsewhere, meant a 5th.place finish in the Second Stage ( the best since promotion to the top level ) and an overall ranking of 9th. TOKYO hope to make the most of the promise shown by youngsters Baba, Oh and Suzuki in the final tournament of the year, the Emperor's Cup.
Manager Hara:
" Even though we were missing three regulars in Amaral, Kaji and Jean I thought we played well today. I was very pleased with Fukuda, Oh and Komine. With such important players out I felt we might be in trouble from set pieces and, unfortunately, I was right. Still, the team did very well to fight back and equalise against the run of play. For some reason we have struggled against teams reduced to 10 men this year; our effort drops and at the last we concede a late goal. We have to maintain our work-rate and concentration in such situations.
I feel that, over the course of the year, the young players have improved by leaps and bounds and now there is a healthy competition between them and the senior players for first team places. We hope to field our best team and make a good run in the Emperor's Cup ".
Antlers Manager Cerezo:
" We started poorly today, gave the ball away far too much and failed to find our rhythm. If we could have imposed ourselves from the start I think it would have been a very different game. TOKYO got behind our defence far too often today and Kelly caused us many problems with his great skill, particularly after the sending off. With Amaral and Jean out we definitely had the advantage in the air but as TOKYO used three strikers in the second half it was very difficult for us. The TOKYO No. 9 ( Fukuda ) was dynamic and seriously troubled our defence all afternoon.
F.C.TOKYO have many very good young players and can only improve as a team-it's a frightening prospect for the other sides in the league ".