GAME RESULT試合結果
第12節 2003/11/09(日)
観衆 20,840人
天候 曇、無 気温 15.0度 湿度 82%
主審:塩川 拓司 副審:山口 博司/山城 大 四審:唐木田 徹
J1 2nd 第12節
味スタ
4-1
試合終了
前半3-0
後半1-1
FC東京 | ヴィッセル神戸 | |
---|---|---|
16' ケリー 30' 戸田 光洋 36' 宮沢 正史 53' 石川 直宏 |
得点者 |
84' 土屋 征夫 |
70' 石川 直宏 → 鈴木 規郎 78' 茂庭 照幸 → 藤山 竜仁 |
選手交代 |
45' オゼアス → 岡野 雅行 69' ビスマルク → 西谷 正也 69' 朴 康造 → 山口 貴之 |
19 | シュート | 13 |
3 | CK | 8 |
24 | FK | 28 |
警告 |
07' 土屋 征夫 20' オゼアス 60' 北本 久仁衛 85' 岡野 雅行 89' 薮田 光教 |
|
退場 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 20 | 加地 亮 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 3 | ジャーン |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
MF | 19 | ケリー |
FW | 13 | 戸田 光洋 |
FW | 11 | アマラオ |
GK | 22 | 小沢 英明 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
FW | 14 | 阿部 吉朗 |
FW | 27 | 鈴木 規郎 |
GK | 1 | 掛川 誠 |
DF | 15 | 吉村 光示 |
DF | 17 | 土屋 征夫 |
DF | 4 | 北本 久仁衛 |
DF | 2 | 松尾 直人 |
MF | 5 | シジクレイ |
MF | 14 | 朴 康造 |
MF | 18 | 薮田 光教 |
MF | 10 | ビスマルク |
FW | 9 | オゼアス |
FW | 11 | 三浦 知良 |
GK | 16 | 岩丸 史也 |
DF | 3 | 坪内 秀介 |
MF | 24 | 山口 貴之 |
MF | 20 | 西谷 正也 |
MF | 8 | 岡野 雅行 |
【選手・監督コメント】
上位進出を賭けて落とせない一戦
ナビスコカップのため、2週間をおいて再開されたリーグ戦。今節は他カードより一日遅い開催で神戸と対戦する。前節の清水戦で3対1と快勝し、5位に浮上した東京。昨日行われた他の試合の結果により、今日勝てば一気に順位が浮上する可能性がある。一方で現在13位の神戸は降格危機を脱しておらず、必死で向かってくるはずだ。過去のリーグ対戦成績も2勝1分4敗と、苦杯をなめさせられてきた相手でもある。厳しい勝負になることが予想されるが、今後につながる重要な一戦。きっちり勝ち点3を奪って、上位進出の大きなチャンスをものにしたい。
神戸はFW播戸が出場停止。東京は近藤祐を故障で欠き、アマラオが2試合ぶりに先発。リーグ中断期間にU-22代表の香港/カタール遠征に臨み、5日に戻ってきたばかりの茂庭、石川も、いつも通りの姿を見せている。試合は冬の到来を感じさせる冷え込んだ曇り空のもと、東京のキックオフでスタートした。
リスタートを活かし、ケリーが先制弾!
開始直後、アマラオが切っ先を制するようにシュートを放つ。だが3分、加地→石川のパスを奪われ、カウンターから神戸FW三浦知がシュート。6分にはゴール正面でFKを与え、MFシジクレイの強烈なシュートは土肥のセーブでCKに逃れる。8分には東京ゴール前でボールを奪い返され、神戸DF松尾がクロス。中央で構えるオゼアスの頭を越えて事無きを得たが、ピンチを招いた。11分にはアマラオのスルーパスに合わせ、戸田が左サイドからゴール前に抜け出すが、DFに寄せられシュートは打てず。神戸は14分、ロングボールに三浦知がゴール左に抜け出すが、シュート性のクロスは土肥ががっちりキャッチした。
ここまではミスもあり、流れをつかめない東京だったが、16分に宮沢のFKを相手DFがクリア、右サイドからのスローインを得る。加地がペナルティエリア右角にスローを送ると、そこに回り込むように現れた宮沢がダイレクトでゴール前へパス。戸田をおとりに、左サイドからケリーが落下点に飛び込み、伸ばした足先にあてるとゴールイン! セットプレーからの流れで、守りを固める神戸DFをこじあけ、貴重な先制点を奪った。
これで勢いに乗った東京は、怒涛の攻めを仕掛ける。19分、戸田のパスをゴール前で石川が競り、ケリーが右エリア内からフリーでシュート。GKのセーブに合うが、こぼれを拾ってつなぐと、宮沢が右足で狙いすましたシュートを放つ。再びGKに阻まれるが、立て続けにCKを奪った。右サイドのスペースを神戸MF薮田、DF松尾に消されてしまい、石川を起点にした攻撃は手詰まりの感があるが、逆に左サイドを起点に仕掛ける。21分には金沢のクロス→ケリーのポストからリターンを受けた戸田が強烈なシュート。だがバーにあたり、惜しくもゴールはならなかった。28分には宮沢のサイドチェンジから、金沢がグラウンダーのクロス。あと一歩のところで飛び込んだ戸田に合わなかったが、波状攻撃を仕掛けた。
怒涛の攻めで戸田、宮沢がゴール! 3点をリードする
迎えた30分、宮沢が右に大きく展開。ケリーがドリブルで攻め上がりクロスを上げると、ファーサイドの戸田がヘッドで叩きつけ、ゴールイン! サイドチェンジからの狙いどおりの攻撃で追加点を奪った! 31分には神戸にゴール正面でのFKを与えるが、ビスマルクのシュートは土肥の片手でファインセーブ。34分には、松尾がゴール左下隅にコントロールされたミドルシュートを放つが、再び土肥がセーブ。がっちりゴールを守った。
そして36分。東京はペナルティエリア右手前でFKを得る。宮沢が蹴ったキックは、合わせようと飛び込んだ東京のオフェンス陣、クリアしようとする神戸DF陣の頭越しにゴール左に吸い込まれイン! 3点目を奪った。今日の宮沢はアグレッシブな攻め上がりに加え、三浦がプレスをかけてこぼれたボールを奪うと、低い位置から大きな展開で前線にパスを配給。攻守に冴えをみせた。
3点リードの展開に守備陣も奮闘。44分には再び神戸・松尾に右サイドを破られ、中へ切り込まれるとゴール前へパス。MF朴がエリア内から放ったシュートは土肥がセーブ。こぼれを拾ってビスマルクがシュートしたが、これはジャーンがゴール直前でカット。枠内へ飛んだシュートを、集中して立て続けにはね返し、ピンチを逃れた。前半ロスタイムには戸田→ケリーとつなぎ、右エリアにフリーで抜け出した石川にパスが通る。だが体勢を崩してシュートは打てず。3-0で後半へと折り返した。
攻撃サッカー炸裂! 神戸に圧勝し、2位に浮上!!
後半、神戸はFWオゼアスに代えてスピードのある岡野を投入。しかし東京は攻めの手を緩めず、左サイドから駆け上がった金沢がアマラオとワンツーをかわし、ゴール前に抜け出す。一歩早く相手GKがキャッチしたが、立ち上がりからチャンスを作った。47分には、神戸CKからシジクレイにヘディングシュートを許すも、枠を外れる。52分にはDF土屋のオーバーラップからクロスを上げられ、再びCKを与えるが、このこぼれをつないで攻めに転じる東京。ケリーがドリブルで上がり、宮沢がつなぐと、右へ流れていた戸田が果敢にエリア内に進入しシュートを放つ。一度は相手DFにブロックされたものの、はね返りに戸田が飛び込み、相手DFとの混戦から浮いたボールが中央で待ち構える石川の前へ。石川はボールの落ち際を右足を鋭く振りぬくボレーシュート! ボールは鮮やかにネットを揺らした!
4点目を奪った直後には、ケリーのスルーパスを受け、今度は左に抜け出した戸田がシュート。GKのセーブをアマラオがヘディング、再度GKのセーブに合うが、こぼれをまたもやアマラオ、DFに当たったボールをつないで宮沢と、シュートの嵐を浴びせる。59分には速攻を仕掛け、右サイドを駆け上がったケリーのクロスに、アマラオが飛び込みヘディングシュート。だが惜しくも左に外れる。
神戸は69分にビスマルクに代えてMF西谷、朴に代えてMF山口を投入。東京も、U-22代表での連戦の疲れを考慮し、70分には石川に代えて鈴木、78分には茂庭に代えて藤山を投入、終盤を乗り切ろうとした。73分にはケリーが前掛かりになる神戸のGKの位置をよく見て、ロングループシュート。わずかにゴールの上に。だが神戸も一矢報いようと、シジクレイ、西谷を中心に反撃を仕掛ける。徐々に神戸の攻め込みを許すと、84分にペナルティエリア右でFKを与える。西谷のキックを中央で受けた山口がシュート、これがゴール直前で土屋にあたり、コースが変わってイン。アンラッキーな形で1点を返されてしまった。
だが、それでも最後までゴールに向かう東京は、43分に戸田のカットからカウンターを仕掛ける。ケリーが右サイドを駆け上がり、ラストは中央にフリーで上がったアマラオにパス。けれどもアマラオのダイレクトシュートはゴール左に。ロスタイムにはアマラオを起点にしたカウンターからをケリーがドリブルで上がり、シュートを放つが、相手GKがキャッチ。5点目こそ奪えなかったが、このままタイムアップを迎え、神戸に快勝した。この勝利で勝ち点を20に積み上げた東京。同じ勝ち点でヴェルディ、横浜F、磐田が並ぶが、得失点差で上回り、2ndステージ1節以来の2位に浮上した!
【選手コメント】《金沢》「引いて守りを固めた神戸に対して、リスタートから得点できたことが勝利の大きな要因となった。あの先制点で相手のゲームプランが崩れたと思う。ただ試合終盤のバタバタした展開は反省点として残る。点差が開いていたからよかったものの、今後に向けて修正していかなければいけない」 《宮沢》「前半からガンガン攻めていこうという意識が勝利につながった。ゴールは、いつもどおりの狙いで蹴ったもの。セットプレーからも流れの中からも点が取れるようになってきたので、これを続けていきたい。(三浦)文さんがビスマルクについて、自分が周りを埋め、相手ボランチにプレッシャーをかけるという連係がうまくとれたと思う」
【原監督の会見要旨】「昨日の結果で神戸も再び厳しい状況になり、今日は難しい試合になると思っていた。先取できれば神戸が前がかりになるので、カウンターから2点目を取りたいと考えていた。立ち上がりは動きがよくなく、イージーミスもあってズルズルいく嫌な感じもあったが、いい時間に先制してリズムに乗れた。今日の先発には、アマラオと近藤祐介のどっちを使うか悩んだ。清水戦では初先発の近藤祐がアクセントとなって、3点を取って勝った。アマラオも風邪で体調を崩していたので、練習試合や紅白戦では交替で使い、どちらが出てもいいように準備をしていた。ところが前日の練習で近藤祐が腰を痛めてしまった。その状況で先発したアマラオだが、前線でうまくタメを作り、またファールをもらったりして、それでケリー、石川や戸田が活きた。ゴールは決められなかったが、アマラオの良さが出ていたと思う。みんなにも『アマラオに決めさせたい』という気持ちがあったし、彼のコンディションも上がってくるだろう。次のガンバ戦に向けて、またいい準備をして臨みたい」
【神戸・副島監督の会見要旨】「東京は当然前半から攻めに出てくることが予想できたので、前半をしのいで後半に勝負をかけるのが今日の狙いであった。だが16分に先制されたことで、さらに東京の出足の鋭さを増してしまった。スピードのあるサイドアタックが東京の特長で、そこを抑えにいこうとしたが、先制されたことで彼らの力を助長することになってしまった。東京は立ち上がりは硬さがあり、出足が鈍い印象があったが、先制が今日の勝負の鍵になった。ただ、前半3失点したが、後半に仕切り直して次につながるゲームができたと思う。一試合も無駄にできないので、次に向かって切り替えて行きたい」