GAME RESULT試合結果

第11節 2004/5/22(土)
観衆 15,388人 
天候 雨、弱 気温 11.2度 湿度 88% 
主審:柏原 丈二 副審:浅野 正樹/八木 あかね 四審:西村 雄一

J1 1st 第11節

カシマ

HOME

鹿島アントラーズ

0-0

試合終了

前半0-0

後半0-0

AWAY

FC東京

鹿島アントラーズ FC東京
得点者
52' 内田 潤 → 名良橋 晃
55' 石川 竜也 → 野沢 拓也
80' 本山 雅志 → 平瀬 智行
選手交代 68' 戸田 光洋 → 鈴木 規郎
72' 馬場 憂太 → 呉 章銀
85' ケリー → 三浦 文丈
9 シュート 13
4 CK 7
22 FK 23
33' フェルナンド
36' 中田 浩二
49' 本山 雅志
57' 金古 聖司
警告 26' 今野 泰幸
34' 戸田 光洋
退場
鹿島アントラーズ先発
GK 21 曽ヶ端 準
DF 17 内田 潤
DF 3 金古 聖司
DF 4 大岩 剛
DF 22 石川 竜也
MF 5 中田 浩二
MF 16 フェルナンド
MF 8 小笠原 満男
MF 7 新井場 徹
FW 9 ファビオ ジュニオール
FW 10 本山 雅志
鹿島アントラーズ控え
GK 1 小澤 英明
DF 2 名良橋 晃
MF 26 増田 誓志
MF 25 野沢 拓也
FW 19 平瀬 智行
FC東京先発
GK 1 土肥 洋一
DF 32 徳永 悠平
DF 2 茂庭 照幸
DF 3 ジャーン
DF 17 金沢 浄
MF 18 石川 直宏
MF 6 今野 泰幸
MF 7 浅利 悟
MF 19 ケリー
MF 14 馬場 憂太
FW 13 戸田 光洋
FC東京控え
GK 22 塩田 仁史
DF 8 藤山 竜仁
DF 15 鈴木 規郎
MF 4 呉 章銀
MF 10 三浦 文丈

【選手・監督コメント】

上位進出のカギを握る一戦


 前節、広島との一戦をドローで終えた東京は勝点15の第6位。今節対戦する鹿島は勝点17の第4位と、この直接対決に勝てば鹿島を上回り上位進出を狙えるだけに、何としても勝点3を積み上げたいところ。一方の鹿島も優勝戦線に残るためには、この日のホームゲームで確実に勝点3を積み上げなければならず、お互い絶対に負けられない一戦となった。

 東京は前節からメンバーを大幅に変更。ワントップには内転筋痛のルーカスに代わり今季初先発となる馬場を置き、左MFは前節足首を痛めた梶山に代わり戸田が、また左サイドバックには藤山に代わり第6節以来5試合ぶりに復帰した金沢が入った。トップ下のケリー、右サイドバックの徳永は2戦連続の先発、ボランチには第7節以来不動のコンビを組んでいる今野、浅利のメンバーで臨むことになった。

 対する鹿島は、ボランチに中田が今季初先発。攻撃的MFには出場停止の明けた小笠原が入り、ベストメンバーが揃った。4月29日のナビスコカップで東京に初めてホーム初黒星を喫しているだけに、優勝戦線に残るだけでなく、リベンジを賭けて高いモチベーションで臨んでくることが予想された。

 浅利、金沢がともにJ1通算100試合出場となるこの試合を勝利で飾ることができるか。上位進出のカギを握る一戦は、気温11.2℃、霧雨の降る肌寒いカシマサッカースタジアムで午後2時5分、キックオフの笛が鳴った。

攻撃サッカーで鹿島を圧倒


 「鹿島はホームでスタートからガンガン来るはず。それに負けないよう、しっかり競るところは競って、ボールを奪ったら素早くサイドから攻めていこう。ゲームの入り方が大切だ」と、キックオフ前に檄を飛ばした原監督。その命を受けた東京イレブンは、スタートから鹿島を闘志で圧倒した。

 最初にシュートを打ったのは東京。枠を大きく外れたが、開始1分、石川の挨拶代わりのシュートが口火となり、東京は勢いを見せ始める。ケリーにボールを集め、ワントップの馬場が独特のボールタッチで前線に基点を作ると、右から石川、徳永が質の高いクロスを供給し、左は戸田がエネルギッシュな動きでスペースを突き鹿島DF陣をかく乱した。6分には、今野が左サイドに攻め上がりクロスを入れると、これに反応した戸田がゴール前で抜け出したが鹿島DFに倒されシュートを打てず。9分には、右サイドをドリブル突破したケリーがクロスを入れると、ボールはニアポストぎりぎりに飛び、あわやゴールインかと思われたが、鹿島GKが辛うじてストップ。続く11分には、DF茂庭が蹴ったロングフィードに左サイドで戸田が突進。鹿島DFが先にボールを触るも、これを粘って奪い返すと中央に走り込んだケリーへ低いクロスを送る。しかし、一歩届かずDFがクリア。これで得た左CKをケリーが寄って受け、ファーサイドを狙ったループシュートを放ったが、惜しくもバーに当りゴールならず。さらに、このボールが右サイドへ転がり、拾ってもう一度逆サイドの左へ振ると、石川→戸田とつなぎ、最後は戸田がペナルティエリア内で鹿島DFをかわして左足で強烈なシュートを放ったが、GKの正面でキャッチされた。

 15分にも右サイドから中央へ、石川→馬場→石川と短いパスをつなぎ、ペナルティエリア内左でフリーの戸田へパス。戸田は落ち着いて中央へクロスを入れたが、GKがパンチでクリア。点にはつながらなかったが、序盤は精度の高いクロスでチャンスを頻繁に演出した。

「シュート打て!」


 東京の優勢はその後も続いた。22分、右サイドで得たFKを石川が低く鋭いボールを蹴ると、これに今野がダイビングヘッドで飛び込んだが、相手DFに阻まれCKに。この右からのCKも今野がヘディングでシュートを放ったが、バーを大きく越した。続く25分、左サイドで金沢→馬場→金沢とダイレクトでつなぎ、スペースに飛び出した今野へ。今野は深くえぐってから低めのクロスを入れたが、これもクリアされCKに。何度も素晴らしいパスワークで鹿島を翻弄しながら、最後の詰めが甘くゴールにつなげることはできなかった。

 ここまで防戦一方の鹿島はワントップ気味にファビオ ジュニオールが張ってポストに入るが、茂庭、ジャーンの厳しいチェックでボールが収まらず全体の押し上げができない苦しい展開。中田も本調子には遠くパスミスが目立ち、小笠原、本山も今野、浅利の厳しい潰しで仕事ができず、なかなか形を作れなかった。

 鹿島がチャンスらしいチャンスを作ったのは27分、ファビオ ジュニオールの強引な突破からゴール前で混戦となり、詰めていた本山の前にボールが転がると、これをフリーで強シュート。しかし、これは土肥ががっちりキャッチ。31分にはこれまで完璧だった東京DFラインに一瞬隙が生じ、右サイドからファーサイドに空いたスペースを狙ったクロスが入ると、ここに小笠原が猛スピードで突進。至近距離からヘッドでシュートを打たれたが、石川が懸命に戻り体を寄せたことでボールは枠を外れた。

 東京の最大のチャンス到来は34分、左から金沢が低いクロスをゴール前に送ると、ケリーがゴールを背にキープ。同じペナルティエリア内の右位置でフリーの馬場へパスを通すと、馬場は右足でシュートを打つフェイントを入れて鹿島DFをかわし左足でシュート!? と思ったら、これも打たずに再び中央でフリーのケリーへパス。しかし、ケリーもそのフェイントに引っかかったのか、このパスを空振りしてしまいシュートを打てず。最大の絶好機を逃してしまった。

 その後も39分に茂庭のロングパスを馬場がヘッドで後ろへ落とし、走り込んだケリーがゴール正面からシュートを放ったがバーの上に。東京は鹿島を圧倒しながらも点に結びつけられず、勝負は後半へと持ち越された。

安定した守備とケリーの復調でチーム力アップは見えたが…


 「内容は悪くない。後半も前半の立ち上がりのようにシンプルに攻めていこう。右サイドでもっと石川と徳永を使って、サイドから速いボールを入れていくことを徹底するように。クロスに対してはもっとニアに飛び込むようにしよう。とにかく点を取らなければ勝てない。思い切ってシュートを打とう」と、ハーフタイムに原監督から指示があったが、後半開始早々それが形になる。50分、右サイドから浅利が左サイドに空いたスペースに大きなサイドチェンジを入れると、これに金沢が突進して左足シュート。惜しくも鹿島DFのタックルに阻まれたが惜しいシーンだった。

 攻め手のない鹿島は52分、右サイドバックに名良橋、55分、攻撃的MFに野沢を投入し、新井場を左サイドに配置換え。より攻撃的な布陣を敷いて、勝点3を取るべく勝負に出た。

 対する東京はボランチの二人がますます冴えわたり、浅利が後方で茂庭、ジャーンらと強固なディフェンスを構成し、今野が前線の高い位置でボールを奪取しては、その勢いのまま攻撃に参加した。67分には、今野が左サイドで2人を突破し、3人目にタックルで倒されたがすぐさま立ち上がり、さらに突進。ここでもう一度倒されてFKをもらったが、今野の闘志溢れるプレーにチームは奮い立った。

 一進一退の攻防は白熱の度を増していった。68分、戸田に代えて鈴木を投入。69分には、左サイドでケリーがボールを奪い、ドリブルから前線の馬場へ当ててリターンを受け、DFの裏へ走る馬場に絶妙のスルーパスが通すが惜しくもオフサイド。続く71分には右の石川から中央のケリー、そして左サイドに上がった今野にパスが通り、今野が思い切りよく左足を振り抜いたが、シュートは惜しくもゴール左へ。72分、馬場に代えて呉を投入。鈴木をワントップに置き、呉がそのまま左MFに入った。75分、ケリーが左サイドから中央に持ち込んで鹿島DF2人をかわしシュートを放つもバーを大きく越した。続く76分にはケリーがドリブルで持ち上がり、右サイドから中央に空いたスペースへ入ってきた石川にパスを通すと、鹿島DFと競りながら左足でシュート。逆に78分、ファビオ ジュニオールがペナルティエリアの右でボールキープし、反転してゴール前へ低いクロスを入れると、これにフェルナンドが飛び込んだが僅かに届かず。79分、今野が中盤でパスカットしてそのまま持ち上がり、左サイドの鈴木へ。鈴木はミドルレンジから思い切りよくシュートを放ったが、ボールは枠を外れた。カウンターからの攻撃で左の鈴木に振ったことで、右サイドの石川、ケリーがフリーだっただけに、残念なシーンだった。

 鹿島は80分に本山に代えて最後のカードとなるFW平瀬を投入。83分、その平瀬が右サイドからペナルティエリア内のファビオ ジュニオールにパスを通し、タメを作ってから攻め上がってきた名良橋に落としシュート。ボールはバーの上を大きく越したが、鹿島の得意な形だっただけに危ない場面だった。終了間際には、またもペナルティエリア内のファビオ ジュニオールがキープして落としたボールを正面から小笠原が渾身のシュートを放ったが、金沢が体で飛び込んでこれをブロック。試合は結局、シュート数で13:9と東京が優勢だったものの、前節同様の決定力不足に泣き、スコアレスドローで勝点1を積み上げただけに終わった。

【選手コメント】《馬場憂太選手》「久しぶりに長い時間ピッチに立ったが、良い感じでプレーできた。ただ、ワントップで孤立した時、ボールを持ちすぎて奪われることがあったのが課題。ケリーとのコンビはやりやすかった。勝てた試合だったので、最後のフィニッシュを決められなかったのが残念」 《金沢浄選手》「(今日は100試合だったが)自分としては他と同じいつも通りの試合。自分の100試合だからというのではなく、勝てば鹿島より上に行けたので、何としても勝ちたかった。久しぶりの試合だったけど、試合感は鈍っていなかったし、違和感なく入ることができた」

【原監督の会見要旨】「前節からメンバーを入れ替えたが、ルーカスと梶山がけがで完全ではなかったので、ワントップに思い切って馬場を使ってみて、左も先週休んだ戸田を入れたが、二人ともよくやっていた。試合前、アントラーズは立ち上がりからガンガン来るから、シンプルにプレーしてボールを奪ったら、右の石川、左の戸田を使ってサイドから攻めていこうと話した。良い形は作っていたが、点を取れないのが現在のウチの課題。前半、馬場が切り返して、ケリーも空振りしたシーンは決定的だったし、あれを決めないと。ディフェンス面はよくなっているし頑張っていた。後半、アントラーズが選手を交替して攻めてきたが、良く耐えた。今野、浅利の献身的な守備が効いているし、金沢が帰ってきて安定感があった。今は今野がボールを奪って、そのまま上がっていくプレーが一番チャンスになっている。小笠原や中田らとマッチアップしても、今野の方が運動量やチャンスに絡む回数で上回っていた。これから五輪代表や日本代表が抜けることがあるが、元気の良い選手から使っていき、チーム力を落とさないようにしていきたい」

【鹿島・トニーニョ セレーゾ監督の会見要旨】「まず立ち上がりから10分、FC東京の勢い、試合に臨む意気込みに違いがあった。我々は単純なプレーが多く、組織的なプレーが欠けていた。中盤4人の技術・選手としての質を考えれば、前半25本のパスミスは考えられない。後半も何人か出来が悪かった。パスミスは数えていなかったが……。代表発表後の合流直前の試合は内容が悪いというのが、ここ数年の傾向としてある。今日もそうだ。ただ、今日は東京の守備が良かった。我々にはセンターバックにしか、ボールを持たせてくれなかった。前半から相手が気持ちで上回っていて、我々は常に後手を踏んでいた。立ち上がりから負けていたのだ。ハーフタイムに良くしようとしたが、後半も相手の方が上だった。今日は悔いの残る試合になってしまった」