GAME RESULT試合結果

第4節 2004/6/05(土)
観衆 13,865人 
天候 晴、中 気温 23.0度 湿度 70% 
主審:穴沢 努 副審:柴田 正利/数原 武志 四審:犬飼 一郎

YNC 予選Dグループ 第4節

国立

HOME

FC東京

2-1

試合終了

前半2-0

後半0-1

AWAY

ヴィッセル神戸

FC東京 ヴィッセル神戸
13' 今野 泰幸
24' 鈴木 規郎
得点者 77' 播戸 竜二
50' 馬場 憂太 → 三浦 文丈
64' 鈴木 規郎 → 阿部 吉朗
84' 戸田 光洋 → 呉 章銀
選手交代 45' 菅原 智 → 三浦 知良
86' 北本 久仁衛 → 薮田 光教
9 シュート 8
5 CK 7
29 FK 19
15' 鈴木 規郎
31' 戸田 光洋
56' 近藤 祐介
61' 近藤 祐介
警告 56' 播戸 竜二
79' 小島 宏美
85' 播戸 竜二
61' 近藤 祐介
退場 85' 播戸 竜二
FC東京先発
GK 22 塩田 仁史
DF 32 徳永 悠平
DF 2 茂庭 照幸
DF 3 ジャーン
DF 17 金沢 浄
MF 14 馬場 憂太
MF 6 今野 泰幸
MF 7 浅利 悟
MF 15 鈴木 規郎
FW 25 近藤 祐介
FW 13 戸田 光洋
FC東京控え
GK 21 遠藤 大志
DF 8 藤山 竜仁
MF 10 三浦 文丈
MF 4 呉 章銀
FW 11 阿部 吉朗
ヴィッセル神戸先発
GK 16 岩丸 史也
DF 7 朴 康造
DF 17 土屋 征夫
DF 4 北本 久仁衛
DF 6 ホージェル
MF 23 森 一紘
MF 5 菅原 智
MF 33 丹羽 竜平
MF 10 藤本 主税
FW 20 小島 宏美
FW 13 播戸 竜二
ヴィッセル神戸控え
GK 27 荻 晃太
DF 28 河本 裕之
DF 3 坪内 秀介
MF 18 薮田 光教
FW 11 三浦 知良

【選手・監督コメント】

ナビスコカップ第4節、チャンスをつかめ!


 先週末に続き、今節もナビスコカップの開催。第4節はホーム国立競技場でヴィッセル神戸と対戦する。日本代表の土肥、加地が不在、またケガのケリー、石川に加え、ルーカスを出場停止で欠くが、U-23代表の茂庭、今野、徳永は前節同様に先発。FWには近藤祐介が今シーズン初のスタメン出場となった。ここ最近の練習でよい結果を出し、好調の近藤だが、その台頭と、チームとしての新たな戦いに大きな期待を抱かせる。

 また本日先に行われたいたカードでは、Dグループ首位の鹿島が柏に敗れていたため、引き分けでも首位に立つことができる。このチャンスを確実に活かし、今後の戦いを有利に進めていきたいものだ。試合は、晴れわたり、まだ明るさの残る国立競技場、馬場、近藤祐がセンターサークルに立ち、東京のキックオフでスタートした。

抜群の連係から、今野のゴールを生みだす!


 立ち上がりからアグレッシブなプレスが機能する東京、ペースをつかむと次々にチャンスをつくった。開始50秒、右スローインを馬場がつなぎ、徳永のクロスに近藤祐が合わせて、CKを奪う。このCKから茂庭がヘディングシュートを放つが、ゴールの上に。2分には、神戸のサイドチェンジのボールに戸田が詰めると左エリアまで駆け上がり、クロス。中では合わせることができなかったが、惜しいシーンを作った。

 神戸は5分、MF藤本のクロスにFW小島が合わせ、CKを奪う。8分にはカウンターから右サイドからDF朴が攻め上がり速攻を仕掛けるが、クロスはFW播戸に合わず。12分には東京のチャンス。神戸のDFラインでのパス回しを戸田が猛然とチェイシング。ボールを奪うとゴール前に疾走、エリアの中でフィニッシュには持ち込めなかったが、粘りをみせてつなぐと、フォローに上がった馬場が狙いすましたシュートを放つ。シュートはGKに阻まれCKに逃れられたが、迎えた13分、馬場の左CKに合わせた、今野のヘディングシュートがゴールイン! リーグ1stステージ神戸戦でも2ゴールを挙げている今野の勝負強さが光ったが、戸田、馬場の一連のプレーが得点の起因になっており、それぞれが持ち味を活かして先制弾を生みだした。

豪快に鈴木が魅せた! スーパーゴールで貴重な追加点


 17分には神戸DFのクリアを浅利がカット、すぐさま前線にスルーパスを送るが、飛び出した戸田は惜しくもオフサイドに。だが東京は出足速く、奪っては馬場のキープ、近藤祐のポストからボールを散らし、テンポのよい展開で神戸ゴールに迫る。23分には馬場からのパスを受けた近藤祐が倒され、FKを得る。位置はゴールやや左寄り、距離は30m近くあった。だがジャーンをおとりに鈴木が左足を振り抜くと、壁を横切るように走ったボールはゴール右にまさに突き刺ささるようにイン!! この豪快なキックにはスタンドも騒然。得点シーンの後もしばしざわめきがおさまらず、観客席に広がっていった。

 鈴木のJリーグ初ゴールで、2点のリードを奪った東京。その後もイキイキとしたプレーを繰り返してフィールドを支配。26分には馬場の距離のある右FKから、ファーサイドで今野がヘディングシュートを放つが、GKがキャッチ。27分にも馬場の前線へのフィードを受けた今野が左サイドを駆け上がりクロス。こぼれ球を拾って波状攻撃を仕掛けた。28分には徳永のミドルシュート。

 30分を過ぎてからは神戸にチャンスを与えるシーンもあったが、39分エリア内に飛び出した播戸へのパスも塩田の果敢な飛び出しでカット、ピンチを未然に防いだ。前半終了間際には左クロス→近藤のポスト→馬場がゴールを狙ったが、こぼれ球に詰めた戸田がオフサイドにかかり、ゴールはならず。追加点は奪えなかったものの、2点リードで後半へと折り返した。

1点を返されるも、予選リーグ3連勝でグループ首位に立つ


 原監督のハーフタイムの指示は「2対0は完全なリードではない。サイドで起点をつくり、ビルドアップしよう。ボールを簡単に動かしてリズムよく攻めていこう」というもの。だが馬場が「前半終盤に足首を捻挫をしており、ドクターは後半の出場は難しいかも…と判断。少しやらせてみたところ明らかに足を引きずっていた(原監督)」との理由で50分に三浦文に交代。対する神戸は後半からボランチの菅原に代えてFW三浦知を投入し、反撃体勢に。

 これを機に神戸にリズムをつかまれてしまった。45分には藤本がミドルレンジから後半最初のシュート。46分には右CKからDF土屋がヘディングシュート。51分には速攻から左エリアに入った藤本が強烈なシュート。塩田がナイスセーブで逃れた。東京も58分には左サイドで金沢がCKを奪うと、こぼれ球を粘り強く拾って攻撃を仕掛け、ラストは今野の右クロスに左エンドライン際で三浦文が詰めるも、わずかに合わず。

 ところが61分、近藤祐が今日2枚目の警告を受け退場に。30分近くを残し、東京は10人で戦わざるを得なくなった。64分には鈴木に代えて阿部を投入。だが67分、FKに合わせエリアに飛び出した戸田がシュート体勢に入るも、直前で神戸DFがカット。70分には茂庭のロングフィードを受けた阿部が倒され、FKからジャーンが狙うが相手GKがセーブ。チャンスを逃がすと、76分には神戸・藤本の鋭いアーリークロスに播戸、三浦知がゴール前に飛び込む。タイミングが合わずゴールは許さなかったが、77分にはDFラインからパスをつながれ、左サイドから藤本が前線に長いスルーパス。これがエリア内の播戸にわたると、一旦は茂庭が身体を寄せたが、こぼれ球を拾われ、播戸がゴール。ここまでよく耐えてきた東京の守備陣だが、遂に1点を返されてしまった。

 しかし、同点に追いつこうと攻撃を仕掛ける神戸だが、85分には播戸が2枚目の警告を受け退場に。10人対10人の戦いとなった終盤は互いに譲らずタイムアップ。東京は2対1で勝利を果たし、Dグループ首位に立った。

【選手コメント】《近藤祐》「緊張していたが最初のワンプレーで落ち着いた。ただ、あそこで決めておかなければと思う。憂太のキープしたボールをミスなく落として、自分も前へということに気をつけていたが、前半はコンビネーションもよかったと思う。退場はショック。だが、モチベーションを落とさず、これからも試合に出ていけるように準備したい」 《鈴木》「FKは低く打てば入るような気がして、ジャーンにも『自分が蹴りたい。フェイントでおとりになってほしい』と話した。練習じゃ入らないし、試合で決めたのも初めて。自信があるわけではないのだが、これからもチャンスがあればどんどん打っていきたい。でも得点以外はまったくダメ。流れの中でアピールできるようにしていきたい」

【原監督の会見要旨】「立ち上がりは狙いどおり、前からプレスをかけてサイドや、あるいは中央からの形ができていた。その中でCKを取って、馬場のキックから今野が、2点目も鈴木がFKから決めてくれた。前半のうちにあと1点を取れるチャンスが何回かあったので、そこで取りたかったが。後半は神戸はカズを入れ、小島が中盤に下がりながら、より攻撃的に出てきた。捻挫した馬場に代えて三浦文を入れ、試合を落ち着かせようとしたが、その後近藤祐が退場になったこともあり、バタバタしてしまった。だが1点は取られたが、最後はよく踏ん張ってくれた。鹿島が柏に負けたこともあり、ここで勝点3を取れたことは大きい。ルーカスが出場停止で、阿部は勝負どころで使おうと考えていた。今季初めてスタメン出場した近藤祐は得点こそなかったが、いい絡みをしてくれた。退場は余計だったが、ポスト役も出来るし、身体も強い。鈴木は荒削りだが左足の一振りがある。FKは昨日もずっと練習していたが、力が入ると枠にいかないので、枠にだけは蹴るようにと言った。ロベルト・カルロスのように、助走しただけでスタンドが沸くくらいのキッカーにならなきゃダメだよという話もしたが、あのくらいのキックを蹴れる選手は日本にはなかなかいないと思う。右サイドではもう少しうまく抜けてほしいし、チャンスをハンドで潰してしまうなど、まだまだ課題もあるが、石川とは全く違うタイプで、馬力やダイナミックさに期待している。最終ラインについては安定してきている。今野と浅利のバランスも良くなってきている。いかに点を取っていくかというところを詰めながら、続くリーグ戦に気持ちを切り替え、臨んでいきたい」(今野の攻撃参加について)「当初のイメージは、センターバックの前でカバーをするプレーヤーだと思っていたが、高い位置でどんどん奪い、こぼれ球を待つよりも自分から前に行くのが特長。守備のしっかりした浅利と組ませて、今野のよさを前で出したいと考えた。最近は拾ってさばいて、もう1回シュートまでいっていいと話しているし、本人も点を取るおもしろさを知ったのではないか。CKの時も自分から前に上がるようになった。今日も一番攻撃的なプレーを随所にしていたと思う。 このまま大きく伸びてほしい」

【神戸・ハシェック監督の会見要旨】「今日は悪い試合ではなかった。自信をもってほしい。ナビスコカップ決勝トーナメント進出のチャンスは小さいかもしれないが、まだまだ最後までがんばりたい。失点は、1点目はコーナーキックだったからミスからのもの。2点目はフリーキックだったので仕方がない」