GAME RESULT試合結果
第5節 2004/9/19(日)
観衆 11,587人
天候 晴、中 気温 28.4度 湿度 63%
主審:砂川 恵一 副審:山口 博司/岡野 尚士 四審:扇谷 健司
J1 2nd 第5節
柏の葉
1-1
試合終了
前半0-0
後半1-1
柏レイソル | FC東京 | |
---|---|---|
87' 羽地 登志晃 |
得点者 |
79' 戸田 光洋 |
72' 増田 忠俊 → 加藤 望 81' 大谷 秀和 → 山下 芳輝 81' 大野 敏隆 → 下平 隆宏 |
選手交代 |
53' 鈴木 規郎 → 阿部 吉朗 68' ケリー → 戸田 光洋 85' 宮沢 正史 → 藤山 竜仁 |
10 | シュート | 14 |
7 | CK | 8 |
22 | FK | 19 |
20' 大谷 秀和 41' 大野 敏隆 61' 薩川 了洋 63' 永田 充 |
警告 |
55' ジャーン |
退場 |
GK | 1 | 南 雄太 |
DF | 3 | 薩川 了洋 |
DF | 20 | 永田 充 |
DF | 26 | 近藤 直也 |
MF | 38 | 波戸 康広 |
MF | 23 | 大谷 秀和 |
MF | 7 | 明神 智和 |
MF | 12 | 増田 忠俊 |
MF | 14 | 大野 敏隆 |
FW | 22 | 羽地 登志晃 |
FW | 28 | 玉田 圭司 |
GK | 21 | 清水 健太 |
DF | 4 | 渡辺 毅 |
MF | 25 | 下平 隆宏 |
MF | 11 | 加藤 望 |
FW | 9 | 山下 芳輝 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 20 | 加地 亮 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 3 | ジャーン |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 15 | 鈴木 規郎 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
FW | 19 | ケリー |
FW | 25 | 近藤 祐介 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 29 | 前田 和也 |
FW | 11 | 阿部 吉朗 |
FW | 13 | 戸田 光洋 |
【選手・監督コメント】
3連勝をめざし、アウェーで柏レイソルに挑む
2ndステージ第5節はアウェーで柏レイソルと対戦する。現在リーグ戦では2連勝し、7位につける東京。本日は他カードに一日遅れの日曜開催となるが、前日の結果により、上位陣は混戦模様となっている。3連勝を果たして上位に抜け出すとともに、このあと続くホームでの連戦(23日浦和戦、26日鹿島戦)に向けて勢いに乗りたいところでもある。
対する柏は、2ndステージ1分3敗で未だ勝ち星がない。前節はガンバ大阪に1対5で大敗。1stステージからの通算成績でも最下位を争い、MFリカルジーニョ、ゼ ホベルトらも故障で戦列を離れ、苦しんでいる状態だ。だが9月に入り、名古屋に期限付移籍をしていたMF大野が復帰。市原からFW羽地も加入し、新しいメンバーで建て直しを図っている。今シーズンの対戦は、ナビスコカップを含めた3試合で東京が2勝1分と分のよい相手だが、今週の練習を東京戦のために非公開で、柏の葉競技場で行ってきたことを考えれば、今節にかける必死さは要注意といえるだろう。
今節は三浦が出場停止。今野と宮沢がダブルボランチを組み、近藤祐が1トップの布陣で臨む。また故障の癒えた鈴木が左MFとして、1stステージ最終節以来の先発に。戸田も7月24日ナビスコカップ第6節柏戦以来のベンチ入りを果たしている。試合は柏の葉競技場、立っているだけで汗が出る蒸し暑い中、東京のキックオフでスタートした。
厳しいマーク、ピッチコンディションにも苦しめられ…
立ち上がりに果敢に攻めに出たのは柏。開始15秒で右サイドバックの波戸が攻め上がって右CKを奪うとFW玉田がシュート。だがこのワンチャンス後は両者ともに荒れたピッチにも苦しめられ、なかなかチャンスを作ることができない。13分には加地がオーバーラップから右CKを奪うが、GK南のクリアボールを玉田に拾われ、逆に柏にカウンターを仕掛けられる。19分には玉田が右サイドからペナルティエリアに侵入、ゴール正面にパスをつがれMF明神のシュートを許すが、土肥の正面を突く。
東京は21分、近藤祐が左CKを奪うと、ショートコーナーから波状攻撃を仕掛け、今野のシュートから2本目のCKを得る。セットプレーからチャンスをうかがうが、25分には柏も立て続けに3本のCK。このこぼれを拾って速攻を仕掛けたが、フィニッシュには至らなかった。だが直後には金沢が大きなサイドチェンジのパスを右サイドへ。加地を経由し、馬場が前線にクロスを送ると、柏DFのこぼれ球を拾って近藤祐がシュート。しかし相手GKに阻まれる。
柏は厳しいディフェンスからボールを奪うと、最前線の羽地をターゲットにシンプルな攻撃を仕掛けてくる。一方東京は、30分すぎから鈴木と馬場のポジションの左右を入れ替えたりするが、ケリーが柏MF明神の徹底的なマークを受けたこともあり、プレーが分断されて有効的な攻めを仕掛けることができない。ようやく43分、FKからセカンドボールを拾って柏ゴールに迫り、左エリア内から今野がシュートを放つがGKのセーブに合う。そして迎えたロスタイム。FKをつないで加地が前線にクロスを入れると、柏DFがクリアし反撃に出るためDFラインを上げようとした。このラインの裏をめがけて、クリアを拾った宮沢が浮き球のパス。これにゴール前に抜け出した近藤祐がヘッドで合わせるが、ボールは惜しくも右ポストを叩き、中央へ。そして押し込もうと詰めたケリーより一歩速く、柏DFにクリアされてしまった。終盤にビッグチャンスを作った東京だが、ゴールはならず。0対0のまま勝負は後半へ持ち越されることとなった。
復帰した戸田ゴールで粘る柏に先制!
ハーフタイムの原監督の指示は「柏が厳しくきているため、なかなかボールが収まらないが、辛抱しながら両サイドが高い位置でボールをもらって、もっとサイドを使おう」というもの。指示通りサイドを意識し、今野も再三右サイドを駆け上がったが、柏も集中した守備で東京にチャンスを作らせない。51分には鈴木が右サイドからシュート、52分にはCKのこぼれを拾って加地がシュート。だがいずれもゴールを割るには迫力不足で、53分には鈴木に代えて阿部を投入した。柏は55分にはFKに続きCKを得る。58分にはゴール正面のFKからMF大野が直接狙い、リスタートから東京ゴールに迫る。
しかし両者ともに決定的なシーンは作れず、このこう着状態を打破しようと東京は68分にケリーに代わり戸田がイン。馬場を中央に、左MF阿部、右に戸田という布陣でゴールに向かうこととなった。76分には宮沢の速いリスタートから馬場→近藤祐とつなぎ、ゴール前に抜け出た近藤祐がシュートするも枠をはずれる。残り15分を切っても一進一退の攻防が続いたが、先にチャンスをモノにしたのは東京だった。
79分、左スローインを受けた近藤祐がDFに囲まれながら外側にいた阿部にパスをつなぎ、阿部がワンタッチで中央の宮沢へ。宮沢はエリア手前からファーサイドへきれいな弧を描いたクロスを送ると、戸田がジャストミート! 抜群のタイミング、高い打点、自らケガからの復帰を祝うようなヘディングゴールで、粘りをみせる柏に対して欲しかった1点でリードを奪った。
リードを守り切れず、引き分けに終わる
柏は81分、ボランチの大谷に代えてFW山下を、MF大野に代えてMF下平を投入。山下、玉田、羽地の3トップの布陣で反撃に出る。これに対し東京は85分、疲れのみえた宮沢に代えて藤山をボランチに投入。相手の捨て身の反撃に守りを固め逃げ切るはずだった。ところが87分、東京陣内でパスを受けた柏・玉田が、反転して加地と今野の間をすり抜け、前を向いてドリブルで仕掛ける。この玉田に対しジャーンがフォローに行くが、直前に玉田は判断よく前線にスルーパス。茂庭も玉田に気を取られている間に、羽地をフリーにしてしまい、ゴール前に抜け出されるとワンタッチで流し込まれ、ゴールイン。一瞬の隙を突かれ、玉田と羽地のコンビネーションで同点弾を許してしまった。
ロスタイムに与えたゴール正面でのFKは、玉田のシュートを土肥がセーブ。追加点こそ許すことはなかったが、ラストにCKからジャーンが放ったヘディングシュートはゴールの右に。勝ち越しはならず、悔しい引き分けに。全体をとおして東京のやりたい攻撃サッカーができず、勝点1を得るにとどまった。
【選手コメント】《宮沢》「最後の最後で勝利を逃してしまい残念。なかなか難しいゲームであった。グランドコンディションが悪く、自分の持ち味が出なかったが得点のアシストは良かった。次節は好調のレッズではあるけれど、ホームで、お客さんも沢山来ますのでみんなで一丸となって勝ちたい。」 《戸田》「残り約20分というところで投入され得点できたことは良かったです。ミヤ(宮沢)とは長い間いっしょにプレーしているのでミヤにボールが入った瞬間に自分は相手の裏を取るだけでいいボール来た。アシストが良かった。リーグ戦2得点目ではありますが個人のことより勝点3を取らなければいけないゲームであった。最後一瞬のスキで失点し、押し込まれた時点でもうちょっと落ち着いて相手陣地でプレーしなければならなかったとは反省材料です。」
【原監督の会見要旨】「今日の柏は、前節ガンバ大阪との試合で大敗してしまったこともあり、試合開始から本当に必死で向かってきた。今日までの練習で必ずそういう展開になると選手には話していたが、システムを4バックに変えて早めにロングボールを放り込み、こぼれ球やルーズボールを拾ってきた。風やピッチ状態の影響もあり、我々もなかなかボールをつなげなかったが、前半はしっかりと耐え、後半が勝負どころだと考えていた。戸田がいい時間帯で先制点を取り、正直なところ、これはいけると思った。だが柏も終盤に下平や加藤という経験のある選手を投入し、必死に攻撃に出てきた。ほんの一瞬玉田に気を取られ、羽地のマークをはずしてしまったことが失点につながった。どんな試合でも簡単に勝てる試合はない。こういう試合を勝ち切れないといけないと思うが、今日の柏は本当にすばらしかったと。次節は、今日の柏のような気持ちで浦和を倒したい」
【柏・早野監督の会見要旨】「前節非常に不甲斐ない戦いをしたことを踏まえ、今日はバックラインが下がらないようにした。同時に前線からのチェイスが前半はしっかり出来ていたと思う。ただ、相手の最終ラインを崩すことにまだ自信と余裕がないので、決定的な形で、そこに力が集結しなかった。前半の最後に大ピンチがあったが、ラインコントロールの未熟さによるもの。後半については、東京がかなり攻めに出てくると予想し、前半と同じようにラインを下げないようにした。またケリーのマークを徹底するように指示していた。後半交代させたところまではよかったが、詰めの甘さから失点してしまった。その時点で攻撃に出ざるを得なくなったため、山下を入れて、羽地を左に、玉田を中央に置く3トップにし、最後まで諦めずに仕掛けたことで同点にできたと思う。だが、その後勝ち越す勢いはなかった。勝ちたいという気持ちを前面に出した試合であったが、まだまだ勝点3を得ることはできない。ここを最低のベースとして次に臨みたいと思う」