GAME RESULT試合結果
第33節 2006/11/26(日)
観衆 41,528人
天候 曇、無 気温 11.2度 湿度 58%
主審:扇谷 健司 副審:上荒 敬司/金田 大吉 四審:中原 美智雄
J1 第33節
味スタ
0-0
試合終了
前半0-0
後半0-0
FC東京 | 浦和レッズ | |
---|---|---|
得点者 | ||
65' 戸田 光洋 → 鈴木 規郎 |
選手交代 |
70' 山田 暢久 → 小野 伸二 84' 三都主 アレサンドロ → 相馬 崇人 |
20 | シュート | 14 |
8 | CK | 4 |
11 | FK | 15 |
14' 馬場 憂太 80' 今野 泰幸 |
警告 |
89' ポンテ |
退場 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | ジャーン |
DF | 19 | 伊野波 雅彦 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 23 | 梶山 陽平 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 13 | 戸田 光洋 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
FW | 9 | ルーカス |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 5 | 増嶋 竜也 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
MF | 15 | 鈴木 規郎 |
FW | 11 | 阿部 吉朗 |
FW | 39 | 平山 相太 |
GK | 1 | 山岸 範宏 |
DF | 19 | 内舘 秀樹 |
DF | 4 | 田中 マルクス闘莉王 |
DF | 5 | ネネ |
MF | 14 | 平川 忠亮 |
MF | 13 | 鈴木 啓太 |
MF | 17 | 長谷部 誠 |
MF | 8 | 三都主 アレサンドロ |
MF | 6 | 山田 暢久 |
FW | 10 | ポンテ |
FW | 21 | ワシントン |
GK | 23 | 都築 龍太 |
DF | 3 | 細貝 萌 |
MF | 16 | 相馬 崇人 |
MF | 18 | 小野 伸二 |
FW | 9 | 永井 雄一郎 |
FW | 11 | 田中 達也 |
FW | 30 | 岡野 雅行 |
【選手・監督コメント】
今季のホーム最終戦、東京らしい戦いで勝利を!
悔しい逆転負けを喫した横浜FM戦から中2日で迎える第33節、ホームで浦和レッズと対戦する。早いもので今季のJ1リーグもあと2試合。ご存知のように浦和は優勝に王手をかけ、今日は大きな注目を浴びる一戦。東京は現在2連敗と結果が出ていないが、ホームの最終戦だ。意地をみせて浦和に立ち向かう。
前節から2日間の練習ではコンディションの調整に務め、横浜FM戦を欠場した伊野波、梶山も体調を万全にし、ともに先発に。センターバックはジャーンと伊野波が組む。また塩田が、5月21日ナビスコ福岡戦以来、またリーグ戦では初のスタメンに。この起用について倉又監督は「土肥は最近彼らしくないプレーが続いていたため。浦和戦だから代えた訳ではなく、どの選手にもチャンスがあり、それが今日だったということ」と話し、まさに総力戦で一丸となって臨む。
浦和は、現在2位のG大阪に勝ち点5差をつけて首位に立つ。だが、前節は甲府に快勝したものの、ここ5試合の中で川崎に引き分け、磐田、名古屋に敗れるなど、足踏み状態だ。最終節を残し、今日こそは優勝を決めたいと意気込んでいるはずだ。この状況に東京の選手たちが燃えないはずはない。それでも周囲の喧騒に動じることなく、落ち着いて戦うことが必要。倉又監督も「浦和は手強いが、引いて守りきるつもりはない。前から奪って速い攻撃をしかけていく」と、東京らしい戦いで勝ち抜くことを宣言。
その意味でもいかに自分たちの力を出しきれるかが大きなポイント。プレッシャーがかかる浦和の状況を逆手にとって、冷静に、かつアグレッシブにゲームを進めたい。速いパスワークから、浦和の3バックのサイドのスペースを突いて、そこで優位に立つことが勝利の条件となる。みなさんの一年間の声援に応えるために、東京らしさを出して戦い、勝利で締めくくりたい大一番。試合は曇り空の味スタ、続々と熱いファンが詰め掛け、高ぶる雰囲気の中、14時3分に東京のキックオフでスタートした。
気迫あふれるプレーで浦和を押し込むが…
序盤から気迫のこもったプレーで優位に立った。前からプレスをかけ、奪っては石川や徳永も攻め上がり、サイドを起点に攻め込んだ。1分には、馬場から右の石川へパス。石川は思い切ってエリアに進み、シュート。左にきれたが、狙いはよかった。5分には、浦和右MF平川のクロスを藤山がCKに逃れる。このこぼれから浦和MF三都主がシュートするが、東京DFがブロック。6分にはエリアに進入した浦和FWワシントンにパスがとおり、FWポンテも飛び出してくるが、伊野波がスライディングでカット。9分には、エリア手前、左からのパスに合わせた馬場が、ダイレクトで鋭いシュートを放つも、浦和DF闘莉王にヘッドでブロックされる。
緊張感のある展開の中、浦和のカウンターは、リーグ戦初先発のGK塩田、DFジャーン、伊野波を中心に、全員が身体を張ってよく抑え、攻撃に転じた。22分には、徳永がゴールライン際まで進入。グラウンダーの右クロスに、走り込んだ馬場がダイレクトでコースを代えたシュートを放つが、わずかに枠を捉えることができず…。26分には、東京陣内で、右の浦和MF長谷部→中央のMF山田→左のMF三都主とつながれ、三都主がクロス。ジャーンの跳ね返しを拾われてシュートされるが、塩田がセーブ!すぐさま反撃に転じ、27分には速攻から右CKを奪う。馬場のキックにジャーンがフリーでヘディングシュート。絶好機であったが大きく枠の上に。
30分には、石川の右クロスのこぼれを今野が拾い、エリア手前からシュートするが、相手GKの好セーブに阻まれる。これで得た右CKで、馬場の折り返しからルーカスがヘディングシュートしたが、またもや相手DFに阻まれる。35分には、右CKから今野がヘディングシュート。41分には、石川を追い越して上がった徳永のクロスに、戸田がヘッドで合わせる。だがいずれも決められず。前半途中からは雨が降り出す中、浦和の攻撃を全員で守り、よく攻めに出たものの、0対0で前半を終了した。
チャンスをものにできず、スコアレスドローに
後半もリズムをつかみ、チャンスをつくった。粘り強い守備から攻撃に持ち込み、53分には、石川、梶山、馬場の攻め上がりから分厚い攻撃を仕掛ける。梶山の右からのパスをゴール前で戸田がスルー。ファーへ馬場がフォローに走り、逆サイドの石川につなぐが、最後はフィニッシュには持ち込めなかった。56分には、梶山の前線への浮き球のパスにルーカスが追いつき、粘り強くキープ。中央に戻し、梶山が相手を一人かわしてシュートするも、勢いがなかった。58分には、徳永が中のスペースに攻め上がり、シュート性の強いパスをゴール前に。ルーカスが左足で合わせるが、わずかに枠をはずれる。
チャンスに決められず、時間の経過とともに運動量が落ち、ミスから奪われてヒヤリとさせられる場面もあったが、他の選手が集中を切らさず一丸となってカバーし、ゴールをめざしつづけた。61分には、浦和MF三都主がエリア内にスルーパス。これに塩田が飛び出すも、キャッチする前に浦和MF山田に取られ、そのまま角度のないところからシュートを打たれる。だがわずかに右に切れてピンチを免れた。
65分には戸田に代えて鈴木を投入。スタンドの熱気に押されるように、75分には、相手陣内右から得意のFKを蹴るが、鋭いグラウンダーのボールは相手GKにキャッチされる。浦和も70分にはMF山田に代えてMF小野を投入しており、終盤はこの小野を起点としたプレーに押し込まれることとなった。79分には、右エリアに進入した浦和FWワシントンを、伊野波が止めることができず、至近距離からシュートを打たれるが、塩田が右足でセーブし、ゴールは割らせなかった。
逆に85分には速いパスワークで浦和を翻弄。馬場のエリア内への浮き球のパスに対し梶山が走りこみ、相手DFと競りながら後ろに落とす。ここに走り込んだ鈴木がシュート! 勢いは強烈だったが、またもや浦和GKの好セーブに阻まれた…。結局、浦和のシュート14本に対し、東京は20本を放ったがゴールはできず、タイムアップ。息詰まる熱戦はスコアレスドローに終わった。G大阪が勝利したこともあり、浦和の優勝は決定しなかったが、東京にとってはよいプレーを続けただけに、ホーム最終戦を勝って締めくくりたかった。結果、勝ち点1を奪うにとどまり、順位も一つ落として15位となった。
尚、試合終了後には、一年間のサポートに感謝し、倉又監督が挨拶。続いて今季限りで引退を決めた三浦も挨拶をした。みなさんの温かいご声援、ありがとうございました。アウェー大分戦を含め、天皇杯まで引き続きよろしくお願いします。
【選手コメント】《塩田》「浦和に負けたくない気持ちと、偉大な三浦選手の最後のホームゲームということで、絶対に負けて終わりたくなかった。先発は昨日言われたが、『いつもどおりの自分のプレーを出せばいい』と指示されて、やってやろうという気持ちになった。浦和は強いチームだが、自分はナビスコで戦っているので、その分戦いやすい面もあった。最近のビデオをよく見て分析し、カバーリングやカウンターを受けた時の守備の確認などを徹底した。終盤は浦和MF小野選手がタメをつくって、サイドが上がる時間をつくってきた。厚みのある攻撃を受け、守備に回る時間が長くなった。でもチーム全員一つになって結束したことが、こういうゲームができた要因だと思う。勝ちたかったが、失点ゼロに抑えられたことはよかった。今日はウォーミングアップの前にフミさんに『ユニフォームを着ていいか?』と聞いた。自分はリーグ出場の経験がないので、フミさんの300試合近い出場経験を貸してほしいと言った。快諾してもらえて、そのユニフォームを着て落ち着いたところがある。今日は、これまで自分がやってきたことが間違ってなかったと思えた試合。リーグ戦あと1試合、天皇杯と、フミさんのためにも勝ち続けたい」《三浦》「試合前、ゲームに出る選手にも出ない選手にも『自分のことで申し訳ないが、今日は力を貸してくれ』と言って、選手全員、一人ひとりと握手をしてピッチに出ていった。ベンチから見ていたが、ホーム最終戦ということもあってみんな気持ちが入っていた。浦和の優勝には関係なく、自分たちが勝つことだけを考えて、気持ちがプレーに出ていたのでうれしかった。戦う気持ちが出ていた。東京での6年間を振り返っても、一番最初に出てくるのは『幸せだった』という言葉。ファンの人も温かく、クラブのスタッフの人たちにも『三浦文丈』を大切にしてくれた。6年間幸せに過ごせて選手冥利に尽きる」
【倉又監督の会見要旨】「ホーム最終戦でこういうゲームをさせてもらい、感謝している。引き分けという結果だったが、選手たちはよくやってくれたと思う。チャンスは多くあったので、できれば勝利に結び付けたかったが、目の前の浦和の胴上げを阻止することが出来たことについては満足している。ただ、得点が出来なかったことについては改めて課題。前半は相手の3バックの背後を、特に右サイドの石川と徳永でいかに崩せるかということを狙った。フィニッシュの場面で、馬場のシュートなど、あれが入っていれば…という場面を作ることは出来たが、決定的なシュートには至らなかった。後半、浦和はもっと攻撃的に来るだろうと考え、我逆にカウンターで両サイドから崩していこうとしたが、ゴールできなかった。川崎戦やG大阪戦に比べ、守備の面で全員が集中してコンパクトにできたことはよかった。特に真ん中の今野、馬場、梶山のところで崩されなかった。また浦和FWワシントン選手にジャーンをつけ、伊野波彼を余らせる形をとったが、伊野波はカバーリングの部分がよかった。塩田は、これまで好調を維持しながら出場機会に恵まれなかったが、今日は思い切って起用してよかった。判断も間違っていなかったし、クロスに対してもしっかり対処していた。(上位チームに善戦しながらもこの順位だが?)失点があまりにも多すぎる。連敗している時は、ほとんどセットプレーから失点していた。そこは改善できたが、逆に流れの中での失点が増えてしまった。そこが不安定になった要因ではないか」
【浦和・ブッフバルト監督の会見要旨】「FC東京はホームでG大阪、川崎に勝ち、非常に難しい試合になるだろうとは予想していた。だが、その中でも攻撃して得点しようと挑んだ。攻守の切り替えの早い試合になった。試合の流れの中では前半、後半とも、最後の方は我々に分があったように見えた。しかしGK山岸が2、3回セーブをしなければならない場面もあった。今日は東京のプレスに対し、ボールを動かしてかわすことを指示したが、それをさせてくれなかった。東京がよかったということ上手い試合運びをした。左サイドで押し込まれたが、石川、徳永選手は非常に巧いプレーヤー。相手を考えれば、今日の出来には満足している。引き分けは、両チームにとって正しい結果ではないか。これで勝ち点差3、得失点差5で来週、決勝戦のような試合を迎えることになった。我々にとってはよい状況。今から楽しみだ。次は21試合負けていないホームで、また浦和は今季3点差で負けた試合はない。いつもどおりの試合をするだけで良い。本音を言えば今日決めたかったが」