GAME RESULT試合結果
第1節 2007/3/03(土)
観衆 25,257人
天候 晴、無 気温 14.8度 湿度 54%
主審:穴沢 努 副審:佐藤 秀明/二俣 敏明 四審:牧野 明久
J1 第1節
味スタ
2-4
試合終了
前半0-3
後半2-1
FC東京 | サンフレッチェ広島 | |
---|---|---|
49' ルーカス 61' ルーカス |
得点者 |
13' 佐藤 寿人 18' 佐藤 寿人 27' ウェズレイ 52' ウェズレイ |
29' 吉本 一謙 → 藤山 竜仁 45' 梶山 陽平 → 馬場 憂太 70' 金沢 浄 → 鈴木 規郎 |
選手交代 |
85' ウェズレイ → 平繁 龍一 87' 青山 敏弘 → ダバツ 89' 柏木 陽介 → 髙柳 一誠 |
20 | シュート | 13 |
7 | CK | 8 |
23 | FK | 20 |
44' 今野 泰幸 |
警告 |
07' 森﨑 和幸 25' ウェズレイ 87' 青山 敏弘 |
退場 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 19 | 伊野波 雅彦 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 37 | 福西 崇史 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 23 | 梶山 陽平 |
FW | 18 | 石川 直宏 |
FW | 9 | ルーカス |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
MF | 15 | 鈴木 規郎 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
MF | 20 | 川口 信男 |
FW | 10 | ワンチョペ |
GK | 1 | 下田 崇 |
DF | 8 | 森﨑 和幸 |
DF | 14 | 戸田 和幸 |
DF | 19 | 盛田 剛平 |
MF | 5 | 駒野 友一 |
MF | 6 | 青山 敏弘 |
MF | 17 | 服部 公太 |
MF | 7 | 森﨑 浩司 |
MF | 27 | 柏木 陽介 |
FW | 11 | 佐藤 寿人 |
FW | 10 | ウェズレイ |
GK | 21 | 木寺 浩一 |
DF | 3 | 吉弘 充志 |
DF | 4 | ダバツ |
MF | 20 | 桒田 慎一朗 |
MF | 25 | 髙柳 一誠 |
FW | 18 | 平繁 龍一 |
FW | 24 | 前田 俊介 |
【選手・監督コメント】
いよいよ2007年シーズンがスタート!
いよいよ2007年シーズンが開幕。ホーム味スタにサンフレッチェ広島を迎え、ここから一年のスタートをきる。今季の東京は原博実新監督のもと、「ダイナミックでスケールの大きなサッカー」をめざして、約1か月半の間、準備を進めてきた。この開幕戦では、新しい東京の姿を見せるとともに、J2時代の99年から続く開幕連続勝利に向けても期待がかる。
対する広島は、昨シーズン途中から指揮を執るペトロヴィッチ監督のもと、メンバーも大きな入れ替えはなく、これまでの戦術をより高める形で臨んでくる。その中でも最も警戒すべきは、FW佐藤、ウェズレイの強力2トップだ。彼らにボールがわたると、個人の力でも打開する力がある。DFラインからつなぎ、MF駒野、服部の両サイドを起点に攻める広島の攻撃に対し、前からボールを追って反撃に転じたいところだ。
今週は今野が発熱、今季新加入の福西も左足首を痛めて心配されたが、ともに回復。2月28日(水)にU-22日本代表として五輪予選を戦った平山、伊野波、梶山もコンディションを維持し、先発に名を連ねた。一方で、茂庭が1月の始動直後に肩を脱臼し、チームを長期離脱。エバウドもケガの影響が長引き、センターバックは、ルーキーの吉本と徳永が組むことに。左サイドバックの金沢は、長いケガからあけ、昨年5月21日(ナビスコカップ福岡戦)以来の出場に。平山を最前線に、ルーカス、石川が左右の前線に、今野と福西がダブルボランチを務める4-3-3のシステムで臨む。
おだやかな春を感じさせる気候の味スタ。キックオフ前には、岡林信康さんの奏でる勇壮な演奏でスタンドと一体となり、「いよいよシーズンが始まった」と感じさせる中、14時3分に東京のキックオフで試合はスタートした。
リズムをつかみかけた矢先、広島のカウンターに沈む…
シブに攻めに出た。3分、右FKを得ると、石川のキックに合わせて今野がヘッドを叩きつけるが、GKに。直後には攻め上がった伊野波がシュートと、積極的な姿勢を出して戦った。8分には、広島FWウェイズレイのパスから、FW佐藤にフリーでゴール前に抜け出される。しかし、伊野波が猛ダッシュで追い、巧みなスライディングでピンチを防いだ。攻守の切り替えの早い、スピーディな展開の中、10分には伊野波のアーリークロスに合わせて、ゴール前の平山がヘッドを叩きつけるが、わずかにヒットせず。
12分には、石川→平山が身体を張って落とし、受けた梶山が右エリアにスルーパス。抜け出した石川がシュートを放つが、ポストをヒット。リズムをつかみかけたものの、先制のビッグチャンスを逃すと、直後の13分、中盤でボールを奪われ、広島が左から右へ大きなサイドチェンジ。そして右MF駒野から、再び逆サイドの前線にアーリークロスを上げられる。このスペースに走り込んだFW佐藤にきっちり決められ、先制点を許した。しかし、攻撃では何度もいい形を見せ、15分には、石川の右クロスに平山が飛び込み、頭を振り抜くが、わずかに左に外れる。
反対に18分、広島のゴールキックから1本のパスをつないで、ロングボールを前線に送られ、再び東京DFの裏に抜け出したFW佐藤がゴール。2点目を失うと、徐々にDFラインとの間が間延びし、中盤のスペースを使われることになった。27分には、広島MF柏木にエリアに切り込まれ、シュートは土肥がセーブするが、こぼれ球をFWウェズレイに拾われ、角度のないところからのシュートを決められて、早々に3失点。
広島は、サイドを起点に手数をかけずに2トップにボールを早めに入れるという狙いを徹底。FW佐藤の絶妙のタイミングの飛び出しにも苦しめられ、29分には吉本に代わり藤山がイン。吉本にとっては苦いデビュー戦となったが、この時間帯から徐々に落ち着きを取り戻した。38分には、梶山が相手陣内でDFを引き付け、エリア手前の平山にパス。しかし相手DFに囲まれて倒れ、ハンドの反則で広島ボールに。41分、伊野波のアーリークロスに、ゴール前に上がっていた梶山が頭で合わせるが、ボールは浮いてしまい、3点のビハインドのまま後半へと折り返した。
ルーカスが2ゴールを挙げ、反撃するも届かず
後半、攻めるしかなくなった東京は馬場を投入。ルーカス、石川、平山を最前線にはり、そこに馬場を絡める超攻撃的な布陣にして1点を取りにいく。49分にはその馬場のパスを、ゴール前で受けたルーカス。相手DFと対面するが、フェイントで中に切り返し、狙い済ましたシュートを放つ。これが右下にきっちり決まり、3対1に追い上げる! このゴールを機に一気にペースを掴みたかったが、52分、広島FW佐藤のシュートの跳ね返りを、FWウェズレイに詰められて失点。どうしてもリズムをつかみきれない。
それでも、前半とは反対に広島のラインを間延びさせ、主導権を握り続けた。61分、エリア左手前からのFKを得ると、馬場のキックに、ファーのルーカスが飛び込み、ヘディングでゴール! 2点目を奪った。70分には、金沢に代わり鈴木規がイン。その直前に福西が倒され、ゴール正面で得たFKを、交代直後の鈴木規が直接狙った。このFKは壁に阻まれたが、こぼれをつないで石川が右サイドを突破。クロスにどんぴしゃで平山が合わせるが、シュートはわずかにバーの上に…。
その後もボールを支配し、相手陣内で試合を進め、チャンスをつくった。77分には、ルーカスがくさびになり、前線に浮き球のパス。受けた平山のシュートはGKにセーブされる。81分、FKのこぼれを粘り強くつないで、相手陣内右寄りから徳永が強烈なシュートを放つ。GKのセーブに合いCKを得ると、馬場のキックにルーカスがヘッドで合わせるが、わずかに右に外れる。結局、追加点は奪えずタイムアップ。広島のシュート13本に対して東京は20本を放つも、2対4で敗れ、開幕戦連続勝利は果たせなかった。だが課題とともにに、今後に向けて手応えを感じさせるよい面も多くあった。次節の修正に期待したい。
【選手コメント】《石川》「いい形で攻めることもできたけれど、取られ方がよくなかった。序盤は練習してきたことが出せたし、いいリズムで戦えたと思う。前からプレスにいくことを考えていたが、そのプレスがかからなかった時に、段々間延びしてスペースを使われた。福西さんと『プレスに行く時と行かない時をはっきりしよう』と話し合ったが、2点を取られてしまったあとで…。後半は点を取りにいくしかなかったので、前からガンガンいった。ただ伊野波との距離があり、アクションを起こしきれなかったところもある。開幕連勝記録については残念だけれど、よい方向に考えられる要素はたくさんあった。少しずつ強くなって、悪い時でも結果を残せるチームにしたい。苦しい時にどう切り替えられるか。それが上位にいくための課題」《吉本》「」悔しいです。今日はとにかく頑張ることしか考えていなかった。ヘディングではある程度やれたと思うけれど、裏を取られ、それに対応できなかった。先制された時は、それほど悲観的ではなく、焦りもなかったが。やれるという手応えはまったくなかったです…。特に広島FW佐藤選手の動きがうまくて、あれが日本のトップレベルの選手なんだなと。もっともっと練習して、そういう動きにも対応できるようになりたい」
【原監督の会見要旨】「良いところも悪いところも出た。前半立ち上がりに決定的なチャンスを何回かつくりながら、決められず、逆に一番警戒していた広島FW佐藤、ウェズレイに走られてしまった。攻めに出た時のボールの取られ方が悪く、2失点、3失点してしまったのが痛かった。後半、もう一度よい入り方をして、1点ずつとって行こうと考えた。しかし1点を取ったところで、同じようなカウンターでやられてしまった。これで厳しくなったが、最後まで選手は諦めずにやってくれた。もちろん失点が多かったことはよくないが、ビッグチャンスをつくること、あるいは今までと違ったサッカーができる手応えもあった。五輪代表の3人は、チームを離れていた期間が長く、我々のやり方を忘れているように見えた。この1週間、今野が風邪、福西も捻挫で、合わせる時間が余り無かった。その中で後半になって、徐々に本来の連携が出てきたかなという感じ。今まで開幕で負けたことがないと聞いていたが、最初に勝っても、後半伸びなかったことはある。今季は、ここからどんどん良いサッカーをして、もっともっとレベルを上げていきたいと思う」
【広島・ペトロヴィッチ監督の会見要旨】「1試合目の試合ということで、長い準備期間を経て臨んだ。我々は、前半いいディフェンスからいい攻撃を仕掛けられた。とはいえ、東京は立ち上がりに2、3回、かなりいいチャンスがあった。また、後半になってリスクを冒して攻めに出てきた。主導権を握られて、3対1という状況になった。その後すぐ追加点を入れて、4対1となったが、その後も東京は崩れることなく攻撃的に試合を進め、4対2とし、その後もいいチャンスをつくっていた。我々もいい形をつくったが、後半の出来には満足していない。東京ホームの試合に勝つことは簡単ではないので、勝ったことには満足しているが、キャンプで練習した形が出せなかった。個人的な望みとして、広島のホームゲームにもたくさんのお客さんが来て欲しい。東京対ヴェルディの練習試合を観戦したが、その時にも1万8千人の観客が入っていた。我々も、よいサッカー、速いサッカーを仕掛けられる。観るだけの価値はあると思う。東京は今日負けはしたが、2万5千人のスタジアムの雰囲気は良かった。それは日本のサッカーにとって、とてもよいことだと思う」