GAME RESULT試合結果

第1節 2007/3/21(水)
観衆 11,315人 
天候 晴、無 気温 10.6度 湿度 37% 
主審:岡田 正義 副審:手塚 洋/村上 孝治 四審:勝又 光司

YNC 予選Cグループ 第1節

ヤマハ

HOME

ジュビロ磐田

2-2

試合終了

前半1-2

後半1-0

AWAY

FC東京

ジュビロ磐田 FC東京
43' 太田 吉彰
78' 田中 誠
得点者 14' 今野 泰幸
44' ワンチョペ
35' 船谷 圭祐 → 村井 慎二
70' 犬塚 友輔 → 加賀 健一
75' 成岡 翔 → 林 丈統
選手交代 58' 栗澤 僚一 → 梶山 陽平
66' ワンチョペ → 平山 相太
77' 石川 直宏 → 川口 信男
6 シュート 14
5 CK 6
12 FK 16
49' 成岡 翔
60' 村井 慎二
89' 鈴木 秀人
警告 09' 鈴木 規郎
42' 徳永 悠平
89' 徳永 悠平
89' 福西 崇史
退場 89' 徳永 悠平
ジュビロ磐田先発
GK 1 川口 能活
DF 17 犬塚 友輔
DF 2 鈴木 秀人
DF 5 田中 誠
DF 27 上田 康太
MF 6 マルキーニョス パラナ
MF 32 山本 康裕
MF 10 成岡 翔
FW 7 太田 吉彰
FW 22 カレン ロバート
FW 28 船谷 圭祐
ジュビロ磐田控え
GK 21 佐藤 洋平
DF 3 茶野 隆行
DF 4 大井 健太郎
DF 14 村井 慎二
DF 15 加賀 健一
FW 16 林 丈統
FW 9 中山 雅史
FC東京先発
GK 22 塩田 仁史
DF 19 伊野波 雅彦
DF 25 徳永 悠平
DF 8 藤山 竜仁
DF 15 鈴木 規郎
MF 6 今野 泰幸
MF 37 福西 崇史
MF 27 栗澤 僚一
FW 18 石川 直宏
FW 9 ルーカス
FW 10 ワンチョペ
FC東京控え
GK 1 土肥 洋一
DF 3 エバウド
MF 7 浅利 悟
MF 23 梶山 陽平
MF 14 馬場 憂太
MF 20 川口 信男
FW 13 平山 相太

【選手・監督コメント】

2007ナビスコカップ開幕!


 2007ヤマザキナビスコカップが開幕。東京は、予選リーグCグループで横浜FC、磐田、大分とホーム&アウェーで対戦。決勝トーナメントには、A~Dの4グループ中、各1位と、2位の上位2チームが進出(および浦和と川崎が出場決定)。リーグ前節から中2日で同じ相手との対戦になるが、原監督以下、選手たちも「同じ相手に続けて負ける訳にはいかない」と意気込む。この初戦に勝って、その後に続く連戦に向けてはずみをつけたい一戦でもある。

 対する磐田は、ご存知のようにMFファブリシオが出場停止、FW西も負傷のため欠場。しかし前試合で見せたように、どういう状況に置かれてもチームとして意思統一がなされ、なかなかほころびを見せない。磐田がホームで攻撃的に出てくることが考えられるが、東京にとっては先取点を取って、試合を優位に進めたいところ。そのためには、栗澤が「攻撃でひと工夫が必要」と話すように、前線での連係プレーで磐田に隙をつくらせることが必要。何よりチャンスに決めきることが勝利のポイントになる。

 東京は、守備陣では前日まで別メニュー調整をしていた金沢が、大事をとってメンバー外に。そのため鈴木規が代わりに左サイドバックに入る。GKも塩田が入り「いつ出てもいいように準備はしてきた。試合では声を出し、DF陣を統率していきたい」と話す。また攻撃陣も、J初先発のワンチョペとルーカスが2トップを組み、左MFに栗澤、右に川口というフレッシュなメンバーが入り、アグレッシブな戦いで挑みたいところ。

 試合は昼間の暖かさも翳ったヤマハスタジアム。19時ちょうどに磐田のキックオフでスタートした。

ワンチョペのJ初ゴールでリードして前半を終える


 試合開始からボールの奪い合いが続き、一進一退の展開に。6分、磐田の右CKを今野がクリア。左に流れた石川がカウンターに持ち込むが、シュートは打てず。11分には、ルーカスを起点に、中央のワンチョペがダイレクトパスで右エリアの今野へ。ゴール前に抜け出すもわずかにオフサイド。徐々に主導権を握り始め、いい流れで攻撃を仕掛ける。すると14分、一度はクリアされたボールを藤山が拾い前線にフィード。これに後ろから上がった福西が反応し、ダイレクトでエリア内に走りこんだ今野に落とすと、そのまま胸トラップしてシュート。これがゴール左上に突き刺さり先制する。

 その後も東京は攻撃の手を緩めない。21分、カウンターから左サイドでワンチョペがドリブルを開始。DFがボールを奪いにくるも、相手をなぎ倒しそのままエリア内に進入して中央に折り返すと、ゴール前に走りこんだルーカスが左足シュート。決定的な場面であったが、ヒットせず相手GKにキャッチされる。24分には、右サイドを石川がドリブルで駆け上がり、アーリークロスがワンチョペにわたりエリア内に進入。相手DFに倒されるがそのままプレー続行。25分には、インターセプトから今野がドリブルで上がり、そのまま思い切ってシュートを放つもGKの正面に。

 チーム全体がコンパクトに守備陣形を整え、相手のボールに対して連動して奪いにいき、取ったら速い攻撃を仕掛け、磐田にボールはキープされるもののほとんどチャンスを作らせず。28分、FKからワンチョペがゴール前に抜け出し、狙いすました浮き球のシュートを放つが、相手GKが片手でセーブ。37分には、右CKから石川のキックに今野がヘッドで合わせるが、シュートはGKの正面に。追加点がなかなか奪えない嫌な展開であったが、43分、磐田のカウンターからMF成岡をエリア内で倒してしまいPKを献上してしまう。これをきっちり決められ同点に追いつかれる。

 嫌な流れになったが、直後の44分、磐田GK川口のミスキックで、ボールはゴール右にいたルーカスへ。ルーカスは落ち着いて、飛び出してきたGK川口を引きつけ、正面のワンチョペに。これを無人のゴールに落ち着いて流し込み追加点。試合はこのワンチョペのJ初ゴールで1点リードして前半を終了する。

磐田の粘りに同点弾を許し、勝点1を得るにとどまる


 後半に入ると磐田が中盤で運動量を増やし、ボール支配率を上げ攻め込んでくる。しかし東京も前半同様、集中した守備でシュートまでは持ち込ませず、逆にカウンターからチャンスをうかがった。58分、足を痛めた栗沢に代えて梶山を投入。62分には、自陣で今野がカットし、ルーカスが右に展開。石川のアーリークロスに中央でワンチョペ、ファーに福西が飛び込むが、シュートには持ち込めず。66分、ワンチョペに代えて平山を投入して打開策をはかる。

 しかし72分、アクシデントが起きる。右サイドの伊野波がクロス、そのまま逆サイドまでボールが流れて平山がキープ。そこから梶山が浮き球のボールをゴール正面にあげ、石川が飛び込むが相手DFと激突。一旦は立ち上がるも、プレー続行不可能。その間に磐田は猛攻を仕掛け、左CKを得る。石川の代わりに川口が投入されるも、78分には、そのCKのクリアを磐田MF村井が拾いアーリークロスを入れる。右エリアに残っていたDF田中がヘッドで合わせ、塩田の頭越しにゴールを決められ同点とされる。

 東京は気持ちを切り替えて勝ち越しを狙いにいく。83分、左サイドで梶山が倒されて得たFKから、平山、川口がチャンスを作るが、シュートは打てず。そのまま磐田のカウンターを許し、ゴール正面でシュートを放たれるが、塩田がキャッチ。85分には、伊野波の右クロスに平山がヘディングシュートを放つが、ヒットせずGKがキャッチ。その後は両チームとも点を取りにカウンターの応酬となり、一瞬も気の抜けない激しい攻防が続く。89分には、徳永が2度目の警告を受けて退場に。結局試合はそのままドローで終了した。

 【選手コメント】《ワンチョペ》「後半はすごく難しいゲームになった。自分も少し疲れが出た。ただ、もっと点を取るチャンスはあったと思う。ゴールはすごくよかったし、今後の自信になる1点だった。FC東京でプレーするために来たので、スタメンはすごくうれしい。途中出場というのは、どんな選手にとっても難しいこと。試合のリズムに入れず、孤立してしまったり自分を見失ったりすることがある。気持ちとしては、この10年間とまったく同じ。ただ頑張ろう、チームに貢献しようということだけ考えていた。プレーとしては、第一のディフェンダーになること、そしてゴールすることを考えていた。(相手DFを簡単に抜き去る場面もあったが?)簡単とは思わなかったが、1度やってダメなら2度3度とトライしようとした。(来日してから初ゴールまで長かったか?)長いとは思わない。すぐに取れる人もいるが、すべてのストライカーは我慢強くなくてはいけないと思う。次はまったく違うゲームになるが、勝つためにゲームをしているし、上達するための準備をしていく」《塩田》「前半はいい戦いができた。DFに関してもいい形でできていたので、引き分けたのは非常に残念。磐田はホームで最初から攻めてくると思っていた。そこで多少慎重に、前からいくのか、少し引くのか、見極めながら入った。先発は今日言われたが、カップ戦だけでなく、いつも準備はしてきた。だから普通の気持ちでプレーできた。いいサッカーができたし、アウェイで勝点を取れたこともプラスに考えたいが、2失点目などは、僕自身なんとか防げたのでは?…と悔やむところ。勝つために、ほんの少しのところを埋めていかなければならないし、勝つための修正をしていきたい。気持ちとしては、とにかく一生懸命に、戦う気持ちを失わずにプレーしていく」

 【原監督の会見要旨】「前回の試合では、10人の磐田相手に敗れてしまって、今日こそはという思いでみんなで戦おうと試合にのぞんだ。今日のトライとしては、ワンチョペと塩田を先発で使うこと。ワンチョペはなかなか調子が上がらない状況で、練習試合でも本領を発揮できずにいたが、本人といろいろと話をしてきた。先週から徐々に彼らしさが出てきたこともあり今日は使ったが、さすがに得点の場面でもそうだったが、ペナルティエリア内でも慌てることがない。今日見てもやはり彼らしい独特のリズムがあるし、チームとして彼をうまく使っていくことが重要だと思う。五輪組の平山はフルに使うことができないので、途中から使った。PKのシーンやセットプレーくずれから奪われた2失点目のシーンなど非常に残念だったが、前の試合ではチャンスをつくっても取れなかった得点を、今日は取ることができて、その点は良かったと思う。次の試合は五輪組と徳永が出場できないが、ワンチョペを活かしながらやっていかなければならない。(後半は押し込まれたが原因は?)相手も負けていたし、後半は勢いに乗ってきた。右サイドの石川、伊野波のところでうまくつなげず、自分たちのミスで自滅した感じ。コンパクトに守り、攻守の切り替えで福西をうまく使えれば良かった。後半、ルーカスとワンチョペが疲れてきて、起点ができずつなげなくなった。栗澤はケガもあったが、もう少しつなごうと梶山を入れた。今後切り替え時のパスの精度をあげないとつなげない。(ワンチョペはこれからも先発か?)まだわからない。今まで途中出場が続いたが、彼は途中出場をあまり経験したことがないと思う。本人と話したが、本番ではやると言っているし今日も独特のリズムでやってくれた。本人次第だが、うまく使っていきたい」

 【磐田・アジウソン監督の会見要旨】「この前の試合で一人少ない状態でフルに戦い、その分の疲労が大きかったと思う。足が重く、動きが鈍くなっており、守備面でのチェックが遅かった。また、ポジショニングでも問題があり、相手の右にスペースを与えすぎていたので、それを修正するために船谷を村井に代えた。後半よくなったが、マルキーニョスや山本にボールが入った時にもっと早く動き出せばよかった。最後は田中のゴールで同点にすることができてよかったが、今日取れなかった勝点2を、次回のアウェイで取り返したい」