GAME RESULT試合結果
第4節 2007/4/11(水)
観衆 10,337人
天候 雨、中 気温 9.1度 湿度 78%
主審:柏原 丈二 副審:中井 恒/伊藤 力喜雄 四審:蒲澤 淳一
YNC 予選Cグループ 第4節
国立
2-1
試合終了
前半1-0
後半1-1
FC東京 | ジュビロ磐田 | |
---|---|---|
44' 福西 崇史 66' ルーカス |
得点者 |
85' 上田 康太 |
79' 馬場 憂太 → 鈴木 規郎 87' 石川 直宏 → 川口 信男 |
選手交代 |
58' 菊地 直哉 → 中山 雅史 82' 成岡 翔 → 村井 慎二 82' 犬塚 友輔 → 加賀 健一 |
14 | シュート | 13 |
2 | CK | 4 |
10 | FK | 15 |
70' 今野 泰幸 89' 栗澤 僚一 |
警告 |
65' 松井 謙弥 83' 中山 雅史 |
退場 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 6 | 今野 泰幸 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 37 | 福西 崇史 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
FW | 14 | 馬場 憂太 |
FW | 18 | 石川 直宏 |
FW | 9 | ルーカス |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
MF | 23 | 梶山 陽平 |
MF | 20 | 川口 信男 |
MF | 15 | 鈴木 規郎 |
FW | 13 | 平山 相太 |
FW | 10 | ワンチョペ |
GK | 31 | 松井 謙弥 |
DF | 17 | 犬塚 友輔 |
DF | 2 | 鈴木 秀人 |
DF | 4 | 大井 健太郎 |
DF | 27 | 上田 康太 |
MF | 8 | 菊地 直哉 |
MF | 25 | ファブリシオ |
MF | 6 | マルキーニョス パラナ |
MF | 10 | 成岡 翔 |
FW | 7 | 太田 吉彰 |
FW | 22 | カレン ロバート |
GK | 30 | 八田 直樹 |
DF | 3 | 茶野 隆行 |
DF | 15 | 加賀 健一 |
DF | 14 | 村井 慎二 |
MF | 28 | 船谷 圭祐 |
MF | 24 | 松浦 拓弥 |
FW | 9 | 中山 雅史 |
【選手・監督コメント】
今季初の国立開催。ナビスコカップ連勝を狙う
ナビスコカップ第4節は国立競技場にて開催、ジュビロ磐田と対戦する。この予選リーグでは現在東京は3位。前節大分戦に続いて連勝をめざし、4位の磐田を叩いて浮上したい一戦。同時に、国立に場を移し、気持ちも新たにホームでの勝利を果たしたいところだ。しかし今節は、伊野波がリーグ第5節新潟戦で退場したため、出場停止。また池上も体調を崩し、チームを離れた。そのため、DFラインは今野をセンターバックに、徳永を右サイドバックに配する布陣に。
原監督は、「ここのところ中盤のバランスが悪かった。人数をかけて攻めているにも関わらず、奪われてカウンターを受けた。センターバックの前にぽっかりスペースが空いて、そこで相手に前を向かれて勢いを出されている」と分析。同時にDFラインが急造の組み合わせになることもあり、「最終ラインの前で浅利をどっしりと構えさせたい」と、今季初先発となる浅利を起用。福西とダブルボランチを組む。最前線にはルーカス、トップ下に馬場、左MFに栗澤、右に石川が入り、フレッシュなメンバーで臨むこととなった。
磐田は、DF田中を筆頭に故障者が続いている。だが、8日に行われたリーグ第5節浦和戦では、終盤に勝ち越しを許したものの、MFファブリシオを中心に中盤のパスワークと鋭い動きで対抗していた。ナビスコ杯ではまだ未勝利のため、決勝トーナメント進出を賭けて勝ち点3を取りにくるはずだ。しかし、東京も今季3度目となる対戦で負けるわけにはいかない。原監督は「新潟戦では10人になってから勢いが出た。そこにヒントがある。少ない人数でも決定的なチャンスはつくれるので、バランスを修正しつつ、怖がることなく攻めに出たい」と話し、より東京の原点に返った戦い方で勝利をめざす!
リズムをつかみ、前半ロスタイムに福西のゴールで先制
夕方から降り出した冷たい雨も徐々に小降りに。だが、冷え込みも感じられる国立競技場、19時4分に東京のキックオフでスタートした。序盤からルーカス、馬場が前線で起点となり、石川、栗澤もよく動いて流動的なポジショニングからサイドバックの攻め上がりも引き出し、リズムをつかんだ。8分には、左に流れた石川がゴールライン際からクロスを上げる。1度は相手DFに阻まれるが、奪い返して金沢が中に駆け上がり、前線にスルーパス。だが右から走り込んだ栗澤には合わなかった。9分、馬場が果敢にミドルレンジから狙う。10分には、左スローインから、ルーカスが馬場とワンツーをかわして中に切り込み、鋭いシュートを放つ。しかし枠を外れた。
磐田も12分、右サイドバックの犬塚が強く速いクロス。飛び込んだFWカレン ロバートには合わなかったが、直後の13分には、左サイドから前線に長いスルーパスをとおされる。これに合わせてFWカレン ロバートが素早く抜け出し、左エリア内からシュート。塩田の横をすり抜けたボールがゴールに向かったが、ギリギリのところで藤山がクリアし、ピンチを逃れた。21分は、ルーカスが右の徳永へさばき、ゴール前へ駆け上がる。エリア手前でフリーになったところに、徳永から浮き球のパスが送られ、ルーカスは胸トラップで落としてシュートするが、バーの上に。絶好のチャンスを逃した。
東京はセカンドボールをよく拾って攻めに転じるが、フィニッシュにひと工夫が足りず、磐田も堅い守りからカウンターを繰り出すという展開に。28分には、磐田の前線へのスルーパスに対し、MF菊地に抜け出される。これは浅利がスライディングで巧みにカット。しかし、続いて磐田FWカレン ロバートに左エリアに走られ、強烈なシュートを放たれる。だが東京DF陣が集中を切らさず、守り切った。
主導権を握りながら決めきれず、このまま前半終了かと思われた44分、ルーカス→馬場がくさびとなり、中に回ったルーカスにリターンパス。流れるような連係プレーからチャンスをつくった。ルーカスがゴール右上に放ったシュートは、相手GKの好セーブに阻まれたが、これで右CKを得る。石川のキックを、中央でルーカスがつぶれ役となりながらつなぎ、ファーの福西が素早く反応し、キッチリ蹴り込んでゴール! ロスタイムに待望の先制点を奪い、1点をリードして後半へと折り返した。
ルーカスが追加点! 磐田の反撃を1点に押さえ、ホーム初勝利
リードした東京は、後半も立ち上がりから勢いよく攻めに出た。45分、後方からのパスを受けた石川が、反転してシュート。48分には、左前線に抜け出した福西→中央の馬場→右の石川とつなぎ、外から上がった徳永がグラウンダーのクロス。相手DFにクリアされたが、ワイドな展開から仕掛けた。52分には、左サイドでのキープから、攻め上がった浅利がよく抑えたミドルを放つ。しかし右に切れた。
時間の経過とともに両チームとも徐々にラインが間延びし、一進一退の展開に。58分、東京の左サイドでパスカットされ、一気にゴール前に走り込んだ磐田MF成岡へつながれる。MF成岡の鋭いシュートは塩田がゴール右上でナイスセーブ! その後、東京もむやみに前からプレスをかけず、自陣で陣形を整えて守り、チャンスをうかがった。その中で迎えた66分、ルーカスが相手ゴール前で、磐田DFのルーズなパスに対して猛然とチェイス。エリア内で相手GK松井に倒され、PKを得る。このPKをルーカス自身が強烈なキックで決め、いい時間帯に追加点を奪った!
攻めるしかなくなった磐田はここから猛反撃に出る。71分、右クロスからFWカレン ロバートにボールが渡り、ゴール前で粘られてシュートを打たれる。76分には、磐田にペナルティアークすぐ左からのFKを与えたが、MFファブリシオのキックは壁が阻んだ。終盤はカウンターの応酬となる中、82分に磐田は一気に2枚の交代カードを切る。この交代で左サイドバックの上田がトップ下に上がる布陣に。
83分には、磐田の右サイドから、右MF太田に切り込まれ、シュートを許す。このピンチは相手のミスにも助けられて免れたが、85分、磐田MF上田とFW中山にワンツーをかわされ、エリア内への進入を許した。東京はマークの隙を突かれる形で崩され、ついにゴールを割られる。この後も押し込まれる時間は続いたが、全員一丸となった守備で対抗し、タイムアップ。CKとPKからゴールを奪い、攻守にバランスのとれた戦いでナビスコ杯の連勝を果たすとともに、ホームで今季初勝利を挙げた!
【選手コメント】《浅利》「みんなで『勢いを取り戻そう』と試合に臨んだが、今日は攻撃に勢いがあった。自分の役割ははっきりしているので、僕が守って福西選手が飛び出していくという形が出来ていた。その上で、自分が出て行った時のカバーもしっかりやってくれた。自分が試合に使われるということは、バランスを取る役割が必要だということ。最後に1点取られてしまったが、全体的には役割を果たせたかと思う。今まで、ちょっとしたことで流れが悪くなることが続いていたが、気持ちを出して戦えば結果は出せると思っていた。今回は国立だったが、次のホーム戦では味スタでよいサッカーをして、みんなと喜びを分かち合いたい」《馬場》「これまであまり試合に出られなかったが、いつ出てもいいように準備はしていた。こういう形でチャンスをもらえて、結果として勝てたことが一番うれしい。今日はなるべく高い位置で受けて、シンプルにさばいていこうと考えていた。怖がらず前で受けて、シュートとパスの使い分けをはっきりしろと指示されていた。シュートを打たないと相手DFも前に出てこないので、どんどん打って行こうとした。雨のピッチだったので、なるべく低いシュートを狙ったが…。結果的にゴールもアシストもしていないので、次は両方を狙いたい。コンディションを整えて勝てるように準備する」
【原監督の会見要旨】「これまでホームで勝つことができず、みんな力が入っていたと思う。国立競技場ではあるが、今日勝つことができたので、これからは我々本来の力を出していかなければいけない。伊野波が出場停止で、最終ラインをどうするかを考えたが、今野をストッパーに専念させ、徳永を本来の右に持っていった。吉本、池上を使う選択肢もあったが、今日のナビスコ杯に勝つか負けるかでは全然違う。絶対に勝つためにこの形に決めた。そして最終ラインが代わったこともあり、浅利をその前で使ったが、バランスは良かった。まずしっかり守り、そこからスピーディに攻めていくことを狙った。馬場もうまくボールを受けていたし、石川も良い飛び出しがあった。また栗澤がうまくバランスをとってくれた。今日は平日の雨にも関わらず、1万人のお客さんが来てくれた。勝っていないのにこれだけ応援してくれているファンに応えるためにも、気持ちの入ったゲームをやろうと話した。それを全員がやってくれたと思う。今日は伊野波のほか、平山、梶山といった五輪代表選手を使わなかったが、彼らを使わずに勝つことも大事だと考え、敢えてそのままの形で最後までいった。彼らはシリア戦で頑張るだろうし、残った選手はこちらでリーグ戦を頑張る。そういうことでチーム力がさらに上がっていくのではと思う。だが喜んでばかりもいられない。すぐにリーグ戦があるので気持ちをすぐ切り替えなくては。こういう戦いをベースに、次の大分戦も戦わなければいけない」
【磐田・アジウソン監督の会見要旨】「立ち上がりから、磐田の選手はまだ眠っていたような、気持ちの入っていない状態でピッチに入ってしまい、前半のロスタイムに点を入れられた。ハーフタイムに選手を鼓舞してやる気を引き出した。また、相手は勝っているからカウンターに出てくるので、そのための対策と、そして我々はボールを散らして外からクロスを入れ、そこからゴールを決めろと話した。しかし相手にもう1点を決められ、自分たちも何本かよいチャンスがあったが、残念ながら1点しか決められなかった。ナビスコカップ予選突破は事実上苦しくなったが、リーグもあるので切り替えていきたい」