GAME RESULT試合結果
第7節 2007/4/21(土)
観衆 22,168人
天候 曇、中 気温 22.4度 湿度 46%
主審:穴沢 努 副審:佐藤 秀明/二俣 敏明 四審:手塚 洋
J1 第7節
味スタ
1-0
試合終了
前半0-0
後半1-0
FC東京 | 横浜FC | |
---|---|---|
46' 今野 泰幸 |
得点者 | |
66' ワンチョペ → 馬場 憂太 71' 石川 直宏 → 鈴木 規郎 89' 栗澤 僚一 → 川口 信男 |
選手交代 |
56' 山口 素弘 → 鄭 容臺 68' 三浦 知良 → 奥 大介 79' 滝澤 邦彦 → 中島 崇典 |
13 | シュート | 8 |
7 | CK | 5 |
21 | FK | 12 |
62' 徳永 悠平 |
警告 |
58' 鄭 容臺 79' 小野 智吉 89' 鄭 容臺 |
退場 |
89' 鄭 容臺 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 6 | 今野 泰幸 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 37 | 福西 崇史 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
FW | 18 | 石川 直宏 |
FW | 9 | ルーカス |
FW | 10 | ワンチョペ |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
MF | 16 | 池上 礼一 |
MF | 15 | 鈴木 規郎 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
FW | 20 | 川口 信男 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
GK | 21 | 菅野 孝憲 |
DF | 4 | 和田 拓三 |
DF | 30 | 小村 徳男 |
DF | 26 | 太田 宏介 |
DF | 18 | 小野 智吉 |
MF | 11 | 三浦 知良 |
MF | 6 | 山口 素弘 |
MF | 24 | 根占 真伍 |
MF | 12 | 滝澤 邦彦 |
FW | 16 | 藪田 光教 |
FW | 19 | 難波 宏明 |
GK | 31 | 岩丸 史也 |
DF | 22 | 秋葉 陽一 |
DF | 27 | 中島 崇典 |
MF | 13 | 鄭 容臺 |
MF | 14 | 奥 大介 |
MF | 15 | 坂井 洋平 |
MF | 20 | 玉乃 淳 |
【選手・監督コメント】
ワンチョペがリーグ戦初先発、ホームでの勝利をめざす!
第7節は味スタで横浜FCと対戦。前節大分戦では引き分けに終わったが、「次こそは」とホームでの勝利が求められる一戦だ。また、ともにリーグ戦では1勝同士の対戦。順位争いに於いても絶対に勝利が求められるゲームとなる。前節から5日間のインターバルがあったが、この間に五輪代表はシリア遠征に臨み、帰国が昨夜となったため欠場。今野は18日(水)まで日本代表合宿に臨んでいたが、今日は前節と同様にセンターバックでの先発となった。一方、茂庭が紅白戦や練習試合にて完全復帰し、ベンチ入りを果たした。
今週は、ルーカスとワンチョペの2トップや、また馬場が中盤だけでなくトップに入る布陣でもトレーニングを重ねてきた。原監督は「備が安定し、チームのベースは築きつつある。相手よりも自分たちのサッカーをすることで勝利したい」と意気込む。またワンチョペの起用も含め、「ここのところクロスが入っても、中の人数が薄かった。2トップにすることで、前線でのキープだけでなく、中央に人数をかけて飛び込んでいく動きにも期待したい」と狙いを話し、引いて守りを固める横浜FCへの対策として、4-4-2の布陣で挑む。
今季、J1に昇格してきた横浜FCは、現在4連敗中で最下位に。故障者も多く、苦しい状況が続いている。ここまでの総失点も15とリーグ最多だが、GK菅野は抜群の反射神経を持ち、当たれば怖い存在だ。またMF奥は、コンディションは万全ではないようだが決定力がある。MF滝澤をはじめ、クロスの精度も高いので「一発」には大いに注意が必要だ。だが、安定した守備をベースに、横浜FCが攻めにかかってきたところで奪えば、前線に2人が残っていることでカウンターも有効になる。素早く反撃に転じ、勝ち点3をゲットする!
横浜の攻め込みを許すが、カウンターから反撃
試合は、曇り空ながら晴れ間も見え出した味スタ、14時4分に東京のキックオフでスタートした。だが、立ち上がりは横浜FCに攻め込まれた。開始早々に左MF滝澤がミドルシュート。2分には、ワンチョペの大きなサイドチェンジを奪われ、カウンターからCKを与える。その後の4分には、CKをクリアし切れず、横浜FCにつながれて、DF太田のスルーパスからMF三浦に抜け出される。決定的なシュートだったが、わずかに右に切れてピンチを免れた。
この時間帯をしのぐと、落ち着きを取り戻し、攻勢に出る横浜FCを防いでは、カウンターを仕掛けた。横浜FCのディフェンスは、予想していたよりも高いラインを保っていたため、ルーカス、ワンチョペを起点に石川、栗澤もよく動き、その裏を狙った。しかし14分、浅利のカットから福西を経由し、ルーカスが前線のワンチョペにロングパス。ワンチョペは右エリア内でキープ。相手DFを引き付けて、中に浮かしたパスを送る。ここに石川が走りこみ、シュート体勢に入るが、DFに寄せられボールは大きく外れた。
19分、金沢の大きなチェンジを、栗澤が右エリア手前で受けてシュートするが、枠は捉えられなかった。28分には、福西を起点にカウンターを仕掛ける。ルーカス、栗澤、浅利がつなぎ、最後は金沢が左クロスを上げるが、中のルーカス、ワンチョペには合わず。31分には、栗澤→ワンチョペのポストから、こぼれ球にルーカスが反応。ゴール前に猛然とダッシュし、GKと1対1になったが、ゴールを割ることはできなかった。結局、シュートは横浜FCの5本に対し、8本と打っているものの、ラストの場面で工夫と、意図のあるプレーが少なく、無得点で前半を終了した。
今野がゴール! 2試合連続無失点で味スタ初勝利を挙げる
後半、序盤に東京がチャンスをつかむ。46分、横浜FC陣内右サイドでFKを得ると、栗澤からボールをつないで回し、再び栗澤が後ろの浅利へ。浅利は右寄りのハーフラインを越えた辺りから、迷わず左エリアにクロスを送る。これをワンチョペがヘッドで落とし、そこに走り込んだ今野が胸トラップから左足を振り抜く。シュートは相手GKの股下を抜けてゴールインし、先制点を奪った!
そこからはボールを支配して全体を押し上げ、ワイドな攻めが展開される。50分には、ワンチョペのアクロバティックなつなぎから、ルーカスがドリブルで上がり、こぼれ球を粘り強く拾って、福西にパス。そこから右エリアの石川にスルーパスを出すが、DFに阻まれ右CKに。この石川のCKから、ルーカスがフリーでヘッドを振り抜くが、枠外に…。56分には、自陣エリア左角外で、横浜FCにFKを与える。横浜FCに唯一チャンスを与えたシーンであったが、MF三浦が直接狙ったシュートは枠外に。
その後も徳永、金沢もオーバーラップをかけ、クロスやCKを奪ってはチャンスをつくる。また、このクロスに対しても、人数をかけて飛び込む場面を多くつくった。60分、栗澤の左クロスからワンチョペがヘディングシュートを放つが、GKキャッチ。66分にはワンチョペに代えて馬場を、71分には石川に代えて鈴木規を投入。この2人を中心に速い攻撃を仕掛けた。直後の72分には、馬場がゴール前へ絶妙の浮き球のパスを送り、これに鈴木規が飛び出し、左足でシュートしようとするがわずかに届かず。
77分、FKからゴール前に迫り、徳永のクロスから、こぼれに今野が走り込む。先制点と同じようなシーンとなったが、惜しくもシュートは打てず。84分には、ルーカスのつなぎから、鈴木規が左サイドを疾走。一度はスピードダウンしたが、そこから狙い澄まして放ったシュートはGKにセーブされ、右CKに。88分は、右エリア深く切り込んだ馬場がラストパス。鈴木規、福西も詰めていたが合わせることはできず、最後まで追加点は奪えなかった。しかし、守備では連動した動きで横浜FCにチャンスを与えず。1対0で味スタでの初勝利をゲットした!
【選手コメント】《今野》「厳しい試合だった。攻撃も1点しか取れず、守備も苦しかったが前線からよく動いてくれて守りきれた。得点のシーンでは、ボールが頭の上を通り越してワンチョペのところへ行ったが、『必ず自分のところにくれる』と信じて走った。理想のところにボールをくれた。2点目が取れたらラクになると思い、攻撃に出て行った。新潟戦まではチームがバラバラにプレッシャーに行っていて、それがはまらずイライラしていた。最近は練習でコンパクトな形を意識できている。僕と浅利選手が守備に入って安定しているが、2人だけの問題ではない。チーム全体の意識が変わってきている。今はCBで出場しているが、僕は監督に求められていることを安定して高いレベルで出来るのがいい選手だと思う。だからこれからもチーム状況によってどこでプレーするかは分からない。必要なプレーをこなして行きたい」《ワンチョペ》「(リーグ戦初スタメンについて)ここまで時間はかかったが、プレーの質も上がってきたと思っている。アシストの場面に限らず、いつでもほかの選手の動きは見ていなければいけない。今日はクロスが来た時に、ゴール前の選手を見てチャンスをつくろうと考えていた。そこに今野が走ってきたので、すぐに落とした。第7節を終わって感じるのは、これまではどのチームとの差もほとんどないということ。今後は上位のチームと対戦するが、100パーセントの力を出してゴールも決めていきたい」
【原監督の会見要旨】「リーグ戦、特にこの味の素スタジアムでなかなか勝てなかった。開幕の広島戦は攻めながらカウンターでやられてしまい、磐田戦では決定的なチャンスをつくりながらも、10人になった相手のワンチャンスでやられてしまった。その頃からリズムを崩し、新潟戦も同じように人数をかけて攻めにいってリズムが悪かった。伊野波が出場停止となってから、今野をストッパーにして、徳永を本来の右に戻し、浅利を入れることによって後ろはずいぶん安定した。そこを大事にしながら、もっとダイナミックな攻撃をしていきたいと思い、ワンチョペを先発に起用した。彼と周りの連係は完璧ではないが、今日の得点時のように点に絡む仕事ができているし、動きもよくなってきているという手応えがあった。立ち上がりはいい形が出来なくて、横浜FC・MF三浦に『やられたか』というシーンもあったが、その時間帯を辛抱して後半の点が生まれたかと思う。まだまだ本調子ではないが、今はしっかり守ることが重要。今日、五輪代表の3選手を使わなかったというのは、やってみなければコンディションが分からないため。残っていた選手で勝ったということは、今後にもつながる。勝てない状態が続いていたにも関わらず、今日もみなさんが一生懸命応援してくれた。そこで勝利をプレゼントできたことは本当に嬉しい。これからもっといいサッカーをして、上を目指していきたいと思う」
【横浜FC・高木監督の会見要旨】「選手たちはハードワークをして、いいゲームをしてくれたと思う。ゲームプランとして、前半は非常によくやっていた。その流れで後半も戦っていこうとしたが、失点の時間が非常に悪かった。点を取り返しにいける時間帯もあったが、今のチーム状況では先制されると追いつくことができない。ただ、前回の試合よりもチームとしての狙い、パフォーマンスは改善している。次につなげるゲームができたかと言われれば分からないが、選手たちはいい流れでやってくれた。それでも敗戦という結果になってしまうところが厳しさだと感た。途中でMF奥を入れて、1トップ、1シャドーの4-2-3-1という形にした。その後サイドバックにDF中島を入れた時には、FW藪田を上げて2トップに戻し、中盤をダイヤモンドにして攻撃に人数をかけようとした。DF中島はクロスや左足のシュートも持っている。細かいパスからのビルドアップで打開していくのは難しい状況だったため、彼のところにポイントをつくりたかった。また人数をかけることでゴール前に入っていく人数を増やしたかった。(今野選手に得点されたが、横浜FCにもそういうアクセントが必要では?)セットプレー崩れだったので特別な攻撃とは思わない。FWワンチョペが競り勝つ確率が高いとなれば、選手は上がってくるだろう。ただそこに対してしっかりつけなかったことが、あの失点を生んでしまった」