GAME RESULT試合結果
第12節 2007/5/20(日)
観衆 25,811人
天候 晴、弱 気温 21.7度 湿度 29%
主審:家本 政明 副審:中井 恒/中込 均 四審:山口 博司
J1 第12節
日産ス
0-1
試合終了
前半0-0
後半0-1
横浜F・マリノス | FC東京 | |
---|---|---|
得点者 |
69' 福西 崇史 |
|
62' 吉田 孝行 → 狩野 健太 74' 山瀬 幸宏 → ハーフナー マイク 81' 坂田 大輔 → 乾 貴士 |
選手交代 |
60' 川口 信男 → 石川 直宏 68' ルーカス → 福西 崇史 89' リチェーリ → 浅利 悟 |
9 | シュート | 8 |
2 | CK | 2 |
22 | FK | 15 |
89' 狩野 健太 |
警告 | |
退場 |
GK | 1 | 榎本 哲也 |
DF | 4 | 那須 大亮 |
DF | 30 | 栗原 勇蔵 |
DF | 22 | 中澤 佑二 |
DF | 13 | 小宮山 尊信 |
MF | 17 | 吉田 孝行 |
MF | 35 | 河合 竜二 |
MF | 10 | 山瀬 功治 |
MF | 32 | 山瀬 幸宏 |
FW | 15 | 大島 秀夫 |
FW | 11 | 坂田 大輔 |
GK | 21 | 高桑 大二朗 |
DF | 7 | 田中 隼磨 |
MF | 6 | 上野 良治 |
MF | 19 | 乾 貴士 |
MF | 14 | 狩野 健太 |
FW | 18 | 清水 範久 |
FW | 20 | ハーフナー マイク |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 6 | 今野 泰幸 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
DF | 15 | 鈴木 規郎 |
MF | 19 | 伊野波 雅彦 |
MF | 23 | 梶山 陽平 |
MF | 20 | 川口 信男 |
FW | 35 | リチェーリ |
FW | 9 | ルーカス |
FW | 10 | ワンチョペ |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 37 | 福西 崇史 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
【選手・監督コメント】
プレスの掛けあいで優位に立ち、連勝を!
第12節は、日曜開催で横浜F・マリノスと対戦、アウェイ日産スタジアムに乗り込んだ。前節千葉戦では前線からプレスをかけ、連動した勢いのあるサッカーで快勝した。その勢いを出し続けることで、今季まだ一度も果たせていない連勝をめざす。
前節から1週間のインターバルがあったが、同時に日本代表、五輪代表の活動があったため、チーム全員が揃って練習をしたのは2日間のみ。しかしその中でも、今野は「切り替えはしっかりできている」と話す。五輪代表選手たちも「チームも五輪代表も勝っているので、疲労感は少ない」と言い、今日に向けて万全の体勢を整えてきた。ルーカスは18日(金)に発熱し、練習を回避していた場面もあったが、前節と同じ先発メンバーで臨むこととなった。一方で石川、金沢、福西も完全復帰し、ベンチ入り。状況に応じた起用が見込める。
横浜FMは現在、5勝1分け5敗で8位。シーズン当初は苦しんでいたようだが、全員でプレスをかけるサッカーで立て直しを図っている。奪ったら、すぐさまFW大島、坂田に当て、そこからMF山瀬功、山瀬幸、吉田らの2列目や、サイドバックも飛び出してくる攻撃には迫力がある。前節名古屋戦では、引いた守りに苦しめられ、カウンターを受けて敗れた横浜FMだが、これに対して東京は、互いにプレスをかけ合い、切り替えの早いサッカーを仕掛けて勝利をもくろむ。
千葉のようにパスをつないでくる相手に対しては、効果的なプレスをかけられたが、横浜FMのように素早く前線にボールを蹴ってくる相手に対して、どれだけプレスをかけられるかが、見どころの一つになるだろう。同時に、セカンドボールをどれだけ拾えるかも、勝利のポイント。こぼれ球を奪って優位に立てれば、ワンチョペの流動的な動きや、リチェーリのスピードも活きてくる。奪ったら、横浜FMと同様に、素早く前線に送り、真っ向勝負を挑む!
横浜FMに主導権を握られるが、集中したディフェンスで守り切る
序盤は互いにプレスをかけ合って、一進一退の展開が続いたが、徐々に横浜FMがボールを支配することに。FW大島、坂田をターゲットに、前線に素早く放り込まれ、こぼれを拾って前に出てくる横浜FMに押し込まれた。9分、FW大島のポストからFW坂田がシュートするが、土肥がセーブ。12分には、FW大島のポストから、左MF吉田のクロスのこぼれを受けた右MF山瀬幸がシュート。東京DFが阻み、CKに逃れる。セカンドボールを拾えず、横浜FMに主導権は握られたが、DFラインではよく集中し、粘り強く守った。
13分、リチェーリが左から中に回りこみ、中央のルーカスにパス。ルーカスはつま先でシュートするが、わずかに左に外れる。横浜FMは、15分には左サイドバック小宮山がドリブルでスルスルと上がり、中央に切り込んでシュート。27分には、中盤でのこぼれを拾われ、FW大島にミドルレンジからループシュートを打たれる。だが、いずれもミスに助けられた。
東京も25分には、徳永のオーバーラップから、梶山が左に展開。リチェーリが相手DFに勝負を仕掛け、クロスを上げる。だがDFにカットされ、ワンチョペには届かず。30分、横浜FM陣内で粘ってこぼれをつなぎ、ルーカスの左クロスから、ファーの川口がヘディングシュートを放つが、左に外れる。33分には、徳永がゴールライン際まで上がり、クロス。ルーカスがヘッドで合わせたが、ミートせず。安定した守備から反撃するも、チャンスを活かすことはできなかった。
37分、横浜FM・MF山瀬功のマイナスのパスにFW坂田が合わせたが、シュートは土肥がキャッチ。42分には、FW大島から東京DFの裏に抜けようとしたFW坂田にパスが出るが、今野がきっちりマークしてボールを奪う。土肥をはじめ、最終ラインでもよくカバーし合って守り切り、0対0で前半を終了した。
福西の見事なロングシュートが決まり、アウェイで勝利!
前半、劣勢に立たされたものの、失点ゼロでしのぎ、後半勝負というのは東京の狙いだった。プランどおり、後半はアグレッシブにこぼれ球を奪い、攻勢に出た。52分、鈴木規が奪い、梶山→右のワンチョペと速攻を仕掛ける。だがワンチョペのグラウンダーの右クロスは、横浜FMのDFに奪われてしまう。54分には、前線へのロングフィードを、リチェーリがうまくつなぎ、右の川口がシュートするが、DFに阻まれる。56分は、鈴木規から、スピードに乗ってゴール前に走るリチェーリにパス。シュート体勢に入るがDFがカット。こぼれをつないで再びリチェーリが反転しながらシュートするが、バーの上に。
58分、川口が倒され、相手陣内右サイド・ライン際でFKを得る。梶山のキックは横浜FM・DF中澤がクリア。59分には、ワンチョペがエリア内で粘り、ヒールパス。左から走り込んだリチェーリがシュートする。DFに当たってしまったが、スピーディな攻撃でリズムをつかんだ。62分には川口に代えて石川を、68分には疲れの見えたルーカスに代えて福西を投入。梶山を一列前に上げてゴールを狙いに行く。
そして、福西の投入直後のことだった。右スローインから石川のキックを、横浜FMのDFがヘディング。このボールを拾った福西がドリブルで前進し、約30mもある距離から左足でシュートを放つ。これがループ気味に吸い込まれ、ゴールイン! 相手GKの位置を見極めて、一瞬の隙を見逃さなかった福西。“さすが”という見事なプレーで先制点を挙げた!
これでますます勢いに乗る東京は、71分、徳永が果敢にミドル。72分には、カウンターからリチェーリがシュート。76分は、右サイドで石川が飛び出し、中に入ってシュートを放つ。ボールは惜しくも右に外れたが、守りに入ることなく、追加点を奪いにいった。しかし横浜FMも、81分には長身のFWハーフナー マイクを投入。パワープレーで東京ゴールに迫ってくる。だが、次々と前線に送られるボールに対して、藤山が、今野が、伊野波がまさに身体を張って守り、中盤の運動量が落ちることもなかった。87分には、横浜FM・MF山瀬功にロングボールを放り込まれ、FWハーフナー マイクが落とし、FW大島のシュートがネットを揺らすが、これはオフサイドに。89分には浅利を投入し、集中して守り切り、タイムアップ。アウェイで勝ち点3を得て、今季初の連勝を果たした。
【選手コメント】《福西》「ハーフタイムに左足でのシュートを練習していた。ゴールは、そのイメージが残っていたかもしれない。ドリブルで上がってキーパーを見た時に、前に出ていたので思い切って打ってみた。前半は劣勢でシュートも少なかったので、出場にあたっては、シュートで終わることや、味方を押し上げる時間をつくって勢いを出そうと考えていた。ハーフタイムには、キーパーとDF、中盤、前線と、それぞれのラインが広がっていたので、そのことについて、土肥選手を含めて話していた。続けて勝つためにも、チームのまとまりが必要なので、一丸となって頑張りたい」《藤山》「前半は少しバタバタしたが、そこをしのげたことが大きい。DF陣はカバーして守ることができていた。そこに福西選手が入って、ゴールだけでなく、ゲームをコントロールしてくれた。今は選手間の距離が近いし、競ること、カバーすることなど、それぞれ徹底できている。前の選手もプレッシャーをかけてくれている。相手の大きい選手は、僕のところを狙ってくるが、ヘディングで競っても負ける。だから、相手を自由にさせないようなディフェンスをしている。バランスも崩れていないし、みんなの意思統一ができているのではないか」
【原監督の会見要旨】「横浜FMは、大分との試合から、非常に前からプレッシャーをかけるようになっていた。FWも前線から追ってくるし、今節もホームで勢いに乗って出てくると思っていた。それに対して、我々も下がることなく、前からプレスをかけて行こうと話していたが、予想以上にロングボールを放り込まれた。特にFW大島のところに長いボールを蹴られ、その後のこぼれを拾われて、MF山瀬功、山瀬幸たちに前を向いてボールを持たれることが多かった。そのため川口とリチェーリを少し下げて、スペースを埋めるように指示を出した。前半のあの苦しい場面をしっかり乗り切れたことが大きかった。もしそこでやられていたら、2点、3点と立て続けにやられていたかもしれない。ハーフタイムに、梶山にしっかり中盤を埋めるように指示した。ルーカスに疲れがみえてきたので福西に代えた。福西には、中盤が間延びしていたので、伊野波と横に並んでバランスを取るようにと指示した。また、彼はボールを散らすのがうまいので、左右にボールを配給し、サイドを替えて、特に徳永があいていたので、そこを使うようにと話した。交代で入った直後のファーストタッチで、ゴールを決めてくれたのがよかった。ルーカス、石川ともに、1年半前にこのスタジアムでケガをしたことがあったので、あまり良い思い出がないが、両選手ともにケガなく終えることができたこともよかった。最後は相手がパワープレーできたが、我々には大きな選手がいないことはわかっている。サイドをえぐられると危ないと思っていたが、今日はF・マリノスが早めに放り込んでくれていたので問題はなかった」
【横浜FM・早野監督の会見】「前節の名古屋戦のようにならないように、1週間準備をしてゲームに入った。ポイントは、前半は狙いどおりのサッカーができたにも関わらず、決定機に決めきれなかったこと。また後半の途中から、中盤の選手が相手のバックラインに入り込む勇気がなかったこと、そしてペースを奪われた時に、崩されていないにも関わらず、失点してしまった。FW大島のところに入ったボールに対して3人目の動きがなく、横パス、もしくは下げてしまうことがあった。そのあたりで、飛び出していく勇気を持てなかった。もっと得点を取りにいく意欲を持たなければならなかった。ディフェンスラインは身体を張って頑張ってくれたと思うが、中盤2列目の選手、もしくは代わって入った若い選手が、いま以上に気持ちを出すことが必要。ディフェンス陣の身体を張ったプレーをもっと感じて、点を取りにいく気持ちを身体から発散してゲームに臨まなければ、プラスにならない。彼らは若いので、これからもっと鍛えて、攻撃のプラスになるようにしていかなければならない」