GAME RESULT試合結果
第16節 2007/6/20(水)
観衆 17,264人
天候 晴、弱 気温 24.7度 湿度 65%
主審:家本 政明 副審:高橋 佳久/抱山 公彦 四審:鍋島 將起
J1 第16節
味スタ
2-1
試合終了
前半1-0
後半1-1
FC東京 | ヴァンフォーレ甲府 | |
---|---|---|
30' 鈴木 規郎 59' ルーカス |
得点者 |
66' 茂原 岳人 |
56' 川口 信男 → リチェーリ 72' 福西 崇史 → 栗澤 僚一 89' 梶山 陽平 → 茂庭 照幸 |
選手交代 |
61' 山崎 光太郎 → 久野 純弥 79' 杉山 新 → 大西 容平 85' 宇留野 純 → 池端 陽介 |
14 | シュート | 10 |
7 | CK | 7 |
23 | FK | 23 |
33' 伊野波 雅彦 51' 福西 崇史 58' リチェーリ 73' リチェーリ 77' 栗澤 僚一 |
警告 |
36' 石原 克哉 86' 茂原 岳人 88' 井上 雄幾 |
73' リチェーリ |
退場 |
87' 茂原 岳人 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 6 | 今野 泰幸 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 23 | 梶山 陽平 |
MF | 19 | 伊野波 雅彦 |
MF | 37 | 福西 崇史 |
FW | 15 | 鈴木 規郎 |
FW | 20 | 川口 信男 |
FW | 9 | ルーカス |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
FW | 35 | リチェーリ |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 21 | 鶴田 達也 |
DF | 32 | 杉山 新 |
DF | 2 | 秋本 倫孝 |
DF | 15 | 増嶋 竜也 |
DF | 4 | 山本 英臣 |
MF | 10 | 藤田 健 |
MF | 5 | 井上 雄幾 |
MF | 7 | 石原 克哉 |
FW | 11 | 宇留野 純 |
FW | 23 | 山崎 光太郎 |
FW | 8 | 茂原 岳人 |
GK | 22 | 桜井 繁 |
DF | 13 | 田森 大己 |
DF | 19 | 池端 陽介 |
MF | 6 | 奈須 伸也 |
MF | 24 | 大西 容平 |
FW | 9 | 須藤 大輔 |
FW | 33 | 久野 純弥 |
【選手・監督コメント】
素速い攻撃を仕掛け、甲府DFの裏を突いてゴールを
第16節はホームでヴァンフォーレ甲府と対戦。前節浦和戦では立ち上がりに失点し、後手に回って完封負けを喫した。22本のシュートを放ったが、決定的な形は少なく、今節は何としてでもチャンスを多くつくって得点を奪い、ホームでの勝利をめざしたい。清水戦、浦和戦で手応えと課題の両面を実感したメンバーが、どれだけ修正を図り、序盤からアグレッシブに戦えるかにも注目したい。
対する甲府は、現在勝ち点14で16位につける。4勝のみにとどまり、ここ3戦も連敗しているが、ラインをコンパクトに、テンポよくショートパスをつないで攻めるスタイルを貫いている。キーマンは左前線のFW茂原。運動量と早い判断で、突破もクロスもシュートも狙えるため、まずは彼を抑えることが重要なポイントとなる。原監督は「甲府はコンパクトな布陣でDFラインを高く保ち、飛び出してくる攻撃には弱いはず」と分析、「プレスを徹底し、ボールを奪って速い攻撃を仕掛けたい」ともくろむ。連動してプレスをかけ、奪ったら素速く両サイドに配し、スペースを使った大きな展開でチャンスをつくりたい。福西、梶山の飛び出しにも期待したいところだ。
東京は3戦連続、同様の先発メンバー。甲府は、ここまで全試合に出場していたMF林に代えて、MF藤田をボランチに配する4-3-3の布陣で臨んできた。試合は日差しは翳り出したものの蒸し暑さの残る味スタ、19時4分に甲府のキックオフでスタートした。
狙い通りのサッカーでチャンスをつくり、鈴木規が先制弾
序盤から、パスをつないで攻める甲府に対し、東京は連動してプレスをかけ、奪っては反撃に出た。梶山や伊野波が起点となり、サイドに配球。4分の徳永のアーリークロスからや、10分の川口のクロスからCKを奪った。12分には、右に攻め上がった伊野波がファーにクロス。鈴木規のもとに渡るが、角度がなく、シュートは打ち切れず。直後には、川口の右クロスにルーカスがどんぴしゃで飛び込む。甲府DFに身体を寄せられ、これも打ち切れなかったが、スペースを使った大きな展開からチャンスをつくっていった。
一方の甲府は、サイド→2列目の選手が攻め上がり、前線のポストプレーヤーとワンツーをかわして、エリアに進入するという攻撃を繰り返す。だが17分、MF石原の攻め上がりは藤山がカット。CKに逃れる。その後、パスはつながれるものの、東京のDF陣がしっかり対応し、危ないシーンを作らせない。20分には、相手陣内で伊野波がインターセプトし、右の川口に。クロスが左エリアの鈴木規に送られるが、トラップが合わず。21分は、梶山の右CKから徳永がヘディングシュート。ファーの枠に飛んだが、GKがセーブ。28分には、金沢が上がり、左→右とワイドな攻撃。最後は、ゴール前に詰めた金沢に、福西からのパスがとおるが、甲府DFのクリアでCKに。CKからルーカスが鋭いヘディングシュートを放ったが、GKの正面に飛んでしまった。
すると迎えた30分、徳永の右スローインをルーカスがつなぎ、伊野波がフォローして、ゴール正面の鈴木規にパス。左に流れるボールに鈴木規はDFから離れるように回り込み、ゴールに向き直って左エリアに入ったところで、力を抜いて思いっきりシュートを放つ! これが見事ファーに決まり、先制点を奪った!
続いて32分には、エリアに飛び出した福西に、ルーカスが浮き球のパス。福西は相手DFを巧みに切り返してシュート。決定的な形だったが、枠外に。40分は、速攻を仕掛け、鈴木規のクロスに福西が飛び出す。オフサイドになったが、惜しい場面だった。41分にも右クロスから、ファーのルーカスが粘り強くキープし、オフサイドぎりぎりでエリアに抜け出した福西にラストパスを送るが、福西のシュートはGKがセーブ…。狙いどおりの形で攻めたが、1点を奪うに留まり、後半へと折り返した。
ルーカスが追加点、10人になるも反撃を抑えてホームで勝利
後半も高いラインを保つ甲府DFの裏を突いて、仕掛けていった。48分には、DFラインの裏に抜け出そうとする梶山に、金沢から長いパスが出る。梶山は、後方からのボールをトラップ、落ち際をダイレクトで狙ったが、バーの上に。51分は、甲府のCKをクリアし切れず、右エリア手前からのFKを与える。MF藤田が直接狙ったシュートは、土肥がセーブ! ポストをかすめてCKになるが、52分、この甲府のCKから逆襲。クリアを川口がつなぎ、金沢が左サイドから右前線に長いフィード。鈴木規から、さらに右に上がった梶山に。梶山は相手DFを前に、早い判断で、左から上がったフリーの川口にダイレクトでパス。絶好の得点機を迎えるが、川口のシュートはGKに阻まれてしまった。
54分には自陣で奪い、ルーカス→金沢から左の鈴木規に。そのまま持ち込んでドリブルシュートを放つも、GKのセーブに阻まれ左CKに。2本のCKを奪うが、シュートは打てず。追加点がなかなか奪えない時間が続き、56分には川口に代えてリチェーリを投入、さらにスピードを活かして攻めようとした。だが、甲府も1点を追って前掛かりになって反撃。カウンターの応酬となる中、59分には自陣で奪った梶山が相手DFをかわして、ドリブルで長い距離を前進。ハーフライン手前から、左前線を走る福西にピタリとパスをとおす。福西がエリア内まで持ち込み、狙いすましたシュートはGKのセーブに阻まれたが、こぼれをルーカスが難なく押し込み、ようやく2点目をゲットした。
しかし、ここで油断してしまったのか、66分には、自陣で徳永がボールを奪われ、甲府FW宇留野がFW久野とのワンツーで左サイドから中央へドリブル。東京DFはこれをつかまえ切れず、ゴール正面まで進入を許した。FW宇留野に東京DFがつられてしまい、最後は右エリア内でノーマークのFW茂原にパスが通り、きっちり決められてしまう。守備の集中を切らして、残念な失点となった。そして73分にはリチェーリが、この試合で二度目の警告を受けて退場となるアクシデント。10人になった東京は、甲府の素早いパスワークに押し込まれることに。
75分には、勢いに乗る甲府FW宇留野にゴール前に強引に走りこまれ、シュートを打たれるが、土肥が右足でセーブ! CKに逃れる。78分は、ゴール正面約20mの位置でFKを与え、甲府MF藤田に狙われたが、シュートはバーの上にはずれ、ピンチを脱した。それでも、その直後には、途中出場の栗澤が右クロス。ルーカスがヘッドで合わせるが、こちらもバーの上に。84分には、栗澤が冷静に左サイドでキープし、相手DFの隙をついて、内側に上がった鈴木規にパス。鈴木規は果敢に仕掛け、シュートを打とうとするが、ボールは枠を横切った。攻守の入れ替わりが早い慌しい展開になったが、88分には甲府FW茂原が、レッドカードを受け、退場に。10人対10人での戦いとなる。
終了間際には甲府の猛攻を受けたが、89分には梶山に代えて茂庭を投入。ロスタイムには、東京のFKから逆襲をくらうが、その茂庭が踏ん張り、CKに逃れる。CKから立て続けにシュートを打たれるが、栗澤、ルーカス、徳永らが次々と身体を張ってブロック! 10人の戦いを強いられてゲームプランがくるったものの、最後は全員で甲府の反撃を抑えて守り切り、タイムアップ。2ー1で、ホーム味スタでは5月12日以来となる勝利を挙げた。
【選手コメント】《ルーカス》「1対0の時間が続いていたので、絶対に追加点を決めたかった。そこでうまくボールがこぼれて来た。浦和戦では敗れたが、気持ちの切り替えはできていた。(千葉戦以来のゴールだが?)毎試合取り続けられることはあまりない。次のG大阪戦も頑張ります」《伊野波》「取れる時に取れないことが、あとから響いた。狙いは徹底できていたが、1点取られ、流れが悪くなった。リチェーリが退場になったが、その後みんなで悪いリズムを断ち切れたことはよかった。浦和戦ではセカンドを拾われ、自分のポジショニングもよくなかったので、今日は出足を早くして、奪ったら簡単につなぐことを意識した。甲府がつないでくるのはわかっていたので、どれだけ散らせるかを重要視していた。序盤はあまり中盤の出足がよくなかったので、とにかく前へと、どんどん取りにいった。(日本代表候補について)今できることをしっかりやって、全力で戦い抜くのは当然のこと。でも代表に残るためには、120パーセントの力を出し続けないと難しいと思っている。次も、自分の全力を出しきれるように頑張りたい」
【原監督の会見要旨】「甲府は自分たちのスタイルを押し出してくるチーム。特に、狭いエリアの中でボールを回しながら攻めてくるので、浦和戦の失敗も活かして、自分たちからボールを取りにいこうとした。取った後、そのまま狭いスペースでボールを回そうとすると、甲府の選手の人数が多いので取り返されてしまう。それが一番危ない。だから取った後には、シンプルに逆サイドへ、あるいは甲府の高いDFラインの裏を突いて、ダイナミックに戦おうとした。その展開でいい形をつくるものの、なかなか点が入らなかったが、鈴木規のシュートが入った。その後も福西などのチャンスがあったが、前半に2点目が入っていたら、もっと違う展開になっていたと思う。ハーフタイムにはあらためて、ボールを奪ってからゆっくりしていると危険だということを話した。後半、決定的なチャンスがありながら、また決めることができずに嫌な感じがしたが、カウンターから最後はルーカスが決めた。甲府はさらに前掛かりになると予想し、リチェーリを入れて、より速いカウンターをと考えていたら、余計なところでカードをもらい、嫌なリズムになった。その時に一番怖れていたボールの持ちすぎから、奪われて失点した。そしてバタバタしてしまい、リチェーリが退場になった。しかし、10人になったことで守備の意識が高まったと思う。本当は、失点を0に抑え、3点目も取れるようになればいいのだが。浦和戦の敗戦から中2日で立て直したことは評価したい。次は首位のG大阪戦だが、チャレンジャー精神で頑張りたい」
【甲府・大木監督の会見要旨】「長いボールを入れられ、そこからセカンドボールを拾われてサイドに展開される形で、前半に1点を失った。後半は盛り返したと思うが、2失点目は痛かった。最後に自分たちで自分たちの首を絞めるようなことをして、せっかくの数的優位をイーブンに戻してしまった。そういう部分は、もっとしっかりしなければ。なかなか勝てない状況が続いているが、ゲームは待ってくれない。また中2日で次の試合が来るので、それに向けて準備したい。(カウンターを多く受けたが?)攻撃の精度に問題があった。また、競り合いの局面でFC東京の方が上だったかなと思う。そこでセカンドボールが拾えず、競り負けて、サイドに広げられることが多かった」