GAME RESULT試合結果
第17節 2007/6/23(土)
観衆 15,640人
天候 晴、弱 気温 25.8度 湿度 57%
主審:ニコライ フォルクアーツ 副審:佐藤 秀明/金田 大吉 四審:森本 洋司
J1 第17節
万博
6-2
試合終了
前半1-2
後半5-0
ガンバ大阪 | FC東京 | |
---|---|---|
34' 二川 孝広 49' マグノ アウベス 53' 橋本 英郎 73' 播戸 竜二 79' 播戸 竜二 83' マグノ アウベス |
得点者 |
10' 福西 崇史 15' 鈴木 規郎 |
71' バレー → 播戸 竜二 86' 安田 理大 → 寺田 紳一 89' マグノ アウベス → 家長 昭博 |
選手交代 |
56' 川口 信男 → 石川 直宏 63' 伊野波 雅彦 → 栗澤 僚一 73' 梶山 陽平 → 馬場 憂太 |
18 | シュート | 16 |
7 | CK | 2 |
12 | FK | 16 |
81' 中澤 聡太 |
警告 | |
退場 |
GK | 22 | 藤ヶ谷 陽介 |
DF | 21 | 加地 亮 |
DF | 5 | シジクレイ |
DF | 2 | 中澤 聡太 |
DF | 13 | 安田 理大 |
MF | 17 | 明神 智和 |
MF | 27 | 橋本 英郎 |
MF | 7 | 遠藤 保仁 |
MF | 10 | 二川 孝広 |
FW | 9 | マグノ アウベス |
FW | 18 | バレー |
GK | 1 | 松代 直樹 |
DF | 3 | 入江 徹 |
DF | 4 | 實好 礼忠 |
DF | 15 | 青木 良太 |
MF | 8 | 家長 昭博 |
MF | 20 | 寺田 紳一 |
FW | 11 | 播戸 竜二 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 6 | 今野 泰幸 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 23 | 梶山 陽平 |
MF | 19 | 伊野波 雅彦 |
MF | 37 | 福西 崇史 |
FW | 15 | 鈴木 規郎 |
FW | 20 | 川口 信男 |
FW | 9 | ルーカス |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
FW | 13 | 平山 相太 |
【選手・監督コメント】
首位との対戦、接戦に持ち込みアウェイで勝利を
第17節はガンバ大阪と対戦、アウェイ万博記念競技場に乗り込む。今節で対戦チームが一巡するが、現在6勝2分8敗と負け越しているだけに、なんとしてでも勝ち点を奪って積み上げたいところだ。首位との対戦だが、原監督は「相手より動いて走るという方向性を失わず、ここのところできているサッカーで挑む」と決意を話した。
G大阪は現在、勝ち点35で首位につける。今季は4月22日第7節以来一度も負けなしと抜き出ている感がある。その上、ホーム万博では昨季の第4節から22戦連続で無敗。しかし前節横浜FM戦では、40試合ぶりの無得点でスコアレスドローに終わっている。今節はDFの要・山口が出場停止となり、代わりに今リーグ初出場となるDF中澤を起用。慣れない連係に、つけ入る隙は必ず出てくるはずだ。
ただし、G大阪は攻撃陣にタレントを揃え、より攻撃的な戦いでDF山口の穴を埋めてくるだろう。ここまでのデータで、G大阪が必ず得点していることを考えれば、東京は1ゴールを挙げるだけでは勝てない。アウェイで厳しい戦いになることが予想されるが、「G大阪はうまい選手が多いので、先制すると省エネサッカーをして逃げ切ることができる。できれば我々が先にゴールを挙げ、相手が前に出てくるように。そして接戦に持ち込みたい」と原監督。
もしG大阪に押し込まれても、慌てず戦うことが必要だ。集中を切らさず、G大阪・FWマグノ アウベス、バレーの2トップをシャットアウトし、そこから速いカウンターを仕掛けていくこともできるはず。G大阪の勢いに負けず、守から攻への切り替を早くして、G大阪のゴールをこじ開けたい。
東京は4戦連続、同様のスタメンで臨むことに。サブには第13節以来となる石川も控えた。日が暮れだし、わずかに風も吹く万博記念競技場、試合は19時1分に東京のキックオフでスタートした。
狙いどおりの形から2点を先行、守備陣も奮闘するが…
やや慎重な立ち上がりのG大阪に対し、東京は狙いどおりの形で反撃。固い守備から、奪っては速い攻撃を仕掛けていった。4分、6分にはG大阪前線へのスルーパスを今野がカット。10分、G大阪FWマグノ アウベスに右エリア深くに切り込まれ、ゴール前にマイナスのパスを送られる。FWバレーの強烈なシュートが枠を捉えるが、東京DFがブロック。集中して守ると、その直後のことだった。
今野が相手ドリブルのこぼれを奪い、左にサイドチェンジ。金沢→ルーカスが左前線に上がった鈴木規に縦パスをとおす。鈴木規はエリア内に進入、DFを引き付け、シュートを打つかと思いきや、右から上がった福西にラストパスを送る。ノーマークの福西はきっちりゴールに流し込み、狙いとする展開から先制点を奪った!
先制ゴールから5分後の15分には、左サイドでFKを得ると、梶山のキックから、ファーの今野がシュート! GKとポストに阻まれてこぼれたところを鈴木規がG大阪DFに引っ張られながらも押し込み、ゴール! セットプレーの流れから、早くも2点目を奪った。
しかし、2点を取られたG大阪も慌てず攻めに出る。18分には、G大阪・FWバレーのドリブルでの攻め上がりを許し、右エリアまで進入される。東京はマークに付ききれず、フリーでシュートを放たれるが、土肥がセーブ。20分は、MF遠藤に鋭いFKを放たれるが、これも土肥のセーブでピンチを逃れた。東京も22分には、ルーカスが倒され、エリア手前からのFKを得る。鈴木規が左足を振り抜いたが、惜しくもバーの上に。
29分には、G大阪MF遠藤がドリブルで右エリア内に進入されたが、最後は伊野波のスライディングでCKに逃れた。中盤でセカンドボールを拾えなくなり、徐々に劣勢に立たされたが、最終ラインではよく守っていた。だが34分、G大阪MF二川が攻め上がり、東京のプレスがないと見るや、狙い澄ましたミドルを左下隅に突き刺す。守備の人数は揃っていただけに、悔やまれる失点となった。
35分には、金沢の左クロスから、ルーカスが反転してすぐさまシュートを放つ。勢いはあったが、決めることはできなかった。失点を機に、徐々に東京はミスが目立ち始め、中盤で奪われては逆襲を受けるという展開に。36分には、G大阪の鋭いカウンターから、FWバレーが左エリアに切り込み、シュートを放つが、これも土肥がセーブ! 終盤は攻守の入れ替わりが激しい展開になったが、土肥が好セーブを連発し、1点のリードを保って後半へと折り返した。
ミスからG大阪を勢いづかせて次々と失点、大敗を喫す
前半終盤の反省を活かして立て直しを図り、もう1点を狙おうとした後半。2分には、川口がG大阪DF安田と競り合いながらも、粘りを見せてライン際まで突破し、クロス。ファーに流れたボールをつないで、最後は梶山がミドルから狙うが、大きく上に。その直後の4分、G大阪は右サイドをオーバーラップしたDF加地にパスがわたり、DF加地は思い切ったシュート。これを土肥が片手ではじき、東京DFがクリアしようとしたが、左エリアのFWマグノ アウベスに素早く詰められ、失点。後半の早い時間に同点弾を喫し、勢いを削がれる格好となった。
勢いづくG大阪は50分、FWバレーがエリア内に走りこみ、強烈なシュートを放つ。これは土肥が片足でセーブし、なんとかこれ以上の失点は食い止めようとした。だが、53分、相手陣内でのミスから奪われると、G大阪は素早いパスから、FWマグノ アウベスがエリアに突進。東京DFが3人掛かりで奪いにいくが、うまく身体を使ってキープされ、隙を突かれて左にパス。ここにMF橋本がフリーで走りこんでおり、難なく決められて逆転を許すことに。
それでもまだ1点差で時間はあった。56分には川口に代えて石川を投入。サイドを起点にチャンスをつくろうとした。しかし61分に伊野波が右ひざを傷めてピッチをアウト。63分に栗澤がボランチに投入されるが、立て続けにミスが出てG大阪のカウンターを受けることに。60分には、左サイドに流れた石川が粘り、こぼれたボールに金沢が走りこみ、シュート。勢いがあるよく抑えたシュートだったが、GKがキャッチ。
72分にはルーカス→石川がスピードに乗ってクロス。いいボールを送ったが、飛び出したGKがキャッチ。ここから速攻を受け、東京は戻りきれず、2対2の局面に。G大阪FW播戸は様子をうかがうように前進。藤山のプレスがないとみるや、強烈なミドル。ボールは土肥の手をはじき飛ばして、ゴールイン。71分に交代で入ったばかりのG大阪FW播戸に決められてしまった。集中が切れた東京は、足も止まり、完全にリズムを失ってG大阪の攻撃を食い止められなくなった。
73分には梶山に代えて馬場を投入。しかし決定的な場面はつくれず、逆に79分には、G大阪の右クロスからFW播戸にDFラインの裏に抜けられ、5点目を奪われる。83分には、G大阪FW播戸の右クロスから、ゴール前でまったくのノーマークになったFWマグノアウベスに流し込まれ、6点目…。ロスタイムには石川が一矢報いようと、中に切り込み、左足でシュートを放ったが、GKにCKに逃れられた。終盤の10分間に立て続けに点を奪われ力負け。2002年9月の磐田戦以来となる6失点で大敗を喫した。
【選手コメント】《土肥》「後半の入り方が問題。パスミスを取られてやられた。最後は前から取りに行ったので仕方がないが、どの失点も自分たちのミスから。自分たちが攻めているのに、ここぞという時のラストパスなどで奪われてカウンターを受けた。ただ完全に崩された形はなかったと思う。次がすぐあるので切り替えなければいけない」《福西》「ゴールは、鈴木規が持った瞬間に、抜けてくるかなと考えて詰めていた。形がつくれていたし、そこから追加点も取れた。序盤の戦いはよかったと思う。結果的に、前半を無失点でしのげていれば…という気持ちもある。G大阪が底力があるのはわかっていたが、そこでしのいで、こちらが3点目を取っていれば、相手の勢いを消すことができたはず。後半は選手間の距離が離れてしまったし、G大阪の3点目が大きかった。4点、5点、6点目は我々の気持ちの問題」
【原監督の会見要旨】「前半立ち上がりは、サイドをうまく使い、いい形で入れたと思う。その後はペースダウンして、こぼれ球を拾われるようになった。MF二川に得点を入れられたシーンは、周りに選手が揃っていたにも関わらず、寄せるのが遅かった。ハーフタイムにこれらのことと、サイドをもっと丁寧に使うように指示した。しかし中盤でボールを奪われ、DF加地のシュートからの2失点目で、張りつめていたものが切れたようだ。直後に3点目を入れられ、それが痛かった。伊野波がケガをし、リードされていたこともあって、栗澤を入れてサイドに散らそうとした。だが彼にもミスが出てしまい、そこからの失点もあった。最後は残念。個人のミスを責めるつもりはないが、気持ちが切れてミスが出た。前半のような戦い方を続けられないと、G大阪のようなチームには勝てない。ちょっとしたミスや集中を欠くと、今日のようなゲームになる。ハードスケジュールの中、リードしていたところから追い付かれ、チーム全体がガタガタっとしたのを止められなかった。試合終了後にも歌を贈ってくれたサポーターには、本当に申し訳ない気持ちでいっぱい。疲れていたとはいえ、集中が切れてしまった。最後まで応援してくれたサポーターのためにも、すぐに立て直さなければいけない」
【G大阪・西野監督の会見要旨】「10分、14分での失点を考えると、DF中澤のせいではなく、スタート時の全体のバランスが悪かった。その後、DF中澤とDFシジクレイの距離を修正し、全体のバランスの中でスムーズに修正し、徐々に落ち着いて進めていくことができた。前半のMF二川の得点で、これは持ち直せると思った。後半はやりやすい展開となった。東京の守備体系は、我々の2トップのストロングポイントを出しやすい形。それでゴールラッシュになった。FC東京は戦い方を失い、中盤のプレスがなくなった。この状況は、我々の特長を発揮しやすい展開だった。失点してからの修正の意識とゴールへの高い意識で、こういう結果になったと思う。最近のゲームは逆転する形が多いが、最初からいけるスタイルにしたい。連戦の最後のゲームだったが、フィジカル的にもコンディションを高くキープできた。FWバレーのケガは長くかかりそうだが、今月にもう1試合ある。しっかり準備をして全員で戦いたい」